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お金のかけがいのある自費治療

2024年5月23日

初めて一本歯を抜いた時のインプラント

誰も歯を抜きたくはないですが、虫歯の進行や歯周病の進行、噛みしめによる歯の破折、外傷による歯の揺れ、痛み、根の先が膿んだり、など様々な原因でやむを得ず抜歯になることがあります。頑張って残すようにしてはみますがやっぱり限界はあります。グラグラな歯や痛みが消失しない場合は特にそうです。歯周病や破折で歯が失われた場合、骨の再生はほぼ見込めないとお考え下さい。インプラントしたいとおっしゃっても、歯周病や破折で抜歯になった場合、インプラントできないことも多々あります。人工骨を入れて骨のボリュームを増やすこともありますが、必要量が多ければ多いほど大掛かりな手術が必要となります。専門にされている医院にご相談されるとよいでしょう。部分的な骨造成には対応することが可能です。

大きく噛み合わせを変えないために

失われたところを補うための方策として、ブリッジと義歯があります。

宇治市 歯医者 choice なかむら歯科医院

ブリッジ

ブリッジは一番後ろの歯でなければ、失った歯の前後の歯を削り文字通りないところに橋を架ける如くつなげます。セメントで固定するので脱着の必要はありませんが歯を削らなければなりません。歯は削らない方がよいに決まっています。削ることで噛み合わせも若干変わります。2本で3本分の力を受けます。負担が増えるのも土台になっている歯に良いとはいえません。寿命の問題に直結します。ブリッジそのものが悪くなると3本分ダメになるということです。

義歯

義歯はいわゆる部分入れ歯です。前後の歯に金具をかけて失われた部分を補います。歯を大きく削ることはありませんが、清掃性の観点から着脱を常にしていただく必要があります。固定式ではありませんから違和感はあります。大きさもブリッジなどに比べて大きくなります。義歯を支える金具のかかった歯に負担がかかります。今はあまり使わないですが栓抜きをイメージしてください。脱着や噛むたびに支えの歯がゆすられて、力が過大にかかるのです。味は舌で感じると言われていますが、総義歯の場合、天然の歯と比べて味が変わるという報告もあります。

次に悪くなったら3本失う

年齢や異物感などから敬遠される方も多いのですが、ブリッジよりも歯を削ることが極めて少ないので保険診療内ならこちらをお勧めします。とはいえ歯の負担を考えるとどうかと思います。残った歯に負担をかけないということで、最初に失った歯はインプラントにされるのがベストかと考えます。他の歯には十分手を掛けていただき、削ったりしない。それ以上歯を失わないために。大学では歯一本の経済的価値を150万と教えているそうです。ブリッジで3本分失うと、450万ですよね。ブリッジの選択は極力避けた方がよいです。一見するとインプラントの費用は高く感じます。ですが、残りの人生の長さはどれくらいありますか。40年ですか50年ですか。費用を割り算してみてください。更に12で割ってみてください。高いコストパフォーマンスではないでしょうか

歯並びは身体の不調和にも関与している可能性もある

治療に先立って口全体のレントゲンを撮影させていただくことがあります。その時に顎関節も映りますし確認をしています。顎の関節の形はその大きさの程度の差はあれ、親指や小指の先のように丸い形をしているのが普通です。ですが直線化して角々した形になっていたり、明らかに左右非対称だったり、とても小さくなっていたり いろいろな形になっている方が多くみられます。顎が正しい位置にないからです。

身体の中で一番硬いのは骨でなくて歯

歯同士が最大面積で接触する場所で噛むのですが、その場所と顎の関節が楽な正しい位置がズレていると顎の関節が変形していきます。わかりやすい症状でいえば顎関節症です。最大に顎を開けていくと顎は鳴りますが、それまでに片方、あるいは両方がカクっと鳴ったり、ジャリっといったりするのは顎関節症です。片方で噛み癖があったりしても顎の変形は起こります。

上下の顎の形の不調和でも起こります。

上顎が正しく成長しない、歯並びの不全などで下顎が前方に成長出来ない、または前に出れないままになっていると顎の関節が後ろに押しやられてしまい顎関節の変形を起こしてしまいます。下顎も後ろに引っ張られます。正しい位置に顎関節が戻れば、すべて元通りと言う訳にはいきませんが、顎の形はある程度回復します。

態癖

頭の重さは5㎏くらいあります。横向きで寝て顎に力が加わると矯正力となり、歯が舌側に向かって倒れ込みます。そういうことでも噛み合わせが変わってしまい顎の位置がずれることもあります。寝る時、枕は頬骨よりも上に当ててください。うつぶせ寝は厳禁です。顎が奥に押しやられるのは想像に難くないですよね。5㎏の力を毎日数時間、自分で矯正力をかけて顎関節に悪くなるような負担をかけているのです。

顎関節の及ぼす影響

顎関節の後ろには多くの細かい血管や神経が走行していて、顎関節が後ろに押しやられていくとそれらを圧迫します。その影響として

顎の痛み(顎の位置のズレによる)

偏頭痛(神経の圧迫、顎の位置のズレ)

歯ぎしり、エラの張り、食いしばり 噛みしめ(顎が前に出ないので後ろでばかりで噛む)

顔の歪み(顎の変形の起きている方で噛むようになるのでそちらの高さが低くなる)

いびき(顎が前にいかないので舌が前にいかない。そのため気道が狭くなる)

顎先のニキビ(後ろに顎が引っ張られるので顎先の血流量が減る)

肩こり(身体のアンバランスを治そうと左右非対称の筋肉の動きになる)

などが起こります。

宇治市 歯医者 TMD なかむら歯科医院

不調和の改善の一翼を担う

上下それぞれの歯並びは矯正治療、前後のあごの位置のズレは矯正治療と補綴治療(被せ物など)で正しい位置に顎が戻れば、身体のバランスは整い健康を取り戻せるのではないかと考えています。人生100年時代です。いずれ誰かのお世話にならないといけませんが、健康寿命を少しでも長くしてお世話になる期間を短くしたいものです。

小児期の矯正治療

相談があるのは叢生

何故叢生が起こるのかと言えば顎が小さくて、歯が並びきるだけの大きさになっていないからです。ですから顎を大きくする必要があります。成長率のピークは10歳前後で、15歳くらいまでは顎を大きくできる可能性があります。上顎が大きくなれないと下顎が大きくなれないし、前に出ません。先に上あごの成長はピークを迎えます。

小児期の矯正のゴール

永久歯がきちんと並ぶスペースを確保するのがゴールです。小児期の多少の出っ歯は問題ありません。すきっ歯は大歓迎です。難しいのは受け口で、受け口は早めに取り掛かるとよいのですが、それでも難しい。下顎は後から成長するので予想が立てられないのです。本格的な治療は前歯4本と6歳臼歯が生えたらスタート。期間は1年半。当院はインビザラインファーストを用いてスペース確保をしています。大人と同じ20時間マウスピースを装着したいただく必要があります。顎の骨を大きくできる期間は限られているため成長の無い時期になると、歯を抜いて歯の並ぶスペースを確保しなければならなくなります。

子供のポテンシャルを引き出す

噛み合わせが適正になってくると、

脳の血流量増加

鼻呼吸できて脳を常にクールダウンし脳の活性化

集中力アップ

しっかり噛めて脳を刺激

咀嚼出来て消化不良なければ栄養吸収力も上がりよりよい成長に寄与できる

3000㏄のエンジンなのに、車体が軽自動車では性能が活かせない それなりの走りしかできない。もったいないと思いませんか。費用はかかりますが、ポテンシャルを引き出す一助ではないでしょうか。やるなら今でしょ。

宇治市 歯医者 fast なかむら歯科医院

シーラントした方がよいのか、しなくてよいのか

2024年5月16日

以前にシーラントの是非についてコラムを書いたのですが、虫歯の予防、特にシーラントについて思うところをつらつらと書いてみようかと思います。

奥歯の形

虫歯になりやすい場所はどこかと言えば、噛み合わせる面、前の歯と後ろの歯が接触している歯と歯の間、それから歯の根の付け根。この三か所になります。奥歯の歯の噛む面はツルツルの平面ではなく、歯の中央に前後と頬舌方向に溝があって外側に向かって高くなっています。山奥の渓谷に当たる部分が溝に相当します。

宇治市 歯医者 molar なかむら歯科医院

噛み切るのに平面は不利

何故真っ平らでないかというと噛み切るのに不便だからです。角材を二つ上と下にして、その間に軟らかいものを挟んで摺りつぶそうとすると、切れずに伸びますよね。切れないと思います。杵と臼、餅つきの映像で見たことあるかと思います。臼に軟らかいものを入れて、臼で叩く、前後左右にこねる、ことをすると、さっきよりは切りやすく早く細かくできると思います。奥歯は臼と杵の関係を具体化した形なのです。

宇治市 歯医者 occ なかむら歯科医院

前歯の形

ちなみに前歯の形はシャベルのような形になっています。前歯は摺りつぶすという機能は備えておらず、切る、噛み切る、といった機能に特化されています。奥歯が失われて、入れ歯やインプラントなどが入っていないとヒトは前歯で摺りつぶそうとします。でもそのような機能はありませんから食材を小さく噛み砕くことはできません。そのまま胃に流し込むことになりますから胃にも負担はかかるし、上手く栄養を取り入れられないのは自明の理ですよね。前歯には奥歯のような溝はほとんどありません。

凸凹あると磨きにくい

ツルツルの平面であれば汚れが付いていてもふき取りやすいですよね。逆にふわふわの絨毯だと、奥に入った汚れを取り切るのはとても大変だと想像がつくと思います。ちょっと極端な書き方をしていますが何となくご理解いただけるでしょうか。凹凸のある方が平面よりも掃除はしにくいのです。歯でいうと頬側や舌側のツルっとした面は清掃しやすく、溝のある面は清掃しにくいのです。

歯は不完全な状態で萌出する

歯は萌出時、完成された状態で生えてきません。大きく見れば歯の根っこは完成していません。萌出してからだんだん根は成長して完成します。小さくみれば、歯の結晶は歪んでいて、口腔内の劣悪な環境の中で鍛えられて、結晶は正しい形になっていきます。その時に有用なのがフッ素ですね。それは後述します。結晶が歪んでいるとは、外部に対して抵抗力が低いということです。

劣悪な環境とは

唾液1gには1億~10億個の細菌が、歯垢1gには1000億個の細菌がいます。ちなみに糞便には100億~1000億個です。歯垢の菌濃度は糞便に匹敵するわけです。歯垢は食事を摂取する以上、どうしても産生されます。砂糖や調味料を使わない、原始時代の食事、あるいは野生動物と同じ食事をすれば歯垢の産生量を抑えられるでしょうけれど、机上の空論です。口腔内細菌は身体にとって良くない影響を少なからず及ぼしますが、共存してくれることで、それ以上に悪さをする細菌の侵入を防いでくれているのです。まあ必要悪みたいにお考え下さい。

虫歯になりやすい場所は奥歯

萌出直後は歯の結晶が歪んでいて壊れやすい

凸凹になっていると磨きにくい。汚れをとりにくい。(歯垢が残りやすい)

小さいお口の中で奥歯は磨きにくい場所にある

これらのことから、奥歯は虫歯になるリスクが高いのです。前歯は構造的に歯の形は平らな面で構成されていて、前にあるので磨きやすいです。虫歯になるリスクを軽減するのが予防処置で、代表的な二つがフッ素とシーラントです。

シーラントとは

簡単に言えば、深い溝に材料を入れて浅い溝にして、歯垢を取り除くのに磨きやすくすることです。溝が虫歯になっていたら虫歯を取り除いて治療して、詰め物をします。当然その詰め物は取れないようにします。シーラントで溝を埋める場合は虫歯ではありませんから削りません。すぐ取れても困るので、削りませんが歯の表面に化学的処理をして、溝に薄く材料を入れます。しばらくしてから取れることもありますが、取れても問題はありません。萌出したての、虫歯になりやすい時期を越えていて、きちんと磨けるようになっていればシーラントとしての役割は終わりだからです。

温室育ちと野生育ち どちらで育てるか

先程記載しましたが、口腔内は決して歯にとっても良い環境ではありません。ですがお手入れをきちんと出来る状態を続け、萌出したての虫歯のなりやすい時期を乗り越えると、耐う蝕性が増し虫歯になりにくくなります。年齢を重ねると歯茎が減って歯の根っこが出てきます。出てきて間もない部分は虫歯になりやすいとお話ししましたが、高齢者の虫歯は大抵は歯の根っこです。噛む面はあまりみかけません。シーラントしてある部分、溝の深い部分はシーラントで保護されているのでなかなか鍛えられません。それでも年数が経っていれば徐々に周囲の歯質から鍛えられていくように思います。

唾液緩衝能

食べたら歯を磨きなさい、と言われたことは皆さんあるのではないでしょうか。食事をすると口腔内のphは中性から酸性に傾きます。酸性になると歯の表面が粗造になります。粗くなります。これを脱灰と言います。脱灰した状態が長く続いて、歯垢が歯の表面に付着していると、虫歯菌が更に脱灰を進行させるとお考え下さい。火に油を注ぐイメージですね。唾液には脱灰した状態を元に戻す力があって、食後に歯垢をきちんと取り除くことが出来れば虫歯になることを防いでくれます。口腔内のPhを中性に戻してくれます。

唾液の能力差

唾液の力にも個人差があって、酸性を中性に戻す能力の高い低いがあります。時間をかけないと戻らない場合、間食が多かったりすると口腔内が酸性に傾いている期間が長くなります。そうすると虫歯になりやすくなります。唾液の能力が高いと、多少磨き方が甘くても虫歯になりにくいのです。

宇治市 歯医者 stefan curve なかむら歯科医院

仕上げ磨きはいつまで

基本的に乳歯だけの歯並び、前歯が永久歯に生え変わって、少しづつ永久歯の本数が増えていく、早くても小学校低学年まではしっかりと保護者の方が仕上げ磨きされた方が良いと思っています。歯と歯の間は面になっていて溝はありません。ですが顎の成長もあり、歯と歯の間が空いてきて物が詰まりやすくなって、そこが虫歯になりやすくなります。歯と歯の間は歯ブラシの先が届きにくく子供に任していると磨けていないことがほとんどです。その部分にフロスを使って仕上げ磨きしてあげてください。フッ素入り歯磨剤を付けてフロスするとバッチリです。

個人差を診断する

遺伝的な歯の強さ、唾液の能力、口腔内細菌の種類などは変えることは出来ません。先天的な要因ですね。仕上げ磨きしている、していない、どのような食事(軟食か伝統食か)、口への摂取回数など、後天的な要因、これら総合的に判断してシーラントをするしないを決めるようにしています。フッ素も同様です。

全く虫歯の無いお子さんがおみえになって、シーラントをしてほしいと言われたら、

仕上げ磨きの有無、

染め出し液を使って歯ブラシを使った清掃能力がどれくらいあるか

を確認した上で、おそらくシーラントは不要ではないでしょうかとお伝えするでしょう。これから萌出してくる歯に対してはフッ素塗布やフッ素洗口による予防で十分ではないでしょうか、とお伝えするでしょう。

乳歯に治療した箇所が何か所もある方が、シーラントを希望されたら

虫歯になるリスクが高いと判断できますから、保護者の方には仕上げ磨きの徹底をお願いすると共に、シーラントをお勧めすると思います。

何でもそうですが、物は使いよう

シーラントがよいとか、よくないとか一概には言うことはできません。その方に必要であると判断したならシーラントをお勧めしますし、必要ないと判断したなら、必要ないのでは、とお話するでしょう。シーラントについて、私はそのように考えています。

構音障害への歯科的な対応

2024年5月9日

音はどこで作られるのでしょうか?

耳に入ってきた音を、側頭葉のウェルニッケ野というところで脳は理解します。ウェルニッケ野が得た情報が、一旦前頭葉のブローカー野に入ってから運動野に行きます。そこから音を作る構音器官に指令を送ります。音を作る筋肉に指令が行きます。

構音器官はどこになるのか

1 声帯

肺から送られる息の流れが声帯を振動させて音が作られます。

パ と バ、カ と ガ、タ と ダ の違いを作り分けているのは声門です。声門の使い方で使い分けています。パ、タ、カ は無声音 バ、ダ、ガ は有声音です。

無声音と有声音

例えば「ス su 」のsは無声音、uは有声音です。スを長く引きのばしてみて、ウーを長く続けると震えるのがわかると思います。

2 咽頭

上咽頭と中咽頭(のどは便宜上、上中下に分けられます)を分けているのは軟口蓋です。上あごの奥の部分です。(のどちんこのあたりで鼻と口の交わるところ。)

「ナ行」 「マ行」 「ン」 「ガ行」は軟口蓋が下がって、息が鼻に抜けて作る音です。開鼻音です。

これら以外の音では口に息を通して発音します。軟口蓋が上に上がって息が鼻にいかないようにしています。

「あ行」は口を通して作ります。あ い う え お は鼻をつまんだままでも発語ができます。あ行の音がおかしくなることはありません。

3 舌

舌は前から、便宜上、舌先、前舌、中舌、奥舌に分けます。

舌を構音点(例えば歯や歯茎など)につけたり(破裂音)、近づけたり(摩擦音)、弾いたり(弾音)して音を作ります。結構微妙な舌使いが必要です。

4 口唇

口唇を閉じた後、上下の唇を破裂させて「パ行」「バ行」をつくります。

唇を閉じたまま鼻を開いて作る音が「マ行」

上下口唇を近づけて音を出すのが「フ」

構音点とは

呼気(息)が声帯から口唇、鼻までの通り道のどこかを狭くして音を作ります。その狭くなった部分が構音点です。

構音点は

1 口唇

2 舌先と歯

3 舌先と歯茎

4 前舌と硬口蓋

5 中舌と硬口蓋

6 奥舌と軟口蓋

7声門

になります。

例えば さかな が たかな になるのは

「さ」は舌先と上の前歯の歯茎が構音点になります。低位舌という、本来あるべきところになく下に下がった状態だと舌先が「さ」の音を作る舌先が歯茎に行かず、上の前歯の先端にいって音を作るので「た」になります。これを歯間化構音と言います。

構音点を狭くする方法は3つ

1 声門の開閉

2 舌の上方運動

3 口唇の開閉

歯並びや上顎骨の成長具合にも左右されます。つまり、顎が正しく大きく成長して歯並びよくて、哺乳や離乳の時に舌の使い方の訓練が出来ていないと、構音点を上手く使って発音できないということです。

お い お い とゆっくり言ってみてください。い では口唇は平らですが、お では丸くなりますよね。あ い あ い と言ってみてください。 あ ではのどまで見えるくらい顎が大きく開きます。い は舌の前方がせりあがって奥の方は見えません。口唇、顎、舌の微妙な協力関係で音を区別しています。

母音に問題が出ることは、ほとんどありません。

日本語の子音を分類すると

1構音点(音のつくられる位置)

2構音様式(音の作られ方)

3声の有無 (有声音、無声音)

です。この子音の発音で問題が出ます。正しく発音できない時は1~3のどこかに問題があります。

1破裂音

呼気の流れを止めて勢いよく息を出す音です。頬に息を貯めて指でつつくと“ぷっ”と音が出ます。息が口唇で破裂されてできた音です。ぱ行 ば行 た行 だ行 か行 が行 がそうです。

2摩擦音

狭い隙間に呼気を通すことで摩擦が起こります。上口唇と下口唇を近づけて隙間を狭くします。その隙間に軽く息を通すと摩擦された音が出ます。“ふ”を発音してみてください。さ行と は行は構音点の違いはありますが、無声の摩擦音です。

3破擦音

一度息の流れを完全に止めた後、摩擦しながら息を出してみてください。

ゆっくり“つ”の音を言ってみてください。舌先が上の前歯の付け根に押し付けられて隙間が無くなります。そこで溜められた息が破裂して「t」の音、直後に「s」の音が風のように続きます。ち つ ちゃ ちゅ ちょ は破擦音です。

4弾音

舌先を上の前歯の付け根で弾いて作られます。“ら”です。巻き舌の時の音です。「こるぁ~」  こらー ですね。

5鼻音

息が鼻腔を通って共鳴する音です。 ま行 な行 にゃ行 など

宇治市 歯医者 dysarthria なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 dysarthria なかむら歯科医院

構音障害の種類

1置換 さかな が たかな   らっぱ が だっぱ

2省略 ラッパ が アッパ コップ がオップ たいこ が あいお

3歪み ( これは日本語で表記できないので説明は省きます、すみません。)

になります。

大きな原因の一つとして考えられるのは舌の成長不足です。

ハート舌はご存じですか。舌の下に付いている筋です。哺乳期にしっかり哺乳を通した舌の訓練が出来ていないとその筋が短くならず、舌の自由な動きの妨げになります。少し大きくなると自然に短くなりませんから口腔外科で切ってもらうことになります。

宇治市 歯医者 heart tongue なかむら歯科医院

舌の機能低下

舌先や前舌の機能が不十分だと、中舌や奥舌を使って代わりの機能を果たそうとします。奥舌が上に挙がらないと息が鼻から漏れます。私でも難しい領域になりますので、端折ってしまいますが、結局のところ哺乳期、離乳期における舌の訓練が十分に出来ていなくて、舌の機能が発揮できていないことが構音障害の大きな原因になっているということです。

哺乳は筋トレ

哺乳期間は世界平均で4年超、WHOの推奨期間は2年とされています。日本ではどうでしょうか。半年~1年で離乳に移行しているようです。口の周辺の筋肉つまり口、唇、頬、舌をフル稼働させないと哺乳できません。哺乳瓶で吸ってみてください。(出の良いものはよくありません。)かなりの力を使わないと中の物を吸えません。赤ちゃんは生きるために必死に筋肉を使います。そして筋肉を上手に使って吸い方、飲み方を覚え、口腔周囲の筋肉トレをして筋肉の使い方をマスター、つまり機能獲得していきます。

筋トレ不足が招く弊害

吸いやすいと筋肉を使いませんから筋肉は発達せず、機能をフルに使うことを知らないまま大きくなるということになります。特に舌を上あごに付ける訓練が出来ていない低位舌になり、上あごを大きく成長させる刺激になりませんから顎が大きくなりません。当然歯並びが悪くなります。上顎が大きくならないとそれにブロックされて下あごもおおきくなれません。唇の筋肉も弱いので口ぽかんになります。

早く離乳したら、保護者が口腔機能の筋トレをしてあげないといけません。

哺乳中は赤ちゃんが勝手に筋トレしてくれますが、離乳したら食事を保護者が与えることになります。その与え方一つで機能獲得できるかできないかが決まります。歯並びにも大きく影響します。責任重大です。女性の社会参画の面から断乳時期が早くなるのも仕方ないところもあります。離乳食の与え方は妊婦健診の時に当院ではお知らせしています。

舌の機能訓練を行うには

とはいえ哺乳、離乳時期に戻れません。構音障害の対策として何が出来るかと言えば、食育、筋機能訓練(MFT)、矯正治療になるのではないかと考えています。

MFT

舌の機能が獲得できていないのですから舌の筋トレを地道にしていく他ありません。口腔機能育成のページにありますが、当院では家でも取り入れやすい3つのMFTを推奨しています。あいうべ体操、ブクブクうがい、カミカミトレーニングです。他にもありますが多くなると続きません。まずは3つをルーティンにしてください。

宇治市 歯医者 bukubuku なかむら歯科医院

矯正治療

舌の機能が乳児期に発揮できていないと顎が正しく成長出来ていないことが多いです。舌が上あごを前方、上方に押すことが刺激になって上顎を大きくさせています。その刺激がないと乳歯のうちから歯並びが悪いか、キチキチに乳歯が生えている、受け口、噛むと下の前歯が見えない出っ歯になってしまっていることが多いです。舌の訓練をするにも小さい空間ではあまり意味がありません。正しい大きさにした上で機能訓練することが望ましいと言えます。

食育

顎に噛むという刺激を与えて正しく成長を促すという意味から、保護者のしてあげられる食育はとても大切です。前歯に刺激を与える、前歯がぶりできる食材を食事の一品に加えていただくことで機能訓練できるのです!ポイントは細かく切らないことです。

ノーリスク

構音障害は、歯科的な対応だけで必ず治るとは言えません。しかしデメリットは何一つありませんから、言語療法だけでなく、歯科治療に取り組むことも検討してみてはいかがでしょうか。

 

デュアルホワイトニングしてみました

2024年5月2日

ホワイトニング概論

歯のホワイトニングは、歯の内部に沈着した色素を除去し、歯を白くする治療です。歯の色素には、薬剤、加齢などさまざまな原因があります。コーヒーや紅茶などの飲み物による着色やタバコのヤニは歯の表面に付着しているので、これらは機械的に取り除くことができますが、内部に入り込んだ色素はホワイトニング薬剤でないと白くなりません。

神経ない歯は出来ない

ホワイトニングは神経のある歯に対して行われます。神経の無い歯を白くすることはできません。ホワイトニングの漂白剤には、過酸化水素や過酸化尿素が使用されています。これらの漂白剤は、歯の表面の色素を分解する働きがあります。オフィスホワイトニングの照射器には、光触媒やレーザーが使用されます。光触媒は、光によって活性化され、漂白剤の働きを促進します。レーザーは、直接漂白剤を活性化します。ホームホワイトニング用の薬剤はオフィスホワイトニング用薬剤に比べて低濃度になっていて安全性を担保しています。

ホワイトニングの種類

歯のホワイトニングには、大きく分けて「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」の2種類があります。

オフィスホワイトニング

歯科医院で行うホワイトニングです。歯科医師または歯科衛生士が、歯の表面に漂白剤を塗布し、専用の照射器で照射します。照射によって漂白剤が活性化され、歯の色素を分解して白くします。オフィスホワイトニングは、1回の施術で約2〜3トーン程度の白さが得られると言われていますが個人差がかなりあります。効果を実感できない場合もありますのでご注意ください。

オフィスホワイトニングは、

1,歯の表面の歯垢や歯石を取り除く

2,歯の表面を乾燥させる

3、唇や歯茎に薬液が付かないように前処置をする

4,漂白剤を塗布する

5、照射器で照射する

薬剤塗布から光照射までを2回繰り返します。

6,2回終わったあと漂白剤を洗い流す

という治療の流れになります。

メリット、デメリット

オフィスホワイトニングのメリットは、以下のとおりです。

1回の施術で終わる

即効性がある

自分で行う必要がない

一方、オフィスホワイトニングのデメリットは、以下のとおりです。

効果が出にくい

痛みやしみなどの副作用が出る場合がある

早く効果が失われる

ホームホワイトニング

ホームホワイトニングは、自宅で行うホワイトニングです。歯科医院で作製したマウスピースに、漂白剤を塗布して使用します。マウスピースを装着して1日4〜6時間、1.5〜2ヶ月間使用することで白くします。ホームホワイトニングは、自分のペースで行うことができるのがメリットです。また効果が長持ちしやすいです。ただし、効果が出るまでに時間がかかるのがデメリットです。

ホームホワイトニングの流れは、以下のとおりです。

1,歯の表面の歯垢や歯石を取り除く

2,マウスピースの型を取る(ホームホワイトニングのマウスピースは、歯科医院で歯型を取って作製します。マウスピースは、歯にぴったりとフィットするように作製することで、漂白剤が歯の隙間から漏れ出さないようにします。)

3,マウスピースに漂白剤を塗布する

4,マウスピースを装着する

5,時間が来たらマウスピースを外し、口の中を洗口し薬液を取り除く

6,マウスピースを洗浄する

3~6を繰り返す

メリットデメリット

ホームホワイトニングのメリットは、以下のとおりです。

自分のペースで行うことができる

痛みやしみなどの副作用が出にくい

効果が得やすい

ホームホワイトニングのデメリットは、

効果が出るまでに時間がかかる場合がある

ホワイトニングの副作用

歯のホワイトニングは、歯の健康に影響を与えることはありません。しかし禁忌症がありますし、副作用が出ることもあります。

禁忌症

妊娠中や授乳中は、ホワイトニングを行う際には医師に相談する必要があります。

無カタラーゼ症の方も禁忌です。未成年者も対象外です。

効果の持続性

オフィスホワイトニングの効果持続期間は、3〜6ヶ月程度とされています。オフィスホワイトニングは、1回の施術で効果が出やすいため、即効性がありますが、色戻りが起こりやすいというデメリットがあります。一方ホームホワイトニングの効果持続期間は、6ヶ月〜1年程度とされています。ホームホワイトニングは、オフィスホワイトニングよりも効果が持続しやすいというメリットがありますが、効果が出るまでに時間がかかるというデメリットがあります。

ホワイトニングの効果を長持ちさせるためには、以下のことに注意しましょう。

着色しやすい食べ物や飲み物を避ける

歯磨きの際には、歯の表面に傷がつかないように注意する

定期的に歯科医院で歯のクリーニングを受ける

副作用

歯のホワイトニングの副作用には、以下のようなものがあります。

1痛み

痛みは、ホワイトニングの最も一般的な副作用です。オフィスホワイトニングでもホームホワイトニングでも、痛みの原因は、漂白剤が歯の表面や内部に浸透する際に、歯の神経を刺激することです。

痛みは、ホワイトニングの種類や濃度、個人差によって異なります。オフィスホワイトニングでは、照射器の光によって漂白剤が活性化されるため、痛みを感じやすい傾向があります。ホームホワイトニングでは、マウスピースを装着して漂白剤を塗布するだけなので、痛みを感じにくい傾向があります。

痛みを感じた場合、すぐにホワイトニングを中止して歯科医師に相談しましょう。

2ホワイトスポット

ホワイトスポットは、漂白剤が歯の内部に浸透しすぎたときに起こる可能性があります。ホワイトスポットは、一度できてしまうと、完全に消すことは難しいため、注意が必要です。均一に薬剤塗布しても起こり得ますのでこの点を同意していただかないとホワイトニング治療は行いません。

3歯肉炎

歯肉炎は、歯肉が炎症を起こす病気です。歯肉炎の原因は、歯垢や歯石の蓄積、歯周病菌の感染などです。ホワイトニングを行うと、歯肉の炎症が悪化する可能性があります。歯肉炎がある場合は、ホワイトニングを行う前に歯科医師に相談しましょう。

4口内炎

口内炎は、口腔内が炎症を起こす病気です。口内炎の原因は、ストレス、栄養不足、過労、免疫力の低下などです。ホワイトニングを行うと、口内炎の症状が悪化する可能性があります。口内炎がある場合は、ホワイトニングを行う前に歯科医師に相談しましょう。

5歯の知覚過敏

歯の知覚過敏は、冷たいものや熱いもの、酸っぱいものなど刺激に敏感になる症状です。ホワイトニングを行うと、歯の知覚過敏の症状が悪化する可能性があります。歯の知覚過敏がある場合は、ホワイトニングを行う前に歯科医師に相談しましょう。出来れば治療されない方がよいと思います。

6歯茎の退縮

ホームホワイトニング用薬剤はアメリカでは歯周病用の薬剤としても用いられているので歯周ポケットの数値の高い方は歯茎が引き締まって歯と歯の間の歯茎が下がることが往々にあります。気にされる方は治療されないことをお勧めします。

デュアルホワイトニング

当院ではデュアルホワイトニング、つまりホームホワイトニングとオフィスホワイトニングを行うホワイトニング治療を行っています。私自身も行いました。実感をのべていきます。もともと加齢による黄ばみがありました。オフィスホワイトニング終了後、ああ、白くなったかなって思うくらいの白さでした。その後ホームホワイトニング用マウスピースを使って1か月半、ほぼ毎日4時間ホームホワイトニングを行いました。

私の体験談

初めのうちはマウスピースの違和感もありましたが段々慣れていきました。約2週目くらいから歯の白さをとても実感するようになりました。白さを実感できると、もう少し白くなるかな、とモチベーションが上がりました。今ではズームのやり取りでも相手様から、歯が白いですねと言われます。ただし副作用もあって、途中で歯の痛みを感じることが何度かありました。そのときは無理せず数日休み再開するということをしています。休んでいる時期は再生治療に用いられるジェルを薬剤代わりに使っていました。当院でホワイトニング治療される方には全員そのジェルをお渡ししています。また少し歯茎が下がったようにも思いました。ホームホワイトニングをいったん終了し現在はタッチアップの状態ですが、歯肉は回復傾向にあります。

個人差はあると思いますが自分で行った感想です。副作用などをご理解の上、興味のある方は取り組まれるとよいかと思います。私の歯を見たい方はお申し付けください。(笑)

ボケていてすみません。

初回

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2週間後

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1か月後

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子供は今、意外と大変なことになっています。

2024年4月25日

子供を見ていて、また聞いたりしたことはないですか

顔から落ちる

背中からでなく頭から落ちる

ぶくぶくうがいができない

ろうそくの火が消せない

筆圧が低い

正座ができない

何のことかわかりますか?今子供たちはこの現状になっています。どのように感じますか?そんなわけないでしょうと思いますか?我々の感覚ではだいたいHBが普通でHなら薄いかな、Bならちょっと濃いかなというくらいではなかったでしょうか。いまは小学校入学の時に3Bとか5Bを用意するよう言われるそうです。筆圧がなくHBだと何を書いているのかわからないそうです。誕生日ケーキの火も消せないそうです。鼻に空気がいかないようにして、口をすぼめて“う”の口がしっかりできず、息の勢いをつけられないのです。

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食べることに関しての子供の現状とは

硬いものが噛めない、噛まない

奥歯ですりつぶすことができない

のです。これがどうなるかと言えば、硬いものは食べれないので丸飲みします。詰め込んで食べる。食事時間が短くなる。軟らかい食べ物を好んで食べます。噛まないから味が出ません。濃い味を好むようになります。咬もうと努力すると食事に時間がかかります。高脂肪、高カロリーのものを摂取するので生活習慣病になりやすく、体調不良も引き起こしやすくなります。パサパサ系(低脂肪の肉や魚)、スジスジ系(葉物野菜、かたまり肉)、は苦手です。

ちなみですが学校の給食をご存じですか。

給食時間が短いのか、軟食が進んでいるからか、給食が病院食か高齢者食というような給食になっているようです。噛んでしっかり食べるということが全く欠落しているようで少し残念です。一度実物を見るのもよいでしょう。咀嚼回数も減りますから顎の発達不良を引き起こします。顎だけでなく全体の成長発達にも影響が出ます。上あごが、噛むという刺激が少ないから顎が大きくならず歯列不正を引き起こし、鼻も大きくなりませんから鼻づまりになりやすいです。鼻呼吸していく環境がよくないので脳を冷やす機能が働かず、集中力が欠けたり落ち着きが無くなるなども現れてきやすいです。

食べにくい食品をどうするか

子供にとって苦手な食品の対処法を述べていきます。

レタスやわかめ、ほうれん草などペラペラしたものは過熱して刻みましょう。

豆やトマトなど皮が口に残るものは、皮を剝きましょう

ブロッコリーやひき肉など口の中でまとまらないものはとろみをつけてください。

パンやゆで卵、サツマイモなど唾液を吸うものは水分を加えてください。

ニラやシイタケ、セロリなどニオイの強いものは無理に与えないでください。

薄切り肉、アスパラガスなど噛みつぶせないで口にいつまでも残るものは叩いたり切ったりしてください。

こんにゃくやかまぼこ、エビ、イカ、タコなど弾力のあるものは離乳期には避けてください。

高齢者と同じような扱いと考えてください。

やっぱり哺乳が大事

舌、唇、顎、頬などの一体動作を哺乳を通して覚えから、噛みきる、咀嚼する、食塊形成、口腔内での食塊移動、口唇閉鎖、など食べ物の状態に応じて意識して動かせるようになるのです。口の機能をこの時期に正しく覚えることが健康で長く生きることになるのです。

子供の身体の成長

産まれてから、首が座る→うつ伏せ姿勢で遊ぶ→寝返り、ずりはい→ハイハイ→1人座り→つかまり立ち→立ち上がりの順に進んでいきます。順番に進まないといけません。飛ばしてもいけません。1人座りできるようになって離乳食が始まります。そこまでは哺乳で口を訓練すべきです。遅く感じるかもしれませんが将来のためです。哺乳も正しく行わないと意味はありませんので正しい哺乳を覚えてください。ラッチオンです。

ハイハイは身体の機能を育てます。

絶対にしっかりさせてください!ハイハイをしっかりできると

1.パラシュート反応が前方、側方、後方どれでもしっかりできるようになると、転びそうなときに手をつけるようになります。跳び箱や鉄棒、側転、ズボンをはく動作などにも活かされます。

2.体幹が安定して支持して動かせるようになると、(安定して座位姿勢とれると)黒板を見ながらノートを書くことができます。今はできないことがあるのです。

3.手のひらをしっかり地面について這えるようになると箸や鉛筆の使い方、スプーンの使い方など指の力の入れ方を覚えます。

4.肩や首の筋肉がしっかりしてくるので、左右の歯茎でしっかり噛めるになります。

5.股関節がしっかり発達することで、しっかり歩くための股関節の訓練になります。

6.足裏で地面を蹴って足を高く上げれるようになると、転ばずに歩けたり、走ることができます。

7.目的を決めてそこへ行けるようになると距離感を覚え、空間認知能力が高まります。

このように、とても大切な訓練、それがハイハイです。どの訓練する時も赤ちゃんの顔を見つめてあげてください。

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離乳食の前に

離乳食を食べるようになったら水分(白湯、お茶)も少しずつ取らせるようにするのですが、間違った与え方だと口唇閉鎖することができません。口ポカンになってしまいます。大人のスプーンを横からすすりとらせるようにしてください。下唇にスプーンを当て上唇が閉じるのを待ってください。決して奥にスプーンを入れるようにしないでください。離乳食の後に飲ませるようにしてください。次はペットボトルキャップやおちょこなどふちの小さい容器で、唇につけてすするのを待ちましょう。すすったら一度唇から離してください。何度も練習するのです。その次が子供用のコップに少量の飲み物を入れ唇でコップの縁を挟ませて、顎が上がらないように少しづつコップを傾けてすすらせましょう。ここまでできるようになるとストローを唇だけで使えるようになります。

食べる姿勢と注意点

食べる時の姿勢は今後の歯並びや噛む力、呼吸に影響するので正しい姿勢を意識してください。足が地面に着くように、腰がバスタオルを使ってでも安定させてください。しっかり噛んで食べるには体幹を整え、姿勢を安定させないといけません。ゆくゆくは身体はやや前に倒し、足を床に着け、膝関節はほぼ直角になっているのが理想です。

手づかみ食べの大切さ

手づかみ食べは目と手と口の協調運動であり、摂食機能の発達の上で重要な役割を担っています。食べ物を目で確かめて、手指で掴んで口まで運び口に入れることを言います。先に獲得した口の機能と後から追いつく手の機能を協調させて自分で食べる機能を獲得するのです。成長は頭が先行し、末端に向かっていきます。成長には差があるのです。最初は保護者が手をもって、次に子供の持つ食べ物に手を添えて、最後にひとりでかじり取らせるのですが、詰め込まないように目を離さないようにしてください。

一口量を覚えさせることが大切

前歯で食べ物の特性を感じる、口唇で支えて前歯で切る、細かく切らずに子供の口より大きなものに挑戦させましょう。そういうことで子供自身が口と手を使って生きるための回路が成長していきます。食べ物の種や皮、骨を口の外に出すことで舌、頬、歯、顎がよく動き、顎が発達させ、食べられないものを出す機能も獲得していくのです。

スイカの種飛ばし

スイカは大きく切り、自分で持って食べる、種を唇を使って飛ばす、など遊びながら訓練する。さんまの塩焼きを箸で、骨を掻き分け食べる。キュウリやトウモロコシを丸かじりするようにする。硬くなくてよいです。日常の中で遊びながら訓練し、楽しく子育てをしてみてください。生きる力を育てるために。

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小児の呼吸機能を高めるために何をすべきか

2024年4月18日

子供の呼吸のためにアプローチする3つのこと

1 口呼吸(鼻腔)へのアプローチ

2 咬合高径(高さ)へのアプローチ

3 歯列(面積)へのアプローチ     です。

口呼吸の原因

低位舌

口腔閉鎖不全

狭い口腔

鼻腔の劣成長

アデノイド

口蓋扁桃肥大  が考えられています。

アデノイドと口蓋扁桃

簡単に言うと、鼻腔と口腔の境目で鼻腔寄りにあるのがアデノイド、口腔側にあるのが口蓋扁桃です。本来空気は鼻腔を通って肺に到達し、肺から呼気を吐き出します。入ってくる吸気には汚染物質やウィルスなどが混じっています。鼻の中の、大きくは鼻毛、小さくは鼻絨毛で、いうなれば、鼻フィルターで空気を綺麗にして肺に空気を送っています。口呼吸すると、空気がフィルターを通さずダイレクトに肺に行くので感染のリスクが高まります。そのリスクを減らすために身体の防御反応として、口蓋扁桃やアデノイドが肥大化していると考えられています。鼻腔の未発達に対する防御反応と言えます。

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鼻を大きく育てられるのか

口蓋扁桃やアデノイドは防御反応ですから鼻呼吸することができれば自然に収まってくるかもしれません。それだけを積極的に小さくする術はないです。口呼吸の原因は狭い鼻腔が原因と考えられています。でも鼻って自分で大きくできるものでしょうか。鼻の穴に指を突っ込んで広げても大きくはなりません。ようは後から大きくすることはできません。感受性期、生まれてすぐに始める哺乳を正しく行うことが鼻腔を大きく育てる唯一の方法なのです。

ゴールデンタイムは0~2歳

哺乳が正しく行われていれば口ポカンは無く、構音障害はなく、正しい嚥下を覚え、歯並びも悪くなりません。哺乳するのに舌、唇などの筋肉を上手に使って上前方に負荷をかけることで鼻腔は成長します。正しい哺乳を覚えると正しい舌の使い方を覚えます。舌の先の定位置は上顎前歯の歯と歯茎の境目です。そこに舌先があると上あごに舌が当たりますよね。それが前、側方に押す力となり上顎を大きく成長させるのです。さらに成長と共に歯も萌出してきます。前歯だけだと噛めませんが、噛めるようになってくると噛む刺激が加わります。哺乳するのも噛むことを覚える訓練ですから、噛む力です。舌の力、噛む力、両方あいまって上顎が前方、側方に成長します。

上顎の上が鼻腔です。

上顎が大きくなる=鼻腔が大きくなることです。舌や歯からの刺激がないと前や横に広がらず、下方向に成長します。そうすると鼻腔も上顎も大きくなりません。横から見るとペタンとした顔になります。鼻腔は感受性期の噛む刺激と飲み込む時の舌圧で成長します。頭に引っ付いているのが上顎、下顎には首からの筋肉がついています。上顎の成長は頭の成長に近く、下顎の成長は身体の成長に近いです。何が言いたいかと言えば、成長のピークがズレるということです。先に頭、それから身体です。頭は5歳までに90%、身体の成長のピークは10歳頃です。

過蓋咬合とは

上顎の成長が下方向に向かってしまうと下顎が前に出れなくなります。逆に上顎にブロックされて下あごが後ろに下がってしまいます。過蓋咬合とは。上下嚙み合わせた時に下の前歯が上の前歯で覆い隠されて全く見えないか、少し見えるくらいの噛み合わせのことを言います。大人の場合通常下の前歯が2mmくらい隠れるくらいです。子供の場合は上と下の前歯の先端同士がぴったり合うのが普通です。ということは子どもの過蓋咬合は上顎の成長が下方向に向かっている、哺乳が上手くできていなかったということなのです。少し古いですが、1993年の小児歯科学会の調査では30%の子供が過蓋咬合です。実感として今はもっと多く半分以上は過蓋咬合だと私は思っています。

過蓋咬合の何が悪い

縄文時代の人骨が出土されて、噛み合わせをみると大人であることが多いのですが、ほとんどが前歯の先端同士が当たっている切端咬合という状態です。そういう状態の人間が寿命を全うされているのです。過蓋咬合は切端咬合に比べると高さが無い分、口の中の容積が少なくなります。高さが半分になれば、容積も半分になります。口の中に何があるかと言えば舌があります。舌の置き場が狭くなります。狭いと舌は行き場がないので奥に引っ込まざるを得ません。そうなると気道が狭くなります。起きている時には猫背、就寝時には重力で舌は沈みますからいびきをかいたりします。睡眠時無呼吸症候群の原因にもなります。

睡眠時無呼吸症候群

無呼吸の頻度が高くなると血中の酸素濃度が低下します。脳や心臓に酸素が十分行きわたらなくなりますからCPAPなど睡眠時無呼吸症候群に対して用いるわけです。強制的に酸素を吸入させたり、寝るときに顎が後ろ下がらない(舌が落ちないために)ようにマウスピースをして強制的に酸素を取り入れるようにするのです。これをルーティンにすると使わない筋肉はどんどん萎縮していきます。骨折でギプスして松葉杖などで長くその筋肉を使わないでいると、ギプスを外した時筋肉が落ちてガリガリになってしまうのと同じです。食事とかすべての機能が無くなる訳ではないので、舌が瘦せ衰えることにはなりません。

乳幼児突然死症候群

乳幼児突然死症候群の原因は、哺乳瓶での栄養、両親の喫煙、うつぶせ寝とされています。平成28年度人口動態統計によると、0歳の死亡原因2位は呼吸障害、3位は乳幼児突然死症候群 1~9歳の2位は不慮の事故 です。仰向け寝ならば、舌や下顎を動かして何とかか気道を確保しようとします。うつぶせ寝すると舌を動かさなくても気道は確保されます。でもそのために舌が廃用性萎縮を起こしたらどうでしょう。そのリスクはあると思いませんか。

反対咬合の始まりは過蓋咬合

ちなみにですが、赤ちゃんの反り返りは脳性麻痺や自閉症の可能性が指摘されています。どうして反り返るのか?生きるために気道を確保し酸素を取り入れるためではないでしょうか。酸素を取り入れるための訓練ができていないのかもしれません。過蓋咬合では舌が奥に下がるため呼吸しづらいと書きましたが、下顎を前に突き出せば、口腔内容積が拡がります。そうすることで気道が確保できるわけです。受け口は遺伝も大きく関与していますが、後天的な環境も関与しています。酸素を取り入れるために受け口にしていてそのまま本当の受け口になってしまった、ということです。

指しゃぶりの弊害

指しゃぶりはなるべく早期に辞めるのに越したことはありません。指の入る分だけ前歯の上下か前後に隙間が空きます。そうするとそこから空気が漏れます。舌をそこに入れて発音しますからおかしな発音になります。ものを飲み込む時もそこに舌を入れないと陰圧がかかりませんから飲み込めません。そういう舌の癖が治らないと永久歯になってもその部分が空きます。開咬という状態です。矯正治療でそのスペースを閉じたとしても、舌の筋肉が今までの使い方のままだと元の歯並びに戻ります。これを後戻りと言います。ですから矯正治療と共に舌の訓練をしなければなりません。

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でも、指しゃぶりには訳がある

指を上下の前歯に間に入れることによって何が起きているか。指を入れると噛み合わせが高くなりますよね。そうです。呼吸しやすくなるのです。精神的な安心感を得るために行っている面もあります。噛み合わせに問題がなければある程度の年齢、3~4歳までに止めさせた方がよいと思います。噛み合わせに問題があるための指しゃぶりであればすぐに止めさせるのではなくそのための治療を行うべきです。1つの見方です。前歯の先端同士を当てた時に奥歯が空いているのであれば、過蓋咬合ですから、年齢に応じた治療を行いましょう。 イラストは切端咬合です。

宇治市 歯医者 incisal occlusion なかむら歯科医院

 

子供の歯ぎしり

子供の歯ぎしりも下顎を前に出したくてしているものですから、無理に止めさせることはしない方がよいです。どうしても気になればマウスピースをしますが、日々成長しますからずっと同じマウスピースではなく度々やりかえることになりますが、自然のままでよいかと私は思っています。寝ている時に気になるなら無理やり口を開けることも出来ませんから、頬骨の下辺りを押さえてみてください。子供は寝てしまうと滅多と起きませんから大丈夫です。反射的に口は開くと思います。一時的ですけれど。(笑)

レントゲン撮影しておくと得られる恩恵

2024年4月11日

詳しく教えてください。

詰め物やかぶせ物が取れたということで連絡をいただくことがあります。詰め物被せ物にも色々種類があります。白い詰め物、金属の詰め物、被せ物、など。被せ物でも土台がついたり、割れた歯が付いているものなどもあります。当院では電話いただいた時に出来る限り取れたものの情報をお聞きするようにしています。腫れたとか痛いとかの場合も同じです。たとえば右上の奥から3番目、とか下の真ん中とかある程度でもよいのでお伝えいただくととても助かります。それまでに来院していただいていて、口全体のレントゲン写真があると、聞き取らせていただいた情報とレントゲンからおおよその見当をつけ、事前に準備をすることができます。

急な対応は難しい。出来る範囲でになります。

偶発的な事柄ですから突然連絡をいただくことがほとんどで、大抵は今すぐに、とか、今日明日中に、とかおっしゃることが多いです。当院では予約制で診療を行っており、キャンセルが出た場合にはキャンセル待ちをされている方に連絡させていただいているので、急なご予約を入れることはなかなか難しい状況です。貴重な時間を予約していただいているので、その方たちの時間を削ることはなかなかできません。とても限られた時間の中で対応しなければならないので前もって脱落部位や痛み、腫れなどの状況がわかっていると対応する時間が少しでも多く取ることができます。ですから初めての方よりも、定期的に受診されていてレントゲン記録があるかたの方がスムースに対応できます。かかりつけの歯科医院をお持ちになって、定期的に受診されていることを特におすすめいたします。

取れた

詰め物、被せ物の場合

白い詰め物と金属の詰め物に分けられます。

白い詰め物

白い詰め物の場合でも歯に直接詰めた材料と被せ物の表面を審美的にするため、金属表面に嵌合させてつけてある材料の2種類があります。

前歯の先端の一部の詰め物が取れた場合、すぐ治せるのではないかと思われるかもしれません。詰め直すことは比較的時間はかかりませんが接着する面積が少ないですから再脱落する可能性が高いです。前歯を使って噛みきったり、歯ぎしりするとすぐ取れます。ですから詰めた後に噛み合わせの調整をしっかりしないといけません。何度も同じところが取れる方は小さいなら詰め直すことはせず、その部分を丸めるだけで済ました方がよいです。それが嫌なら夜間歯ぎしり用のマウスピースの使用をおすすめします。大きな白い詰め物が取れた場合、再度詰め直すとなると治療に時間がかかります。きちんとした時間を確保しなければならず、緊急対応はとても難しいです。詰め直しよりも被せざるを得ないこともあります。その場合も削ったり麻酔したり、と時間がかかります。

被せ物の欠け

被せ物の金属についていた白い部分、前歯のことが多いのですが、それが剥がれたのも白いのがとれたとおっしゃることがあります。またセラミックの一部が欠けたということもあります。被せ物の一部の白い部分が取れた場合、基本的には再度付けることはできません。やり替えになります。金属と詰め物、セラミックと金属。セラミック同士の接着力を向上させる材料はあることはありますが、一体構造で作製されているものは再接着したとしてもかなりの確率で短期間に再脱落します。取れたからすぐ連絡いただいても元に戻すことは時間があったとしてもほぼできないと思ってください。

宇治市 歯医者 CR fracture なかむら歯科医院

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金属の詰め物、被せ物

食べてたら取れた

飴やグミを食べていて取れたということもよくお聞きします。食べ物の粘着力で取れる、それも同じところが何度もということは、詰め物が薄くて十分な接着力を得るだけの面積がないかもしれません。維持を取れるようにやり替えた方が良い場合があります。薄いと詰め物が変形していることもあり、元に戻せない場合もあります。私自身、歯はあまり削りたくないのですが金属の詰め物の治療をするときには維持形態をとることに神経保護と同じくらい気をつけて治療しています。他で治療されたものも含めて定期的に通院されていると脱落の履歴がわかっていますから、レントゲン写真と照らし合わせて対処の検討をすることができます。

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虫歯で取れた

また痛くなくても虫歯で詰め物が取れる場合もあります。その場合は詰め物を付けるわけにはいきませんから仮詰めをさせていただき改めて時間を取って治療させていただきます。神経近くまで虫歯が進行していることもよくありますから定期的に受診されることをお勧めします。

被せ物

被せ物も同じで虫歯で取れることがあります。神経の無い歯を被せてあることが多数です。ですから痛みはなくて、食事してたら急に取れた、とおっしゃる方が結構いらっしゃいます。虫歯ならやり直しになるので再装着はできません。虫歯はなくて、歯が割れていることもあります。歯が割れているとこれも再装着することはできません。歯の破折イコール抜歯が基本です。噛みしめのきつい方、出っ歯で下の前歯が上の前歯を突き上げている噛み合わせの方の上の前歯の差し歯は特に割れやすいです。前歯だから何とか早く、とおっしゃって割れているのを承知で再装着しても、セメントが噛み合わせに抗しきれないのですぐに取れます。

割れて抜くことになったらどうする

前歯が抜歯になると入れ歯、ブリッジ、インプラントがその後の治療の選択肢になりますが、どれもすぐにできるものではありません。一番早く対応できるのは入れ歯になります。ですから前歯の脱落を繰り返している方はその後の治療についてある程度覚悟をされていた方がよいと思います。抜歯になると、傷口が治るのに1~3ヵ月程度かかります。

義歯

義歯を選択された場合は抜歯前に義歯をつくり始めて抜歯と同時に義歯を装着します。義歯が馴染んだ頃に抜歯して、抜いたところの隙間は後日修理をします。

ブリッジ

ブリッジを選択されると、割れた歯の両隣の歯を削らないといけません。削ってから割れた歯を抜いて仮歯を入れます。傷口が治るまで仮歯です。噛みしめがきついと仮歯が何度も取れることがあります。

インプラント

抜いたところがよくなってから型取りをします。インプラントを選択されると、抜くのと同時か、抜いて骨が治ってからインプラントを埋入します。部位や骨の質、骨の量によってインプラントがしっかりするまでの期間は変わります。早くて4~6ヵ月くらいです。

予防策

前歯に差し歯がある方は就寝時に歯ぎしり用のマウスピースをされることを勧めます。奥歯に歯が無かったりインプラントされている方も。保険を利用して作製できますから是非されてください。

薄い被せ物

奥歯の被せ物で、とても薄い物が取れる場合は接着面積がなくて取れます。この場合は新しくやり直したとしても接着面積を増やすことは出来ませんから歯茎の位置を低くするような外科処置を先にすることになります。ですが必ず取れなくなるわけではありません。歯茎を下げるといっても5㎜も6㎜も歯茎を切る訳にはいきません。噛み合わせがよくないことも一因ですから、矯正を含めた噛み合わせ治療が必要になるかもしれません。

腫れたり、痛みの場合

親知らず

部位がわかるととても助かります。親知らずは一番わかりやすいです。一番奥、歯茎が腫れた、口が開けずらい、など典型的な症状があるので、レントゲン写真と照らし合わせると対応しやすいです。抗生剤の投与が第一選択で、通常外科処置は痛みのある時には行いません。よほど腫れている時には近隣の口腔外科へ受診してもらいます。こちらに時間がないときでも対応しやすいです。

歯周病

歯周病が比較的進行していると歯周ポケットに膿が溜まって腫れる場合があります。歯周病が進行しているので歯も揺れていることが多く、噛むと痛いということもあります。この場合も通院歴があり、レントゲン写真、歯周検査、連絡の際の情報から対応がしやすいです。抗生剤の投与、噛み合わせの調整、必要があれば切開です。ここまでの治療となると時間がかかります。こちらの比較的余裕のある時間に来院していただけるとある程度処置できます。

神経までの虫歯

虫歯が神経まで達していて、冷たい物や温かいものでズキズキする場合

根本的な治療は神経の除去になります。当然麻酔をして治療を行うのですが痛みがきつい場合は麻酔が効きません。特に下顎の奥歯。炎症が起こっているからです。そのような場合には虫歯のところに歯の神経を鎮静させる薬剤を填入します。そうすることで外からの刺激を防ぎ鎮静効果を上げます。即効性はありませんがまずは神経の鎮静化を図ります。そして鎮痛剤を処方します。

神経の無い歯のズキズキ

神経が無くてもズキズキすることがあります。根の先に膿が溜まっていたり、虫歯が大きかった場合に神経がダメになるとこのような症状が出ます。処置としては神経部分の汚れを取ることをしていくのですが、詰め物、被せ物、金属の土台が入っていたりするのでまずそれを取らないといけません。除去していくのにそれ相応の時間を費やさないといけません。予約制の診療ですので、残念ながら噛み合わせの調整、抗生剤の投与にとどまります。

かかりつけ歯科のメリット

当院に通院されレントゲン写真があると、得られた情報と共に予約状況と処置内容を鑑みて治療を組み立てます。数年に一度口全体のレントゲンを撮影するかと思いますが、そんなことにも使われているんだと思ってもらえるとありがたいです。なるべく緊急のことがないのが一番です。かかりつけの無い方はどちらかお持ちになるとよいかと思います。

 

呼吸=生きること

2024年4月4日

呼吸位って何でしょう

人には起床時の起きた時の顎の位置の他に、就寝時の顎の位置がある場合もあります。それは呼吸をキープするための顎の位置です。就寝時の顎の役割には歯ぎしりと呼吸があります。歯ぎしりは起きている時のストレスを発散するために行われています。お子さんの歯ぎしりもよく相談を受けますが生理的な行為ですので心配しなくてよいです。何にストレスを受けているのか、という疑問はありますよね。

宇治市 歯医者 breathing なかむら歯科医院

呼吸とは何でしょうか?

呼吸することは生きること

睡眠時無意識下に呼吸を確保するための生命維持反射が行われています。それはどういうことなのでしょうか。それは呼吸を確保するため、すなわち気道を開大させるために下顎を前にズラしているのです。舌の筋力が落ちると就寝時に舌を前方に維持しておくことができずに気道を塞いでしまいます。ヒトは少々食べれなくても、水が摂取できなくても生きていけますが、呼吸が数分できないと生きることができません。生きていくために寝ている時でも本能で下顎を前に突き出します。気道が狭くならないように下顎を前に出すので歯が削れたり、被せ物が外れたりします。歯を壊してでも呼吸して生きようとしています。睡眠時無呼吸症候群は舌を前に出せないのでいびきをかきます。気道が塞がれるので呼吸が一時的に止まります。いびきは息を吸い込む時に音がします。酸素を取り入れる気道が塞がれているのです。

言われたことない!

歯が明らかに削れているのに、歯ぎしりはしていない!と言い張る患者さんもいらっしゃいます。証拠はあるのにかたくなです。刑事ドラマなどでよくありますよね、私はやってない、身に覚えがない、と。治療の提案をしても受け入れてくれることはほとんどないです。逆切れされたりしてとても悲しい気持ちになることもしばしばです。その方を思っているのに。

寝ている時にできること

寝るときに呼吸しやすい頭位があります。これまでの話からある程度想像できるかもしれません。それは首を反って寝ることです。枕をせずに顎先を突き出すようにして寝ると水平の状態で空気を取り入れる鼻、口と気道が一直線になりやすく呼吸できるようになります。首あたりに枕をして同じように顎先を突き出して寝ても同じなのですが、水平でなくなる分脳脊髄液の循環が悪くなります。

宇治市 歯医者 air way なかむら歯科医院

脳脊髄液の働き

脳脊髄液は、脳の周囲を取り巻き、そのまま頸椎から尾骨の骨膜まで覆うようになっています。脳脊髄液が正常に生産、循環、吸収されていると自律神経の働きがよくなります。体が軽くなったり、姿勢が良くなったり、深い呼吸ができるようになったりします。頭部や首のあたりの骨の歪みや筋肉の凝りで脳脊髄液の流れが悪くなると自律神経の働きが悪くなると、脳脊髄液が頭に溜まって頭痛が起きたり脳が萎縮することもあります。

脳の萎縮を解消するには

下顎の位置のズレを上顎と一致させる、噛み合わせの上下の面を整える、噛み合わせの高さを高くする、ことを行うと改善されます。その3つを取り入れたマウスピースを作って、上下に装着します。歯を壊さないように、顎が後ろに下がらないようにして呼吸しやすいような環境を作ってあげればよいでしょう。そこまで考えられたマウスピースを作製するには自費の治療でないとできません。保険の診療のマウスピースでは噛み合わせの高さを高くすることだけのものになります。

口の中の環境を直接変える

矯正治療、補綴治療を組み合わせて、下顎の位置のズレ、噛み合わせの面の修正、噛み合わせの高さの修正を行い、歯にマウスピースと同じ機能を持たせるようにするのが本当は一番よいです。口にそのような機能を持たせても加齢による筋力の低下は防ぐことは誰にもできません。年齢が上がってきたら機能をもったマウスピースを補助的に使うのが理想です。

無呼吸症候群のプレートはよいのか

医科で睡眠時無呼吸症候群の診断をうけた場合のみ、歯科医院で保険診療適用の睡眠時無呼吸症候群用のマウスピースを作製することができます。普通のマウスピースと何が違うかといえば、上顎と下顎のマウスピースがひっついて一対になっているものです。思ったよりも大きなものではありません。下顎を前に出して、前歯の先端同士が当たるくらいの位置に設定します。どうしてそうするかと言えば、下顎が後ろに下がらないようにするためです。舌の置き場が広くなることで、舌が下がらないようにする目的で使用されます。

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一時的にはよいのですが

極端に言えば、強制的に顎を前に出しています。そのため舌も前に出るのですが、筋肉自体が鍛えられていない、あるいは筋力が落ちているからすぐ舌がまた落ちていきます。また前に出す、しかももっと前にだすと良くなります。でも舌の筋力は変わらないか、楽を覚えているので舌は前に保持することができず奥に引っ込むという悪循環に陥ります。下顎を前に出すには限界がありますよね。体が自分で何とかしようとしなくなる。これを廃用性萎縮と言います。

睡眠時無呼吸症候群用のマウスピースを活かすには

あいうべ体操

睡眠時無呼吸症候群用のマウスピースが悪いわけではありません。それを活かすには舌の筋トレをすればよいのです。筋トレと言ったって、バーベル持ち上げれないし、何すればいいの?と思いますよね。1つは、あいうべ体操を毎日30セット行うことです。あいうべ体操の効能は今更言う必要もありません。スマホでググってください。唇周りの筋肉、頬、舌を大げさなほど動かすのです。声を上げなくてもよいです。お金もかかりません。やる気があればいつでもどこでもできます。舌に関しては極限まで舌を前に出してください。他の動きも極限まで動かしてくださいね。急ぐ必要はありません。

もう一つはぶくぶくうがい

お金のかからないもう一つのトレーニング方法がぶくぶくうがいです。そんなん毎日してる、とおっしゃるかもしれません。歯磨きの時にぶくぶく洗口していますよね。それを5分してみてください。5分です。5分出来ますか?ブクブクうがいを真ん中、左、右、下、上、色々動かしてもらって構いません。小さな動きではいけません。大きく動かしてください。何のためかといえば、舌の下、下顎の下の部分の筋肉、顎舌骨筋、顎二腹筋という筋肉を鍛えているのです。5分は最初からは難しいでしょうから2分から始めて、少しづつ時間を延ばしていってください。

フレイル予防

加齢による筋力の衰えは致し方ないですが、比較的若い年代で睡眠時無呼吸症候群になっていると、高年齢になったときどうなるか、想像がつきますよね。今のうちからできることはやっておいた方がよいです。誰のためでもありません。脳への酸素供給量が減っていきますから認知の問題にもつながっていきます。何を言おうとしているかお分かりかと思います。ついつい毎日のことで忘れてしまいがちですが、将来の自分への投資だと思って毎日のルーティンワークにしてください。

噛み合わせも同じ

噛み合わせると下の前歯が見えない状態、あるいは少しだけ見える状態は口の中の容積が、下の前歯がほとんど見えている普通の噛み合わせの方よりもかなり小さくなっています。当然舌を置いておくスペースが少ないですからどこにいくかといえば、後ろです。そうすると日常生活でも気道が狭くなります。少しでも気道を広げようとするため下顎を前に突き出す姿勢、つまり猫背になります。受け口は下顎が前にありますが、上顎の成長がよくないことがほとんどです。舌は通常上あごの前歯の歯の付け根についています。舌はそれ以上前にいけません。歯並びガタガタは歯が並ぶだけの大きさに顎が大きくなっていないのですから、舌は後ろにいきます。

健康に生きていくために

呼吸が一番大切なのです。その呼吸が正しく行われるような環境を整えておかないと、高齢になった時にしっかり生きていけないと思います。いつでもその取り組みはできると思います。

歯科衛生士さんは歯科医師の右腕です。

2024年3月28日

歯科衛生士は国家資格

当院にも数名在籍していただき、毎日一緒に診療にあたっています。歯科衛生士は歯科衛生士法による国家資格でその業務範囲が規定されています。専門的な訓練を受けた歯科衛生士の職務範囲は多岐に及びます。その資格についてですが、厚生労働省指定の養成所等を3年の修養年限があり、卒業後国家試験に合格すると歯科衛生士法第204号の基づき国家資格の歯科衛生士免許を得ます。養成所というのは、大学歯学部口腔保健学科、あるいは口腔保健学部など様々な大学に設置されています。また、専門学校にも設置されています。(看護師の看護学校に相当するものです。)大学の場合は4年、衛生士学校は3年のことが多いです。

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歯科衛生士法という法律があります。

歯科衛生士法第1条、第2条に資格の定義が記載されています。歯科衛生士法第2条に具体的な仕事として歯科診療補助、歯科予防処置、歯科保健指導に従事することが記載されています。歯科衛生士は、歯科医師と異なり全ての歯科医行為を行うことはできません。診療補助として行うことが可能な行為は「相対的歯科医行為」とされ、歯科医師自らが行う「絶対的歯科医行為」と区別されています。ただし、全てが具体的に明示されているわけではないのです。

相対的歯科医行為と絶対的歯科医行為とは

歯牙の切削に関連する事項(歯を削ること)や切開、抜歯などの観血的処置、精密印象を採る(正確な型取り)ことや咬合採得(噛み合わせ)をすること、歯石除去のときの除痛処置をのぞいた各種薬剤の皮下、皮内、歯肉などへの注射は、主治の歯科医師が歯科衛生士に指示することは適切でないと考えられており、これらは歯科医師のみが行うことができる「絶対的歯科医行為」となります。これら以外は、歯科衛生士が歯科診療の補助として行える「相対的歯科医行為」とされています。

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法律上、衛生士も歯石除去においては麻酔することができるという解釈

先程の文章に、“歯石除去のときの除痛処置をのぞいた各種薬剤の皮下、皮内、歯肉などへの注射は、主治の歯科医師が歯科衛生士に指示することは適切でないと考えられており“、とありました。ということは、歯石除去の時に痛みを取り除くための注射は衛生士でも可能ということになります。(歯石除去以外の目的で麻酔してはならない。)ただし歯科衛生士は、医師または歯科医師の指示のもとであれば、医業として麻酔行為の全過程に従事できますが、診療補助の範囲を超えることはできません。実態上医師または歯科医師の指示ができない状態での麻酔行為はできません。日常の診療で歯科衛生士が麻酔することはなく、歯科医師がその処置に必要と認めた場合、歯科医師が麻酔を行っています。しかし法律上歯科衛生士には大きな裁量があたえられているということでもあります。

歯科衛生士の麻酔行為の規定

(照会「昭和40・7・1医事48」麻酔行為においては)麻酔行為は医行為であるので、医師、歯科医師、看護婦、准看護婦又は歯科衛生士でない者が、医師又は歯科医師の指示の下に、医業として麻酔行為の全過程に従事することは、医師法、歯科医師法、保健婦助産婦看護婦法(旧法名)又は歯科衛生士法に違反するものと解される。その場合、いずれの法規に違反するかは、当該医師又は歯科医師の指示の態様によるものと解される。ここにもちゃんと歯科衛生士、というワードが出てきますね。

ホワイトニングも衛生士さんの守備範囲です。

「歯科衛生士は、歯科医師の指示があった場合を除いて、診療機械を使用したり、医薬品を授与したり、医薬品について指示することなどができない」と記載されています。このことから、歯科衛生士は、ある条件下であれば、主治である歯科医師からの指示で、診療機械の使用や、医薬品授与、医薬品について指示することなどができるということになります。厚生労働省の通達によると、歯石取りやホワイトニングなどについては、歯科衛生士は主治である歯科医師の指導の下で行うことができるというような趣旨を記したものがあります。これにより歯科衛生士は、主治である歯科医師の指導の下という条件で、ホワイトニング行為をすることができると解釈されています。

ホワイトニング

ホワイトニングは診療所で行うオフィスホワイトニングと家庭で行っていただくホームホワイトニングがあります。当院ではその両方を行うデュアルホワイトニングを行っています。まず歯石を取り除き歯の面をツルツルにします。その後家庭で行っていただくホームホワイトニング用マウスピースの型取りをします。別の日に来院していただいて、ホームホワイトニング用マウスピースの適合の確認を行います。その後歯以外の部分の保護をした後、上下犬歯から犬歯の歯の面に薬剤を塗布し、可視光線で薬剤を活性化させます。それを2回繰り返します。唇の乾燥対策を行い歯の面をパッキングして終了です。

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診査診断は院長が行います

術前に院長が診査診断し、ホワイトニング効果の可能性の有無、禁忌症に該当しないかどうか、知覚過敏発言のリスクなどの話をします。衛生士さんも十分に効果や禁忌症、リスクのことは理解していますので、興味のある方は定期健診時など気兼ねなくご相談ください。オフィスホワイトニングは、衛生士が行います。ホームホワイトニングの具体的な行い方も衛生士が説明します。術前術後の写真撮影、ホームホワイトニングの途中経過の聞き取りのお電話も衛生士が院長の指示の下行っています。

インビザライン治療

当院ではインビザラインによる矯正治療を行っています。通常のワイヤーによる矯正治療とは異なり、マウスピースで歯を動かしていきます。ワイヤー矯正は歯の面にブラケットと呼ばれるワイヤーを通す器具を付けます。その付け方の角度を変えたり、ワイヤーに角度をつけて曲げたりしてワイヤーの元に戻ろうとする力を利用して矯正力を歯にかけます。インビザラインはブラケットではなく、虫歯などを埋める時に用いる白い樹脂の歯科材料を歯の面に付けます。白いですから目立ちません。長方形型にして歯面につけて、そこに力をかけて歯を動かしていきます。

衛生士が歯科材料を詰めることも認められています。

歯科衛生士は歯を削ることはできません。虫歯を除去することもできません。先に述べた通りです。ですが削った部分に歯科材料を詰めることは認められています。噛み合わせの調整はできませんが、材料を磨くことは認められています。インビザラインで歯を動かすのに歯面に付ける長方形の材料のことをアタッチメントと言います。そのアタッチメントの設置は天然の歯であれば削る必要はありません。当院ではインビザライン治療においてアタッチメントの設置は基本的に歯科衛生士が行っています。

モニタリングの重要性

インビザライン治療においては最初の状態から最後の状態までデジタル化してあるので、1カ月後にはこの歯がここまで動いている、次の1カ月後にはここまで動いている、と視覚化されています。指示した来院毎に実際の口腔内とシュミレーションの状態との比較をします。顎がより楽な位置を求めて前方に動くこともありますし、歯の動きが予想より動かない場合もあります。マウスピースの適合状態に問題ないかなど治療計画と乖離が無いかも歯科医師と確認して治療にあたっていますが、事前に衛生士さんが治療計画をみて状況を確認し、来院時に診療がスムースに行くようしてくれています。もちろん日々院長の私と一緒に勉強しています。

衛生士さんの役割の大切さ

歯を削る、虫歯を除去する、歯の根の治療をする、切開する、抜歯する、レントゲン撮影する(撮影前までの準備は認められています。)、義歯の調整をする、などのことはできません。歯石取りだけでなくて、このように歯科衛生士のできることはかなり大きなものです。その与えられた裁量をもって皆様の健康作りにお役に立ちたいと日々頑張っています。僕も頑張っています。(笑)

 

 

 

小学生の歯並びの治し方

2024年3月21日

赤ちゃん

赤ちゃんが生まれてくる時、歯のない状態で産まれてきます。たまに下の前歯が少し生えている状態のときもありますが、大抵は歯がありません。成長に伴って下の前歯、上の前歯、それから奥歯が少しづつ生えてきます。そして2歳から2歳半くらいにかけて乳歯はすべて生えて、乳歯の歯並びは完成します。乳歯は上下合わせて20本です。上10本、下10本、前歯は犬歯から犬歯まで6本づつ上下12本、残りの奥歯は全部で8本です。

歯の数

これもたまにですが前歯の2本がひっついて1本の歯になってしまう癒合歯になっていることもあります。癒合歯が2本あるときもあります。そうすると乳歯は18本になります。また先天的に乳歯が一本少ない場合もあります。どちらも下の前歯です。歯の数が減ると歯を並べるだけの必要がないので顎がそれだけ分しか大きくなりません。大きくなったとしても今度は歯と歯の間が空いてしまいます。それは永久歯の歯並びになった時同じことが言えます。また、乳歯の癒合歯や先天欠損があると、その代わりに萌出してくるはずの永久歯がないこともあります。レントゲンで調べないとわかりませんが、あまり小さい時期にレントゲンを撮って確認してもできることはありません。将来的にインプラント出来るだけのスペースを確保できるように顎を成長させるようにしておかなければなりません。

やっぱり哺乳

何度もこのコラムでお話ししてますが、この乳歯の歯並びが完成し離乳食を終えるまでがその子供の歯並び、呼吸を決めてしまいます。正しい哺乳を行い唇、舌、頬という筋肉の使い方を覚えることで骨、筋肉を正しい方向に成長させるのです。正しい嚥下の仕方、正しい発音の仕方を覚えるのです。

正しい歯並びとは

乳歯の歯並びで正しいのは、前歯にいっぱい隙間があって、上下前歯の先端がぴったり合わさっている状態です。哺乳や離乳食が正しいとこのような歯並びになります。すきっぱは顎が正しく成長した証拠、先端同士がぴったりあわさっているのは下顎が前に出ていて気道が大きい良い証拠です。下顎が奥に引っ込んでいると気道が狭くなり、顎そのものを前に突き出して気道を広げようとします。猫背になってしまいます。上あごが大きくなっていないと鼻腔が狭いですから口呼吸になり感染しやすくなります。

正しい成長

乳歯の歯並びで普通に噛んでもらって前からみて下の前歯が見えないのは永久歯になっても大きく変わることはありません。上顎が正しく成長出来ていないのですから下顎も上顎に邪魔されて成長できず小さいままで顎が前に出ないのです。この時期にキチキチだと永久歯がきちんと生えるだけの大きさに顎が成長しないことがほとんどです。

受け口は早急にやる

受け口は見つけやすいですよね。明らかです。遺伝的な傾向があるのは確かです。家系にそういう方がいらっしゃれば早急に何か対策をしないといけません。遺伝的な傾向がなくても前歯の生えている歯の軸の方向で下あごを前に出さないと歯同士が最大に接触できない場合受け口になります。例えば上の前歯が内側に向いている時など。前歯の歯の軸の方向が外側に変われば、下の前歯が上の前歯の内側に当たって下顎を前に出さなくてすみます。

3~4歳から治療できるのか

取り組みは出来るだけ早く、3~4歳からならベストです。乳歯は歯も小さくいわゆるワイヤー、ハリガネで治すことはできません。取り外しできる装置を口の中に入れてもらう治療になります。入れられないと治療できません。入れても自分で外したら効果ありません。就寝時と日中1時間口の中に入れてもらわないと治りません。きちんとしてもらえれば数カ月でよくなります。半年以上かかっても変わらなければ大きくなってから、骨にアプローチすることも考えた治療になります。ですからきちんと言い聞かせて装置を使える年齢でないと治療出来ないとも言えます。成長のピークを迎える6~8歳までに取り組んで終わらせることが目標です。

成長は予測できない

それでも第二次成長で下顎が大きくなって前に出てきて、また受け口になった、なんてこともあります。AIを使っても成長だけは未だに予測できないのです。それでもやるだけのことをやれる時期にやってあげることが親心ではないかと思います。哺乳と同じでその時期には2度と戻れないのですから。様子見ます、で良くなることはありません。いつの間にか中学生になって永久歯になっていた、なんてことはよくあります。永久歯も少しづつ生えてきた小学生低学年で終わらせておきたいものです。

出っ歯も早めに

見た目はそうでなくても出っ歯はあります

口を閉じても上唇から歯が見えるとかだとわかりやすいですよね。でもぱっと見でわからない出っ歯もあります。しっかり噛んだ時に上の前歯に隠れて下の前歯が見えない、ほとんど見えない、なども出っ歯なのです。下の前歯は通常上の前歯の先端近くと噛み合っているのですが、上の前歯の内側の歯茎や歯と歯茎の境目に当たっている場合は上下の顎の関係がズレています。上あごが正常で下あごが後ろなのか、上あごが出ていて下あごが普通なのか、上あごが出て下あごが後ろなのか、それは顔貌やレントゲンから診断しなければなりません。歯の軸だけが前に倒れていることもあります。

上下の位置関係をよくするのが目標

小学生の時期、歯を並べて治すというよりは、上下の顎の前後的な関係をなるべく正しい関係にすることが目標になります。上あごと下あごの成長にはズレがあります。先に上あごがピークを迎え、それから下あごが追いかけるようにピークを迎えます。15~18歳まで成長のスピードは小学生の時期とは比較にならないくらい緩やかです。ですからやや出っ歯傾向であってもそれでよくて、永久歯の歯並びになった時、本格的に治療すると考えてください。

よく言われる2期治療とは

2期治療は歯にダイレクトに力をかけて歯を並べます。1期治療である小学生の頃の治療は顎と顎の関係を正す時期で歯をきっちりきれいに並べる時期ではありません。顎の成長も予想できませんし、きちんと並べてから隙間ができたら、また治療、なんてこともありますから。2期治療は永久歯の歯並びから始める矯正治療です。

歯並びガタガタ

歯がきれいに並ばないのは歯が大きい場合もありますが、大抵は顎が小さいから歯が並びません。小学生の時期は永久歯や乳歯が混在しています。きれいに歯を並べるのが目的ではなくて、永久歯だけの歯並びになった時にきちんと歯が並ぶだけの顎の大きさにしておく、ということが目標になります。歯のガタガタは付随的によくなればよいと考えてください。

その装置として考えられるのは

T4K/プレオルソ

日中1時間と夜間使用取り外しの装置

比較的取り組みやすいですが、個別の歯に力をかけるわけではありませんから歯並びそのものが良くなりにくいです。大まかな顎の拡大とある程度の歯並びを目指します。そして鼻呼吸を覚えていくようにします。取り組む前に鼻の通りが悪ければまずその治療を行ってもらうことになります。

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拡大床(半分取り外し半分取り付け)

比較的がっちり歯に固定しますが取り外しは可能です。週に1~2回ネジを回して顎を内側から拡大していきます。作用反作用の観点から1日12時間以上の装着が必要です。12-12=0です。顎は大きくなりますが個別の歯に力はかかりづらいです。

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インビザライン矯正(インビザラインファースト)

1日22時間以上装着します。個別の歯に力をかけますから歯並びがよくなります。

顎そのものにも歯を動かすための力を利用して拡大するようにします。

永久歯の数がある程度揃わないと適応できません。(前歯4本と奥歯2本)

3~5日交換でマウスピースを交換していきます。永久歯がきちんと並ぶだけ顎を大きくするとともに歯をきれいに並べていきます。永久歯にすべて変わっても治療が必要になることもあります。

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上記3つの治療法でも2期治療が必要なことがあります。

 

開咬

噛んだ時に前歯が全然かんでいない状態です。口呼吸していることが多く、口が開いています。嚥下運動する時にその開いているところに舌先をいれないと上手く飲み込めないので、舌の訓練を毎日しなければなりません。噛んでもいませんから前歯を使うように訓練しなければならず、水槽の酸素を送るチューブを短く切り、それを毎日3分噛み噛みして前歯に刺激をあたえましょう。かぶりつかないとたべられない食材を毎食一つ入れて前歯に刺激を与えてください。それと共にプレオルソを日中1時間と夜間使用します。鼻呼吸を覚え永久歯の歯並びになった時から前歯の空隙を埋めていく2期治療が必要となります。

小学生の矯正治療の目標

小学生の歯並びの治療は鼻呼吸を覚え、永久歯がきちんと並ぶ顎の大きさになるようにするということが最大の目標になります。ゴルフで言うとOBにならないように、一打目、二打目でカップの近くまでボールを運ぶことです。細かくカップに寄せていくところが二期治療と考えていただくとわかりやすいと思います。

ガタガタした歯並びの治し方

2024年3月14日

ガタガタは前歯ばかりではない。

前歯の歯並びがよくないのは一目瞭然でわかりますよね。学校検診で指摘されてたくさんお見えになります。お母さんは気になりますよね。大人でもマスクを外すようになってから改めて口元が気になっていませんか。上の2本目の歯が内側に生えているのもよく見受けられます。前歯だけがガタガタしているのではなく、奥歯にもガタガタはあります。親知らずの手前、通常一番後ろの大きな歯、第二大臼歯というのですが、上が外側、下が内側に倒れて生えていることがあります。またその歯の2本手前、第二小臼歯が上下とも内側に倒れて生えていることもよくあります。

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何故歯並びが悪くなるか

端的に言えば顎の大きさに対してすべての歯の幅の総計の方が大きいから歯が並ばないのです。それぞれの歯がはえる時期の顎が、それまでに歯が並ぶくらいにきちんと成長出来ていないのです。高齢者の前歯のガタガタは少し状況が違います。加齢により歯を支える骨が減り、歯が動きやすくなっているからです。ヒトの歯は基本的に身体の真ん中に向かって倒れるようになっていますから、いわゆるエイジングで歯並びが悪くなっていくのです。

遺伝の問題だけではありません。

受け口傾向の家系、出っ歯傾向の家系はありますが、後天的な要因も顎の成長に大きく影響しています。哺乳の仕方、授乳の仕方、離乳食の与え方、このあたりまで遡ります。鼻が悪くなるのも元々はこのあたりに原因があると言われています。

哺乳は大切

哺乳時、しっかり正しく乳首に赤ちゃんの唇を加えさせて哺乳をさせることで赤ちゃんは唇と舌、頬の使い方を覚え、訓練し、正しい舌の動き、飲み込み方(嚥下)、鼻呼吸を覚えていきます。何もしていない時の舌の先端は上の前歯の付け根にあるのが普通で、正しい位置に舌があることで実はそれが上あごを広げていく、成長を助ける行為になっているのです。それができていないと上あごが側方、前方に正しく成長しないので歯が並ばなかったり、笑った時に上の歯茎が見えるようになっているのです。

ガミースマイルを治すには

見える歯茎を見えなくするよう治療するのはとても大変です。歯を骨の中にめり込ませて歯茎を上方へ押し上げるのですが、小さなインプラントとゴムを用いた治療、あるいはボツリヌス治療で上唇の筋肉の動きを抑えるなどの治療になります。ボツリヌスの効果は長くて半年ほどですから、それをずっと続けていくことになります。

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鼻の成長と脳の活性化

上顎が大きくならないと鼻も大きくなりません。外側の鼻でなくて、骨の中の鼻、つまり鼻の中の空気の通り道が狭くなります。空気の通り道が狭いことで鼻呼吸しづらくなります。口呼吸するようになると気道を広げるために顎を突き出す姿勢になっていきます。猫背になっていきます。また鼻呼吸することで空気による脳のクールダウン効果が下がりますから集中力が下がったり脳がフル活動しづらくなります。哺乳がいかに後々まで影響を及ぼし、栄養を与えているだけではないことがおわかりいただけたでしょうか。

哺乳瓶の使い方も考える

吸いやすい乳首と吸いにくい乳首があります。栄養を与えるという観点からいうと吸いやすい方が哺乳の時間も少なくなり手間も省けますが、それでは赤ちゃんの口腔機能のトレーニングにはなりません。出づらくて時間はかかるかもしれませんが、しっかり唇を使わないと哺乳できない哺乳瓶を選ぶようにされるとよいでしょう。

離乳に時期は遅くなっても構わない

離乳食の時期に関しても、しっかり哺乳による訓練ができてから移行すべきでそれはハイハイとかつかまり立ちとか、成長と合わせて判断すべきで何カ月になったから、という基準ではありません。離乳食は決してスプーンを口の奥に突っ込んで丸飲みさせるのでなく、唇付近に置き摂食させるようにすべきです。

親知らずの抜歯はやむを得ない

矯正治療で抜歯は必要となることがあります。基本的に親知らずは抜歯したほうがよいです。親知らずがあることで歯並びを後ろから前方に押し出す力になるからです。親知らずの抜歯だけでよくなることもわずかですがあります。

犬歯は抜かない

歯並びがガタガタの場合、犬歯の後ろの歯、第一小臼歯を抜歯することがあります。八重歯とかは犬歯を抜けば済むじゃないかと思われますが、歯の中で一番歯の長さが長く、力を受け止めるように出来ているので犬歯を抜くことはあまりないです。インビザラインの世界中のビッグデータでは抜歯矯正は矯正全体の13%だそうです。少ないと思いますよね。

歯は顎の中でしか動かない

歯の大きさは決まっていますし、顎の大きさは決まっています。顎の大きさが歯の幅の総計より小さければどこかで間引きしてスペースを作らないと歯は並びません。親知らず以外のどこかで抜歯してスペースをつくることになります。

ティーンの抜歯は成長が終わってから判断

成長があるので顎そのものが大きくなるようにアプローチして歯の並ぶスぺースをつくるようにします。成人に近づくにつれその可能性は低くなりますから早く取り組みましょう。成長のピークは10歳を境にして成長度合いは小さくなります。私としても出来たら歯は抜きたくありません。でも出来るだけのことをしてもすべての歯が並ぶだけの顎に成長しないこともあります。抜歯をしない治療計画を立ていても、やむなく抜歯せざるを得ないことがあることはどうかご理解ください。成長の予測はどんなビッグデータをつかっても不可能なのです。

抜かずにスペースつくるには

一つは歯の幅を小さくすることです。歯を削らないといけません。被せ物があればそれを削ります。なければ日本人の平均の歯の幅や、左右同じ歯の幅を比較したりして削る量や部位を決めます。できればしたくありませんが歯を抜くことと天秤にかけてどちらがその方にメリットがあるかを考えて決めます。

後ろに送ることができるか考える

並べるのに足らないスペースを作るのに、歯を後ろに送るということも考えられますが、もともと歯が並ぶスペースがなくてガタガタになっていますから、出来たとしてもおそらく僅かしかできないです。それでもレントゲン分析して頭蓋に対して奥歯を後ろに送れるスペースがどれくらいあるかを調べます。

拡げることができるのか

顎の大きさは成人だと大きくなりませんが、骨から出ないように歯を外側に傾斜させることでスペースを確保できるかも検討します。なかなか難しいのですが、やれることはやってみます。CTがありますので骨量がどれくらいかをみながら治療計画の一助にしています。

資料を採らせていただき、分析をして、抜歯した場合、抜歯しない場合の治療計画をそれぞれ立てて、それぞれのメリット、デメリットを検討してどちらがその方にとって、ベターなのかを考え、それを提示して同意を得て治療をしていく、ということになります。

抜歯矯正は難しい

歯は顎の骨の中でしか動きません。骨の中、歯を動かしていくのは容易ではありません。動かし方も2種類あります。傾斜と平行移動です。どちらが動きとして簡単でしょうか。骨は硬いですよね。骨の硬さがある中、歯を平行移動させるのはとても大変です。頑張ってできても2㎜です。傾斜移動は比較的しやすいです。鉛筆を握っていただいて手から出ている部分を押していただくと傾けられますよね。鉛筆立てたまま横に移動させようとすると相当な力がかかるのが分かっていただけると思います。

抜歯への治療方針の変更もあります

鼻が悪ければまずそちらの治療が優先になります。非抜歯の治療を進めていても、治療していく中で歯の動きが悪かったり、顎の成長がなければ、抜歯に切り替えた治療になることもあります。抜歯はできるだけ避けたいという思いは皆さんそうだと思います。治療期間が延びることもありますがその点ご理解いただければと思います。

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出っ歯を治す方法

2024年3月7日

前歯を後ろに下げるには限界がある

出っ歯を治すにはどうすればよいか、と聞かれたら、前歯を後ろに下げればよい、と思いますよね。その通りです。でも、それができるかどうかと言われるとかなり難しいのです。初歩的なことですが歯は骨の中に植わっています。そこから出てしまうと歯は抜けてしまします。歯を動かそうとすると骨の中でしか移動できません。(歯周病は、歯を支えている骨が減っていきます。)上の前歯を親指と人差し指で挟んでみてください。そのまま歯の付け根のあたりまで上げてもらうと、それが前歯の植わっている骨の幅です。その幅の中でしか歯は動かせません。その幅の中でしか後ろに下げれません。骨から飛び出てしまうからです。指の感覚でわかるかと思いますが、そんなに前歯を後ろに下げれないことがお分かりかと思います。

前歯の角度

前歯の軸が角度をつけて前に出ている場合、昔ながらの漫画でいうと、おそ松君に出てくるイヤミいうキャラクターをイメージしてください。そんな感じで前方に出ている場合、その角度を内側に矯正力をかけて内側に入れていくことはできます。それでも倒せる角度には限りがあります。下の前歯がありますから内側に入れていくにしても当たらないところまでしか動かせません。先ほど述べたように骨の中でしか動かせないですし相対的に歯が長くなるように見えてしまいます。

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奥歯を奥の方に動かせるか

前歯を内側に入れるのに限界があるがあることはお分かりいただけたと思います。では奥歯はどうでしょう。奥歯は噛む時にものすごい力がかかっています。その力を真正面から受けていると脳に絶えず凄い刺激が加わることになります。生命を維持するのに不具合ですよね。その問題を解消するために縫合部分が使われています。頭蓋は28個の骨から構成されています。下顎の骨以外は縫合によって連結されています。両手を開いて指先を反対の手の指の股に入れ込むようにしてください。なんとなくイメージがつきますか。そんな感じで厳密に接合してそれぞれの骨が連結されています。

力の分散

子供のうちはその縫合が緩やかです。脳の成長は10歳前後がピークですからそのあたりからがっちり縫合されます。頭蓋の骨は28ありますから縫合している部分はたくさんあります。力は弱いところに伝わりやすいです。噛む力はその縫合の部分と通ることで分散されます。そうすることで脳に噛む力という刺激を直接伝わらないようにしています。上手いことできています。

噛む力はどこが強い

噛む力が一番強いところはどこでしょうか。奥歯です。では奥歯の中で最も大きな歯はどこでしょうか。それは第一大臼歯です。第一大臼歯は歯の根っこ、歯根が3つあります。(下顎の第一大臼歯も3つのことが多いです。)歯の頭の部分、歯冠と言いますが、その噛むところの面積も歯の中で一番大きいです。噛む面積も最大で、根っこの数も一番多い、ということは一番力を受けても大丈夫なつくりになっています。

適正な奥歯の位置

その第一大臼歯があるべき位置は、噛む力を縫合に伝えるのに適した位置になければなりません。横からのレントゲン写真を撮って分析してみないと正確にはわかりません。ピタッと、この位置ということはなく、ある程度幅を持たせた範囲内に収まっていればその機能が働きます。日本人は横から見た時頭蓋は短頭形ですから西洋人のように前後的に長くはありません。日本人の第一大臼歯の位置はおよそ適正か、やや後ろに生えていることがほとんどです。ですからもし奥歯を後ろに下げたいと思っても、噛む力のことを考えると奥歯を後ろに動かすことが生体にとってよいことではありません。

歯を平行移動させるのはめちゃくちゃ難しい

また先ほど述べたように歯の大きさも大臼歯は大きいです。第一大臼歯の後ろに第二大臼歯があります。(更に後ろのあるのが第三大臼歯、すなわち親知らずになります。)第二大臼歯も第一大臼歯の次に大きいです。その大きな歯を動かすことはとっても大変なのです。矯正力を含めて歯に力をかけられるのは歯の頭、歯冠の部分です。歯の根っこ、歯根は骨の中に埋もれていますが、頭の部分よりも埋まっている部分の方が長いですから、頭の部分に力をかけても平行移動しづらいです。歯を傾けることは比較的容易です。

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斜めに生えている上の奥歯

元々上の大臼歯は後ろ側に傾いて生えていることが多いですから、大臼歯を後ろに平行に移動させるということはかなり難しいことなのです。よく頑張って2㎜くらい。2㎜後ろに下げて前歯が2㎜下がったとして出っ歯は解消できるでしょうか。

抜歯をしたら前歯が後ろに下がるか

大臼歯を後ろに下げれないのであれば、犬歯の後ろの第一小臼歯を抜いて前歯を下げることはできるのではないか、ということについてです。抜歯矯正の場合、犬歯の後ろの第一小臼歯を抜くことが多いです。その歯の幅はだいたい7㎜くらいです。7㎜あればだいぶ下がると思われるでしょう。前歯を下げれるだけのスペースはできます。ただし一番最初に述べたように横断面で見た時に前歯の植わっている骨の幅でしか後ろに下げれません。せいぜい1~2㎜くらいに思っていただいた方がよいです。それも平行移動でなく歯の軸を傾けるようにしてです。もし抜歯してしまうと7-2、5㎜くらい隙間が出来てしまいます。

どうやって出っ歯を治すのか

頭蓋に対して上顎と下顎の位置がどうなっているかを調べます。出っ歯というのは

1 上顎が出ていて、下顎が正常

2 上顎が正常、下顎が引っ込んでいる

3 上顎が出ていて、下顎が引っ込んでいる

この3パターンがあります。実は日本人は2のパターンが一番多いのです。

1の場合

今まで述べてきたとおりですから歯にアプローチしても前歯を下げるのは限界があります。この場合上顎骨に直接アプローチして外科的に下げることを検討していただくことになります。第一小臼歯部分を切り取って前歯の部分を骨ごと後ろへ下げるということです。その場合術前に、術後にあわせた矯正を事前に行います。3のパターンも上顎へは同じように行います。下顎に対しては2のケースと同じになります。

2の場合

下顎が後ろにひっこんでいる場合は下顎が前に出るような治療を行います。この場合顎関節に負担がかかっていることが多く下顎を前方に誘導します。顎関節は本来あるべきところに戻りますから顎が楽になります。もちろんそれが正しいかどうかは、事前に顎関節用プレートなどで診査していきます。前に下顎が出ると奥歯が空きます。下顎を前にだしてみてください。奥歯は当たらなくなりますよね。そこを矯正で埋めていくということになります。

下顎を前に出しておかしくならない?

上顎が正常で下顎が引っ込んでいるのですから、引っ込んだのが前に出る分には問題ないと考えます。受け口になるほど前に出ることはありません。横顔を見て下顎が後ろ過ぎませんか?下唇の下あたりが凹んでいませんか?下顎を前に出してから改めてみていただくと横顔がすっとするように思いませんか?鼻先と顎先を結ぶ線で多少唇が前にでるくらいが日本人の“普通”です。なかなか自撮りできませんからご家族に横顔のビフォーアフター撮ってもらって比較してください。下顎が前に出ると気道が拡がり、呼吸しやすくなり姿勢もよくなります。

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骨の中を1mm動かすのは大変

歯を1㎜動かすのはとても大変です。でも顎そのものを前に出せば数ミリ一気に動きます。出っ歯の治療はただ歯を後ろに下げるということでなく、噛まなくなったところを噛ませるというアプローチもあるということです。すべてが全てお話した通りではありません。顎関節が前方になかなか適応しないこともあります。バイトウィングと呼ばれる装置を使ったりして治療を試みます。それでも改善しない場合には、リスクをご承知いただき上顎を後ろに下げるということになります。

矯正治療すると頭が冴えてくる!?

2024年2月29日

不正咬合は胎児の時期から

不正咬合の原因として口呼吸は最も影響力のある一つであり、多くは3歳から14歳の間に生じています。このことに関して、舌や唇を上手く機能をさせることを覚える哺乳という行為が上手く行われていないことが原因であると何回か当コラムで記してきました。その後の離乳食開始の時期、方法が適切に行われなくても同じく口呼吸の大きな原因になっています。最近ではお腹の中で顎を上げている姿勢が、哺乳トラブルや生まれたときからの口ポカンの原因と言われ始めています。

鼻が悪いから口呼吸するのです

もちろん、それも大きな原因です。鼻が曲がっていて通り道が狭かったり、気道感染を起こして鼻粘膜や扁桃腺が腫れて呼吸しづらくなるので口呼吸するようになる。呼吸することは生きることに直結します。食事を抜いても生死に直結しませんが呼吸が2~3分も止まれば生きてられなくなります。呼吸器、すなわち鼻、咽頭、喉頭、気管支、肺に関して良くないことがあればそちらの治療を優先しなければなりません。

鼻が悪いと

鼻が悪いと鼻呼吸が少なくなります。その分口呼吸するようになります。口呼吸すると顎を突き出すように猫背になっていきます。母乳を飲む時、口では呼吸できませんから鼻で呼吸します。飲みながら鼻呼吸と唇や舌の使い方を訓練しています。このような鼻、唇、舌の適切な訓練ができていないと口呼吸することを優先してしまいます。口呼吸すると舌の位置が下に落ちます。通常、舌はぺったり上顎に付きます。舌の先は前歯の歯と歯茎の境目にきます。舌が上あごにぴったり付いていると上あごを前方と側方に押すような力をかけることになります。その力が上あごを成長させる推進力になります。広がりすぎることはありません。それは哺乳で鍛えた唇やほっぺたの筋肉が内側方向に押すからです。内側からと外側からの力の均衡のとれたところに骨は成長し、そこに歯が並ぶのです。

上顎が小さいのは口呼吸のせい

鼻呼吸ができていないと上あごが成長できないので歯が全て並ぶスペースが出来ないので歯並びが悪くなります。八重歯が典型的な例です。唇の力が足らないと抑えが効かなくて前歯が前に出ます。出っ歯です。下顎は上顎の成長が終わってもしばらく成長は続くのですが上あごに合わせた成長になります。上あごが成長しないと、上あごにストップをかけられますから前に成長できません。そうすると奥に引っ込んだままになります。出っ歯や口を閉じた時に前歯が噛まない開咬という状態をつくりだしてしまいます。このように口呼吸(鼻が悪い)が不正咬合の原因となっているのです。ですから歯並びの治療をする前に鼻が悪かったかをお聞きしますし、鼻の治療が優先されます。

鼻呼吸が脳を活性化させる。

脳が働いている時、脳は約20Wの熱を産生しています。車もそうですが走り続けるためにはエンジンを冷やさないとエンジンは壊れますよね。脳も同じです。冷やさないといけません。脳の温度が40,5°を超えると脳の機能障害を起こします。どうやって脳を冷やしているかというと、頸動脈から送られてくる毎分5Lの血流で放熱しています。水冷ですよね。もう一つ冷やす方法があります。鼻を通ってくる外気です。顔の断面像を見ると、鼻と脳が近接していることがよくわかると思います。大脳の前頭葉と鼻粘膜の距離はわずか数ミリしかありません。鼻は脳の生理機能を保持する上で様々な役割を担っていますがその際たるものが脳温度の調節かと思います。

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鼻呼吸がないと

血流からの水冷だけだといけません。なぜなら血流による冷却は高温には脆弱だからです。このため、鳥類や哺乳類では、激しい運動などによる高体温時の脳保護システムとして、体温とは独立して脳を冷却する選択的脳冷却機構(selective brain cooling; SBC)を備えており、ヒトのSBCには、頭蓋骨に開口した導出孔から頭蓋内の静脈網へと流入する導出静脈の血流増加と分時換気量の増加が寄与します。

SBC

SBCが有効に作動するには、頭蓋内に流入する静脈血が、頭部の汗の蒸散と上気道粘膜での水の蒸発によって十分冷却される必要があります。ヒトは運動などで高体温になると、分時換気量が著しく増加します。これは必要代謝量の増加に対する反応ですが、同時に鼻粘膜での冷却システムもフル稼働します。鼻粘膜の血流が増加して蒸散が促進され、鼻漏によっても粘膜への水分が供給されます。また、鼻粘膜と脳の前頭葉の距離が接近しているため、静脈血だけでなく、鼻腔と脳の直接的な熱交換によって脳が冷却される可能性も高いでしょう。
しかし、鼻閉により口呼吸となっている場合は、水の蒸散が十分にできないため、SBCにおいて効率的な静脈血の冷却が難しくなると考えられます。ヒトでは、口呼吸をすると鼻呼吸に比べて鼓膜温の上昇が大きくなることも示されています。つまり、SBCを有効に機能させるためには、頭部からの発汗促進とスムーズな鼻呼吸を実現することが重要になります。鼻閉を含む鼻炎治療は、高体温時に脳温を下げ、安全にスポーツを楽しむことや熱中症予防の一助になるのです。

舌足らず

舌足らずなしゃべり方をされる方は舌を前に大きく出せないか、出せても少しです。これは舌の下にある舌小帯と呼ばれる筋が舌の先までつながっていることが原因です。そのことで舌の動きが制限されてしまうのです。前に出ないのもそうですが、上にも上がりません。先ほど記載したように上あごに舌が付きませんから上あごの成長を抑制することになってしまいます。ハート舌ともいいます。お子さんがいらしたら舌が大きく前に出せるか、右左に振れるか、舌先を鼻や顎先に付けるようにさせてみて、しっかり舌が伸びるかどうか確認してみてください。出来るものなら早期のうちに舌小帯の処置をするのが望ましいです。今では口腔外科で全身麻酔下行われるのが一般的です。

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低位舌

不正咬合の根本原因には鼻閉や舌小帯異常があげられますが、その代償として低位舌が起きます。いままでの記載では舌が下がるとしてきました。この低位舌が疑われるサインとして

歯ぎしり

骨隆起

姿勢が悪い

発音や顎関節の問題

いびき

があります。

これらのことと低位舌の関係ですが、下顎は上顎よりも後に成長を終えます。基本的には上顎が先に大きくなるので見かけ上出っ歯になって、後から下顎が追いついて前に出てきます。それで普通の噛み合わせになるのですが、下顎を前に押し出す推進力になるのが舌なのです。その舌が低位にあると推進力になりません。推進力がないということは出っ歯のままになるということです。

出っ歯と言っても

上顎が前に出ている(下が正常)のと、下が引っ込んでいる(上が正常)、出っ歯と言ってもこの2種類があります。低位舌の場合は下が前に出ていない、成長しきれない出っ歯のことがほとんどです。ですから頭蓋に対して上が前か下が後ろかを見なければなりません。

下が後ろのままだと先ほどの症状が出ます。

低位舌は気道を狭くします。寝ていていびきをかくのはそのせいです。気道を確保し呼吸するため顎を前に出したいので歯ぎしりが起こります。猫背にすることで気道を大きくしたいのです。下顎が後ろにあると顎関節の後ろを通る神経や血管を圧迫することが多いので関節の不調をきたしやすいのです。発音は舌が十分動き切れていないから悪くなります。

下顎を前に出して出っ歯を治す

下顎が前方に適応できない、あるいは後退したままで成長を終えるものが多いので、出っ歯だからといって歯を抜かずに顎を前方に取らせて治療していくことが治療の基本になります。歯を抜くことなく出っ歯が治す方向で治療していきます。

ことば脳を育てる

2024年2月22日

支援学校 支援学級在籍人数

最近10年間で義務教育段階の児童生徒数が1割減少する一方で特別支援教育を受ける児童数は倍増しています。

平成24年の全児童数1040万人  令和4年 952万人

特別支援教育を受ける児童数 30.2万人⇒59,9万人

特別支援学校 6,6万人⇒8,2万人

特別支援学級 16,4万人⇒35,3万人

この中には視覚障害、聴覚障害、肢体不自由、自閉症、情緒障害、発達障害などとともに言語障害も含まれています。発達障害は生まれつきの脳の機能障害と考えられていますが、明確な発症メカニズムは解明されていません。しかし発達障害が遺伝の問題なら児童数は減っているのに特別支援を必要とする児童が増えているのはおかしいですよね。遺伝なら割合は変わらないはずです。ということは遺伝ではない可能性があるということになります。

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子供が正しく話す条件は

1 ことば脳の発達

2 口腔(構音器官)の成長

です。噛む刺激が前頭葉、側頭葉、運動野を刺激します。噛むことが脳を活性化しているということが論文で証明されています。ことば脳は、噛む哺乳、という刺激が必要なのです。1歳くらいでピークを迎えます。

ことば脳を刺激する3つの方法(0~1歳)哺乳だけではありません。

1 哺乳(ラッチオンして 噛むように)噛むことで脳を刺激しています。

2 赤ちゃんと触れ合う(身体接触)

3 笑顔で話しかける(乳児は相手の口元に注目している)

これらのことが必要です。

アタッチメント

赤ちゃんに親がしっかりくっつくことをアタッチメントといいます。ほっぺた、くちびる、舌、口回りの刺激を愛着もって指で刺激を与えてください。末梢刺激を刺激することで中枢を刺激しています。口腔には脳神経の末梢が多く存在しています。三叉神経、顔面神経、舌咽神経、迷走神経、舌下神経です。舌や唇に触れることで脳が発達します。1秒間に数センチ指で軽く歯ぐきをマッサージしてあげてください。母の愛情が脳を発達させます。父ももちろん、です。

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話す訓練だけで良くなるか

こどもの言葉の問題は遺伝的な問題で、なかなか治りづらいとも言われます。発音がおかしいと感じることは、家族に限らずありませんか?吉本新喜劇の諸見里さんは、そうですね、を、しょうでしゅね、とか言いますよね。そんな感じです。それとばかりではありません。一例です。そういったことばの訓練は言語聴覚士さんにより、話す練習を繰り返すことが一般的です。よくなるまで繰り返します。なかなか大変です。別の手立てがないか考えてみましょう。

子供たちが人見知りをしない、言葉の習得が遅い、気がしませんか。

人見知りは成長と賢さの表れ。赤ちゃんは相手の顔から色々なことを学び特定の人、例えば母親などを理解していきます。人見知りとは赤ちゃんが特定の人とそれ以外を区別できるようになった証左なのです。子供は音だけではなく豊かに動く口元や表情を“まね”て言葉を習得していきます。真似が子供の脳やこころを発達させていきます。赤ちゃんが最も見続けているのは“人の顔”です。マスクは人の感情を学習する最初の、根本的な機会を失わせます。何度も話していますが、感受性期の大切な時期です。

マスクは厳禁

実際に誰かの顔を見ないコミュニケーションは健常児の言語知能や脳の発達に悪影響を及ぼします。赤ちゃんや小さな子供たちは周囲の大人たちの口を見て、話すことを学んでいます。アメリカでは言語の遅れを持つ乳幼児の割合が364%増加しているそうです。またパンデミック中に生まれた子供はIQが低いとの報告があるそうです。(平均100⇒78)このことから言葉の習得にはマスクは厳禁なのです。

構音障害

音はどこで作られるのか。耳から聞こえた音を側頭葉のウェルニッケ野というところで理解します。ウェルニッケ野で得た音の情報からブローカー野、そして運動野に伝えられそこから構音器官(筋肉)に指令がいって発語します。どこか。それが口唇、下顎、舌、咽頭、声帯です。その組み合わせとして

上下口唇

舌先と歯

舌先と歯茎

前舌と硬口蓋

中舌と硬口蓋

奥舌と軟口蓋

声門

絶妙な協力関係で音を区別して出します。

絶妙に動かすこと、協調できないと上手く発音できません。

例えば、さかな⇒たかな ラッパ⇒ダッパ、アッパ という風に。

さ行、ら行、だ行を発語させるのに動かす筋肉が上手く動かせない、それより動かしやすい筋肉で発語させているのです。あ行は声門だけ使うので発語しやすいです。鼻に空気を通したり(ば行、ま行)、上下の唇をあわせてから弾く音(ぱ行は行)歯と舌を使って出す音(た行)舌先と歯茎を使う音(ラ行)などは唇や舌の筋肉、硬いところを上手く組み合わせてつかわないと発音できません。近い音で発音しようとします。

舌、唇、のどなど使うべき筋肉、が使えていないと舌足らずなしゃべりかたになったり、唇の端から音が漏れているように聞こえます。哺乳時期に筋肉が鍛えられていないからおこるのが構音障害です。

ことば脳をダメにする3つのこと

1 マスク (顔の表情が分からない)

2 スマホ タブレット

3 噛まない食事(噛まない哺乳)

スマホを子供に持たせる理由

保護者との連絡 友達と連絡 42%の子供が1日に3時間以上使用しているそうです。その4割が3時間以上スマホを使ってゲームしているそうです。使い始める時期40%が6歳以下の時、12%が1~2歳の時だそうです。子供にスマホで遊ばせるのは、保護者が静かな時間を過ごすためという理由です。子供は自分で環境を選択できません。脳をダメにする環境はすべて保護者が揃えているのです。耳の痛い話です。

感受性期に獲得できなかった機能は後から獲得できません。子供の成長においては、顔をみての声掛け、スキンシップがとても重要です。何でも匙加減というのは大事です。思春期になるまでは親がコントロールしてないといけません。その時期越えたら言うこと聞きませんが成長も一段落していると思います。

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口腔の成長が良い子供は構音障害になりにくい。

上顎を含めた顔の成長は出生から2歳までが最も顕著です。歯が生え始める生後6~10か月くらいです。歯が生え始めた時に空隙あると口腔の成長は良好で構音障害になりにくく、空隙がないと口腔の成長に問題があって構音障害になる可能性が高くなります。歯が生えるまでの数カ月間が言葉に必要な口腔の成長を決めています。何度もコラムで記載していますが、哺乳が大事なのです。飲み込みだけでなく咀嚼機能、送り込み機能、舌、口唇機能など様々な機能を哺乳で獲得しているのです。訓練しているのです。ただ単純に栄養を摂っているだけではありません。構音器官を構成する口唇、舌、のど、上顎骨、鼻腔、下顎骨の成長を助け、正しい使用方法を覚えているのです。子供はある一定の年齢になったら急にしゃべりだすのではありません。哺乳によって機能を覚え、目で口元の動きを順番に覚えているのです。

口ポカン

なんかしゃべり方が違うとか、いつも口がポカンと開いてる、と思い当たったとしても哺乳期に戻ってやり直すことはできません。脳や顔の骨の80%は乳幼児期までに完成しますが、第二次成長期まで構音障害改善する可能性があります。ではどうするのか。成長期ならまだ噛む食育、筋機能訓練(MFT)で取り戻す可能性は高いです。哺乳の期間よりも長くなり、親の根気が必要とされますがその子の一生に係ることです。それを一生懸命成長期が終わるまで愛情もってやっていってください。

MFTが子供の命を救う 

2024年2月15日

MFTとは myo functional therapy の略

筋 機能 療法 という意味です。口腔においては、食べる、飲む、呼吸、発音、唇や舌などの機能改善を目的としたトレーニングのことをMFTといいます。食べる、飲む、呼吸、発音に問題のある子どもが多いのです。でも本人はそれが当たり前で育っています。それに気づいてあげてMFTの必要のない子供に育成するためにMFTを行うのです。哺乳期に獲得できなかった本来の機能を回復させるのです。

乳幼児期は人生の基礎をつくる時期

子供は成長に必要な負荷を適切な時期に欲しています。自ら求めてくるものではありません。大人ができることは適切な時期に適切な負荷を与える生活にすることです。フリードリッヒ・フレーベルというドイツの教育学者の言葉です。子供は5歳までにその一生涯に学ぶすべてを学び終える、と。5歳までの教育がやる気と忍耐力を伸ばし人生を変えます。5歳以下の子供への投資は学力や収入に大きく影響するとアメリカの経済学者ジェームズ・ヘックマンは言いますが、その投資は食事であり遊びであると私は考えます。今の子供たちは外で遊ぶ機会が激減していませんか?ゲームばかりしてませんか?

ロコモシンドローム

高齢者に起こる関節などの問題が子供に起きています。ロコモシンドロームとは2007年に日本整形外科学会が提唱した概念です。年齢を重ねることによって筋力が低下したり関節や脊椎などの病気を発症したりすることで運動機能が低下し立ったり歩いたりといった移動機能が低下した状態のことです。そのロコモシンドロームの予備軍が子供に広がっています。和式トイレでは屈まなければいけませんが、その姿勢をとると後ろにひっくりかえってしまうのです。みなさんはどうですか?かかとをつけて座れますか?片足で手を広げて一分以上立つことができますか?真っすぐ両腕を挙げて、頭の上で手のひらを合わせることができますか?

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成長は頭から

成長は頭部から始まり、末端に向けて成長します。頭の成長が全身の成長を牽引しています。成長の起点である口腔の成長発育が悪いと全身の成長発育や関節にまで影響を及ぼします。頭⇒首⇒肩⇒ひじ⇒手首⇒指関節という具合です。今の子供のボール投げ、握力の低下は著しいのですが、頭部の成長発育が悪いからとは言えないでしょうか。

栄養はよくなったが病気になる人は増えている

幼児の健全な成長発育に栄養と運動は不可欠です。今までの食育は栄養素中心でした。先人たちの頑張りで日本人の栄養に関する知識は世界最高レベルになったと言っても過言ではありません。しかし

アレルギー患者 4200万人

糖尿病 2800万人

高血圧 4000万人

若年性アルツハイマーの増加

小児がん 世界一

寝たきり老人 世界一

流産、奇形児 年間100万人

子供の糖尿病、ぜんそく、アトピーは年々増加

何故でしょうか?栄養素も大事ですが、それとは別のことも考えないといけないのではないでしょうか。噛むということも大切に考えないといけないのではないでしょうか。とはいえ不十分な哺乳、柔らかい食事は簡単に変わらないでしょう。

浮指

足をつけたとき、足の指はすべて地についていますか?一つでも浮いているとそれを浮指といいます。浮指は重心がかかとに偏ります。

時折当院にもこけてしまって前歯を打撲して来院されます。子供の死亡原因に不慮の事故、というのが高位に出てきます。年々顔面負傷の患者さんが増加しています。どんどん転倒しやすくなっているのです。でも子供の数は減少し続けています。何故でしょう?体の前後のバランスが悪い、手が出ない、のが原因と思います。

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メカノレセプター

足底メカノレセプター

脳へ情報を送り身体の様々な筋肉に情報が送られ姿勢を保つためのセンサーなのですが、それは平衡感覚を司る小脳につながっています。浮指があると危険を瞬時に察知できません。そのため転倒するのです。話は少し飛びますが、歯が無いと転倒のリスクが2,5倍になります。歯が無い高齢者に義歯を作ると転倒が減ります。子供に適正な口腔を付与すると転倒が減ります。何故でしょう?

人間の立っている時のバランスに顎の位置が影響しているのです。

顎関節と股関節は似たもの関節です。どちらも身体の真ん中をまたぐ関節です。左右同時に機能する一対の関節です。どちらかが悪いと連動して悪くなっていきます。どちらが先に悪くなるでしょう。成長は上から下に向かいますよね。乳前歯が歯の先同士でかみ合わせて身体の真ん中、正中を認識してから立つ準備がはじめて整います。

顎が過蓋咬合や受け口という顎のズレがあると、全身の骨格で代償、バランスを取ろうとするのです。子供は筋肉も発達途中なので顎の位置のズレが姿勢の変化に出ます。猫背、前傾姿勢、などです。下顎を突き出すようにするのは呼吸を確保するためです。

空隙歯列で切端咬合の子供は姿勢も足もよい状態です。

口腔の発育がよいと姿勢もよいです。口腔の発育が悪いと姿勢も悪いです。悪い姿勢していたら口に問題があると思ってください。ちなみに成人の姿勢も咬合治療で改善する可能性があります。

ハイハイの効果

背筋、腹筋、腰の鍛錬

パラシュート反射

ハイハイが不十分なら転倒しやすく、しっかり歩けない、転倒時に手が出ないことにつながります。パラシュート反射とは生後半年から10か月で現れます。赤ちゃんの両腕が前に出る反射で、ハイハイしなければ一生身に付きません。逆に一度備わると永久的に身体に残ります。生涯一度しかない大切な時期です。歩行器はダメです。機能獲得するのを妨げるだけです。哺乳期を過ぎた子供には噛む食育とMFTを中心に対応することになります。

MFTは何のためか、それは呼吸のためです。呼吸、すなわち生きるためです。

呼吸関連筋、鼻腔、舌の位置、口唇閉鎖、口腔内容積がキーワードになります。

MFTはいくつもトレーニングがあります。

腹式呼吸、

胸式呼吸、

肋間筋ストレッチ、

あいうべ体操、

チューブ噛みトレーニング

などなど。筋肉は上から下まで筋膜でつながっています。よく噛むと全身の筋肉が鍛えられます。口から足へ、足を鍛えると筋膜の影響で口腔育成が効果的になります。足から口へ。口腔の感受性期は0~2歳です。

足の3つのアーチ

横アーチ、内側縦アーチ、外側縦アーチこの3点で支えあっています。

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横アーチ

親指から小指にかけてのアーチで、体の前後の揺れを制御します。これが未発達だと転倒のリスクが増します。

内側縦アーチ

かかとから親指にかけてのアーチで、体の左右の揺れを制御しています。これも未発達だと転倒にリスクが増します。

外側縦アーチ

かかとから小指にかけてのアーチで、体のひねる動作を制御しています。これも未発達なら転倒のリスクが増します。

足の訓練

この3つのアーチが身体のバランスを調整しています。それぞれのアーチを発達させるに有効な、遊びながらできる訓練に

前足(足指)を使う足指じゃんけん。グーチョキパーですね。

タオルギャザー

タオルを床に置き、足指を使って2名で向かい合い、足指の綱引きをしましょう。

足指つかみ

小さな積み木みたいなのを足指でつかんで箱に入れてみてください。

雑巾がけ

簡単そうですけれどこれがなかなか子供には難しいのです。基本は裸足がいいですね。転倒しない子供にするには第一に口育てです。口腔が変わると足や姿勢が変わります。足を使うこともとても大切です。裸足で砂場や校庭で遊ぶ、なんてできない世の中ですが子どもの浮指や体幹が弱いとわかったら、せめて家の中でできる訓練をしていただきたいと思います。

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セカンドオピニオンについて

2024年2月8日

当院にもよくお問い合わせがあるのですが、セカンドオピニオンを希望される方があります。他院にて治療方針をお聞きになった上でお見えになる方、治療途中で不安になってお見えになる方、色々なパターンがあります。自分の身体のことですから納得されて治療をお受けになるのは当然のことです。当院でも十分かと言えば、足らない点もあるかもしれないのですが、出来る限り現状や見通しはお話するようにしているつもりです。お任せします、とおっしゃるのですがそれではよくないと思っています。

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どこまでを求めるのか

歯科医学的にベストを求めていくと、できるだけ長く持たせるようにするための方策を考えます。そのためには歯並びをよくして歯ブラシしやすい環境を整える。すなわち矯正治療が必要になることもあります。歯周病の改善、予防のためには歯磨きを徹底的にお家でしていただき、フロスや歯間ブラシなどの補助的清掃具を使って一日3回しっかり磨いていただく。そしてご自身の努力で歯垢の除去率を限りなく100%に近づくようにしてもらう。揺れている歯で保存する見込みが薄いのであれば抜歯をしてインプラント治療を行う。歯ぎしりや噛みしめの兆候が多くみられる方、虫歯でないが滲みる方を含むのですが、そういった方は就寝時に歯ぎしり用のマウスピースを装着していただき歯同士の接触を避けるようにする。3ヵ月毎の定期検診に声掛けなくても来院していただける。などになってきます。永続性を求めて治療するとなるとそういった治療になります。お任せすると言われても、そこまで任せていただける方は残念ながらいらっしゃいません。

ご提案しても、それはちょっと、、、って

知覚過敏の場合噛みしめが原因であることも多く、知覚過敏用の薬剤の塗布、歯茎が下がって歯の根が露出している部分のコーティングだけでは改善しないこともあります。その時に噛みしめ用のマウスピースを提案するのですが、それはちょっと、と言われる方が多いです。歯の保存が難しく抜歯になる場合、近接する歯が何の治療もされていないとそれらの歯を長く持たせるためにインプラントがベターなのですが、費用がかかるからそれはちょっと、と言われることが多いです。失われた歯が多くインプラントでないと固定式にならない場合に、義歯はちょっと、と言われます。

どこまで治療を希望するのかを考えてください。

保険の範囲内を希望されるのか、費用は別にしてできるだけベストの治療を希望されるのかをご自身でよくお考え下さい。その上でその方にとって最善の治療を尽くしたいと考えています。小さな虫歯一本とかはそんなに考えなくてよいのですけれど。私はセカンドオピニオンの時だけでなく、初めていらした方で症状として有る無しは別にして抱えている問題点がある方は、初回に治療することはありません。レントゲンや口腔内を診てお話を聞いてざっくりした治療の話をします。そしてお家で考えてもらうようにしています。私も治療計画を考えて、次の回に双方の見解を出してどうしていくかを決めていきます。

セカンドオピニオン

歯科医によって考え方や、知識量、技術量、経験年数に差があります。それぞれの診療所によって治療に関する話の内容は異なります。例えばですが、抜歯の基準も矯正治療の診断、治療方法も違います。ですから何件か歯医者に行ったが全部違う、ということは普通によくあることです。診てもらって、説明を受け、納得されたなら、治療されるとよいと思います。なかなかこれといったところが見つからないなら大学病院を受診されるのもよいでしょう。ただし紹介状は必要になります。よくある質問を記載します。

歯を抜くと言われた。

誰も抜きたくないです。私もどちらの立場であっても抜きたくありません。ですが抜歯と言われたには理由があるはずです。

虫歯が進行している→虫歯を取り切ったら、残っている歯がめちゃ小さくて使えない

歯が上下に揺れている。→噛むと痛む

歯が割れている。→普段は痛くないが噛むと痛い。臭いがする。歯茎が腫れている。

根の治療で痛みが納まらない→根の治療で膿が止まらない

親知らずが手前の歯に食い込み、そこが虫歯になっている

これらの場合は抜歯です。

神経を取ると言われた。

私もどちらの立場であっても取りたくありません。ですが神経処置と言われたには理由があるはずです。痛くなくても虫歯が進行していることはよくあります。この場合は対処できる可能性があります。ただし痛みがあれば難しいです。元々の虫歯が大きくて、詰め物が大きい場合、神経がダメになることがありズキズキするようなら神経を取ることになります。

歯周病が進行し、ズキズキする場合や知覚過敏がひどくてズキズキする場合、虫歯はなくてもやむを得ず神経を取ることになります。ブリッジをするのに、歯の生えている方向の関係でやむを得ず神経を取る場合があります。ブリッジにしなければ回避できる可能性があります。

何カ月も根管治療をしている。

歯の根の太さはおおよそ大人で0.06㎜~0,6㎜くらいです。もっと小さかったり大きかったりすることも勿論あります。神経治療はその穴をある程度大きくして無菌化して密封して根の中、根の先に細菌が入らないようにして以後の細菌感染を防ぐために行います。歯の奥歯に行くに従い歯の根の太さはどんどん小さくなります。密封するための最低の太さは0.35㎜です。6倍くらい大きくしないと薬が先の方まで入りません。またその歯の根は直線ではなくほぼ先の方で曲がっています。そして1つの奥歯には根が3~4あります。これらの根を目詰まりせず形なりに大きくしていくには繊細な作業が必要です。途中で痛みが出れば痛みが納まるよう投薬し治療は中断します。根の先の骨が溶けている場合には治るのに更に時間がかかります。根管治療はどの診療所でも時間はかかります。

治療した歯の違和感や痛みが残っている。

歯科の治療は外科治療です。神経治療をして根の中に材料を入れて感染を防ぐと言っても神経が戻ることはありません。違和感や噛んだ時の他の歯と違う感覚は元通りと言う訳にはいきません。後遺症です。歯の詰め物も同じです。虫歯を取って詰めたと言ってもそれは歯ではありません。金属やセラミックは歯に比べ硬いですし、白い樹脂は歯に比べて軟らかいです。熱伝導率もみんな異なります。神経まで一時的に近づいているのです。何らかの影響があったとしても不思議ではありません。同じくらいの虫歯でも痛みや違和感ある人もいれば、全くない人もあります。通法に従い治療しているのでどうしようもないことが多いです。

なんとなく今の治療が不安。

治療についての説明が足らなくて、今何をしている、されているがわからないのならお聞きになるとその不安は解消されるのではないでしょうか。歯科医に聞きづらいならスタッフにお聞きになるとよいかと思います。セカンドオピニオンの前に通院されているスタッフにお聞きになってはいかがでしょうか。

歯を抜かないと矯正できないと言われた

基本的に親知らずの抜歯はやむを得ないところです。その他の歯に関しては現症に対しての診断になりますので一概に何とも言えません。私も抜歯を望んでいないので、親知らず以外は抜歯しない方針でまず計画を立てます。それで無理が生じるなら抜歯の計画も立て、それぞれのメリットデメリットを考察し、実現性の高いプランを提示します。先ほど述べたように矯正治療は色々な流派、方法がありますし、一度始めると中止は費用を伴いますから、何件かお聞きになって自分に合う診療所を見つけるとよいでしょう。

自費を強く勧められる。

保険でできること、できないことがあります。保険でできないことを自費でできることがあります。例えば保険では適用にならないブリッジがあります。根拠はちゃんとあるのですが、どうしても入れ歯にしたくないならやむを得ず自費にせざるを得ないこともあります。金具が目立つので目立たない入れ歯にしたいなら、保険が効きませんから自費の義歯になります。見えるところの被せを白くしたいということでも、保険の白い被せでは割れるリスクが高い方は、歯よりも硬いセラミックを提案されることもあります。通院されている医院でよく相談されるとよいでしょう。

不満を吐き出す場ではありません。

もし当院にセカンドオピニオンを希望し、お越しになった場合には気になっている個所などの治療履歴をお聞きします。わかる範囲で教えてもらいたいです。またレントゲン撮影しないと見解を述べられないこともありますので、その点はご理解ください。ただし以前あるいは現在かかられている歯科医院の恨み、つらみ、悪口などを申す機会ではございませんのでご容赦ください。

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空隙歯列は良い歯並びになる

2024年2月1日

乳歯に隙間があると、永久歯はきれいに並ぶ

見た目が隙間のない、きれいな乳歯の歯並びでも隙間がなければガタガタの歯並びになります。乳歯に隙間があると永久歯はきれいに並びます。子供の成長にはゴールデンタイムが存在します。それが感受性期です。感受性期は一生に一度しかありません。これを絶対期間といいます。脳や身体が最も成長する期間になります。

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熱中症を考えてみましょう。

熱中症は脳のオーバーヒートです。

熱中症予防には

1 汗腺(能動汗腺)を3歳までに作る

2 鼻呼吸促進

汗腺にも感受性期が存在します。それは0~3歳です。汗の気化熱で皮膚の下の血管が冷却されます。冷えた血液が脳を冷却します。汗腺の感受性期は早くて3歳以降は発達しません。3歳までの感受性期に汗腺をたくさん作る。2~3歳の夏がカギです。遺伝情報で元来もっている機能でも、正常に機能するためには感受性期までに一度も使われなかった機能は脳が一生必要ないと判断し、感受性期を超えると消滅してしまします。それを作用させる刺激がないと消えてなくなるのです。エアコンの普及率を考えるとやむをえませんかね。

口呼吸だと脳を冷却することができません。

上顎の成長不足により鼻呼吸できず脳をクールダウンできない。人類が熱さや寒さから生き延びれたのは、発汗と鼻呼吸により体温調節できたからです。鼻呼吸で熱中症を予防しましょう。口呼吸は熱中症の危険因子です。生まれたばかりの子猫の片目を2週間ほど眼帯で覆ったままにすると視力を失うという実験があります。アメリカの神経生理学者デヴィット・ハンター・ヒューベル大切な時期、感受性期に視覚刺激がないと脳が一生必要ないと判断し視力が失われるのです。

人間にも様々な感受性期が存在します。

先程の視力は0~2歳、絶対音感は0~4歳弱視(眼鏡で矯正できない視力低下)の子供を集めて病歴を調査すると乳幼児期に目の病気や手術のために一時的に眼帯をかけていたそうです。感受性期に獲得できなかったものはもともと備わった機能であっても後から獲得することはできません。人間は生理的早産の状態で産まれてきます。生理的早産とは様々な環境に適応できるように未完成の状態で産まれてくるということです。刺激(環境要因)に応じて必要な神経細胞だけが用いられることになります。脳や歯並びも感受性期での適正な刺激の有無で多様に変化していきます。それの刺激とは何か?ズバリ噛む哺乳です!

頭は3歳で9割完成する

頭位は出生時33㎝、1歳で45㎝、3歳で49㎝、6歳で50㎝、成人54~56㎝です。3歳で成人の9割が完成します。脳頭蓋や顔面頭蓋の感受性期はとっても早いのです。脳や顔の骨の80%は乳幼児期までに完成します。ものすごい速度で成長発達します。哺乳や食環境が悪いと顎が小さくなり歯が並びません。6歳までにすでに良い歯並びになるかどうかが決まっています。

発育空隙 隙間の有無は口腔の発育の目安の一つです。

乳歯の上の前歯の4本足した幅は平均24,3㎜ 永久歯の前歯4本は31,96㎜です。その差は7,66㎜です。その差を埋めるのに隙間が必要なのです。概ね6歳くらいで乳歯と乳歯の間に隙間が十分ないと永久歯が並びません。(下の前歯4本分の乳歯と永久歯の幅の差は5㎜超)

乳前歯部の隙間の有り無しは、上あごの成長量の差とも言えます。

上あごの成長は6歳くらいで終わります。6歳の時に乳歯に隙間のある子どもは3歳の時にすでに隙間があります。逆に3歳の時に隙間がないと6歳になっても隙間がないことがほとんどです。ですから3歳で将来の歯並びがよいか悪いかがほぼ決まっているのです。上あごを含めた顔の骨の成長は出生から2歳までが最も顕著です。ですから歯が生えるまでの数か月間が子供の歯並びを決めているといえます。その時期は食べ物を食べていません。何をしていますか?そう、哺乳です。哺乳が大切で哺乳が歯並びを決めているのです。

 

もう哺乳の時期が終わってしまっていたら、歯が生えてしまってからでは、手遅れでしょうか?

乳歯の歯並びで、噛んで下の前歯が見えないのはよくありません。本来は上と下の前歯の先端同士が噛んでる、その状態で奥歯も噛んでる状態が乳歯の噛み合わせのベストです。アデノイドや口蓋扁桃は鼻腔の未発達に対する防御反応です。鼻呼吸していないと外気の汚れを鼻腔で除去できません。外気の汚れをのどで防御するので腫れるのです。

口呼吸の原因

低位舌、口唇閉鎖不全、鼻腔の劣成長、アデノイド、狭い口腔、口蓋扁桃肥大

これらは不十分な哺乳で鼻腔が成長せず狭いままだからです。

狭い鼻腔というのは、鼻腔を形成している骨の成長不足が原因です。

鼻腔を構成する骨は

前頭骨、鼻骨、篩骨、蝶形骨、鋤骨、口蓋骨、上顎骨(下鼻甲介)があります。

鼻腔の部分は5歳で85%、9歳で90%、12歳で95%が完成します。鼻腔の上部は哺乳や咀嚼での上顎骨からの負荷(刺激)で成長します。鼻腔を正常に成長させるには感受性期での乳前歯への負荷が大切です。噛む力と舌の力で前方に成長します。前方に成長することで鼻腔が拡大します。その力がないと前でなくて下に成長します。舌の力は、飲み込む時の力、舌圧です。

食育

感受性期に獲得できなかったものは後から自然に獲得できません。では哺乳期を過ぎた子供へはどのように対処すればよいのでしょうか?ずばり食育です。それしかありません。哺乳期の刺激には及びませんけれど、噛むという刺激を適切な方法であたえることでリカバリーしましょう。

よく噛むための食育3つのポイント

1 前歯で噛めるよう、食材を大きく

一口量ではありません。それなら前歯に適切な刺激になりません。一口大です。前歯で噛みきらないといけない大きさです。同じ食べ物でも、前歯がぶり、して食べるのと包丁で切って食べるのでは大きな違いです。前歯を使って、前歯で小さくするということです。一口量では前歯を使わず飲み込んでしまえます。中途な大きさでは丸飲みです。小さくし過ぎると噛まなくてよいと脳が判断して飲み込んでしまいます。幼児期は脳が一口量を覚える大切な時期なのです。

前歯がぶり、で一口量を覚えないと窒息する危険性が増すのです。スプーン食べは一口量を狂わせます。丸飲みします。口唇のセンサーや舌の機能の成長が見込めません。スプーン食べしたらダメということではないです。きちんとした仕方でこの時期を乗り越えましょう。

ではどうするのか?スプーンを奥まで突っ込まず、唇のところで止めるのです。そうすると子供は唇を閉じて、舌を使って食べ物を奥に運んでいきます。唇、舌、上あごを使うことを覚えるのです。そして舌を上あごに押し当てて飲み込みます。その舌の上顎への押し当てが刺激となり上顎を成長させ、鼻腔を広げるのです。

前歯がぶり、するにはどうするか

軟食化が進んでいるのはもはや止められません。なんとか工夫する他ないです。きずしは前歯を使いますよね。こういうのがいいです。ハンバーグ、柔らかいですね。どうしましょう。ハンバーガーにしましょう。野菜も挟んでください。ハンバーグ単品と違って、食感も違いますよね。おやつも一口では口に入らないものを用意してあげてください。フレンチドッグそのままとか。小さい食材は春巻きにしましょう。混ぜご飯もよいでしょう。ごぼうとか鶏肉とかニンジンとかきのことか入っていると複数の食感になり噛む回数が増えます。ちくわにウィンナーを入れて海苔で巻いて天ぷらにするとか。

かみごたえ早見表

そのあたりはかみごたえ早見表を参考に色々と工夫してみてください。生野菜はよく噛む食材の代表です。30回噛みなさい、ではなく噛まないと飲み込めない食材を提供してあげてください。ほうれん草やごはんも硬い、と感じている子供がいます。早いうちから取り組んでください。栄養や歯ごたえを考えても子供たちに食べてもらわないとどうしようもありません。運動したり、一緒に調理したりしておなかを透かすのが一番の調味料です。

2 足を床に着けて食べるか、正座で食べる

3 水やお茶は食後に

お茶は食後にお茶碗で、が日本の伝統でした。お茶で流し込む習慣は歯並びに影響します。水分の多い食物は容易に飲み込めて十分な舌圧が働きません。一方水分の少ない食べ物は十分な舌の力がないと飲み込めません。

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一日に何回唾を飲んでいるか

子供は一日に何回飲み込んでいるでしょうか?600~2000回です。飲み込むたびに舌圧が上あごにかかっています。それが刺激になり顎を大きくするのですが、お口ぽかんでは十分な力がかかりません。よく噛み、しっかり飲み込むとお口が育ち、鼻腔が育ちます。水分で流し込む食事では口腔機能を取り戻せません。特にストローのある飲み物を横に置いた食事では。食育と平行しておこなわないといけないのがMFTです。これはまた別の機会にお話しします。

食育の原点は哺乳です

2024年1月25日

過蓋咬合(ディープバイト)の原因や対処法について今回は述べていきたいと思います。

過蓋咬合というのは奥歯で噛んだ時に、下の前歯が見えないとか半分以上見えない噛み合わせのことを言います。あるいは噛んだ時に下の前歯が、上の前歯の歯と歯茎の境目か、内側の歯茎に直接嚙み合っている噛み合わせのことを言います。

過蓋咬合の子供は約3割

過蓋咬合は、受け口とか上下の前歯がかみ合わない開咬などと同じく噛み合わせの異常に分類されます。では過蓋咬合の何が悪いのでしょうか

口腔容積の低下

機能性反対咬合のリスク

構音障害

これらを引き起こすとされています。縄文時代では切端咬合、上と下の前歯の先端同士が当たっている噛み合わせが普通の噛み合わせでエラも張っていました。ですから縄文時代の人骨で過蓋咬合はほぼ皆無です。過蓋咬合になるということは噛み合わせの高さが低くなります。咬合高径が半分になるということは口腔容積も半分になるということです。ということは舌のおくスペースが減少します。そうすると睡眠時に舌が奥の方にかつ下のほうに沈みます。舌が奥にいくことで気道が閉塞されます。気道が閉塞されると呼吸ができません。無呼吸の頻度が上がると血中酸素濃度が低下、脳や心臓に障害を起こす、ということになっていきます。

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乳幼児突然死症候群

この言葉をお聞きになったことはありませんか。SIDS(乳幼児期突然死症候群)が起こりやすい要因

哺乳瓶での栄養

両親の喫煙

うつぶせ寝

うつぶせ寝になる原因は舌根沈下で閉塞した気道を確保するため、呼吸するために重力で舌を前にもっていきたいからうつぶせ根をします。(仰向けなら舌や下顎を動かし気道確保できます。)使わない筋肉、つまり舌の筋肉は廃用性萎縮していきます。

睡眠時無呼吸症候群の治療に使うCPAPは強制的に酸素を吸入するために用います。呼吸するためです。睡眠時無呼吸症候群用のマウスピースは上下の顎をマウスピースで固定して下あごが後ろに下がらない、舌が奥に下がらず、置き場を前にするために使います。赤ちゃんもうつぶせ寝続けると舌が廃用性萎縮を引き起こします。

高齢者の噛み合わせも低くなることが多い

寝ている時に下あごを前に出すと気道が拡がります。高齢者が下顎を前に出すのは気道を確保するためです。年齢を重ねると歯はすり減り、噛み合わせの高さが低くなっているからです。入れ歯も元々歯のある時に比べるとどうしても高さが低くなる傾向があります。高くすると高くて噛みづらい、とおっしゃいます。噛みやすくなったと言われる時には元より低くなっていることが多いです。下顎を前に出すと総入れ歯の場合、義歯と歯茎の間に空気が入り入れ歯がガタつきます。

乳歯の噛み合わせで良いのは

過蓋咬合の子供に“イー”と言わせると多くの子供の下あごが前にいきます。後ろにはいきません。切端咬合(前歯の先端同士が当たる)になります。前歯の乳歯が生えてきて、上下の関係で下の歯が上の歯で見えないくらい被っていると将来にわたってずっとそのまま過蓋咬合になります。その状態では口腔容積が低下しますから息苦しいので下顎を前に出します。歯ぎしりするのは呼吸を確保するためです。

8020運動

8020運動はご存じかと思います。80歳で20本の歯を残そうというものですが、達成されている方の統計をとったところ、受け口、開咬(前歯が噛んでいない噛み合わせ)の方は0%だったそうです。前歯の関係が正常でないと年齢が上がった時に歯が残らない、ということです。ちなみに正常な噛み合わせは86,5%、出っ歯は15,4%、過蓋咬合は13,5%だったそうです。

過蓋咬合の原因は何でしょうか

遺伝的要因 (先天的な要因)

指しゃぶり、口唇噛みや頬杖、うつぶせ寝などの習慣的な癖 (後天的な要因)

顎の発育不全(後天的な要因) と言われています。

過蓋咬合と関係が深いと考えられるのは哺乳、離乳です。現在の全世界の離乳の平均年齢は4,2歳です。江戸時代では5~7歳までが普通でした。少し前の母子手帳には5か月頃から離乳が始められています。えらい違いですね。では哺乳の何がよいのでしょうか相応の唇や舌の力を使わないと哺乳できません。その力で口腔に適正な刺激が加わり上顎、鼻腔が正常に大きく成長していくのです。

指しゃぶり

指しゃぶりと口唇噛みするのは何故か。それはそうすることで呼吸が楽になるからです。運動している時は下あごを前に出して酸素を取り入れています。そんな記憶はありませんか?(ゼーゼー言っている時です。)呼吸を確保するために立っている時は猫背、座っている時は頬杖でバランスをとっています。無理に指しゃぶりをやめさせることはありません。

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切端咬合

過蓋咬合の予防は乳歯列での切端咬合です。前歯が生えてきてそこで切端咬合でなければなりません。哺乳時に前歯の先同士当たってそこに負荷がかかり、奥歯が生えてきた時にしっかり噛めて、歯全部で噛めるようになると下顎がしっかり大きくなっていきます。哺乳の時期をもう過ぎてしまって何ができるのか?食育の前歯がぶり、が一番ですがそれ以外にチューブ噛みトレーニングがあります。毎日3分前歯でチューブを噛むのです。単純なトレーニングですが効果はあります。専用の材料は当院で販売しています。興味があればスタッフにお伝えください。

母乳はいつまで続けるのか

WHOやユニセフでは2歳まで母乳育児を推奨しています。長すぎることはありません。短すぎるのがよくないのです。負荷を掛け続けることが口腔を、鼻腔を正常に育てることになるのです。

発達は

連続性

順序性

方向性

周期性

相互関連性

個人差

に従い展開されます。一つの機能を獲得すると、その機能を元に次の機能を獲得します。食べる機能も同じです。哺乳機能が完成して、次の機能である食べる機能を獲得します。(正常嚥下)離乳食で食べる機能を獲得するのではなく、哺乳で食べる機能を獲得しているのです。

哺乳期は

咀嚼機能、送り込み機能(嚥下)、舌、口唇機能など様々な機能を獲得する時期です。決して栄養を摂るためだけの時期ではないことを覚えておいてください。日本の現状では6か月程度で離乳食に移行しています。進んでしまうと哺乳には戻れないです。母乳が赤ちゃんの噛む力を育てています。母乳と哺乳瓶では噛む筋肉の動きが全くちがいます。

哺乳瓶の選び方

哺乳瓶でも、乳首の部分が出やすいものと出にくいものがあります。先ほど述べたように栄養を摂るためだけでなくトレーニングしなければなりませんから、出にくいものを選んでください。実際に哺乳瓶で飲んでみると前歯に強い負荷がかかるのが分かるかと思います。歯が無ければ前歯のところの歯茎に負荷が掛かっているのがわかるでしょう。哺乳時には舌だけでなく舌の下にある筋肉にも負荷がかかっています。顎舌骨筋、顎二腹筋です。舌を持ち上げるのに使われています。このトレーニングが不十分だと舌の動きが規制され舌が十分前に出なくなります。構音障害などの発音に影響してきます。舌足らずなしゃべり方ですね。舌が口の外に出てきません。ハート舌(舌の先端の真ん中が前に出ない)になるかどうかでみわけてみてください。自然には切れないのでちょっとした手術になります。切れた後には舌を動かす訓練をして発音の改善を目指します。

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BLW

イギリスでは赤ちゃんが目の前のものを選んで食べるのが主流です。Baby led weanring(BLW)と言われます。その間も哺乳は継続したままです。例えばゆで野菜 ブロッコリー、カリフラワー、ニンジン、を手づかみで食べれるように目の前におき、好きなようにさせるのです。その時期を過ぎている過蓋咬合には、早い時期から取り外しの装置を就寝時と日中1時間装着すると良いと思います。詳しくは小児矯正のページをご参照ください。(T4K、プレオルソ)装置で歯並びがよくなるということでなく下顎を前に出して舌を置く位置を覚えていくものです。それに加えて毎日2分のあいうべ体操を行います。言い聞かせて装置を入れられる年齢になったらなるべく早くに。哺乳期を過ぎた場合には食育とT4Kとチューブ噛みトレーニング、あいうべ体操で対処していきます。

あいうべ体操以外にもMFTという筋肉のトレーニング法がありますが、またこれは後日に

義歯もインプラントも定期健診は必要です。

2024年1月18日

義歯にも定期検診は必要です。歯の多くが失われてしまって、歯の数が少なくなってしまって比較的大きな義歯が入っている場合でも定期検診は必要だと思います。総義歯でも。チェックするところはたくさんあるのです。

義歯の入っている場合のチェックするところ

金具のかかる歯が虫歯になっていないか。

金具のかかっている歯の揺れはどうか

金具が緩んでいないかどうか

義歯の噛み合わせの状態

義歯で覆われるところの内側、歯茎の部分で強く当たるところはないか

義歯にヒビが入っていないか 欠けていないか

舌の色 頬を噛んでいないか

などをチェックします。総入れ歯の場合は歯が無いので、金具に関する部分はチェックしませんが、それでもそれなりのチェック項目の数となります。

かみあわせ

義歯の人工の歯同士でも、人工の歯と自分の歯でも噛んでいるうちに人工の歯は摩耗で削れてきます。自分の歯同士でも削れてきますものね。削れてくると噛み合わせが変わってきますから調整が必要になります。噛み合わせの高さがかなり低くなってしまうと、部分的に上下が噛み合わなくなっていることもあります。あまりに空いていると義歯の新製する必要が出てきます。残っている自分の歯だけが当たるようだと、その歯に過剰な力がかかり揺れがきつくなります。

人により義歯を新製する時期は様々です。しなくて済む場合も噛む力によってはあります。合わない噛み合わせだと顎の骨が吸収してきますから噛み合わせは重要です。

金具の調整

義歯の着脱をするものですからどうしても金具が緩んできます。歯は円柱みたいな形ではなく、簡単に言うと樽のような形に例えれると思います。一番出ているのは中央で、上下にいくにつれ細くなります。一番張り出しているところから少し下にいったところで挟むように金具をつくれば、それを外そうとすると一番出ているところにひっかかって外れないですよね。開かないと外せないですよね。それを繰り返していると金具は一番広いところまで広がります。義歯がゆるくなります。

緩んだままだと食べたものが義歯と歯茎の間に挟まりやすくなります。その状態のままではあまりよくありません。ですから金具が緩んだら締めるようにしないといけません。定期検診までに揺れてくることがあれば、それまで待たずに金具を締めるようにした方がよいです。

金具のかかっている歯の虫歯、揺れ

義歯を支えている歯、金具のかかっている歯は、力がかかりやすく歯が揺れてきます。そのことは変えられないですが、できるだけ噛む力を均等化することで力を分散させるようにします。噛み合わせの調整が必要ということです。どうしても義歯との境目になりますから物が停滞しやすく、虫歯になりやすいです。ですからご家庭ではブラッシングを励行していただきたいです。もし大きな虫歯になってしまうと、治療の過程で歯の形が変わってしまう可能性があります。詰め物したり被せ物になると金具が入らなくなりますから義歯自体を新たに作製しなければなりません。

義歯で擦れているところはないか

入れ歯を入れると当たるところがあれば、そのままにしていてもよくなりません。擦れるところは早めに削って無くさないといけません。そのままにしておくと滅多にはありませんが悪ければ癌化することもあります。こういった時には定期検診を待たずに調整にお越しください。歯の数が少ないとか、無くてもこのようにチェックするところは満載です。ぜひ定期健診にお越しください。

義歯が割れていることもある

人工の歯と自分の歯で噛んでいる場合には、自分の歯の方が強いですから人工の歯や入れ歯の歯茎の部分の方が割れてくることがあります。見えないようなヒビも入っていることがあります。そういうことがあれば修理ですむこともありますが、新製しておいた方がよいこともあります。義歯を作製するのに少なくても3~4回くらいかかりますから、予兆があれば早めに作製しておいた方がよいこともあります。このように、歯の数が少ない場合でも定期検診は必要です。

インプラントにも当然検診は必要です。

インプラント治療は被せるところまでいったら終わり、ではないです。

検診来ずに悪くなったら自己責任ですよ

インプラント治療するにあたり事前に考えられるリスクなどの同意書を記載、捺印をいただくのですが、その中の項目の一つに必ず三ヶ月に一度定期検診に来ていただくことを条件にさせていただいています。定期検診に来ていただけない場合には、その後に起こる不具合の責任を負えません。この一項を入れていますが、応じていていただけない方も少なからずいらっしゃいます。とても悲しく思います。定期健診に来られず期間が空いてしまって不具合が起きてしまったら、その責任はこちらでなく、患者さんにあります。不具合が出ても対処できませんので悪しからずご容赦ください。

費用かけたものを長くもたせたいなら定期的なメンテナンスが必須なのです。

極端に言えばインプラントは異物です。インプラントはチタンで出来ていて、生体為害性はありません。しかし 歯 とは違います。歯は歯を支える歯槽骨の中に植わっています。いますが、がっちり癒着している訳ではありません。力を入れて咬みこむと、歯が沈むのを感じられると思います。簡単に言うとほんの少し浮いているような感じです。(ちなみにですが、抜歯は歯と骨のそのわずかな隙間に器具を入れて抜歯術を行います。)

インプラントは歯ではない

インプラントは骨と結合させて、失われた部分に固定性の被せ物を装着していきます。ですから噛みこんだ時に、沈む、感覚はありません。インプラントは歯の代わりに機能するものですが、歯ではありません。あくまでも代用品です。

自分の歯でも抜けるのに

歯周病は歯を支える歯槽骨が歯垢や歯石の付着による炎症により失われていく疾病です。歯周病の治療は、炎症を引き起こす原因である歯垢や歯石の除去になります。取り切れない歯垢や歯石の除去を定期検診にきていただき、プロフェッショナルケアを行うのですが、ご自分で毎日行っていただくブラッシングが最も大切です。自身でしっかり行っていただければよいのですが、なかなかそうはいかず歯が揺れてきて歯周病が進行して抜歯に至ることがあります。

インプラント本体は悪くなりません。でも

インプラントを支える歯槽骨も同じように炎症があれば失われていきます。骨が失われたならインプラントは揺れてきて、抜けてしまいます。インプラント本体は問題なくても、定期的なケアを怠ればインプラントは抜けます。インプラント本体と被せ物の形態は天然歯の形態と異なりますから、ブラッシングもなかなか難しいです。インプラント部分のセルフケアだけでは炎症のコントロールが難しいので定期的なプロフェッショナルケアが必要なのです。

噛み合わせのチェックが必須です。

天然の歯同士かみ合っていると、少しずつすり減ってきます。被せ物は歯より硬い材料であることが多く、かみあわせは一定ではなく、ほんの少しずつ変化しています。それに加えてインプラントは天然の歯と骨への結合具合が違いますから定期的に咬み合わせも調整していく必要があります。ずっと強く当たっていると、インプラントを支えている骨が減ることも多々あります。そうなるとインプラントが揺れてきます。大枚をはたいたのに。

被せ物の破折や脱落などにもつながりますから必ず噛み合わせの定期的なチェックと調整が絶対必要なのです。インプラントしたらもう大丈夫、というのは定期的な検診と適切なセルフケアが出来ているのが大前提のお話です。

 

知覚過敏は治りにくいんです 

2024年1月11日

歯がしみる、ということで診療にお見えになる方があります。歯の磨き過ぎですか?という方もあれば虫歯の時のしみかた、とか虫歯のような気がする、などおっしゃる方もいます。磨き過ぎや虫歯なら、その処置をすればよくなることがあるので対処はしやすいのですが、そうでないことも多々あります知覚過敏は色々なことが原因として考えられます。(気をつけるだけではよくなりません)その原因として考えられることを一つずつ記載していきます。

虫歯

これはお分かりかと思います。虫歯が大きくなればどんどん神経に近づいていって滲みるようになります。最初のうちは穴も開きません。歯の表層が身体の中で最も硬いエナメル質で骨より硬いのですが、その部分だけがまず小さく虫歯になります。C1と呼ばれる状態です。エナメル質は知覚を感じる機能はありません。ですからこの段階では痛みはありません。レントゲンでも部位によってはほとんど判別できないくらいのものもあります。

動水力学説

エナメル質の内層が象牙質で、この部分にまで虫歯が達するとC2と呼ばれる段階になります。象牙質は電子顕微鏡レベルでは細かな無数の管が連なっていて、その中の組織液がいろいろな動きをすることで知覚を伝えていると言われています。この言われている、というのは色々な説があって、その中の最も有力とされている説なのです。つまり因果関係は確定されていません。

象牙細管が虫歯により口腔内に露出することで、色々な刺激が歯の神経に伝わりしみてくるのです。神経に近づけば近づくほど刺激の伝わり方が強くなります。一時的だった痛みが、持続的に痛みが続くようになり、痛みがなかなか引かなくなります。

一過性に滲みている分には、神経までの距離がまだあるので虫歯の治療をすれば神経を残せる可能性がありますが、刺激物が口腔内から無くなってもまだ滲みたり、ズキズキしたり、するようなら神経を残せる可能性がかなり少なくなっていると思ってください。

穴が開いたらもう遅い

象牙質の虫歯が大きくなると、その外側のエナメル質が欠けてきます。エナメル質自体厚みはそんなにありません。エナメル質を支える象牙質が虫歯で崩壊して硬いエナメル質が欠けてきますから、歯が欠けたから、とお見えになった時には虫歯がかなり進行していると思ってください。

虫歯の小さなうちに処置することで神経を残せる可能性が高くなりますから、おかしいと思ったら早めに治療していくことが大事になります。その前に、定期検診にきていただくことが何よりの予防になります。

C3 C4

ちなみにですが、神経まで虫歯がいけばC3です。この段階なら差し歯まで戻していける可能性がまだあります。虫歯でボロボロになってしまっているとC4です。この段階の処置は抜歯になります。

 

歯周病

歯周病が進行すると歯を支える骨と歯茎が下がります。そうすると今まで歯茎で覆われていた歯の根っこの部分が口腔内に出てきます。

根の部分は象牙質までの距離がとても短く刺激を伝えやすい構造になっています。今まで出ていなかった部分が出てきて、更に歯垢などが付着していると、なおのこと歯肉に炎症が起きて、ますます滲みやすくなります。水道水でもめちゃ染みてきます。歯周病で歯が滲みている方は歯垢を確実に取るようにしてください。自己流ではいけません。歯間ブラシやフロスなど補助的清掃具を用いきちんと歯垢を除去できる歯磨きの方法でお願いします。1歯一分と言われるくらい磨いていますか?

加齢に伴う歯肉の下がりだけではしみることはあまりありません。歯茎が下がって根っこがでていても、歯垢が除去できていれば滲みることはあまりないです。

上行性歯髄炎

虫歯がなくて、歯茎が下がってない歯周病の方に多いのが上行性歯髄炎と呼ばれるものです。喫煙者に比較的多く見受けられます。歯の根の先から歯の神経が歯に入っています。通常は骨に覆われているのですが、歯周病が進行して根の先辺りまで骨が無くなっていると歯と歯茎の隙間を通して刺激(冷水、温水、甘味など)が歯に入る前の神経に直接伝わりズキズキします。歯の神経に直接刺激が伝わるので虫歯の有る無しは関係ありません。

歯は良くても

処置としては歯の神経を取ることになります。でもそれくらい歯を支える骨が無くなっているので、神経治療をしても歯はグラグラ揺れています。ですから抜歯される方がよいかと思いま

歯ぎしり

かみしめがきついと歯はしみます。特定のところの場合もあれば、全体的にしみる場合もあります。寝ているときに音がする、しないに関わらず噛みしめしていることがあり、それが原因でしみます。作業して無意識に集中しているとき、スポーツして力入れているときなど、力を入れていることはありませんか?朝起きた時、あごが疲れたりしていませんか。虫歯や歯周病などでないと一番にこれを疑います。噛みしめの力で歯の付け根に力が集中的にかかり、その歪で象牙細管の組織液が動き知覚過敏が発症します。

特徴

・歯の尖端が削れている

・下あごの内側に骨が出ている、上あごの真ん中の骨が出ている

・頬に筋がある

・一番奥の詰め物や被せ物がよく取れる。

・歯にヒビが入っている

・歯の付け根がえぐれている

・エラが張っている  などなど

などなど自分では気づかないけれど、噛みしめを示唆する口腔内の徴候がみとめられます。そのことを指摘しても、ほとんどの方は、聞いたことがない、言われたこともないとおっしゃいます。強く否定されます。客観的な状況証拠があるのですけれど。

意識のある時はまだ噛まないようにコントロールすることは可能ですが、寝ているときはさすがにできません。でも日中の噛みしめを意識的にコントロールできるようになると夜間の噛みしめもコントロールできる、少なくできると言われています。

ナイトガード

とはいえ時間もかかるし難しいのでどうしても対症療法になります。具体的には同じ硬さの歯同士を咬ませないようマウスピースを夜間使用していただくことになります。噛みしめがなくなるわけではありませんが。歯同士削れることがなくなりますから、知覚過敏がマシになるとされています。

ストレス

噛みしめの原因の一つとしてストレスが挙げられています。現代社会ではこの原因をなくすことは一番難しいですね。歯の付け根が削れてえぐれている場合には、その部分を材料で詰めることもあります。物理的に象牙細管を埋めるのですが、これで知覚過敏が治まれば超ラッキーです。

噛み合わせ

前歯が噛んでない、受け口、出っ歯など、奥歯でしか噛んでいないと奥歯にだけ力がかかるのでそのせいで歯が揺れて歯を支える骨が減り、歯の付け根に力がかかって滲みることがあります。マウスピースにより知覚過敏がよくなれば、はっきり噛み合わせが原因とわかりますから歯並びを治すことが治療になります。具体的には矯正治療や全体的なかぶせ物のやり直しです

破折

歯にヒビが入ればそこから刺激が伝わります。ヒビは見える場合も見えない場合もあります。亀裂が入っていたらそこから刺激が伝わるのでしみます。ヒビを埋めることは現実的に難しいです。削って詰めても小さすぎてすぐ取れるからです。ヒビ程度では処置できる内容は知覚過敏用の塗布材くらいに限られます。

目でわからない

持続的に少しずつ歯に力がかかっていくと、その亀裂から歯が割れることもあります。痛みを訴えられても亀裂程度ではレントゲンにも映りません。目視もわからないことが多いです。痛みがあってから時間の差はありますが、しばらくしたら割れてきたということがあります。その場合は結果でしか残念ながらわかりません。

割れたら神経までの距離が問題で、小さい欠け方なら詰め物、被せ物で対応します。神経までの距離が短いと、あるいは神経が出てしまうと、神経処置をしなければなりません。歯ぐきの奥深くまで縦に割れてしまうと最悪抜歯もありえます。

原因不明

神経がない場合でもしみている場合があります。通常は神経がある歯がしみます。磨き過ぎで歯茎に傷があったり、歯肉がしみる場合もあるように思います。考えつく限りの原因が無いかをカウンセリングや診査して精査していくのですが、どうしても原因がわからないこともあります。そのような場合、経過、症状を見て変化なければ口腔外科などでさらにその他の原因をさぐってもらうことになります。

だから難しい

原因がはっきりわかればよくなりますし、わからない場合もあります。ですから知覚過敏は簡単でもあり難しい病気でもあります。

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