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2024年12月29日(日)〜2025年1月5日(日)は休診になります。
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歯周病治療

歯科医師と歯科衛生士が共同して治療を行っていきますが、主には患者さんのセルフケアが最も大切です。
我々は、患者さんのセルフケアのお手伝いをします。

今ある歯を大切に、歯を残す治療を行います

「歯ぐきが腫れて血が出てくる」
「歯がグラグラするようになった」
このような症状に悩んでいる場合、あなたの歯は歯周病になっている可能性があります。

歯周病は口の中の細菌によって歯茎に炎症が起こり、歯を支える骨が壊されて(失われて)いく病気です。
ある調査で、歯周病は30歳代の方の90%以上の方が罹患し、40~50歳代の方の50%が歯周病によって歯を失っていることが分かっています。
歯周病は初期段階で症状が自覚しづらくいつの間にか症状が悪化していくことがあるため、「沈黙の病(サイレント・アーミー)」とも呼ばれる厄介な病気です。

また、歯周病によって溶けてしまった歯槽骨を元に戻すことはできません。
そのため、定期的なお口の衛生管理と予防を徹底することが大切です。

なかむら歯科医院 歯周病菌①

なかむら歯科医院 歯周病菌②

主な歯周病菌には
『ポルフィロモナス・ジンジバリス』『タネレラ・フォーサイシア』『トレポネーマ・デンティコラ』の3つの菌があります。

ご自身でできる歯周病チェックリスト

歯周病は自覚できないまま進行してしまうため、日々の歯の状態のチェックが重要になります。
下記の症状がある方は歯周病の疑いがあるので受診をおすすめします。

  • 歯ぐきが赤く腫れている
  • 口の中がネバネバする感じがする
  • 歯茎から出血がある
  • 歯がグラグラする
  • 歯茎がかゆい
  • 最近口臭が気になる
  • 歯が浮いたような感じがする
  • 歯の噛み合わせが変わった感じがする

歯周病の進行段階

軽度歯周病

今ある歯を大切に、歯を残す治療を行います

歯ぐきに炎症がみられ、ブラッシング時に血がでることがあります。
歯周ポケット(歯と歯ぐきの間)がやや深くなった状態で、歯を支える顎の骨(歯槽骨)が少しずつ溶かされ始めます。歯のぐらつきはさほどではありません。

中程度歯周病

今ある歯を大切に、歯を残す治療を行います

炎症がさらに拡大し、歯槽骨も半分近くまで破壊が進み、歯がぐらつきはじめます。
歯ぐきの腫れや出血がひどくなるほか、歯のグラつきなども感じるようになります。
ここまでの段階では歯を抜かずに歯科での治療が可能です。

重度歯周病

今ある歯を大切に、歯を残す治療を行います

歯槽骨が半分以上破壊され、歯はぐらぐらになります。
口臭がきつくなり、歯ぐきが退縮して歯のグラつきが悪化します。
治療をせずに放置すると、歯が抜け落ちることがあります。
この段階までくると、抜歯が第一選択となります。
歯周病で歯を失うと骨も失われていますから、インプラントを行うことも極めて難しい状況になっています。(インプラントは骨が無いと基本的にできません。)

歯周病の基本的な治療方法

今ある歯を大切に、歯を残す治療を行います

歯についたプラーク(歯垢)を取り除きます(プラークコントロール)。
毎日丁寧な歯磨きをしていてもどうしても磨き残しが出てきてしまいます。残ってしまった歯垢が歯にこびりつき固まることで歯石となりますが、歯科医院でスケーラーと呼ばれる器具を使いきれいに取り除くことができます。
歯垢や歯石を掃除し歯の周りをきれいにした後、歯周病が改善されたかどうかを診断します。
歯周病の進行段階によっては治療の際に薬の服用や(歯周内科的治療)、歯茎を切開して奥の方についてしまっている歯石の除去を行ったりします。(歯周外科治療)

歯周病の治療は段階を踏みます。詳細は次の通りになります。

1.ブラッシング指導

ブラッシング指導

歯周病や虫歯になる原因である歯垢(プラーク)を防ぐためには、毎日しっかりと適切なブラッシングをすることが大切です。

しかし、歯並び・嚙み合わせなどお口の環境は患者様によって様々ですので、その患者様に合った磨き方が必要となってきます。

また、歯ブラシに関しても「毛の材質・形状・密度」「ネックの形状」など、様々な種類があるため、ご自分のお口に最適な歯ブラシを選ぶ必要があります。

当院では、その方の口腔環境を把握した上で、お一人お一人に最適なブラッシング方法や歯ブラシ、補助的清掃具(フロス、歯間ブラシ)を提案させていただきます。

歯垢除去が歯周病の基本で、これができないとどんな歯周病治療をしても歯周病は治りません。歯周病菌が歯垢を住処としているからです。

補助的清掃具

指巻きフロス

Y字フロス

Y字フロス

歯間ブラシ

歯間ブラシ

2.スケーリング

ブラッシング指導

スケーリングとは、歯にこびりついている歯垢(プラーク)や歯石を専用の歯科器具を用いて乗り除く治療です。

歯石とは、歯の表面に付着した歯垢(プラーク)に唾液に含まれるリンやカルシウムが混ざって石灰化したもので、表面は粗造で歯垢が更に付着しやすい構造をしています。

そこで、超音波スケーラーやキュレットスケーラーなどを用いてそれらを除去し、歯の表面をつるつるの状態に戻し、歯垢が付きにくい状態にします。

3.ルートプレーニング

ブラッシング指導

長い間あるいは定期的に歯科医院でのクリーニングを行っていない方は、歯石が多く、またがっちりこびりついている状態になっています。

歯肉の奥深くまで歯石が付着してしまっているので、局所麻酔を行い歯の根元近くまで付着した歯石を取り除く必要があります。

この処置をルートプレーニングと言います。
ルートプレーニングを行うことで、深くなってしまったポケットを改善することが可能です。

何の処置もせず放置していると、歯周ポケットの深い箇所で歯周病がどんどん進行していきます。

しっかり歯石を除去して歯周病を治療しましょう。 ルートプレーニングの処置は歯周病治療の訓練を積んだ歯科衛生士が行います。

この治療をきちんと行えれば、外科処置をしなくても歯を延命することが可能です。

4.歯周外科治療

ブラッシング指導

歯根の形が複雑だとルートプレーニングでは歯石が取り切れないことがあります。

歯石が取り切れないと歯茎の炎症が治まらず歯周病はよくなりません。その場合、歯の形を明確にして歯石を取ることが必要となります。

麻酔して歯茎に切開を入れて直接目で歯石を確認して取り除きます。

歯石を取り終えたら歯茎を元の位置にもどして縫い合わせます。

歯周病が進行していると外科的治療が必要となりますからそんなことしなくて済むように定期的なクリーニングをされるとよいでしょう。

治療終了後の流れ

歯周病の進行度により治療する範囲が異なります。
1~4すべて行うわけではありません。

歯周病の治療は基本的に時間がかかります。
虫歯のように悪いところを取れば終わり、ではありません。

一度失われた歯を支える歯槽骨は元には戻らないので、口腔内の状態をコントロールできるようになり、歯周病が再発、進行しにくい状態を作ることが理想です。

骨が元に戻らなくても歯垢の除去がしっかりできて歯茎に炎症が起こらなければ歯周病は再発しません。

歯周病の治療を一旦終えたとしてもそれがゴールではなく、歯周病が再発しないようにするため、良い状態を維持するためのスタートになります。毎日歯垢が産生されるからです。

歯周病が再発しない、悪化させないように定期的に歯石除去を行っていきましょう。

※ 基本的に歯周病治療は保険内での治療が可能です。

歯周病と全身疾患との関係

歯周病はお口の中だけでなく、様々な病気・症状と関わりがあることがわかっています。

糖尿病

ブラッシング指導

歯周病は糖尿病の合併症の一つと考えられてきましたが、重度の歯周病になることにより「炎症性サイトカイン」という物質が血液中で増加し、血糖値を下げるインスリンの働きを阻害することで糖尿病が悪化させることがあることがわかっています。
ですが、逆に歯周病を治療することによって糖尿病を改善できる可能性があるということも研究によって立証されています。

低体重児・早産

ブラッシング指導

妊娠することで女性ホルモンの一種であるエストロゲンが体内で多く生成されます。
エストロゲンは女性が妊娠・出産するためにはなくてはならないホルモンなのですが、その一方で歯周病原細菌の増殖を促す、歯肉を形作る細胞を侵食してしまうといった作用もあります。

近年の研究で妊娠中の女性が歯周病に罹患していると低体重児および早産の危険性が高くなることがわかっており、通常時に比べて7倍にものぼると言われています。
妊娠中は特に注意してお口の衛生管理を行う必要があります。

動脈疾患(心筋梗塞・脳梗塞など)

動脈疾患(心筋梗塞・脳梗塞など)

歯周病原因菌によって動脈硬化を誘導する物質が体内で生成され、血管内にプラーク(脂肪性沈着物)を発生させることで血液の通り道を狭くすることが近年の研究でわかっています。
歯周病をそのままにしておくと、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈疾患を引き起こすリスクが高まる可能性があるため、早期の治療が重要になります。

誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)とは食べ物などの異物を肺や気管に誤って飲み込んでしまうことで発症する肺炎です。
歯周病菌が異物と一緒にお口の中に侵入すると、誤嚥性肺炎のリスクを高める恐れがあります。
誤嚥性肺炎の原因となる細菌の多くは歯周病菌であるため、歯周病ケアが発症の予防に重要です。

歯周病の予防を行い歯を守りましょう

歯周病の進行は自覚症状が少なく、放置しておけば様々な全身疾患を引き起こす危険のある恐ろしい病気です。

虫歯や歯周病といった歯の病気にもっとも有効な治療法こそ毎食後のブラッシングです。
正しい口内ケアを身につけ歯周病や虫歯を未然に予防し、口内を清潔に保つ意識を身につけましょう。

また、歯科医院での定期的な衛生状態のチェックを受けることで、歯周病の早期発見・予防を行うことが大切です。

よくある質問集

ぐらついている歯が抜けてからインプラントできますか?

歯がぐらついているということは、歯を支える歯槽骨が失われているということです。

インプラントは歯槽骨に埋め込みます。

歯槽骨が少ないと大きな神経や副鼻腔までの距離がありませんからインプラントできる可能性が極めて低くなり、人工の骨などで骨を増生する必要が出てきます。

インプラント専門医を受診されることをお勧めします。

歯周病でグラついている歯はしっかりしますか?

歯を支える歯槽骨が少なくなっても、歯茎に炎症のない状態をずっと維持してあげると歯の揺れは収まってきます。

適切なブラッシング、定期健診での歯石除去が必須です。ただし噛み合わせが良くない、例えばその歯に過大な噛み合わせの力がかかっていると原因が違いますからその治療があわせて必要になります。

タバコがやめられませんが、歯周病は治りますか?

タバコを呑まれていると、歯茎の中の毛細血管がとても狭くなっていて血液から栄養供給されず新陳代謝が阻害されています。

免疫細胞も来れないので歯周病が改善する見込みは残念ながらかなり低いです。それでもできるだけ歯茎に炎症が起きないようしっかりセルフケア、プロフェッショナルケアをしてください。悪化を少しでも食い止めましょう。

歯周病治療はいつ終わりますか?

歯茎に炎症を起こさないよう適切なブラッシングが毎日できて、歯周ポケットがいつでもどの歯も3㎜以下を維持できれば一旦の終わりになります。

現実的にはかなり難しいです。セルフケアで足らないところを定期健診のプロケアで補い、歯茎に炎症のない状態を維持して歯周病を管理していくというように考えていただいた方がよいでしょう。

抗生物質で治りますか?

ある歯周病菌に有効な抗生剤は確かに存在します。抗生剤により一時的に歯周病菌を減少させることはできますが、ゼロにすることはできません。再感染するたびに服用すると耐性菌ができてしまい、他の病気の時に使用できなくなります。毎日の的確な歯垢の除去こそが歯周病治療の根幹です。

電動歯ブラシを使ってもよいですか?

構いません。ただし磨いた感がすぐに湧いてきます。手磨きよりも入念に磨いて下さい。そうでないと手磨きよりも効果がかなり少なくなります。歯間ブラシやフロスなどを必ず併用するよう心掛けてください。

洗口液すれば歯は磨かなくてよいですか?

歯垢は機械的、物理的に除去しなければ、取り除くことはできません。洗口液で歯垢を除去することは、ほぼ不可能と思ってください。また酸性が強いものが多いので、やりすぎると虫歯のリスクが高くなります。ブラッシングに勝るものはありません。

診療スケジュール

当院へのお電話からの問い合わせは0774-41-3461へ

診療時間
9:00〜12:30
14:00〜18:00
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