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マタニティー歯科

妊娠中のお口の健康チェック

なかむら歯科医院 妊娠中のお口の健康チェック

妊娠は特別な時期であり、お口の健康も忘れてはいけません。妊娠中はホルモンバランスの変化やつわりの影響などで、お口のお手入れが疎かになりがちです。
当院では宇治市、城陽市、久御山町が主体となっている妊婦健診を行っています。費用はかかりません。まずはそれをきっかけに受診していただき、虫歯、歯周病、粘膜疾患、顎関節症の有無、口腔清掃状態、のチェックを行いましょう。(本来は妊娠に至る前に必要な治療は済ませたいですね。)

妊婦さんの思う疑問について述べていきます。

妊婦の歯科治療が行える時期

なかむら歯科医院 妊婦の歯科治療が行える時期
原則として全期間応急処置以外の治療は行わない。どうしても必要な時は妊娠中期に行います。
初期(19週くらいまで)緊急処置のみで応急処置のみの対応となります。緊急性が高く、どうしても治療が必要な場合には妊娠中期に行います。
中期(19~31週)いわゆる安定期で、基本的に通常の歯科治療がほぼ可能ですが治療が後期に延びてしまう可能性もあるので、出来る限り応急処置の対応になります。
後期(31~42週)緊急処置のみで応急処置のみの対応となります。
出産後6~8週以降に治療を開始します。
その時期までは基本的に応急処置となります。検診でみつかった小さな虫歯なら、どんどん進行することはありません。多少大きめの虫歯であれば神経を残すための処置を便宜的に行います。
親知らずの腫れ、など、腫れてズキズキしている場合は抗生剤の飲み薬をお出しします。妊娠のどの時期にあるかにもよりますが一番対応に苦慮するところです。薬については下部に記載しています。

レントゲン撮影について

なかむら歯科医院 安全なレントゲン技術の使用
妊娠中でどうしても必要があるときにのみ撮影します。鉛の入った防護エプロンを着用し腹部を遮蔽すること(これは妊婦さんに限りません)と腹部に向かってレントゲンを向けないことで、口腔領域のレントゲン撮影による胎児への被ばく量はほぼゼロになります。国際放射線防護委員会の勧告に従うところです。
また当院はデジタルレントゲン技術を採用していますので従来のものより放射線被曝を最小限に抑えていますが、撮影は極力控えています。
*つわりのために顎全体のレントゲン写真しか撮れない(被ばく量が多くなる)こともあります。

局所麻酔薬について

局所麻酔薬の通常量の使用では、母胎、胎児共に影響はありません。(肝臓で代謝されます。)
※出産後になりますが、授乳時に関しても局所麻酔薬の使用に問題ありません。
どうしても気になるなら麻酔後4~5時間は授乳をやめる。あるいは前日に搾乳して冷蔵庫に保管するなどされるとよいでしょう。

抗生剤、鎮痛剤について

安全な薬は存在しません。それは妊婦であろうとなかろうと皆一緒です。
ですから服用しないに越したことはないです。でもどうしても痛みがあるならまず産科医にご相談ください。おそらく投薬していただけます。当院では抗生剤はペニシリン系、セフェム系を、鎮痛剤はカロナールをお出しします。あくまでも痛みがとてもきつい場合、副作用について十分理解いただいて同意を得た場合にのみ投薬します。

妊娠に伴う歯周病の予防と治療

なかむら歯科医院 妊娠に伴う歯周病の予防と治療
妊娠は喜ばしいことですが、お口の健康にも注意が必要です。 妊娠中はホルモンの変化により歯肉が腫れやすく、歯磨きの際に出血しやすいことがあります。
妊娠中に見られる妊娠性歯肉炎、妊娠性エプーリスは女性ホルモン(エストロゲン、プロゲストロン)の影響と共にプラークなどの刺激、口腔衛生状態の不良などが原因で引き起こされます。歯茎の腫れや出血が起こります。これは歯周病の初期症状であり、無視できない問題です。歯周病が進行すると、お口の健康だけでなく、赤ちゃんへの影響も考えられます。(低体重児出産)
妊娠中はブラッシング、歯肉マッサージを含む口腔の衛生管理に努めてください。妊娠中はつわり、身重のためブラッシングが不十分になりがちで、歯肉出血があるとついつい歯ブラシしなくなるので特に気をつけないといけないのです。
妊娠が原因のようですが以前から存在する歯肉炎が女性ホルモンの増加によって増悪したにすぎません。初回妊娠に多く見られ、分娩後にやや回復しますがもとから歯周病傾向がある方はよくならないことも多いです。適切なブラッシングでよくなります。

妊娠中の適切な歯磨き指導

なかむら歯科医院 妊娠中の適切な歯磨き指導
妊娠中のお口の健康を守るために、衛生士の歯磨き指導、歯のクリーニングを妊娠期通して通常の検診のように受診されるとよいでしょう。
つわりの時期には、歯磨きが難しく感じることがありますが、ちょっとした工夫で不快感を和らげ、お口の健康を保つことができます。歯科衛生士による妊娠中の適切な歯磨きの方法を指導し、歯の健康維持をサポートしたいと考えています。

妊娠時の生活で気を付けること

  • イスにもたれない
  • 呼吸はしっかり吐き切ってから吸う
  • 大きな声を出す
  • お腹を触りながら立つ、座る、歩く
  • よく歩く
  • 冷えに注意する
  • 枕の高さは首に皺ができない高さのものにする
  • 寝る時はシムスの体勢がよい。たまに体勢を変えれるとなお良い

イスにもたれると、子宮の形に変化が起きやすいからです。座る時は浅く足指に体重をかけてやや前傾に腰かけるよう心掛けてください。ホルモンバランスの変化で体温調節が上手くできなかったり、姿勢の変化などで血行不良になりやすいです。胎内が冷えると赤ちゃんは温かい心臓の方へ頭を向けようとします。そうすると逆子になりやすいのです。部屋の中でもくるぶしを覆う靴下を履いて血行不良を防ぎましょう。

哺乳が子供の歯並びを決めています。

妊婦検診にお越しになった際に、哺乳や離乳食についてのお話をさせていただいています。適切な哺乳をしないと顎が正しく大きく成長しません。適切な離乳をしないと歯並びが悪くなってしまいします。そんなことあるの?と思われるでしょうが、とても大切なことなのです。その後の子供の歯並びが哺乳、離乳の仕方で決まってしまうのです。その時期を知らないままで過ごしてしまうと、後で取り返すのは時間と労力がかかり、とても大変なのです。

哺乳することが口の筋肉トレーニングになっています。

なかむら歯科医院 妊娠中の適切な歯磨き指導

唇、舌、の力をしっかり使って乳首を吸わないと母乳は出ません。舌を上あごに持ち上げないと喉の奥に送り込めません。唇、舌の筋肉を鍛える、上あごに舌を押し付ける刺激で顎を大きくする、これらのことを哺乳で訓練させるのです。軟らかい哺乳瓶で与えるとそんなに力を入れなくてもミルクは出てきます。そうすると筋肉は鍛えられない、上あごに刺激がいかない、ということで大きくなると口は半開き、顎は大きくならない、歯は並ばずガタガタになってしまうのです。三つ子の魂百までといいますがまさにそれです。口ポカンは治りません。
歯が並んでいる顎の骨は普通Uの字ですが、口ポカンだとVの字になってしまいます。

授乳中の赤ちゃんの口は、ラッチオンです。

唇が見える(アヒル口になっている)
吸われても痛みがない
飲む時にゴクゴク音がしない
喉まで入れて深飲みさせる
最大に口を開けてもらう

これらのことを守って授乳してください。

生後3ヵ月からの授乳姿勢は縦抱き授乳で

頸椎が真っすぐの状態で授乳でき、口がしっかり発育します。哺乳瓶で授乳する時も同じです。ただし顎先が上がるようになってはいけません。ミルクが耳管に入りやすくなるので、中耳炎のリスクが上がります。哺乳瓶であげている時、最後になると哺乳瓶を傾けて飲み切らせようとしますが、その時も赤ちゃんの顎も上がってしまいます。特に気をつけてください。傾斜のついた哺乳瓶もありますからそれを用いることも検討してみてください。

抱っこしすぎないようにしましょう。

生後2か月くらいまでは、可愛いですが抱っこしすぎないことが好ましいです。抱っこのしすぎは反射を抑えてしまうのです。声掛けや触れることでコミュニケーションを取りましょう。たくさんタッチさせて反射を起こしましょう。(ほっぺたとか)触る時は左右対称に。赤ちゃんの背中はCカーブなので、抱っこのときは顎先が挙がらないよう意識してください。抱っこひもの睡眠は、頭が後屈して口呼吸、口ポカンになりやすいです。

しっかり泣かせましょう

大きく口が開いて喉が見えるのが望ましいです。そうすることで全身に力が入ることで筋肉が発達します。舌を持ち上げる力がつきます。口の正しい成長につながります。

うつぶせ寝は何故起こる

口呼吸
低位舌
寝返りの時に反り返る傾向がある。あった。
筋肉の緊張(力を抜けない)
などが考えられます。口呼吸になっているなら哺乳期間中なら哺乳方法を見直す、離乳食中なら離乳の仕方を見直してください。その他できることは日中よく動く、スキンシップをルーティンにする、寝る環境の湿度、温度に注意する。それらがすべてではありませんがまず取り組んでみてはどうでしょうか。

離乳もきちんとした方法で、しかも適切な時期に。

離乳に関しても、スプーンを口の奥まで入れるとただ飲み込むだけになります。スプーンは正面から下唇に当て、赤ちゃんに自分で上唇を閉じさせ、のどの奥に舌を使って食べ物を送り込むという動きを覚えさせるのです。ただ早く食べさせるのがよいのではありません。これから一生使う機能を訓練しているのです。 早く断乳して、早く同じ食べ物を食べるようにすれば楽なのはわかります。でも哺乳、離乳、がその後の顎の成長を決めているのです。きちんと人間のもっている機能を働かせるためにお母さんの役割はとても重要です。忍耐もいりますが、その後の子供の一生を決めてしまうので頑張ってください。

離乳食を始める時期

口を複雑に動かせる体の基盤が出来上がって離乳食に移行しましょう。生後何か月までに断乳しないといけない、ということはありません。

うつ伏せでエアプレーンの姿勢ができる、はまだ早いです。
哺乳反射の消失
手のひらでしっかり頭を持ち上げられているか。(グーではだめです。)
食べ物に興味を示すようになっているか。
本人の手支持、あるいは大人の支持でお座りができる
座って首を左右に向けられるか
パパパ、マママなどの喃語が出る

離乳食に進むかどうかの参考にしてみてください。
赤ちゃんはハイハイなどしっかり自分でトレーニングして立とうとします。歩行器など使って早く立たせるようにしようとはしないでください。子供は段階を踏んで成長します。段階を飛ばすようなことをすると後で呼吸や姿勢に悪影響がでます。

食事中の座り方

食事中の座り方

食事前にきちんと設定してあげてください。

テーブルの高さはおへそと胸の間
テーブルと身体は指2本分
腕が動かしやすいようにする
足の裏がしっかり付く
背もたれとの間に隙間がある特は、タオルなどで隙間を埋めて安定させる

離乳食を与える時の注意点

嚥下するまで話しかけないようにしてください。話す時は呼気になるので話す前に息を吸います。窒息の原因になりますから気をつけてください。
またお口に食事を運ぶ時に赤ちゃんの顎先が上がらない、上を向いて食べることがないように気をつけてください。皆さんも上を向いて食事するのは大変ですよね。意外と気付かずやってしまいがちなことです。親の位置も設定しましょう。出来ればエプロンはシリコンのものはやめて、やわらかいものにしてください。首が窮屈にならないようにしてあげてください。

  • 〇顎が引いているので、goodです。

  • ×頭が上を向いているのでNGです。お父さんは詳しくないこともあるのでやりがちです。

スプーンの選び方と一口量

大きさは赤ちゃんの口幅の2/3が目安です。深さは浅く、先が細いものがよいです。スプーンが大きく深いと量が多くなり、過開口、詰め込み食べ、異常嚥下癖、口ポカンの原因になってしまいます。一口量の目安はお母さんの人差し指の爪の大きさです。一口量が多いと正しい舌の動きや嚥下を覚えられず、おかしな癖がつきます。丸飲みや吐き出しの原因になります。

正しく口育てしてください。

子供の歯並びはもちろん、鼻腔を大きくする、鼻呼吸を覚える、鼻から入る空気で脳を冷却する、頭の回転がよくなる、姿勢がよくなる、呼吸しやすくなる、運動能力も向上する、いいことずくめです。


診療スケジュール

当院へのお電話からの問い合わせは0774-41-3461へ

診療時間
9:00〜12:30
14:00〜18:00
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