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MFTが子供の命を救う 

2024年2月15日

MFTとは myo functional therapy の略

筋 機能 療法 という意味です。口腔においては、食べる、飲む、呼吸、発音、唇や舌などの機能改善を目的としたトレーニングのことをMFTといいます。食べる、飲む、呼吸、発音に問題のある子どもが多いのです。でも本人はそれが当たり前で育っています。それに気づいてあげてMFTの必要のない子供に育成するためにMFTを行うのです。哺乳期に獲得できなかった本来の機能を回復させるのです。

乳幼児期は人生の基礎をつくる時期

子供は成長に必要な負荷を適切な時期に欲しています。自ら求めてくるものではありません。大人ができることは適切な時期に適切な負荷を与える生活にすることです。フリードリッヒ・フレーベルというドイツの教育学者の言葉です。子供は5歳までにその一生涯に学ぶすべてを学び終える、と。5歳までの教育がやる気と忍耐力を伸ばし人生を変えます。5歳以下の子供への投資は学力や収入に大きく影響するとアメリカの経済学者ジェームズ・ヘックマンは言いますが、その投資は食事であり遊びであると私は考えます。今の子供たちは外で遊ぶ機会が激減していませんか?ゲームばかりしてませんか?

ロコモシンドローム

高齢者に起こる関節などの問題が子供に起きています。ロコモシンドロームとは2007年に日本整形外科学会が提唱した概念です。年齢を重ねることによって筋力が低下したり関節や脊椎などの病気を発症したりすることで運動機能が低下し立ったり歩いたりといった移動機能が低下した状態のことです。そのロコモシンドロームの予備軍が子供に広がっています。和式トイレでは屈まなければいけませんが、その姿勢をとると後ろにひっくりかえってしまうのです。みなさんはどうですか?かかとをつけて座れますか?片足で手を広げて一分以上立つことができますか?真っすぐ両腕を挙げて、頭の上で手のひらを合わせることができますか?

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成長は頭から

成長は頭部から始まり、末端に向けて成長します。頭の成長が全身の成長を牽引しています。成長の起点である口腔の成長発育が悪いと全身の成長発育や関節にまで影響を及ぼします。頭⇒首⇒肩⇒ひじ⇒手首⇒指関節という具合です。今の子供のボール投げ、握力の低下は著しいのですが、頭部の成長発育が悪いからとは言えないでしょうか。

栄養はよくなったが病気になる人は増えている

幼児の健全な成長発育に栄養と運動は不可欠です。今までの食育は栄養素中心でした。先人たちの頑張りで日本人の栄養に関する知識は世界最高レベルになったと言っても過言ではありません。しかし

アレルギー患者 4200万人

糖尿病 2800万人

高血圧 4000万人

若年性アルツハイマーの増加

小児がん 世界一

寝たきり老人 世界一

流産、奇形児 年間100万人

子供の糖尿病、ぜんそく、アトピーは年々増加

何故でしょうか?栄養素も大事ですが、それとは別のことも考えないといけないのではないでしょうか。噛むということも大切に考えないといけないのではないでしょうか。とはいえ不十分な哺乳、柔らかい食事は簡単に変わらないでしょう。

浮指

足をつけたとき、足の指はすべて地についていますか?一つでも浮いているとそれを浮指といいます。浮指は重心がかかとに偏ります。

時折当院にもこけてしまって前歯を打撲して来院されます。子供の死亡原因に不慮の事故、というのが高位に出てきます。年々顔面負傷の患者さんが増加しています。どんどん転倒しやすくなっているのです。でも子供の数は減少し続けています。何故でしょう?体の前後のバランスが悪い、手が出ない、のが原因と思います。

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メカノレセプター

足底メカノレセプター

脳へ情報を送り身体の様々な筋肉に情報が送られ姿勢を保つためのセンサーなのですが、それは平衡感覚を司る小脳につながっています。浮指があると危険を瞬時に察知できません。そのため転倒するのです。話は少し飛びますが、歯が無いと転倒のリスクが2,5倍になります。歯が無い高齢者に義歯を作ると転倒が減ります。子供に適正な口腔を付与すると転倒が減ります。何故でしょう?

人間の立っている時のバランスに顎の位置が影響しているのです。

顎関節と股関節は似たもの関節です。どちらも身体の真ん中をまたぐ関節です。左右同時に機能する一対の関節です。どちらかが悪いと連動して悪くなっていきます。どちらが先に悪くなるでしょう。成長は上から下に向かいますよね。乳前歯が歯の先同士でかみ合わせて身体の真ん中、正中を認識してから立つ準備がはじめて整います。

顎が過蓋咬合や受け口という顎のズレがあると、全身の骨格で代償、バランスを取ろうとするのです。子供は筋肉も発達途中なので顎の位置のズレが姿勢の変化に出ます。猫背、前傾姿勢、などです。下顎を突き出すようにするのは呼吸を確保するためです。

空隙歯列で切端咬合の子供は姿勢も足もよい状態です。

口腔の発育がよいと姿勢もよいです。口腔の発育が悪いと姿勢も悪いです。悪い姿勢していたら口に問題があると思ってください。ちなみに成人の姿勢も咬合治療で改善する可能性があります。

ハイハイの効果

背筋、腹筋、腰の鍛錬

パラシュート反射

ハイハイが不十分なら転倒しやすく、しっかり歩けない、転倒時に手が出ないことにつながります。パラシュート反射とは生後半年から10か月で現れます。赤ちゃんの両腕が前に出る反射で、ハイハイしなければ一生身に付きません。逆に一度備わると永久的に身体に残ります。生涯一度しかない大切な時期です。歩行器はダメです。機能獲得するのを妨げるだけです。哺乳期を過ぎた子供には噛む食育とMFTを中心に対応することになります。

MFTは何のためか、それは呼吸のためです。呼吸、すなわち生きるためです。

呼吸関連筋、鼻腔、舌の位置、口唇閉鎖、口腔内容積がキーワードになります。

MFTはいくつもトレーニングがあります。

腹式呼吸、

胸式呼吸、

肋間筋ストレッチ、

あいうべ体操、

チューブ噛みトレーニング

などなど。筋肉は上から下まで筋膜でつながっています。よく噛むと全身の筋肉が鍛えられます。口から足へ、足を鍛えると筋膜の影響で口腔育成が効果的になります。足から口へ。口腔の感受性期は0~2歳です。

足の3つのアーチ

横アーチ、内側縦アーチ、外側縦アーチこの3点で支えあっています。

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横アーチ

親指から小指にかけてのアーチで、体の前後の揺れを制御します。これが未発達だと転倒のリスクが増します。

内側縦アーチ

かかとから親指にかけてのアーチで、体の左右の揺れを制御しています。これも未発達だと転倒にリスクが増します。

外側縦アーチ

かかとから小指にかけてのアーチで、体のひねる動作を制御しています。これも未発達なら転倒のリスクが増します。

足の訓練

この3つのアーチが身体のバランスを調整しています。それぞれのアーチを発達させるに有効な、遊びながらできる訓練に

前足(足指)を使う足指じゃんけん。グーチョキパーですね。

タオルギャザー

タオルを床に置き、足指を使って2名で向かい合い、足指の綱引きをしましょう。

足指つかみ

小さな積み木みたいなのを足指でつかんで箱に入れてみてください。

雑巾がけ

簡単そうですけれどこれがなかなか子供には難しいのです。基本は裸足がいいですね。転倒しない子供にするには第一に口育てです。口腔が変わると足や姿勢が変わります。足を使うこともとても大切です。裸足で砂場や校庭で遊ぶ、なんてできない世の中ですが子どもの浮指や体幹が弱いとわかったら、せめて家の中でできる訓練をしていただきたいと思います。

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セカンドオピニオンについて

2024年2月8日

当院にもよくお問い合わせがあるのですが、セカンドオピニオンを希望される方があります。他院にて治療方針をお聞きになった上でお見えになる方、治療途中で不安になってお見えになる方、色々なパターンがあります。自分の身体のことですから納得されて治療をお受けになるのは当然のことです。当院でも十分かと言えば、足らない点もあるかもしれないのですが、出来る限り現状や見通しはお話するようにしているつもりです。お任せします、とおっしゃるのですがそれではよくないと思っています。

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どこまでを求めるのか

歯科医学的にベストを求めていくと、できるだけ長く持たせるようにするための方策を考えます。そのためには歯並びをよくして歯ブラシしやすい環境を整える。すなわち矯正治療が必要になることもあります。歯周病の改善、予防のためには歯磨きを徹底的にお家でしていただき、フロスや歯間ブラシなどの補助的清掃具を使って一日3回しっかり磨いていただく。そしてご自身の努力で歯垢の除去率を限りなく100%に近づくようにしてもらう。揺れている歯で保存する見込みが薄いのであれば抜歯をしてインプラント治療を行う。歯ぎしりや噛みしめの兆候が多くみられる方、虫歯でないが滲みる方を含むのですが、そういった方は就寝時に歯ぎしり用のマウスピースを装着していただき歯同士の接触を避けるようにする。3ヵ月毎の定期検診に声掛けなくても来院していただける。などになってきます。永続性を求めて治療するとなるとそういった治療になります。お任せすると言われても、そこまで任せていただける方は残念ながらいらっしゃいません。

ご提案しても、それはちょっと、、、って

知覚過敏の場合噛みしめが原因であることも多く、知覚過敏用の薬剤の塗布、歯茎が下がって歯の根が露出している部分のコーティングだけでは改善しないこともあります。その時に噛みしめ用のマウスピースを提案するのですが、それはちょっと、と言われる方が多いです。歯の保存が難しく抜歯になる場合、近接する歯が何の治療もされていないとそれらの歯を長く持たせるためにインプラントがベターなのですが、費用がかかるからそれはちょっと、と言われることが多いです。失われた歯が多くインプラントでないと固定式にならない場合に、義歯はちょっと、と言われます。

どこまで治療を希望するのかを考えてください。

保険の範囲内を希望されるのか、費用は別にしてできるだけベストの治療を希望されるのかをご自身でよくお考え下さい。その上でその方にとって最善の治療を尽くしたいと考えています。小さな虫歯一本とかはそんなに考えなくてよいのですけれど。私はセカンドオピニオンの時だけでなく、初めていらした方で症状として有る無しは別にして抱えている問題点がある方は、初回に治療することはありません。レントゲンや口腔内を診てお話を聞いてざっくりした治療の話をします。そしてお家で考えてもらうようにしています。私も治療計画を考えて、次の回に双方の見解を出してどうしていくかを決めていきます。

セカンドオピニオン

歯科医によって考え方や、知識量、技術量、経験年数に差があります。それぞれの診療所によって治療に関する話の内容は異なります。例えばですが、抜歯の基準も矯正治療の診断、治療方法も違います。ですから何件か歯医者に行ったが全部違う、ということは普通によくあることです。診てもらって、説明を受け、納得されたなら、治療されるとよいと思います。なかなかこれといったところが見つからないなら大学病院を受診されるのもよいでしょう。ただし紹介状は必要になります。よくある質問を記載します。

歯を抜くと言われた。

誰も抜きたくないです。私もどちらの立場であっても抜きたくありません。ですが抜歯と言われたには理由があるはずです。

虫歯が進行している→虫歯を取り切ったら、残っている歯がめちゃ小さくて使えない

歯が上下に揺れている。→噛むと痛む

歯が割れている。→普段は痛くないが噛むと痛い。臭いがする。歯茎が腫れている。

根の治療で痛みが納まらない→根の治療で膿が止まらない

親知らずが手前の歯に食い込み、そこが虫歯になっている

これらの場合は抜歯です。

神経を取ると言われた。

私もどちらの立場であっても取りたくありません。ですが神経処置と言われたには理由があるはずです。痛くなくても虫歯が進行していることはよくあります。この場合は対処できる可能性があります。ただし痛みがあれば難しいです。元々の虫歯が大きくて、詰め物が大きい場合、神経がダメになることがありズキズキするようなら神経を取ることになります。

歯周病が進行し、ズキズキする場合や知覚過敏がひどくてズキズキする場合、虫歯はなくてもやむを得ず神経を取ることになります。ブリッジをするのに、歯の生えている方向の関係でやむを得ず神経を取る場合があります。ブリッジにしなければ回避できる可能性があります。

何カ月も根管治療をしている。

歯の根の太さはおおよそ大人で0.06㎜~0,6㎜くらいです。もっと小さかったり大きかったりすることも勿論あります。神経治療はその穴をある程度大きくして無菌化して密封して根の中、根の先に細菌が入らないようにして以後の細菌感染を防ぐために行います。歯の奥歯に行くに従い歯の根の太さはどんどん小さくなります。密封するための最低の太さは0.35㎜です。6倍くらい大きくしないと薬が先の方まで入りません。またその歯の根は直線ではなくほぼ先の方で曲がっています。そして1つの奥歯には根が3~4あります。これらの根を目詰まりせず形なりに大きくしていくには繊細な作業が必要です。途中で痛みが出れば痛みが納まるよう投薬し治療は中断します。根の先の骨が溶けている場合には治るのに更に時間がかかります。根管治療はどの診療所でも時間はかかります。

治療した歯の違和感や痛みが残っている。

歯科の治療は外科治療です。神経治療をして根の中に材料を入れて感染を防ぐと言っても神経が戻ることはありません。違和感や噛んだ時の他の歯と違う感覚は元通りと言う訳にはいきません。後遺症です。歯の詰め物も同じです。虫歯を取って詰めたと言ってもそれは歯ではありません。金属やセラミックは歯に比べ硬いですし、白い樹脂は歯に比べて軟らかいです。熱伝導率もみんな異なります。神経まで一時的に近づいているのです。何らかの影響があったとしても不思議ではありません。同じくらいの虫歯でも痛みや違和感ある人もいれば、全くない人もあります。通法に従い治療しているのでどうしようもないことが多いです。

なんとなく今の治療が不安。

治療についての説明が足らなくて、今何をしている、されているがわからないのならお聞きになるとその不安は解消されるのではないでしょうか。歯科医に聞きづらいならスタッフにお聞きになるとよいかと思います。セカンドオピニオンの前に通院されているスタッフにお聞きになってはいかがでしょうか。

歯を抜かないと矯正できないと言われた

基本的に親知らずの抜歯はやむを得ないところです。その他の歯に関しては現症に対しての診断になりますので一概に何とも言えません。私も抜歯を望んでいないので、親知らず以外は抜歯しない方針でまず計画を立てます。それで無理が生じるなら抜歯の計画も立て、それぞれのメリットデメリットを考察し、実現性の高いプランを提示します。先ほど述べたように矯正治療は色々な流派、方法がありますし、一度始めると中止は費用を伴いますから、何件かお聞きになって自分に合う診療所を見つけるとよいでしょう。

自費を強く勧められる。

保険でできること、できないことがあります。保険でできないことを自費でできることがあります。例えば保険では適用にならないブリッジがあります。根拠はちゃんとあるのですが、どうしても入れ歯にしたくないならやむを得ず自費にせざるを得ないこともあります。金具が目立つので目立たない入れ歯にしたいなら、保険が効きませんから自費の義歯になります。見えるところの被せを白くしたいということでも、保険の白い被せでは割れるリスクが高い方は、歯よりも硬いセラミックを提案されることもあります。通院されている医院でよく相談されるとよいでしょう。

不満を吐き出す場ではありません。

もし当院にセカンドオピニオンを希望し、お越しになった場合には気になっている個所などの治療履歴をお聞きします。わかる範囲で教えてもらいたいです。またレントゲン撮影しないと見解を述べられないこともありますので、その点はご理解ください。ただし以前あるいは現在かかられている歯科医院の恨み、つらみ、悪口などを申す機会ではございませんのでご容赦ください。

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空隙歯列は良い歯並びになる

2024年2月1日

乳歯に隙間があると、永久歯はきれいに並ぶ

見た目が隙間のない、きれいな乳歯の歯並びでも隙間がなければガタガタの歯並びになります。乳歯に隙間があると永久歯はきれいに並びます。子供の成長にはゴールデンタイムが存在します。それが感受性期です。感受性期は一生に一度しかありません。これを絶対期間といいます。脳や身体が最も成長する期間になります。

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熱中症を考えてみましょう。

熱中症は脳のオーバーヒートです。

熱中症予防には

1 汗腺(能動汗腺)を3歳までに作る

2 鼻呼吸促進

汗腺にも感受性期が存在します。それは0~3歳です。汗の気化熱で皮膚の下の血管が冷却されます。冷えた血液が脳を冷却します。汗腺の感受性期は早くて3歳以降は発達しません。3歳までの感受性期に汗腺をたくさん作る。2~3歳の夏がカギです。遺伝情報で元来もっている機能でも、正常に機能するためには感受性期までに一度も使われなかった機能は脳が一生必要ないと判断し、感受性期を超えると消滅してしまします。それを作用させる刺激がないと消えてなくなるのです。エアコンの普及率を考えるとやむをえませんかね。

口呼吸だと脳を冷却することができません。

上顎の成長不足により鼻呼吸できず脳をクールダウンできない。人類が熱さや寒さから生き延びれたのは、発汗と鼻呼吸により体温調節できたからです。鼻呼吸で熱中症を予防しましょう。口呼吸は熱中症の危険因子です。生まれたばかりの子猫の片目を2週間ほど眼帯で覆ったままにすると視力を失うという実験があります。アメリカの神経生理学者デヴィット・ハンター・ヒューベル大切な時期、感受性期に視覚刺激がないと脳が一生必要ないと判断し視力が失われるのです。

人間にも様々な感受性期が存在します。

先程の視力は0~2歳、絶対音感は0~4歳弱視(眼鏡で矯正できない視力低下)の子供を集めて病歴を調査すると乳幼児期に目の病気や手術のために一時的に眼帯をかけていたそうです。感受性期に獲得できなかったものはもともと備わった機能であっても後から獲得することはできません。人間は生理的早産の状態で産まれてきます。生理的早産とは様々な環境に適応できるように未完成の状態で産まれてくるということです。刺激(環境要因)に応じて必要な神経細胞だけが用いられることになります。脳や歯並びも感受性期での適正な刺激の有無で多様に変化していきます。それの刺激とは何か?ズバリ噛む哺乳です!

頭は3歳で9割完成する

頭位は出生時33㎝、1歳で45㎝、3歳で49㎝、6歳で50㎝、成人54~56㎝です。3歳で成人の9割が完成します。脳頭蓋や顔面頭蓋の感受性期はとっても早いのです。脳や顔の骨の80%は乳幼児期までに完成します。ものすごい速度で成長発達します。哺乳や食環境が悪いと顎が小さくなり歯が並びません。6歳までにすでに良い歯並びになるかどうかが決まっています。

発育空隙 隙間の有無は口腔の発育の目安の一つです。

乳歯の上の前歯の4本足した幅は平均24,3㎜ 永久歯の前歯4本は31,96㎜です。その差は7,66㎜です。その差を埋めるのに隙間が必要なのです。概ね6歳くらいで乳歯と乳歯の間に隙間が十分ないと永久歯が並びません。(下の前歯4本分の乳歯と永久歯の幅の差は5㎜超)

乳前歯部の隙間の有り無しは、上あごの成長量の差とも言えます。

上あごの成長は6歳くらいで終わります。6歳の時に乳歯に隙間のある子どもは3歳の時にすでに隙間があります。逆に3歳の時に隙間がないと6歳になっても隙間がないことがほとんどです。ですから3歳で将来の歯並びがよいか悪いかがほぼ決まっているのです。上あごを含めた顔の骨の成長は出生から2歳までが最も顕著です。ですから歯が生えるまでの数か月間が子供の歯並びを決めているといえます。その時期は食べ物を食べていません。何をしていますか?そう、哺乳です。哺乳が大切で哺乳が歯並びを決めているのです。

 

もう哺乳の時期が終わってしまっていたら、歯が生えてしまってからでは、手遅れでしょうか?

乳歯の歯並びで、噛んで下の前歯が見えないのはよくありません。本来は上と下の前歯の先端同士が噛んでる、その状態で奥歯も噛んでる状態が乳歯の噛み合わせのベストです。アデノイドや口蓋扁桃は鼻腔の未発達に対する防御反応です。鼻呼吸していないと外気の汚れを鼻腔で除去できません。外気の汚れをのどで防御するので腫れるのです。

口呼吸の原因

低位舌、口唇閉鎖不全、鼻腔の劣成長、アデノイド、狭い口腔、口蓋扁桃肥大

これらは不十分な哺乳で鼻腔が成長せず狭いままだからです。

狭い鼻腔というのは、鼻腔を形成している骨の成長不足が原因です。

鼻腔を構成する骨は

前頭骨、鼻骨、篩骨、蝶形骨、鋤骨、口蓋骨、上顎骨(下鼻甲介)があります。

鼻腔の部分は5歳で85%、9歳で90%、12歳で95%が完成します。鼻腔の上部は哺乳や咀嚼での上顎骨からの負荷(刺激)で成長します。鼻腔を正常に成長させるには感受性期での乳前歯への負荷が大切です。噛む力と舌の力で前方に成長します。前方に成長することで鼻腔が拡大します。その力がないと前でなくて下に成長します。舌の力は、飲み込む時の力、舌圧です。

食育

感受性期に獲得できなかったものは後から自然に獲得できません。では哺乳期を過ぎた子供へはどのように対処すればよいのでしょうか?ずばり食育です。それしかありません。哺乳期の刺激には及びませんけれど、噛むという刺激を適切な方法であたえることでリカバリーしましょう。

よく噛むための食育3つのポイント

1 前歯で噛めるよう、食材を大きく

一口量ではありません。それなら前歯に適切な刺激になりません。一口大です。前歯で噛みきらないといけない大きさです。同じ食べ物でも、前歯がぶり、して食べるのと包丁で切って食べるのでは大きな違いです。前歯を使って、前歯で小さくするということです。一口量では前歯を使わず飲み込んでしまえます。中途な大きさでは丸飲みです。小さくし過ぎると噛まなくてよいと脳が判断して飲み込んでしまいます。幼児期は脳が一口量を覚える大切な時期なのです。

前歯がぶり、で一口量を覚えないと窒息する危険性が増すのです。スプーン食べは一口量を狂わせます。丸飲みします。口唇のセンサーや舌の機能の成長が見込めません。スプーン食べしたらダメということではないです。きちんとした仕方でこの時期を乗り越えましょう。

ではどうするのか?スプーンを奥まで突っ込まず、唇のところで止めるのです。そうすると子供は唇を閉じて、舌を使って食べ物を奥に運んでいきます。唇、舌、上あごを使うことを覚えるのです。そして舌を上あごに押し当てて飲み込みます。その舌の上顎への押し当てが刺激となり上顎を成長させ、鼻腔を広げるのです。

前歯がぶり、するにはどうするか

軟食化が進んでいるのはもはや止められません。なんとか工夫する他ないです。きずしは前歯を使いますよね。こういうのがいいです。ハンバーグ、柔らかいですね。どうしましょう。ハンバーガーにしましょう。野菜も挟んでください。ハンバーグ単品と違って、食感も違いますよね。おやつも一口では口に入らないものを用意してあげてください。フレンチドッグそのままとか。小さい食材は春巻きにしましょう。混ぜご飯もよいでしょう。ごぼうとか鶏肉とかニンジンとかきのことか入っていると複数の食感になり噛む回数が増えます。ちくわにウィンナーを入れて海苔で巻いて天ぷらにするとか。

かみごたえ早見表

そのあたりはかみごたえ早見表を参考に色々と工夫してみてください。生野菜はよく噛む食材の代表です。30回噛みなさい、ではなく噛まないと飲み込めない食材を提供してあげてください。ほうれん草やごはんも硬い、と感じている子供がいます。早いうちから取り組んでください。栄養や歯ごたえを考えても子供たちに食べてもらわないとどうしようもありません。運動したり、一緒に調理したりしておなかを透かすのが一番の調味料です。

2 足を床に着けて食べるか、正座で食べる

3 水やお茶は食後に

お茶は食後にお茶碗で、が日本の伝統でした。お茶で流し込む習慣は歯並びに影響します。水分の多い食物は容易に飲み込めて十分な舌圧が働きません。一方水分の少ない食べ物は十分な舌の力がないと飲み込めません。

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一日に何回唾を飲んでいるか

子供は一日に何回飲み込んでいるでしょうか?600~2000回です。飲み込むたびに舌圧が上あごにかかっています。それが刺激になり顎を大きくするのですが、お口ぽかんでは十分な力がかかりません。よく噛み、しっかり飲み込むとお口が育ち、鼻腔が育ちます。水分で流し込む食事では口腔機能を取り戻せません。特にストローのある飲み物を横に置いた食事では。食育と平行しておこなわないといけないのがMFTです。これはまた別の機会にお話しします。

食育の原点は哺乳です

2024年1月25日

過蓋咬合(ディープバイト)の原因や対処法について今回は述べていきたいと思います。

過蓋咬合というのは奥歯で噛んだ時に、下の前歯が見えないとか半分以上見えない噛み合わせのことを言います。あるいは噛んだ時に下の前歯が、上の前歯の歯と歯茎の境目か、内側の歯茎に直接嚙み合っている噛み合わせのことを言います。

過蓋咬合の子供は約3割

過蓋咬合は、受け口とか上下の前歯がかみ合わない開咬などと同じく噛み合わせの異常に分類されます。では過蓋咬合の何が悪いのでしょうか

口腔容積の低下

機能性反対咬合のリスク

構音障害

これらを引き起こすとされています。縄文時代では切端咬合、上と下の前歯の先端同士が当たっている噛み合わせが普通の噛み合わせでエラも張っていました。ですから縄文時代の人骨で過蓋咬合はほぼ皆無です。過蓋咬合になるということは噛み合わせの高さが低くなります。咬合高径が半分になるということは口腔容積も半分になるということです。ということは舌のおくスペースが減少します。そうすると睡眠時に舌が奥の方にかつ下のほうに沈みます。舌が奥にいくことで気道が閉塞されます。気道が閉塞されると呼吸ができません。無呼吸の頻度が上がると血中酸素濃度が低下、脳や心臓に障害を起こす、ということになっていきます。

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乳幼児突然死症候群

この言葉をお聞きになったことはありませんか。SIDS(乳幼児期突然死症候群)が起こりやすい要因

哺乳瓶での栄養

両親の喫煙

うつぶせ寝

うつぶせ寝になる原因は舌根沈下で閉塞した気道を確保するため、呼吸するために重力で舌を前にもっていきたいからうつぶせ根をします。(仰向けなら舌や下顎を動かし気道確保できます。)使わない筋肉、つまり舌の筋肉は廃用性萎縮していきます。

睡眠時無呼吸症候群の治療に使うCPAPは強制的に酸素を吸入するために用います。呼吸するためです。睡眠時無呼吸症候群用のマウスピースは上下の顎をマウスピースで固定して下あごが後ろに下がらない、舌が奥に下がらず、置き場を前にするために使います。赤ちゃんもうつぶせ寝続けると舌が廃用性萎縮を引き起こします。

高齢者の噛み合わせも低くなることが多い

寝ている時に下あごを前に出すと気道が拡がります。高齢者が下顎を前に出すのは気道を確保するためです。年齢を重ねると歯はすり減り、噛み合わせの高さが低くなっているからです。入れ歯も元々歯のある時に比べるとどうしても高さが低くなる傾向があります。高くすると高くて噛みづらい、とおっしゃいます。噛みやすくなったと言われる時には元より低くなっていることが多いです。下顎を前に出すと総入れ歯の場合、義歯と歯茎の間に空気が入り入れ歯がガタつきます。

乳歯の噛み合わせで良いのは

過蓋咬合の子供に“イー”と言わせると多くの子供の下あごが前にいきます。後ろにはいきません。切端咬合(前歯の先端同士が当たる)になります。前歯の乳歯が生えてきて、上下の関係で下の歯が上の歯で見えないくらい被っていると将来にわたってずっとそのまま過蓋咬合になります。その状態では口腔容積が低下しますから息苦しいので下顎を前に出します。歯ぎしりするのは呼吸を確保するためです。

8020運動

8020運動はご存じかと思います。80歳で20本の歯を残そうというものですが、達成されている方の統計をとったところ、受け口、開咬(前歯が噛んでいない噛み合わせ)の方は0%だったそうです。前歯の関係が正常でないと年齢が上がった時に歯が残らない、ということです。ちなみに正常な噛み合わせは86,5%、出っ歯は15,4%、過蓋咬合は13,5%だったそうです。

過蓋咬合の原因は何でしょうか

遺伝的要因 (先天的な要因)

指しゃぶり、口唇噛みや頬杖、うつぶせ寝などの習慣的な癖 (後天的な要因)

顎の発育不全(後天的な要因) と言われています。

過蓋咬合と関係が深いと考えられるのは哺乳、離乳です。現在の全世界の離乳の平均年齢は4,2歳です。江戸時代では5~7歳までが普通でした。少し前の母子手帳には5か月頃から離乳が始められています。えらい違いですね。では哺乳の何がよいのでしょうか相応の唇や舌の力を使わないと哺乳できません。その力で口腔に適正な刺激が加わり上顎、鼻腔が正常に大きく成長していくのです。

指しゃぶり

指しゃぶりと口唇噛みするのは何故か。それはそうすることで呼吸が楽になるからです。運動している時は下あごを前に出して酸素を取り入れています。そんな記憶はありませんか?(ゼーゼー言っている時です。)呼吸を確保するために立っている時は猫背、座っている時は頬杖でバランスをとっています。無理に指しゃぶりをやめさせることはありません。

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切端咬合

過蓋咬合の予防は乳歯列での切端咬合です。前歯が生えてきてそこで切端咬合でなければなりません。哺乳時に前歯の先同士当たってそこに負荷がかかり、奥歯が生えてきた時にしっかり噛めて、歯全部で噛めるようになると下顎がしっかり大きくなっていきます。哺乳の時期をもう過ぎてしまって何ができるのか?食育の前歯がぶり、が一番ですがそれ以外にチューブ噛みトレーニングがあります。毎日3分前歯でチューブを噛むのです。単純なトレーニングですが効果はあります。専用の材料は当院で販売しています。興味があればスタッフにお伝えください。

母乳はいつまで続けるのか

WHOやユニセフでは2歳まで母乳育児を推奨しています。長すぎることはありません。短すぎるのがよくないのです。負荷を掛け続けることが口腔を、鼻腔を正常に育てることになるのです。

発達は

連続性

順序性

方向性

周期性

相互関連性

個人差

に従い展開されます。一つの機能を獲得すると、その機能を元に次の機能を獲得します。食べる機能も同じです。哺乳機能が完成して、次の機能である食べる機能を獲得します。(正常嚥下)離乳食で食べる機能を獲得するのではなく、哺乳で食べる機能を獲得しているのです。

哺乳期は

咀嚼機能、送り込み機能(嚥下)、舌、口唇機能など様々な機能を獲得する時期です。決して栄養を摂るためだけの時期ではないことを覚えておいてください。日本の現状では6か月程度で離乳食に移行しています。進んでしまうと哺乳には戻れないです。母乳が赤ちゃんの噛む力を育てています。母乳と哺乳瓶では噛む筋肉の動きが全くちがいます。

哺乳瓶の選び方

哺乳瓶でも、乳首の部分が出やすいものと出にくいものがあります。先ほど述べたように栄養を摂るためだけでなくトレーニングしなければなりませんから、出にくいものを選んでください。実際に哺乳瓶で飲んでみると前歯に強い負荷がかかるのが分かるかと思います。歯が無ければ前歯のところの歯茎に負荷が掛かっているのがわかるでしょう。哺乳時には舌だけでなく舌の下にある筋肉にも負荷がかかっています。顎舌骨筋、顎二腹筋です。舌を持ち上げるのに使われています。このトレーニングが不十分だと舌の動きが規制され舌が十分前に出なくなります。構音障害などの発音に影響してきます。舌足らずなしゃべり方ですね。舌が口の外に出てきません。ハート舌(舌の先端の真ん中が前に出ない)になるかどうかでみわけてみてください。自然には切れないのでちょっとした手術になります。切れた後には舌を動かす訓練をして発音の改善を目指します。

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BLW

イギリスでは赤ちゃんが目の前のものを選んで食べるのが主流です。Baby led weanring(BLW)と言われます。その間も哺乳は継続したままです。例えばゆで野菜 ブロッコリー、カリフラワー、ニンジン、を手づかみで食べれるように目の前におき、好きなようにさせるのです。その時期を過ぎている過蓋咬合には、早い時期から取り外しの装置を就寝時と日中1時間装着すると良いと思います。詳しくは小児矯正のページをご参照ください。(T4K、プレオルソ)装置で歯並びがよくなるということでなく下顎を前に出して舌を置く位置を覚えていくものです。それに加えて毎日2分のあいうべ体操を行います。言い聞かせて装置を入れられる年齢になったらなるべく早くに。哺乳期を過ぎた場合には食育とT4Kとチューブ噛みトレーニング、あいうべ体操で対処していきます。

あいうべ体操以外にもMFTという筋肉のトレーニング法がありますが、またこれは後日に

義歯もインプラントも定期健診は必要です。

2024年1月18日

義歯にも定期検診は必要です。歯の多くが失われてしまって、歯の数が少なくなってしまって比較的大きな義歯が入っている場合でも定期検診は必要だと思います。総義歯でも。チェックするところはたくさんあるのです。

義歯の入っている場合のチェックするところ

金具のかかる歯が虫歯になっていないか。

金具のかかっている歯の揺れはどうか

金具が緩んでいないかどうか

義歯の噛み合わせの状態

義歯で覆われるところの内側、歯茎の部分で強く当たるところはないか

義歯にヒビが入っていないか 欠けていないか

舌の色 頬を噛んでいないか

などをチェックします。総入れ歯の場合は歯が無いので、金具に関する部分はチェックしませんが、それでもそれなりのチェック項目の数となります。

かみあわせ

義歯の人工の歯同士でも、人工の歯と自分の歯でも噛んでいるうちに人工の歯は摩耗で削れてきます。自分の歯同士でも削れてきますものね。削れてくると噛み合わせが変わってきますから調整が必要になります。噛み合わせの高さがかなり低くなってしまうと、部分的に上下が噛み合わなくなっていることもあります。あまりに空いていると義歯の新製する必要が出てきます。残っている自分の歯だけが当たるようだと、その歯に過剰な力がかかり揺れがきつくなります。

人により義歯を新製する時期は様々です。しなくて済む場合も噛む力によってはあります。合わない噛み合わせだと顎の骨が吸収してきますから噛み合わせは重要です。

金具の調整

義歯の着脱をするものですからどうしても金具が緩んできます。歯は円柱みたいな形ではなく、簡単に言うと樽のような形に例えれると思います。一番出ているのは中央で、上下にいくにつれ細くなります。一番張り出しているところから少し下にいったところで挟むように金具をつくれば、それを外そうとすると一番出ているところにひっかかって外れないですよね。開かないと外せないですよね。それを繰り返していると金具は一番広いところまで広がります。義歯がゆるくなります。

緩んだままだと食べたものが義歯と歯茎の間に挟まりやすくなります。その状態のままではあまりよくありません。ですから金具が緩んだら締めるようにしないといけません。定期検診までに揺れてくることがあれば、それまで待たずに金具を締めるようにした方がよいです。

金具のかかっている歯の虫歯、揺れ

義歯を支えている歯、金具のかかっている歯は、力がかかりやすく歯が揺れてきます。そのことは変えられないですが、できるだけ噛む力を均等化することで力を分散させるようにします。噛み合わせの調整が必要ということです。どうしても義歯との境目になりますから物が停滞しやすく、虫歯になりやすいです。ですからご家庭ではブラッシングを励行していただきたいです。もし大きな虫歯になってしまうと、治療の過程で歯の形が変わってしまう可能性があります。詰め物したり被せ物になると金具が入らなくなりますから義歯自体を新たに作製しなければなりません。

義歯で擦れているところはないか

入れ歯を入れると当たるところがあれば、そのままにしていてもよくなりません。擦れるところは早めに削って無くさないといけません。そのままにしておくと滅多にはありませんが悪ければ癌化することもあります。こういった時には定期検診を待たずに調整にお越しください。歯の数が少ないとか、無くてもこのようにチェックするところは満載です。ぜひ定期健診にお越しください。

義歯が割れていることもある

人工の歯と自分の歯で噛んでいる場合には、自分の歯の方が強いですから人工の歯や入れ歯の歯茎の部分の方が割れてくることがあります。見えないようなヒビも入っていることがあります。そういうことがあれば修理ですむこともありますが、新製しておいた方がよいこともあります。義歯を作製するのに少なくても3~4回くらいかかりますから、予兆があれば早めに作製しておいた方がよいこともあります。このように、歯の数が少ない場合でも定期検診は必要です。

インプラントにも当然検診は必要です。

インプラント治療は被せるところまでいったら終わり、ではないです。

検診来ずに悪くなったら自己責任ですよ

インプラント治療するにあたり事前に考えられるリスクなどの同意書を記載、捺印をいただくのですが、その中の項目の一つに必ず三ヶ月に一度定期検診に来ていただくことを条件にさせていただいています。定期検診に来ていただけない場合には、その後に起こる不具合の責任を負えません。この一項を入れていますが、応じていていただけない方も少なからずいらっしゃいます。とても悲しく思います。定期健診に来られず期間が空いてしまって不具合が起きてしまったら、その責任はこちらでなく、患者さんにあります。不具合が出ても対処できませんので悪しからずご容赦ください。

費用かけたものを長くもたせたいなら定期的なメンテナンスが必須なのです。

極端に言えばインプラントは異物です。インプラントはチタンで出来ていて、生体為害性はありません。しかし 歯 とは違います。歯は歯を支える歯槽骨の中に植わっています。いますが、がっちり癒着している訳ではありません。力を入れて咬みこむと、歯が沈むのを感じられると思います。簡単に言うとほんの少し浮いているような感じです。(ちなみにですが、抜歯は歯と骨のそのわずかな隙間に器具を入れて抜歯術を行います。)

インプラントは歯ではない

インプラントは骨と結合させて、失われた部分に固定性の被せ物を装着していきます。ですから噛みこんだ時に、沈む、感覚はありません。インプラントは歯の代わりに機能するものですが、歯ではありません。あくまでも代用品です。

自分の歯でも抜けるのに

歯周病は歯を支える歯槽骨が歯垢や歯石の付着による炎症により失われていく疾病です。歯周病の治療は、炎症を引き起こす原因である歯垢や歯石の除去になります。取り切れない歯垢や歯石の除去を定期検診にきていただき、プロフェッショナルケアを行うのですが、ご自分で毎日行っていただくブラッシングが最も大切です。自身でしっかり行っていただければよいのですが、なかなかそうはいかず歯が揺れてきて歯周病が進行して抜歯に至ることがあります。

インプラント本体は悪くなりません。でも

インプラントを支える歯槽骨も同じように炎症があれば失われていきます。骨が失われたならインプラントは揺れてきて、抜けてしまいます。インプラント本体は問題なくても、定期的なケアを怠ればインプラントは抜けます。インプラント本体と被せ物の形態は天然歯の形態と異なりますから、ブラッシングもなかなか難しいです。インプラント部分のセルフケアだけでは炎症のコントロールが難しいので定期的なプロフェッショナルケアが必要なのです。

噛み合わせのチェックが必須です。

天然の歯同士かみ合っていると、少しずつすり減ってきます。被せ物は歯より硬い材料であることが多く、かみあわせは一定ではなく、ほんの少しずつ変化しています。それに加えてインプラントは天然の歯と骨への結合具合が違いますから定期的に咬み合わせも調整していく必要があります。ずっと強く当たっていると、インプラントを支えている骨が減ることも多々あります。そうなるとインプラントが揺れてきます。大枚をはたいたのに。

被せ物の破折や脱落などにもつながりますから必ず噛み合わせの定期的なチェックと調整が絶対必要なのです。インプラントしたらもう大丈夫、というのは定期的な検診と適切なセルフケアが出来ているのが大前提のお話です。

 

知覚過敏は治りにくいんです 

2024年1月11日

歯がしみる、ということで診療にお見えになる方があります。歯の磨き過ぎですか?という方もあれば虫歯の時のしみかた、とか虫歯のような気がする、などおっしゃる方もいます。磨き過ぎや虫歯なら、その処置をすればよくなることがあるので対処はしやすいのですが、そうでないことも多々あります知覚過敏は色々なことが原因として考えられます。(気をつけるだけではよくなりません)その原因として考えられることを一つずつ記載していきます。

虫歯

これはお分かりかと思います。虫歯が大きくなればどんどん神経に近づいていって滲みるようになります。最初のうちは穴も開きません。歯の表層が身体の中で最も硬いエナメル質で骨より硬いのですが、その部分だけがまず小さく虫歯になります。C1と呼ばれる状態です。エナメル質は知覚を感じる機能はありません。ですからこの段階では痛みはありません。レントゲンでも部位によってはほとんど判別できないくらいのものもあります。

動水力学説

エナメル質の内層が象牙質で、この部分にまで虫歯が達するとC2と呼ばれる段階になります。象牙質は電子顕微鏡レベルでは細かな無数の管が連なっていて、その中の組織液がいろいろな動きをすることで知覚を伝えていると言われています。この言われている、というのは色々な説があって、その中の最も有力とされている説なのです。つまり因果関係は確定されていません。

象牙細管が虫歯により口腔内に露出することで、色々な刺激が歯の神経に伝わりしみてくるのです。神経に近づけば近づくほど刺激の伝わり方が強くなります。一時的だった痛みが、持続的に痛みが続くようになり、痛みがなかなか引かなくなります。

一過性に滲みている分には、神経までの距離がまだあるので虫歯の治療をすれば神経を残せる可能性がありますが、刺激物が口腔内から無くなってもまだ滲みたり、ズキズキしたり、するようなら神経を残せる可能性がかなり少なくなっていると思ってください。

穴が開いたらもう遅い

象牙質の虫歯が大きくなると、その外側のエナメル質が欠けてきます。エナメル質自体厚みはそんなにありません。エナメル質を支える象牙質が虫歯で崩壊して硬いエナメル質が欠けてきますから、歯が欠けたから、とお見えになった時には虫歯がかなり進行していると思ってください。

虫歯の小さなうちに処置することで神経を残せる可能性が高くなりますから、おかしいと思ったら早めに治療していくことが大事になります。その前に、定期検診にきていただくことが何よりの予防になります。

C3 C4

ちなみにですが、神経まで虫歯がいけばC3です。この段階なら差し歯まで戻していける可能性がまだあります。虫歯でボロボロになってしまっているとC4です。この段階の処置は抜歯になります。

 

歯周病

歯周病が進行すると歯を支える骨と歯茎が下がります。そうすると今まで歯茎で覆われていた歯の根っこの部分が口腔内に出てきます。

根の部分は象牙質までの距離がとても短く刺激を伝えやすい構造になっています。今まで出ていなかった部分が出てきて、更に歯垢などが付着していると、なおのこと歯肉に炎症が起きて、ますます滲みやすくなります。水道水でもめちゃ染みてきます。歯周病で歯が滲みている方は歯垢を確実に取るようにしてください。自己流ではいけません。歯間ブラシやフロスなど補助的清掃具を用いきちんと歯垢を除去できる歯磨きの方法でお願いします。1歯一分と言われるくらい磨いていますか?

加齢に伴う歯肉の下がりだけではしみることはあまりありません。歯茎が下がって根っこがでていても、歯垢が除去できていれば滲みることはあまりないです。

上行性歯髄炎

虫歯がなくて、歯茎が下がってない歯周病の方に多いのが上行性歯髄炎と呼ばれるものです。喫煙者に比較的多く見受けられます。歯の根の先から歯の神経が歯に入っています。通常は骨に覆われているのですが、歯周病が進行して根の先辺りまで骨が無くなっていると歯と歯茎の隙間を通して刺激(冷水、温水、甘味など)が歯に入る前の神経に直接伝わりズキズキします。歯の神経に直接刺激が伝わるので虫歯の有る無しは関係ありません。

歯は良くても

処置としては歯の神経を取ることになります。でもそれくらい歯を支える骨が無くなっているので、神経治療をしても歯はグラグラ揺れています。ですから抜歯される方がよいかと思いま

歯ぎしり

かみしめがきついと歯はしみます。特定のところの場合もあれば、全体的にしみる場合もあります。寝ているときに音がする、しないに関わらず噛みしめしていることがあり、それが原因でしみます。作業して無意識に集中しているとき、スポーツして力入れているときなど、力を入れていることはありませんか?朝起きた時、あごが疲れたりしていませんか。虫歯や歯周病などでないと一番にこれを疑います。噛みしめの力で歯の付け根に力が集中的にかかり、その歪で象牙細管の組織液が動き知覚過敏が発症します。

特徴

・歯の尖端が削れている

・下あごの内側に骨が出ている、上あごの真ん中の骨が出ている

・頬に筋がある

・一番奥の詰め物や被せ物がよく取れる。

・歯にヒビが入っている

・歯の付け根がえぐれている

・エラが張っている  などなど

などなど自分では気づかないけれど、噛みしめを示唆する口腔内の徴候がみとめられます。そのことを指摘しても、ほとんどの方は、聞いたことがない、言われたこともないとおっしゃいます。強く否定されます。客観的な状況証拠があるのですけれど。

意識のある時はまだ噛まないようにコントロールすることは可能ですが、寝ているときはさすがにできません。でも日中の噛みしめを意識的にコントロールできるようになると夜間の噛みしめもコントロールできる、少なくできると言われています。

ナイトガード

とはいえ時間もかかるし難しいのでどうしても対症療法になります。具体的には同じ硬さの歯同士を咬ませないようマウスピースを夜間使用していただくことになります。噛みしめがなくなるわけではありませんが。歯同士削れることがなくなりますから、知覚過敏がマシになるとされています。

ストレス

噛みしめの原因の一つとしてストレスが挙げられています。現代社会ではこの原因をなくすことは一番難しいですね。歯の付け根が削れてえぐれている場合には、その部分を材料で詰めることもあります。物理的に象牙細管を埋めるのですが、これで知覚過敏が治まれば超ラッキーです。

噛み合わせ

前歯が噛んでない、受け口、出っ歯など、奥歯でしか噛んでいないと奥歯にだけ力がかかるのでそのせいで歯が揺れて歯を支える骨が減り、歯の付け根に力がかかって滲みることがあります。マウスピースにより知覚過敏がよくなれば、はっきり噛み合わせが原因とわかりますから歯並びを治すことが治療になります。具体的には矯正治療や全体的なかぶせ物のやり直しです

破折

歯にヒビが入ればそこから刺激が伝わります。ヒビは見える場合も見えない場合もあります。亀裂が入っていたらそこから刺激が伝わるのでしみます。ヒビを埋めることは現実的に難しいです。削って詰めても小さすぎてすぐ取れるからです。ヒビ程度では処置できる内容は知覚過敏用の塗布材くらいに限られます。

目でわからない

持続的に少しずつ歯に力がかかっていくと、その亀裂から歯が割れることもあります。痛みを訴えられても亀裂程度ではレントゲンにも映りません。目視もわからないことが多いです。痛みがあってから時間の差はありますが、しばらくしたら割れてきたということがあります。その場合は結果でしか残念ながらわかりません。

割れたら神経までの距離が問題で、小さい欠け方なら詰め物、被せ物で対応します。神経までの距離が短いと、あるいは神経が出てしまうと、神経処置をしなければなりません。歯ぐきの奥深くまで縦に割れてしまうと最悪抜歯もありえます。

原因不明

神経がない場合でもしみている場合があります。通常は神経がある歯がしみます。磨き過ぎで歯茎に傷があったり、歯肉がしみる場合もあるように思います。考えつく限りの原因が無いかをカウンセリングや診査して精査していくのですが、どうしても原因がわからないこともあります。そのような場合、経過、症状を見て変化なければ口腔外科などでさらにその他の原因をさぐってもらうことになります。

だから難しい

原因がはっきりわかればよくなりますし、わからない場合もあります。ですから知覚過敏は簡単でもあり難しい病気でもあります。

義歯は必ずしないといけないのか

2024年1月4日

歯を失った場合、義歯を選択することがあります。歯を多く失うと噛みづらいので使用せざるを得ないのですが、小さい義歯だと使わない方があります。使用しなくても噛むことができるからです。失われた歯の数が比較的小さいと、前歯でなければ、義歯がなくても食事はできるし不自由をあまり感じないので、そこへもってきて異物感を感じるとせっかく作製した義歯をしなくなる、というふうになっていきます。

ブリッジは勧めない

ブリッジにしないのは、セメントで固定するので、取り外しする必要もありませんし違和感がないのでよさそうに思いますよね。でも失われた部分の隣の歯を小さく削らなければなりません。きれいな歯なら尚更ですが歯の寿命を短くしているように思うのです。削ってしまうと元に戻せません。残りの寿命をもらうとよいでしょう。考えてください。悪くなることはあってもよくなることはありません。よくコラムで書いていますが、失われた部分が小さくても、固定式のブリッジの選択はできるだけされない方がよいと思います。

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補助的清掃具は必須

また歯の無い部分の汚れを清掃するのが難しいです。歯が無いところをあるように見せかけるため、歯茎の上にかぶせ物が比較的隙間ないように引っ付けています。でも歯茎という軟らかいものと、かぶせ物(硬い)の間にとても細かい汚れが入っていきます。狭すぎて糸ようじなどでは清掃するのがとても困難なのです。

義歯を入れないままにすると

そちらでない方で噛みますから片噛みになります。片噛みを続けると、片方の顎の関節に負担がかかり体幹の歪みを招きかねません。また欠損している前後の歯がそこへ向かって倒れていき、(上下の)反対の歯が伸びてきて周辺の歯並びが悪くなります。また失われた歯を支えていた骨が舌側と頬側から少しずつ減っていきます。失われた部分が小さくて、噛むことにさほど不便が無くても抜いた歯の部分の顎の骨の吸収の進行が早まったり、近くの歯が倒れこんだり、延びたり、変な噛み癖がついて顎の関節に影響が出たりします。

できたら使ってください

このようにせっかく費用と時間をかけて作製した義歯を使わないでいるといいことはありません。義歯を使わないで、また保管状態がよくないと、前述したとおり歯が移動してきますから義歯が適合せず装着できなくなります。

人間には慣れがある

人間には適応力があっていわゆる“慣れ”て違和感がなくなっていきます。総入れ歯をされている方も元来歯はすべて揃っていたはずですが、慣れてらっしゃってお話しも特に問題なくされます。せっかく頑張って作った義歯は使う様にしてみてください!定期健診の時や治療時に口腔内に入っていないと、おそらく使用されていないのだろうと類推できます。入れてない期間が長ければ長いほど歯が倒れてしまい、せっかく作った義歯は入らなくなります。

少ない数の歯の喪失には

費用はかかっても1本のインプラントで済むなら、残りの歯を触らずに済み違和感のない固定式を選択すべきです。もったいないように思いますが得られる恩恵を実感されると思います。自費診療になりますが、失われた部分が少ないなら検討する価値はあると思います。取り外すことはありません。固定式になります。異物感もほとんどないです。残った歯に手をつけないですむことが多いです。数多くインプラントを考えないといけなくなる前に、少しのインプラントとほとんど自分の歯で、義歯のない生活を検討してみてはどうでしょうか。一食100円節約してもらえれば、インプラント1本なら3年半くらいで治療できますよ。

できるかできないか

口腔内の状況によってはインプラントで対応できるケースが多くあります。インプラントを埋め込むための骨が残っていない場合です。歯周病でグラグラしている状態が長かったり、歯が割れた状態が長いと骨はその間緩やかに減っているのです。重い腰をようやく上げても出来ないことがあるのはそのせいです。思い切りが必要ですね。

失った歯が多いと

歯を片側で4本以上失ってしまうと固定式の被せ物(いわゆるブリッジ)で対応できず、義歯を作製しなければならないことがよくあります。一部インプラントでも可能ですが人それぞれ状況が異なりますのでそれはみてみないとわかりません。義歯は、義歯を支える歯を守るために歯茎でも噛む力を受けます。そのため歯茎を大きく覆います。失っている歯の数を、少ない数の歯だけで咬合力を受けると、その歯はぐらつきます。そのため歯茎を覆うことで力を分散させます。覆うところが小さいと歯の負担が大きくなります。

義歯を安定させるには3点

カメラ撮影などで使用するものに三脚があります。四脚にすると安定度は増しますがどこかが少し浮いたりして、四点すべてが接地させるのは三点よりも難しいです。義歯を安定させようとすると、義歯の支えとなる歯が少なくとも3歯以上あるとベターです。

更にその支える歯がバラバラに離れている方がよいです。三脚でも3点をつないだ面積が大きければ大きい方が安定します。点間の距離が短ければ安定せず倒れやすくなります。義歯の支えとなる歯も、前歯より犬歯や奥歯の方が適しています。

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思い通りに歯は残らない

思うような場合ばかり歯が残っているとは限りません2点や1点しか歯がない場合もあります。前歯しか残っている歯が無い場合などもあります。さきほど述べた通り、安定が取れない場合には、上あごや歯ぐきなど義歯の面積を大きくして義歯の安定を図ります。

義歯の欠点である異物感を減らすためには

義歯を小さくした方がよいのはその通りです。ただ義歯を支えている歯を揺れないようにするためには大きくしなければなりません。その塩梅が難しいのです。義歯を小さくすると歯にかかる負担は大きくなります。あちらを立てればこちらが立たず、ってことです。

義歯を小さくできるか

義歯を装着された患者さんから、義歯を小さくできませんかと言われることもよくありますが、義歯の安定、残っている歯の健康を守るという、相反する命題がありますから、応えられるとき、応えられないとき、があります。義歯を支える歯がとってもしっかりしていたら義歯を小さくすることは可能です。同じ部分に歯が残っていてもその歯がグラグラ揺れていたら、義歯を小さくすると歯にかかる負担が増えますから、更に歯がグラグラしてくる可能性が高くなります。

金属床という選択

異物感を少しでも軽減させる一助となるのが、保険外にはなりますが金属床です。保険の義歯と違い、義歯を薄くすることができます。大きさを変えることはできないですが、保険の義歯は簡単に言えばプラスティックなので割れないようにするには厚みが要ります。その厚みを金属にすることで薄くすることができるので違和感は少なくできると考えます。金具をかける歯の状態によっては義歯の大きさも、小さくすることができるかもしれません。

自費の義歯だとよいのか いいです。

自費の義歯にすれば義歯の大きさを小さくできる可能性があるとお話しました。義歯の強度が高まることで薄くすることもできるのです。義歯が壊れづらくなりますが歯にかかる負担は変わりません。特にグラついている歯を支えにしていると、その歯が抜けてしまうことがあります。それを修理することができる場合もあれば、新たに作り直ししなければならないこともでてきます。自費の義歯は良いものですが、少ない本数で義歯を支えていたり、揺れていて歯が無くなることもありますから、ずっと持つかどうかとはまた別の問題になります。

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謹賀新年

2024年1月1日

あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。

診断、治療技術の更なる向上、皆様に気楽に来院していただける環境整備に努めて参りたいと思います。コラムもあわせてご覧いただけると嬉しいです。

新年早々明るいお話を長くならない程度に

不幸にして歯を失い、歯を失ったままでいると、咀嚼機能の低下、片側噛みからの顎関節症、審美障害、長期に渡ると認知機能の低下まで引き起こしかねません。失った部分は、ブリッジ、義歯、インプラントなどで代償して機能回復していくのですが、代わりの歯が生えてこないものかと思われたことは一度や二度、ないでしょうか?

歯生え薬

新たに自分の天然の歯を生やす“歯生え薬”の実用化に取り組んでいるベンチャーが京都にあります。もしそれが実現すればすごいことですよね。でもどういった機序なのでしょうか。ヒトには乳歯、永久歯とは別に新たな歯になり得る芽のようなものがあるが、通常は生えずになくなるそうです。

サメの歯は抜けては生えてを繰り返し、2~3日おきに交換して鋭い状態を保つのだそうです。生きていくためですね。ヒトもそうあれば歯医者は要らなくなりますね。ちなみにリスやネズミが前歯でガリガリするのは、そのままにしておくと歯が伸び続けるからです。そうなると自分に刺さって自傷してしまうからなのです。

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歯の成長抑制するものがある

歯の成長を抑制するタンパク質“USAG-1”というのがあるそうなのです。そのタンパク質によって新たな歯の芽が摘み取られているが、その働きを無くす抗体薬を用いて、新たな歯になり得る芽を育て成長を促すのだそうです。それも静脈注射で薬を1度投与するだけだそうです。

先天性無歯症

先天性無歯症という病気があります。生まれつき歯がありません。あっても歯の数が極端に少ないです。この病気の治療のために研究が始められ、治験の段階まで進んでいます。もうすぐ2~6歳の子供を対象とした治験が始められる予定です。そういった子供たちにとっては大きな福音です。小さいうちから入れ歯を入れないといけないのは何とも切ないですよね。

大人にも

虫歯などで歯を失った成人の治療も視野に入れているとのこと。令和6年7月ころから健康な成人で薬の安全性を確かめる臨床試験を始めて令和12年頃の実用化を目指しているそうです。まだマウスやフェレットでの段階で、どの時期に治療すると一番よいとか、成人に適応できるのかとか、道のりは険しそうですが実現すれば本当に素晴らしいことだと思います。

でも、もともとご両親からいただいた歯を大事に使うのが一番です。そのために定期健診でプロケア、早期発見早期治療、毎日のセルフケア、これが何より大切です。

 

セラミックにしたら長持ちしますか?

2023年12月28日

先生、セラミックにしたら長もちますか?

かぶせ物や詰め物が取れたり、歯が揺れていることでお見えになる患者さんからよく聞かれる質問です。答えは材料的には長持ちします!です。

保険の金属には金もほんの少しだけ含まれていますが、ほとんどは銀や銅が主成分になっています。パラジウム、イリジウムなど他の成分もいくらか含まれています。皆さんご存じのように銀や銅は酸化します。錆びます。特に口腔内は唾液という水分にさらされていますから酸化しやすい環境にあります。セラミックや最近ではジルコニアという材質、貴金属(ゴールド)は酸化しません。錆びません。このように保険の材質のものより圧倒的によい材料ですから長持ちします。

セラミックは良くても、歯そのものが長持ちしないと

グラグラはセラミックで止まらない

セラミックが口腔内に入っているということは、歯に装着されているということです。歯そのものが歯周病でグラグラ揺れていて、その歯に高価なセラミックを装着しても揺れは止まりません。歯周病の治療、セルフケアして揺れが止まれば、そしてそれがちゃんと維持されるよう自身で努力されれば長持ちします。材料良くても歯が抜けてしまえば長持ちしたことにはなりませんよね。

セラミック良くても歯が割れたら抜歯

神経治療してある歯にかぶせ物がしてあって、金属が入っていてそれを白くやりかえたい、ということをおっしゃる場合もあります。それまでその歯が何ともないとしても、神経を取ってからの時間が長かったり、また噛み合わせがきつい、歯ぎしりがあるなどした場合、将来的に噛み合わせの力で歯が割れてしまうことも考えられます。それはセラミックでも金属でも変わりないのにありません。セラミック自体に問題なくても歯そのものが割れてしまったら抜歯になります。

根の先が膿んだ時はセラミックを外します

また、根の先が膿むことがあります。歯の先に膿が溜まると、噛んで痛い、歯が揺れる、ズキズキする、歯茎が腫れる、などの症状を引き起こします。その場合はセラミックを外して根の中の治療をしなければなりません。セラミックに何の問題が無くても、です。

それでもセラミックは良いものです。

錆びると金属と歯質のあいだにわずかに隙間ができてくるので虫歯になるリスクが高まります。セラミック自体は錆びませんから虫歯にもなりにくいです。生体への為害作用、金属アレルギーなどもほとんどないので間違いなく保険の材料よりセラミックをお勧めします。けれど先に述べたように材料以外の問題で歯が失われる、あるいはセラミックを撤去する可能性があります。ですからセラミックすれば長持ちできると言い切れないのです。

最近では保険で白いかぶせ物も一部認められるようになりました。

国民にとって大きな福音ですが、適応、不適応があります。プラスティックとセラミック、どちらが強度あるかと言えば明らかです。もちろんセラミックです。セラミックでもその厚みを十分確保しなければ割れるリスクがあります。保険適応の白い材料は強度がかなり落ちますから、噛み合わせのきつい方は使用するのに充分な噛み合わせの部分の厚みが確保されないとお勧めはしません。割れてしまうことが予想されるからです。

またどの部分にも適応されているわけではありません。

なぜでしょうか。割れる可能性の高いところ(一番奥の歯)には認められていないのです。国もそれがわかっているのです。一度装着すると2年間はやり替えはできないような縛りが保険にはあります。割れたり壊れても保険でやり直すことは認めていません。みなさんご存じのように医療費を抑制するためです。壊れないようにきちんと診断してから使用してください、と言っているのです。保険で認められているところであっても、人によってはしない方がよい箇所が出てきます。特に奥歯が多いです。

色にも制限があります。

白くはなりますが、色も決まったものしかなく、きっちり前後の歯の色と合わせることはなかなか難しいです。また時間が経つと色の劣化もしてきます。色が気になる方は保険の白いものには限界があると思っておいてください。すぐに変わってくるということではありませんが、色が気になる方は保険治療ではなくセラミックをお勧めします。

歯と歯の間はあまり空かない方がよいです。

噛む面はかみ合わせる反対側との隙間がいっぱい無いと強度取るための厚みが確保できないので困るのですが、歯と歯の間はあまり空きすぎると噛む力を受け取る歯の部分がありませんから割れてくる可能性が高くなります。また歯と歯が近すぎても、材料の厚みがとれず薄すぎて壊れてしまう可能性が高まります。

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どうしても白く

保険の白い材料は使用するのにかなり制約のある材料だとわかっていただけましたでしょうか適応から外れている場合にどうしても、ということであれば就寝時に歯ぎしり用のマウスピースをしていただきます。少しでも材料が壊れてしまうリスクを減らすためです。

マウスピース

夜間用のマウスピースは保険で適応されます。寝ているときに噛みしめをしている方が大多数です。本人の自覚症状が無い方が大多数です。ほとんどの方は、そんなこと聞いたこともない。言われたこともない。とおっしゃいます。でも歯の先端が年齢不相応に削れていたり、歯茎が下がっていたり、顎の骨が隆々としていたり、見る人が見たらすぐわかります。

セラミック、ジルコニアといった自費診療で用いる材料は歯質よりも硬いですから保険の材料に比べて適応範囲が広がります。色の自由度も高いです。経年的な色落ちもありません。

今回は

白くしたいけれどセラミックはちょっと手が出しづらいから、色々なリスクはわかった上で今回は保険の白い方で、とおっしゃる方もいらっしゃると思います。もちろんそれでよいのですが、経年劣化などでやりかえることが多くなるとそのたび削る量も増えますから、歯によいとは言えません。ですからよく考えていただき、ここだけは絶対、というところはセラミックの方がよいかと思います。それはご相談いただければよいかと思います。

治療してからだいぶ経つのでやりかえた方がよいですか

こういう質問もよく受けます。答えは何にやりかえるかで変わります、です。保険の前歯のかぶせ物は金属にプラスティックの白いのを機械的に引っ付けています。ですから前歯でも金属を使っています。保険の銀歯は先ほども述べたように銀、銅など酸化する材料を使っています。経年劣化で隙間ができやすく虫歯になるリスクが貴金属やセラミックに比べるとかなり高いです。

また錆びる銀歯にするのですか

私からの質問です。再治療するリスクのある材料をまた使用するのですか?前の材料を削って除去してから再治療するのですから歯にかかる負担が増え、失われる歯質も少なからず多くなります。それなら再治療せずに済む材料で治療される方がよくないですか?やりかえることを検討されるなら、セラミックかゴールドにされることをお勧めします。

保険の材料で白くしても問題なさそうなのは

かなり限定されますが、それでも私が考えてまだ問題なさそうなものには奥歯の噛み合わせの面だけに金属が詰めてあるところです。この場合は歯の真ん中だけの金属を外して埋めるので、外れることはほとんどないのと、歯磨きしやすい環境にありますから長持ちしやすいです。ただし歯よりも材料の方が軟らかいので噛み合わせによっては削れてきやすい欠点はあります。たとえば歯ぎしりのきつい方、前歯が噛んでいなくて奥歯しか噛んでいない方はすり減りが早いです。

最初に歯を失った後の治療がとっても大事です!

2023年12月21日

何らかの理由ではじめて歯を失ったとき、もっと早くに治療しておくべきだった、言う通りにしておけばよかった、定期的に通っておけばよかった、タバコやめとけばよかった、甘いものばかり食べなきゃよかった、など様々な思いが頭の中をよぎると思います。親からいただいた、あって当たり前のもので、失われてはじめてありがたさがわかります。

歯1本の値段は140万円!

プロ野球チームが優勝したら、~億の経済波及効果があると秋口にテレビでやったりしていますよね。詳しい計算は存じませんが今の大学教育では、そういう観点からみて、天然の歯は1歯約140万円の価値があると教えているそうです。すごいですよね。親知らずを除くと28本ありますから、全てだと3960万円の価値があるわけです。口に一軒家くらいの価値がついているのですね!親からいただいたありがたいプレゼントです。

適切な時期での治療を勧めます

理由は様々でしょうが、不幸にして抜歯して空いてしまった部分をどうするかを決めていかなければなりません。痛くないし不便も無いからと放っておくとよくないことが起こります。失った歯の前後の歯が失われた部分に向かって傾斜してきます。時間が経てば経つだけ傾斜はひどくなります。さぁやるか、となった時に隙間が狭くなったり、それらを土台に使おうと思っても傾いているのでその前後の歯の治療を先立って行わなくてはならず治療期間が延びます。

ウサギの歯

また失われた歯と噛んでいた反対側の歯がウサギの歯のように少しずつ伸びてくるので、そちらの歯も前もって処置しなければなりません。前後、反対の歯の処置は最悪虫歯でないのに神経の処置をしなければならないこともあります。一本失った時を想定して話を続けます。複数歯失われた時は少し変わってきますが基本的に大きく変わりません。

選択肢は3つ オプション1つ

失われた歯の前後の歯を小さく削って前後ろをつないで固定式でかぶせるいわゆるブリッジ前後の歯に金具を使って固定する義歯、いわゆる部分入れ歯。これはと自分で取り外しして管理します。失われた歯の部分にチタン製の歯に代わる土台を埋め込んで、その部分だけ被せ物をするインプラント場合によっては歯の移植という手段もありますが、年齢、歯の大きさ、失われた理由、部位などから適用はかなり限定され、どれだけもつかは不確定な面が大きいです。大抵は移植を除く3つの選択肢から選択していくことになります。どれも一長一短あります。

 ブリッジ

前後の歯を削って固定式の被せ物をセメントで接着する方法です。神経があろうがなかろうが、少なくても2本は被せ物しても今の大きさになるだけの金属やセラミックのスペースを確保できるくらい歯を小さく削らないといけません。奥歯のブリッジは保険では銀歯になります。

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 義歯

いわゆる部分入れ歯です。固定式でなくてご自身で取ったり外したりしていただきます。前後の歯に金属の金具をひっかけて入れ歯が外れないようにします。金具で外れないようにしていますから金具のかかっている歯に負担がかかります。昔ながらの栓抜きをイメージしてください。固定式ではないので大きく感じます。慣れていきますが、異物感は最初のうちはあります。

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 インプラント

失った部分に処置を行います。抜いた部分に十分骨が回復していることが前提になります。その部分にチタン製のインプラントを埋入します。オッセオインテグレーションと呼ばれる、骨とインプラントの結合を得られたらその部分に土台を作って、最終のかぶせ物を装着します。前後の歯には何もする必要がありません。固定式のかぶせ物で、取り外す必要はありません。前後の歯はそのままですから、残っている歯の寿命をのばせるのではないかと思います。

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おすすめは

最初の一本となると、おすすめはインプラントになります。とても価値があります!なぜインプラントなのか。

一番よくないのはブリッジです!

両側の歯を削らないといけないからです。特に小さな詰め物をしてあるくらいで、神経も残っていてほぼ自分の歯の形のまま、あるいは何も削っていない状態である場合です。

痛くも何もない綺麗な歯を削りたいですか?

削った歯は元には戻せません。神経にもダメージを与えます。最悪は神経処置につながりかねません。神経処置すると歯の寿命は短くなります。あと何年自分の寿命があるかも考えてくださいね。一本のために両隣2本の寿命を短くしてしまう可能性があります。そうなると3本分悪くなっていく方向に振れ、もし連続した三本失われると固定式の選択はないので、義歯かインプラントになってしまいます。

両側の2本で3本分の噛み合わせという体重くらいの咬合力を受けるのです。

削った上に過大な力も受けなければなりませんから、今まで何ともなかったのに歯の寿命を縮めることにつながります。歯の神経が取ってある歯が、土台となるとなおさらよくありません。生きた木の枝は折れませんが、折れて時間が経っている枝はパキパキ折れちゃいますよね。ブリッジは可能な限り避けた方がよいと思います。

義歯はどうか

義歯は両隣の歯を削る量はブリッジと比べて格段に少なくて済みます。いわゆる部分入れ歯ですが、歯茎方向へかかる咬合力により沈下する義歯のストッパー部分だけ削合すればよいのです。両隣に金具をかけて義歯を安定させます。自分で取り外しをしなければならないこと、食片が入れ歯と歯茎の間に挟まりやすいこと、金具がゆるんでくること、少し大きいので違和感が最初あること、金具が前歯だと目立つことなどの欠点があります。

あまり削らないけれど

あとブリッジと同じで両隣の歯でない部分を支えるので、金具の掛かっている歯に過大な力がかかります。そうなるとその両隣の歯が揺れてきます。虫歯は治しやすいですが、歯の揺れはほぼ治ることがありません。ブリッジよりも歯を削る量は著しく少なくて済みますが、歯にかかる負担はあまりかわりません。

インプラントがベター

骨さえあればインプラントが一番よいです。失われた部分に土台を入れ、そこだけ被せることができます。両隣の歯に負担をかけず、その寿命に影響を及ぼしません。その部分の治療だけで完結するからです。審美的にもよく、取り外しする必要もありません。

定期的な噛み合わせ、インプラント周囲炎(歯の歯周炎、歯槽膿漏と同じと考えてください)のチェックが必要です。定期健診はどのような状態でも必要です。長く持たせたいなら天然の歯以上に意識していただかなければなりません。初めの一本の処置で他の歯の寿命をも左右します。初めの一本を上手くすれば大きな処置をせずに済むかもしれません。

一食100円貯金

一食100円貯金して一日300円、一月9000円、一年108000円 4年くらいでインプラントの経費は回収できます。何より健康維持への投資でないかと思います。あと何年生きますか?効果はとても高いと思います。

同じ車を20年乗っていますか?

インプラント自体はきちんとケアしていただければ20年はもつとされています。もちろんもっとインプラントの寿命がもっているケースもあります。日本での歴史がないからこれくらいとされています。先ほども述べましたが、定期健診無しではダメです。車検なしで車に乗っていますか?車検で安全を担保していますよね。車検においくらかかっていますか?車にお金をかけるのもよいとは思いますが、健康を長く維持するために少し振り分けてもよいのではないでしょうか。

失くしてわかる歯のありがたみ

何でもですけれど、残念ながら人間は失ってその大事さがわかる生き物です。上の前歯の一本が半分欠けたとしましょう、どんな不具合が考えられるでしょう?

笑いづらい(みっともない)

しゃべりづらい

食べづらい

飲みづらい

舌で触ると尖っている

などなど少し歯が失われただけで色々な不具合が生じます。1本無くなれば不具合の程度が増します。

奥歯は見えないから治さなくていい?

そんなことはありません。

前後の歯が無くなったところに向かって傾斜してくる

反対の歯が少しづつ伸びてくる

舌、頬がそこを埋めようと肥大してくる

そこをかばうような舌の動きになる。

食べ物の流れが変わる

 

などが考えられます。不具合なく最後まで快適に食事はしたいですよね。

残っている他の自分の歯に負担をかけないのはインプラントだけです。

ブリッジや義歯は前後の歯に、その歯本来の仕事だけでなく失われた歯の分の仕事が課されるので負担がかかります。それらの歯が抜けるか、死ぬまでです。自分の歯が1本失われたら、140万無くすことになります。抜いてしまった歯以外の、残った歯を守るためには何がベターかをよく考えて治療法を選択してください。毎食100円貯めるつもりでいてくだされば4年でインプラント1本分になるのですから。

猫背と口ポカンといびき

2023年12月14日

猫背は何故起こるのか。それは息をするのにその姿勢の方がしやすいからなのです。どういうことなのか。息をするのに空気は、基本的は鼻を通って、気道を通って、肺に空気を送り、その逆に息を吐き出します。鼻が狭くて、気道が狭いと色々な面で不利益がでます。

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感受性期

鼻が狭いと空気の通り道が狭くなります。何故狭くなるのか。それは成長期に鼻を構成する骨が十分に発達できなかったからです。鼻の下部は上顎で構成されます。上顎が大きくならないのは刺激が足らないから大きくならないのです。上顎は頭蓋を構成する骨です。頭蓋が最も発育するのはいつでしょうか?

3歳

赤ちゃんの産まれてきた時の頭囲の平均は33㎝です。1歳で45㎝、3歳で49㎝、6歳で50㎝です。成人男性で56㎝、女性で54㎝です。3歳で成人の9割が完成しています。この時期に刺激をしっかり与えないといけません。与えなくてもある程度はおおきくなるでしょうが、必要最小限になるか、逆に小さくなります。

廃用性萎縮

例えば、足の骨折で歩かないでいると足の筋肉は衰えますよね。足が細くなるのは何となくイメージできますよね。このように人間は使わないところはどんどん退行します。歩く、走るなどという刺激があることで機能を維持しています。

また哺乳!

では上顎の成長期における機能を高める刺激は何でしょうか。これが適切な哺乳になります。お母さんの乳首を唇と舌と上あごを上手に使って母乳を絞り出します。そして舌と上あごを使って食道に送り込みます。直接生き死にに係ることですから赤ちゃんも必死です。その運動が刺激となり上顎を大きくし、鼻を大きくするのです。間違った与え方ではその機能は獲得できません。また出のよい哺乳瓶では力使わなくても絞り出せますから刺激にも、飲み込むなどの機能獲得にも、役に立ちません。正しい哺乳をし、正しい哺乳瓶を選ぶことが肝要です。

口ポカン

哺乳の仕方が間違えていて、唇が鍛えられていない、上あごが小さい、鼻が小さいとなると鼻で呼吸しなくて口で呼吸して、いつも口がポカーンと開きます。こういう子どもは歯の表面が着色しやすいです。

哺乳は終わった、どうしよう、、、

哺乳の時期を過ぎてしまったら、何をして上あごを大きく、鼻を大きくするのでしょうか。それには前歯をしっかり使って食事をする。前歯を使わないと食べることのできない食事を提供することを意識してください。海苔で巻いたもの、春巻きで包んだ食材などどうしても前歯を使わないと食べれませんよね。そういうもので刺激を与えるようにしてみてください。食べている時は鼻で息をしています。よく噛んで食べましょう、と言います。それは正しいです。でもそれを水やお茶があるとすぐに流し込んでしまおうとします。せっかく前歯使って刺激を与えて上顎を、鼻を大きくしようとしているのに。食事中に水やお茶を飲むのは禁止するようにしてください。

だから開咬や受け口では刺激を与えられないからよくない

上下の前歯が噛んでいない状態、これを開咬といいます。受け口、上下の前歯で下の歯が前に出ている状態です。受け口、開咬では前歯で噛めませんから食育の前にこれを治療しましょう。

鼻を大きく

鼻腔は5歳で85%、9歳で90%、12歳で95%完成します。哺乳の時期を過ぎていてもまだ少しは大きくする見込みはあります。きちんと食育することで、上あごを前に成長させるように頑張りましょう。それができないと上あごの成長が前下方向に成長することになり上顎と鼻が大きくなりません。永久歯の生えるスペースが小さくなり、八重歯になったり、歯がガタガタにしか並ばなくなります。見かけ上の口元も、下顎より上顎がへっこんだ感じになります。

ガタガタな歯並び

上顎の歯のガタガタは子どものうちは歯を抜かずに、顎を大きくするための矯正力をかけてなんとかしたいものです。少なくとも成長がほぼ終了する前の14~15歳までに顎自体にアプローチしたいものです。下あごのガタガタも、上あごの成長のピークより後になるとはいえ同じように少しでも早く顎を大きくするよう、矯正力を使いたいものです。

気道が小さくなると

ヒトは生きるために呼吸します。呼吸するのに一番楽な状態で息をします。猫背になるのは猫背の方が呼吸しやすいからなのです。姿勢よくするより猫背になった方が、気道が広がるのです。顎先を前に突き出すようにして気道を広げているのです。顎先を前に出すと立ったり座ったりすると前のめりになるので、バランスをとるのに背骨が後ろに曲がるのです。

気道を狭くするのは

わかりやすい話でいうと、年齢を重ねると上下の奥歯が噛み合わさってすり減っていき、噛み合わせの高さが低くなります。低くなるとすり減りの程度が奥歯ほどでない前歯が先に当たって下顎が後ろに下がります。顎が奥に下がるとその内側にある舌も後ろに下がります。そうなるので気道が狭くなるのです。気道が狭くなることで就寝時にいびきをかくようになります。若くても歯ぎしりなどで奥歯がすり減ることもあって、いびきや睡眠時無呼吸症候群など引き起こすこともあります。

すり減り以外にも

親知らずが悪さをすることがあります。親知らずが前にある歯を押して歯並びを悪くします。そうすると歯が傾いたりしてどこかの歯だけが強く当たるようになります。そうなると顎が左右どちらかにズレます。左右共にズレることもあります。前にズレることはなくて、たいていは奥の方にズレます。親知らずはちゃんと生えていても、埋もれていても、影響することが多いです。

態癖

親知らずの他に交差咬合と呼ばれる噛み合わせでも同じようなことが起きます。なくて七癖といいますが、頬杖、うつぶせ寝、横向き寝、など知らないうちに顎、歯などに力がかかり、歯並びが悪くなって、噛み合わせの高さが低くなる、ということもあります。

カルシウム

加齢、態癖、歯ぎしり、親知らず、歯並び、色々な要因があって下顎が奥に押しやられて気道が小さくなります。みんながみんな猫背になるわけではありません。お年寄りはカルシウムの摂取などが減ったり、代謝が落ちるので、骨内のカルシウム量が減ることもあり、自重を支えられず背骨が曲がることもあります。骨粗しょう症も高齢の方に多いですよね。

顎関節症

下顎が奥に下がると気道が狭くなるだけでなく、顎の関節に歪をきたします。関節は骨と骨をつなぐ部位です。直接骨同士が接触しているわけでなく、その間に軟骨が介在して動きをスムースにしています。下顎が奥にズレると、頭と顎の間にある軟骨がズレて、骨同士が当たるようになります。そうすると骨は少しづつ変形します。顎を開けた時にカクっと鳴ったり、ミシミシ音がしたり、ジャリジャリ音がしたり、口を開けづらくなったりします。これを顎関節症と言います。

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どう治すのか

顎が後ろに行ってるのは、噛み合わせが低くなっていること、噛み合わせが悪くなっていること、親知らずがあれば、親知らずの影響、が考えられますからこれらにアプローチしていくことになります。親知らずに関しては抜歯になります。噛み合わせに関しては低くなっているのを元の高さにします。歯並びを良くするのに、歯の並びを小さくして並べると舌の置き場が小さくなってしまいます。そうなると舌が奥にいくので気道を小さくしてしまいます。ですから噛み合わせを高くし、歯並びを小さくせずに整えていくと顎の関節が良くなり、下顎と舌が前に出て気道を元の大きさに戻っていきます。

マウスピース矯正のメリット、デメリット

歯並びを改善するのにマウスピース矯正が有効とされています。それはマウスピースをすることで噛み合わせの高さが上がります。強く当たる部分も治療中にはなくなり歯が動きやすく、また顎の関節が楽なところに動きやすくなるからです。治療中でも歯ブラシしやすかったり、審美的に目立たなかったりしてメリットも多いのです。ただしきちんと装着時間を守らないとか、きちんと歯に適合させないと予想通りに歯が動かないです。決められた事柄を遵守しないとマウスピース矯正は上手くいきません。コンプライアンス遵守が成功のカギです。

 

歯ぎしりは治りません

2023年12月7日

朝起きると顎が疲れている、だるい。噛む筋肉がこわばっている。家族に歯ぎしりしていると言われた。歯がすり減っていてしみる。などなど夜間に歯ぎしりしている自覚的、他覚的症状でそんなに低い割合でなく診療所にお見えになります。

歯ぎしりの種類

歯ぎしりでもいろんなパターンがあります。ギリギリ音が鳴ってる場合は、前後や左右あるいは混ぜこぜに顎をスライドさせています。音が鳴らない場合もあります。グッと噛みしめている場合も歯ぎしりの一つのパターンです。これは音が鳴りません。

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何故歯ぎしりをするのか

虫歯のように細菌感染によるもの、などと明らかな原因がわかっていて、その原因を除去すればよくなる、という明らかな原因はわかっていません。広く言われているのはストレスが原因であろうというものです。大脳辺縁系と呼ばれる部分は理性を司っています。社会生活を行う上で決められたルールを守りヒトは生きています。脳幹と言われる部分はヒトの本能を司っています。寝ている時に呼吸できているのは脳幹が働いて、生きていくための活動をささえています。寝ている時、理性はおやすみしていて、本能の部分だけが働いています。

ストレスブレーカー

家には必ずブレーカーがあります。電圧が集中したときにはブレーカーが落ちて発火などしないよう防いでくれます。歯ぎしりは人体のストレスブレーカーと言われています。社会生活で受けているストレスはそれ相応皆さんあります。上手く発散してらっしゃると思いますがそれでも無意識にはため込んでいるものかと思います。意識のあるうちは理性が働いているのですが、理性が休んでいる就寝中に本能が浴びたストレスを発散するために歯ぎしりしているのです。ある種の自傷行為とも言えます。

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歯の硬さは上下同じ

噛みしめ、歯ぎしりは同じ硬さの上下の歯をこすり合わせるのですから、頻度が高くなると等量に減ってきます。金属と金属も同じです。金属と歯、セラミックと歯、など硬さの違うものは当然硬度の低いものの削れ方がきつくなります。いずれにせよ減っていきます。

ナイトガード

それを防ぐのに歯ぎしり用のマウスピースがあります。マウスピースは保険が適用されます。お口の型取りをしてオーダーメイドのマウスピースを作ります。歯のすり減りを防ぐものですから上か下か一方に装着します。上下一対ではありません。上下一対だと厚みも増してしまいます。口腔内の違和感も勘案して厚みは約1~2mmのものを私は採用しています。硬さもハード、ソフト2種類ありますが噛み合わせのしやすさ、すり減り具合のチェックなどからハードタイプのものを採用しています。保険で今のところざっと4,000円程度です。

既製品は

既製品のマウスピースがあります。硬い材質を熱いお湯で軟らかくして口に入れて、冷えてくるにつれ硬くなる、というものかと思います。適合が大雑把で噛み合わせの観点からも推奨はしません。

スポーツガードと違う

スポーツ用のスポーツガードは硬さで言うとソフトタイプです。競技によってその厚さが変わります。目的は接触競技で歯を外傷から守ることですから、歯はもちろん歯茎も覆います。学校などでこけたときなどの外傷の多くは上の前歯です。あとは唇。下の前歯は比較的少ないです。スポーツガードは上あごに装着します。上下一対のことはほぼありません。保険で作製した歯ぎしり用のマウスピースをスポーツに用いても全く効果はありません。

無呼吸症候群用のマウスピース

睡眠時無呼吸症候群用にマウスピースが用いられることがあります。これも保険適応されるのですが、無呼吸症候群治療されている医院からの作製依頼の紹介状がないと歯科医院ではお渡しすることは現行下ではできません。この装置は上下一対で下顎が寝ている時に後ろに下がらないようにすることを目的にしています。上下一対ですから歯がすり減ったり、歯ぎしりすることはありません。

ストレスない生活はある?

寝ている時の歯ぎしりを止めることはできません。人と交わらない生活ができたとしてもまた人恋しくなるのがヒトなんだろうと思います。何でもストレスになります。生活している時に歯を食いしばったりしていませんか。仕事や作業している時に無意識にかみ合わせているなんてことはないですか。通常唇は閉じていても歯は噛み合わさっていません。

安静位

上下2~3㎜開いているのが普通です。これを安静位空隙といいます。総入れ歯を作製する時などに用いたりする指標の一つです。日常生活で思い当たるようでしたらぜひ意識してやめてください。歯同士がくっついていたら離す!くっついていたら離す!このことを繰り返すことを意識下に埋め込めると、寝ている時の噛みしめが軽減される、という論文があります。自分でできる少しでも歯ぎしりのなくなる方法です。

歯ぎしりしている動かぬ証拠

歯ぎしりなんてしてない。家族に一度も言われたことない。とおっしゃいますが口腔内見ると一目瞭然でわかります。それでも否定なさいますけれど。

歯のすり減り

年齢不相応に歯がすり減っています。一番わかりやすいのは犬歯です。通常犬歯はその名の通り一番先が尖っています。それが平らになっています。少ししか減っていなくても顎を右か左かずらしてもらうと、反対側の犬歯の先とぴったり一致します。下の前歯もよく減っていて、舌で触ってもらうと尖っていたり、前にずらしてもらうと上の前歯とぴったり合います。

骨のでっぱり

上顎のど真ん中が出ていたり、下の内側の歯茎が出っ張っていたり、歯と歯茎の境目の直下の骨が出ているなど。噛みしめの力の強い方は骨が反応して増生してきます。悪いものではありませんが無くなることはありません。

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歯の付け根の凹み

歯と歯茎の境目の歯が虫歯でなく削れて凹んできます。噛みしめの力が集中して勝手に削れてきます。神経に近づきますから虫歯でないのに、滲みる原因になります。また歯茎が年齢不相応に下がります。奥歯が多いです。

虫歯でないのに知覚過敏

大抵は前の項と同じ理由です。

奥歯の詰め物の脱落に頻度が高い

同じところが頻回取れてきます。取れた詰め物は薄いです。当然接着面積が少ないので取れやすいです。顎の関節に近いので歯ぎしりすると力がギリギリかかるので取れやすいのです。

歯が割れる

神経を取った歯は強度が経年的に落ちてきます。枯れ枝が時間が経つとポキポキ折りやすくなるように神経を取った歯は、血管からの栄養供給が絶たれるので神経を取ってからの期間が長ければ長いほど弱くなります。歯が割れて抜歯した歯が多い方は噛みしめが強いと言えます。

定期健診していても虫歯や神経処置することが多い

思い当たる方はいらっしゃいますか。歯は骨とがっちり引っ付いているわけではありません。インプラントは骨とがっちり引っ付いてないといけません。噛むと歯はほんの少し動きます。そうすると歯と歯の間が微妙に開きます。噛みしめが強いとその動きが強くなり歯と歯の間の開き方が大きく細かいものが入りやすくなります。お手入れをしっかりしていただければ問題はないのですが、虫歯になるリスクが高くなります。

こういった兆候がある方は歯ぎしり用のマウスピースをされて就寝されるとよいでしょう。でも、歯ぎしり用のマウスピースをしたからといって歯ぎしりそのものが無くせる訳ではありません。あくまでも対症療法です。もう一つ、歯ぎしりの原因と考えられることがあります。それはまたの機会に述べたいと思います。

自分の口元が出ていると思いますか?

2023年11月30日

矯正の相談がある中で多いのが、八重歯など含んで歯並びがガタガタしている、というのと前歯が出ている、と2点です。他にも、上の前歯の間が空いている、受け口、などがあります。あまり関心がないよくない歯並びに、一番奥の歯がきちんと噛んでいない交差咬合や上下前歯をかみ合わせた時に隙間のできる開咬があります。

鋏状咬合って読めますか

交差咬合は一番奥の歯だけでなく、親知らずを除く奥から3番目の歯などにも現れます。それらの歯がきちんとあるべきところに萌出するスペースが無くて、下の歯だと舌側向きに、上の歯だと頬側向きに生えてきます。八重歯の奥歯版みたいな感じです。そのように萌出してくると上下の歯で噛む面積が無いか、ほとんど無い状態です。

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乳歯も大事

奥歯から3番目、第二小臼歯(これから5番と言います。前歯の真ん中から奥に向かって5番目にあるからです。)の前に生えていた乳歯が早くに虫歯などで早くに失われることが原因です。乳歯が早くなくなるとその前後の歯が、そのなくなったところに向かって歯が倒れてくるので、乳歯があった分のスペースが永久歯の萌出までに少なくなるのです。行き場がない永久歯が隙間のあるところに生えざるを得ないので歯並びが悪くなります。

親知らずはよくない

一番奥の歯が倒れて生えてくるのは、顎が小さくて生えるスペースが少ないからです。中には埋もれたままのこともあります。親知らずではないのに。この歯は第二大臼歯(これから7番と言います。)で、およそ中学生から高校生になるくらいに生えてきます。顎がそれまでに発育が悪いのと親知らずがある場合、親知らずが押し出そうとすることできちんと生えません。

ここにも哺乳

顎が大きくならないのは、遡れば哺乳の仕方が悪かったこと、離乳食の与え方が悪かったこと、普段の提供される食事、食材、食事の仕方など0歳からの食育に問題があるからなのですが、これらのことはは別のところでコラムとして記載していますのでご参照ください。これら交差咬合があると上手く歯ブラシできないので虫歯になりやすく、歯垢除去もしづらいので歯周病にもなりやすいです。

顎関節症

またそれらが原因で噛み合わせがよくなく、顎がズレます。顎関節症の原因、肩こりなどの不定愁訴の原因にもなります。見えないところですが、特に女性は筋肉の問題から顎関節症になりやすいので治療するとよいでしょう。見出しの漢字、せんじょう咬合といいます。親知らずの関与がありますから治療には抜歯は必須になります。

舌足らずなしゃべりかた

上下かみ合わせた時に前歯がしっかり空く方がいらっしゃいます。前歯で噛みきる麺類を食べづらい方はそれに相当します。また発音や食べ物の飲み込みする時に通常舌先は上の前歯の付け根の歯茎に付けます。上下前歯が空いてる方は舌先をその空いているところに入れ込んで飲み込みます。発音も、破裂音など空気をため込んで作る音をつくるのに歯だけで隙間を埋めれないので舌で埋めます。舌足らずな発音もそれが原因です。

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鼻閉

発音や嚥下(食べ物の飲み込み)のために開咬状態であれば治療されるとよいと思います。ただこの状況を引き起こしたのは先述の哺乳、離乳食、食育も関係していますが、鼻呼吸できていないことも影響しています。これは歯並びの悪い方すべてに当てはまります。口ポカンしているのは鼻が悪いことが多いので耳鼻科受診してみてください。

指しゃぶりと同じ

この開咬と呼ばれる状態を治療して改善しても、舌の動きが治療前のまま発音、嚥下していると歯は元の位置に戻っていきます。これを後戻りといいます。開咬と呼ばれる不正咬合を治療するには、歯を並べて咬み合わせると同時に、舌の動きを正していく訓練を行わなければなりません。毎日地味な訓練をしていかなければなりません。それなしで後戻りしますし、再治療してもまた後戻りします。唇を閉じないとか、舌を前歯に間に入れる、とか軟らかい筋肉であっても硬い歯を動かす力になります。幼児が指しゃぶりしていると前歯が空くのと同じです。

本当に上の歯、上の顎が出ているのか?

口元を下げたいとおっしゃる方がいらっしゃいます。そういう方は口を閉じるのに下唇を上唇近づけないといけないので顎先が緊張して、いわゆるウメボシができます。顎先に皺ができます。顎先の筋肉を過剰に使わないと唇を閉じれないのです。閉じれないくらい上の歯が出ているのでしょうか。

上の歯の軸はとても出ていますか

古い話で申し訳ありませんが、おそ松くんという漫画にイヤミというキャラクターが出てきます。時々CMなどで見かけることがあるかもしれません。あのイヤミというキャラクターのように前歯の軸が前方に出ているなら、その軸を内側に入れていくことで口元は下がると思います。ただあのような上の前歯の出た方はあまりいらっしゃいません。

上下間の関係

では上顎が前に出ているのでしょうか。顎そのものの上下の関係は3つ考えられます。

1上顎が前に出ている 下顎は普通の位置

2上顎が前に出ている 下顎が後ろに下がっている

3上顎は普通の位置 下顎が下がっている

何をもって出ているか出ていないかを判断するかは、頭蓋のレントゲンを撮影しその中の決められた位置を元にして診断します。成長ホルモンなどを分泌する脳下垂体を納めているトルコ按、骨と骨の接合部、眼窩下部、耳孔、などなどあります。それらの点、それぞれ結ぶ線などを元に日本人の平均的な数値を割り出し、頭蓋に対して上顎が前か後か、下顎が前か後かを分析します。

日本人のほとんどは

そうすると日本人では上顎が前にあることは少数で、むしろ下顎が後ろに下がっていることがほとんどなのです。横から顔を見てください。鼻先と顎先を結ぶと下顎は後ろにいってませんか。日本人は上顎がその線より少し前、下顎は丁度その線に乗るくらいがちょうどよいのです。上顎だけ後ろにいくように前歯を後ろに下げると、上も下も後ろにいくことになり、のっぺりした口元になります。我々の言葉でいうと口元が寂しい感じ、になるのです。

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骨の中でしか動かない

それでもやっぱり気になる、抜歯してでも前歯を後ろにしたい、ということであったとしても、それには限界があります。歯は骨の中にあります。骨の中でしか動かせません。骨から飛び出たら抜けます。日本人は歯を支える歯槽骨の幅が白人などに比べて薄いです。ということは動かせる移動量は限られます。また顎自体の大きさもありますから後ろに移動させられる量も限られます。頭蓋と大臼歯の位置関係も脳を守る観点から大きく変化させることができないことが日本人にはほとんどです。

下顎を前に出す

先程も述べましたが下顎が後ろに下がって、相対的に上顎が前に出ているように見えますから下顎を前に出すことで上顎の突出感を少なくすることが、よりよい選択のように思います。下顎が後ろに下がっていると顎関節に負担がかかり顎関節症の原因になっていますし、噛み合わせが深くなる傾向で舌が後ろにへっこみ、いびきや睡眠時無呼吸症候群の原因にもなります。また気道が狭くなり猫背になったり、背骨のバランスを保つために腰痛や肩こりの原因になります。

前へ

下顎を前に出すと顔貌だけでなく様々な症状の改善が見込めます。その分奥歯がかみ合わなくなりますから、前歯を治すために奥歯を噛ませる治療になります。もちろん歯の軸の修正もします。抜歯せずに済むかもしれませんし治療期間も短くできるかもしれません。

でもやっぱり前歯が

とおっしゃるのであれば、鼻を高くするというのもありかもしれません。そんな、と思われるかもしれませんが、日本人の鼻はたいていだんご鼻です。鼻を高くすることで上顎が相対的に引っ込みます。いやいや、そんなことでなくて、やっぱり口元をもっと下げたい、というのであれば、歯ではなくて骨格にアプローチした方がよいです。

外科矯正

骨を切り取り後ろに下げるのです。先述のように歯を動かせる量には限界があります。外科矯正というのがあって、術前にどれだけの骨を削合して後ろにもっていくかをシュミレーションできます。歯を動かすよりもダイナミックに後ろに下げれて、しかも短期間に終了できると思います。自費治療になりますし、おいそれとはできませんので大学病院などでの治療となります。求められる自分の口元のイメージと診療所でできることに乖離がある治療は上手くいきません。口元がとっても気になる方は外科矯正をまず検討されるとよいでしょう。

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歯の痛みに鎮痛剤、とは限らない

2023年11月23日

とりあえず痛み止め?

虫歯ならそれもよし

歯が痛くなると、取り合えずは家にある痛み止めを服用される方も多いのではないでしょうか。痛みを起こす原因によって用いる薬の種類も変わります。熱いものや甘いものが滲みたりしてズキズキしたりするときには虫歯が進行していることが多く、神経に触るような痛みなのですがこの場合には鎮痛剤を用います。カロナールとかロキソニンとかがよく知られています。虫歯の穴が開いているまま飲食するとその飲食物が神経近くまでいきますから刺激となって痛みが起こります。ですから鎮痛剤を服用するだけで痛みが治まらないこともあります。神経を刺激から遠ざけ、かつ神経を鎮静させることが肝要です。もちろんそれだけでよくなるのではなく一時的に痛みを治めるだけではあるのですが、神経を鎮静させることで処置する時の麻酔が効きやすくなります。

詰まっても痛みます

歯と歯の間の隙間に物が詰まって痛むこともあります。食事するたびに食べ物が歯と歯の間に押し込まれていくので歯茎に炎症がおきます。ですから歯ブラシすると歯茎から血が出ます。この場合、鎮痛剤を服用してもあまり効果はありません。歯間ブラシやフロスを上手く使って歯と歯の間に詰まっている食物を取りましょう。歯と歯の間に物が詰まる原因には虫歯、歯が欠けた、歯が割れた、などが考えられます。ですから食べ物が詰まらないように治療された方がよいと思います。歯と歯の間が適切な接触状態になれば物が詰まることはなくなり、歯茎の炎症は消失します。

噛むと痛い

割れてるかも

噛むと痛いときは色々考えないといけません。歯が割れていることがあります。歯が割れることは神経を取っている歯に多く見られます。ですが噛みしめの強い方(エラの張った方など)では何の処置もしていない綺麗な歯が割れてくることもあります。割れた状態にもよるのですが、抜歯しないといけないこともありますし被せることで何とか抜かずに済む場合もあります。割れている部分を除去することで噛んで痛むことはなくなります。抜歯出ない場合、除去する部分の大きさにもよりますが鎮痛剤だけで済むことが多いです。

神経なくても痛みます

歯の神経が取ってある歯、歯の神経は残っているがダメになりかけている歯は鎮痛剤の服用だけではよくなりません。歯の付け根の部分で炎症が起こっているので炎症を抑えるために化膿止め、いわゆる抗生剤を服用します。抗生剤は血中の濃度が高まらないと効果が見込めません。ですから即効性はなく効果が出始めるまでは鎮痛剤と併用していただくことになります。血中濃度が高まるまでおよそ一日くらいかかります。服用したりしなかったりでは血中濃度は高く維持されませんから効果が出ません。神経がない、あるいはダメになりかけているということですから麻酔は効きにくいです。しっかり服用していただくことをお勧めします。鎮痛剤と違って市販されていませんので医院へ来ていただかなければなりません。

麻酔を効かすために

治療は神経のあった根の中の感染源を取り除くことなのですが、かぶせ物の中に大きな金属の土台が入っていると根の中をきれいにすることに取り掛かる前にそれを取り除かねばなりません。ですからすぐに痛みを取り除くことはできないことが多いのです。取り組もうとしても先に述べたように時間がかかります。急な痛みでご連絡いただいても処置する時間が相当に要りますし、麻酔も奏功しづらいのでとても対応に苦慮するところです。

親知らずは忘れたころに

親知らずの腫れは、鎮痛剤だけでは痛みは引きません。親知らずの周りの歯茎に炎症が起きていますから化膿止め、抗生剤を服用します。歯茎がはれていると反対側の歯がその歯茎に食い込んで噛むと痛むこともあります。その場合は口が開かないことが多いのですが嚙み合わせを調整することで歯茎に当たらないようすれば少しマシになります。根本的には親知らずを抜歯されるとよいでしょう。

歯ぐきの腫れ

歯周病などで歯茎が腫れる場合も化膿止めで炎症を抑えます。腫れがきついときには切開することがあります。化膿している場合には早く切開した方がよい場合と、薬で炎症を抑える方がよい場合があります。

入れ歯の痛みは薬じゃ無理

入れ歯が擦れて痛むので薬が欲しいとおっしゃることがあるのですが、飲み薬ではよくなりません。物理的に擦れているのですから擦れないように入れ歯を調整しないとよくなりません。入れ歯の歯茎の部分が噛んで痛む、取り外しで痛む、場合には医院に来ていただきて調整するしかありません。

薬剤耐性菌はいつの世も

抗生剤は常に耐性菌の問題が付きまといます。できれば皆さんも服用せずに済めばそれに越したことはありませんよね。耐性菌が出てきて抗生剤が効かなくなっている、という話を一度は聞かれたことがあると思います。これは何も大きな病院、難しい病気だけでなく乳幼児の中耳炎、とびひ、などで用いる抗生剤でも耐性菌は出てきています。抗菌剤を使えば使うほど耐性菌が増加しますから使わずに済ませたいのですが、そうはなかなかいきません。痛みから早く解放されたいですよね。日本感染症学会、日本化学療法学会では、歯科についての感染症の基本薬剤はペニシリンとされています。ペニシリンアレルギーのある方には第二選択としてマクロライドやキノロン系薬剤があり、当院でもご用意できますのでペニシリンアレルギーのある方は必ずお伝えください。

妊娠、授乳期のお薬について

安全な消炎鎮痛剤は残念ながら存在しません。比較的安全とされているのはカロナールです。これ以外の選択肢は今のところないです。鎮痛効果は残念ながらロキソニンやボルタレンに比べると劣ります。妊娠時に用いる抗菌剤ですが、これも危険性のないものはありません。アメリカの歯科医師会の危険区分で、安全性は不十分だが危険性はないという区分に入っているのがペニシリン、ジスロマック、とされています。何か持って回った言い方で釈然としませんね。国立成育医療センターが授乳中に使用して問題ないとされている抗菌剤がアモキシシリン、アジスロマイシンなど 鎮痛剤がロキソプロフェン、アセトアミノフェン、などとしています。当院で用意できます。

安定期に

それでもできるだけ服用せずに済ませたいものですが、どうしても痛みがある場合には妊娠時には安定期に治療するとよいです。妊娠初期、後期は避けましょう。授乳期の治療は母乳への移行はありますが、安全とされている薬剤がありますから治療に消極的になる必要はありません。

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サラサラの薬と骨粗しょう症

心臓疾患、脳卒中、動脈硬化などでいわゆる血液サラサラの薬、抗凝固薬、抗血小板薬を服用されていると、抜歯などの観血的処置を行うときに薬を一時的に休んでいただく、ということがありましたが、現在では薬を休むことなく服用していただくようになっています。そのために止血するのに時間はかかります。服用している時間をずらすなど考慮していただくことになります。特に同じ効果を出すのに複数の薬剤を使用している時にはそれだけサラサラになっているので注意を要します。

合併症

最近では骨粗鬆症のお薬を服用されている方も多くいらっしゃいます。抜歯など観血的処置する場合には気をつけないといけません。傷口の治りがよくないことがあるからです。糖尿病、関節リウマチ、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、人工透析、貧血、骨軟化症、ビタミンD欠乏症などが素因としてもってらっしゃるとその率が上がります。かといって必要であれば処置はしないといけないのですが、その進行度が高いと口腔外科での加療をお勧めします。用いる抗生剤ペニシリンになります。

我慢はしなくていですが、少々なら

歯科で用いる薬剤はさほど多くありません。できるだけ抗生剤の服用は避けたいところですがやむを得ない場合には躊躇なく服用条件を守って使っていただきたいと思います。

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接触競技にマウスガード(スポーツガード)は必要です

2023年11月16日

歯をぶつけた

学校での歯や口の外傷の件数が多く、特にスポーツにおける歯、口の外傷は小学生から中学生、さらに高校生へと年齢が上がるにつれて重症化する傾向にあります。歯、口の健康は食事、会話、審美性、運動能力など生涯のクオリティー・オブ・ライフ、すなわち生活の質に直結しますので、子供たちの自身の危険回避能力を育成することが重要となります。

その対策の一つとしてマウスガードの装着があります。いわゆるスポーツガードのことです。マウスガードは歯、口のケガの防止や軽減化を図ることが可能であり、スポーツ中の安全確保に役立ちます。残念ながら子供同士で遊んでいる時や、体育の授業などはマウスガードすることはないですから、そういう状況での不慮な外傷の対応は難しいのが本当のところです。

なぜマウスガードが必要なのか

運動やスポーツ中のケガにより、欠けたり抜けたりした歯は治療しても元の状態に戻すことが困難になります。治療を受ける場合にも長い時間や費用がかかり、また何より歯の寿命が短くなる可能性が考えられます。これらの対策の一つとして、歯、口のケガが発生する確率を低くすることができるマウスガードがあります。

歯、口の外傷には様々な種類があります。

歯の破折 歯が折れたり、その下の根の部分が折れたりすること

歯の脱臼 歯に外力がかかり、歯が抜けたり飛び出たりすること

歯の嵌入 外力により歯が顎の骨の中にめり込まれること

顎骨骨折 顎の骨が折れた状態 症状として患部の痛み、腫れ、出血、嚙み合わせの異常がみられる

顎関節脱臼 顎関節部の痛み、顎の動きの制限(口が閉じれないなど)がみられる

軟組織の損傷 口の周りの皮膚や粘膜にみられる外傷 頬粘膜、舌、歯肉、口唇など

対処法あれこれ

歯のかけ具合でも治療が大きく変わることがあります。

歯にヒビが入った、程度であれば様子をみることが多いです。その部分だけ詰めることは可能ですが削るというダメージを更につけたくないのです。

小さくかけている場合

程度にもよりますが、虫歯治療で詰める白い材料で修復することが多いです。破片を持ってきていただいても小さすぎて引っ付けられないこともあります。欠けているのは大抵歯の薄いところか、先っぽです。そういうところ、部位は詰めたとしてもまた小さな衝撃で外れることが多いです。

大きく欠けた場合

大きく欠けると、それを持ってきてもらって元の歯に位置付けることは比較的たやすいです。ただわかりやすいくらいですから、神経までの距離が近い、あるいは露出していることもあります。症状によっては神経処置をしなければなりません。神経処置せずに済んでも後日神経がダメになっていくこともよくあります。

上手く破折片を歯に付けられたとしても、やはり噛みしめの力などで外れやすいのです。そうなると一般的に言われる、差し歯、を若いうちから装着しなければなりません。歯茎も加齢と共にその位置が変化しますからある程度の年齢になればやり直す必要が出てくるかもしれません。

口腔外科受診も

歯が飛び出たり、めり込んだり、骨が折れたり、唇がとても腫れたりしたときには、口腔外科で治療してもらう必要があります。

歯には何の変化はその時なくても、時間の経過と共に歯の色が茶色くなってくることもあります。ぶつけた衝撃で歯の神経が根元で切れてしまうことがあるからです。これはその時レントゲンを撮ってもわかりません。時間が経ってからでないとわかりません。

保護者の皆様へ

子供たちが安全に体育やクラブ活動などの学校生活を送るためには様々な注意を払う必要があります。しかし体育やクラブ活動中に起こる歯、口の外傷を100%防ぐことはできません。万一のケガの症状を軽減させ、安全性を高めるのがマウスガードです。

その他にマウスガードは選手自身の噛みしめによる歯のすり減りや歯の破折の軽減や予防にも効果があり、また対戦相手と接触した際の相手選手へのケガの軽減効果等も期待できるため、体育での授業での使用も望まれるところではあります。

保険適応外ですが、子供の将来への保険

マウスガードを歯科医院で作製するとき、保険適用外となります。しかしスポーツ中の事故で歯の破折や脱落が生じると子供たちのその後の人生において肉体的、精神的に大きなダメージを与え、スポーツへの接し方や社会生活にも大きな影響を与えることが考えられます。そのためにも精密で外傷予防効果が高いカスタムタイプのマウスガードを歯科医院で作製する方が良いでしょう。

市販のマウスガード

市販のマウスガードの多くは平均的な大きさで出来ていて、熱を加えて軟らかくなる素材です。マウスガードを熱湯につけて軟化してそれを自分の口の中にいれて形づくります。温度が下がるとその形で固まります。

安価で手軽に購入、使用できますが適合が悪いことから外れやすい、しゃべりにくいなどの問題があり、また歯を守る効果は低いと考えています。

オーダーメイド

歯科医院でのマウスガードは歯型と嚙み合わせを採取させていただき、その模型をもとに精密に作製します。専用のシートと専用の加熱成型機を使用して作製します。個人個人の口に合わせて作製するので適合がよく、外れにくく、違和感も少ないです。

色もある程度選択してもらえます。ですが、グラウンドや体育館、など大きい場所で紛失してもわかりやすいよう、あるいは対外的に認識してもらいやすいように派手な色を選ぶ方がよいと思います。

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外傷の多いスポーツは何でしょう

中学、高校で口腔周囲に関する外傷の多い種目

バスケットボール

野球・ソフトボール

サッカー・フットサル

バレーボール

ハンドボール

テニス

ラグビー

バドミントン

球技スポーツが比較的多いです。ボール、バット、ラケットなどが当たる可能性が高いからです。接触競技に関しては使用されていることが多いです。

義務化、推奨、許可という段階で使用されています。

完全義務化

アメリカンフットボール、ボクシング、キックボクシング、ラクロス、テコンドー、総合格闘技、極真空手

一部義務化

アイスホッケー、空手、ラグビー

推奨

モータースポーツ

許可

バスケットボール、硬式野球、柔道、ハンドボール

 

カスタムマウスガード作製の流れ

今まで記したようにお話して型取り、噛み合わせ関係の確認を一日で行い、次回に口腔内に装着します。当たる場所がないか、均等な噛み合わせになっているかなどを確認します。そして使っていただいて経過観察していくという流れになります。

使っているうちにすり減りなどで噛み合わせのバランスが崩れることもありますから定期的なチェックが必要です。成長期だと顎の大きさが変わります。使用頻度もそうですが成長に合わせて作り直すことも必要です。競技によりその厚みなどは変わってきます。極真空手などは指定された歯科医院でのみ作製されているようです。

お手入れ

取り外しできる矯正器具の洗浄剤やスプレーを使用して定期的に洗浄し、その後水道水で洗い流し、少し湿った状態で専用のケースで保管してください。夏場の車の中など高温なところでの保管、熱湯での洗浄などすると変形の原因になります。またあまりに乾燥した状態が続いてもよくないので保管方法には十分注意してください。

まだ治療中

歯を治療したり、矯正治療されていると歯の形、位置がずれたりするとスポーツガードの適合が良くなくなりますから本来は治療が終わってからの方がよいです。ですが、青春時代は一回きりです。できるものであれば何とかしてあげたいと思っています。

人と違うのは嫌、と思春期には思いがちです。でも将来のことを考えると接触競技をされているならマウスガードの使用は是非検討してみると良いと思います。

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正しいブラッシングできたかを確認するには

2023年11月9日

正しいブラッシング方法が知りたい

歯磨きは虫歯や歯周病を予防するために歯垢(プラーク、歯の表面に付着している細菌のかたまり)を取り除くことが大切です。歯は平面でなく凸凹した状態で並んでいます。そのため歯磨きの時は歯ブラシの毛先を汚れが残りやすい歯と歯の間や歯と歯茎の境目にしっかり当てると効果的です。歯ブラシが広がらない程度の優しい力で1~2本ずつ丁寧に磨くことを心がけてください。

ゴシゴシ大敵

歯ブラシをして、ゴシゴシとかシャカシャカとか音がするくらい歯ブラシを動かすのはNGです。しっかりと当てたいところに当たっていないことが多いです。歯ブラシの動かし方が大きいと、特に歯と歯の間に歯ブラシの毛先が入っていきませんからしっかり歯垢が取れていない可能性が高くなります。せっかく歯ブラシするのですから効率的になるようにしたいものです。歯垢が取り切れないと歯茎に炎症を起こして歯周病を引き起こします。また、取り切れない歯垢に唾液の中に含まれるカルシウムが取り込まれていき、それが硬くなって歯石が形成されてしまいます。歯石もまた歯垢が付着しやすくなる表面性状になりますから歯周病の原因になってしまいます。
定期的な歯垢、歯石除去が必要です。

プロケア

お口の状態は一人一人異なるのでかかりつけの歯科医院で専門的なケアを受け、歯の表面をきれいに保つようにしましょう。歯並びがよくないと特に自分だけのセルフケアでは磨き残しがでやすいですから歯周病のリスクが高まります。セルフケアとプロフェッショナルケアを組み合わせて歯周病のリスクを減らしましょう。
ポイント
ブラシの毛先は45~90°の角度で当てましょう。
ヘッドは大きく動かさず、小刻みに揺らしマッサージするようにしてください。

普通の歯ブラシと電動ブラシどちらがよいのか

使い方次第でどちらでもよいのです!
歯垢(プラーク)や汚れを落とすためには普通の歯ブラシも電動ブラシも毛先が歯や歯茎の境、歯と歯の間に当たっていることが大切です。歯並びや握力などによってその人に合う、合わないがあります。手で動かす方が奥まで磨ける人もいれば、電動の方が細かく汚れを落とせる人もいます。
ブラシの付いているヘッド部分の形や大きさも関係していますので、自分にはどういう歯ブラシが向いているのか、歯科医院で相談してみてください。後述する補助的清掃具を併用することはどちらを使っても同じです。私自身について言えば電動ブラシを使っています。しっかり歯垢を取ろうとすると時間がかかります。普通の歯ブラシでは疲れてしまいます。

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舌先は鋭敏

歯を舌で触ってツルツルになるまで磨きます。歯と歯の間は隙間が狭くて舌で触ってもよくわかりません。舌で触るのは歯と歯の境目と歯の表面全体です。歯垢が残っているとザラザラしています。最初はわからなくてもだんだんツルツルな面とザラザラしている違いが分かってきます。ツルツルになるまで磨くとそれなりに時間がかかります。一回に付き7~8分くらいは磨いていると思います。取れてないなと思ったら10分くらい磨いていることもあります。歯磨剤を少し付けていますから口に中に唾液が溜まってきますから途中で吐き出します。
ポイント
舌で歯の表面、歯と歯茎の境目を触ってみる習慣をつけましょう

毎日どのようなタイミングで歯を磨けばよいか

一番大切なのは寝る前の歯磨きです。寝ている時は唾液があまり出ません。唾液は細菌が歯の表面に付着しにくくする効果、免疫作用をもっています。その作用が働きませんから、寝ている間に虫歯菌や歯周病菌がたくさん増えるからです。次に大切なのは朝起きた時の歯磨きです。寝ている間に増えた菌を減らしましょう。朝起きた時に口臭を感じることもあるかと思いますが、それは就寝時に唾液が少なくなり最近活動が活発になっているからなのです。

毎食後の歯磨きも出来る環境ならしてください。

朝に二度磨くのか、ということですが、ちょっと手間ですから起床後は水でよいので十分に洗口をして朝食後に歯磨きなさるとよいでしょう。夕食後も、洗口にとどめ就寝前に十分な歯磨きをするのでもよいと思います。大切なのはしっかり歯垢を除去することで、まずはその習慣を付けましょう。
ポイントは
寝ている間に口腔細菌は繁殖するので寝る前の歯磨きはしっかりと

フロスと歯間ブラシ

これは必須です。歯ブラシだけではどうしても磨き残しが出ます。それが歯と歯の間です。そこを補助的清掃具を歯磨きの際に必ず使用する習慣を是非身に付けてください。

フロスのやり方

フロスを歯と歯の間にゆっくり入れたら隣り合った歯の両方の面を磨くように動かして歯垢(プラーク)を取り除きます。勢いよく入れると歯茎を傷つけてしまうので注意しましょう。ホルダータイプを使用する場合は、フロスに付いた歯垢(プラーク)を水で洗い流してから次の歯を掃除します。ロールタイプの場合は使用した部分を指に巻き付け、糸をずらして新しい部分で操作を繰り返します。血が出る場合や、糸がひっかかったりする場合は、歯周病の疑いや虫歯ができていたり歯石が付いていたりする可能性があるので、歯科医院に相談してみてください。またフロスの仕方が難しい場合は当院で指導させていただきます。

歯間ブラシ

歯と歯の間が比較的空いている場合にはフロスよりも歯間ブラシの方が有効です。歯と歯の間の隙間は場所により様々です。一つのサイズでないことが多いです。種類が多くなると使い分けるのが大変です。使い分けが面倒なら、一番小さいものを選び。隙間の大きいところは歯の面に歯間ブラシを押し当ててよごれをこすり取る意識で動かしてみてください。小さい隙間に大きな歯間ブラシを入れると歯茎が痛んで隙間が大きくなりますから、きちんとサイズを選ぶことが大切です。サイズ選びがわからなければ受診時にこちらで確認させていただきます。
ポイントは
フロスも歯間ブラシも最低1日1回歯磨き後に使いましょう。1回なら就寝前に
歯の着色は磨いても取れません。

着色は一生懸命歯ブラシしても取れません。

歯の着色は、歯石やお茶のステインなどが歯の表面に付着していることが多く、口呼吸などによって乾燥すると付着しやすくなります。歯科医院での専門的な口腔ケア(PMTC 歯科医師。歯科衛生士の手によって専門の機械を使って歯を磨き上げること。)できれいにすることができます。また、乳歯と永久歯が混在する時期は、乳歯の方が白いため永久歯の色が黄色く見えることがあります。ただし虫歯や外傷などによる神経の壊死などの場合もあるため、気になった時はご相談ください。

ちゃしぶ

習慣的に摂取することで歯の表面に付着しやすい飲食物があります。コーヒー、紅茶、お茶、など。コップについた茶渋、ありますよね。それといっしょです。人によって付きやすい人、付きにくい人など個人差があります。なかなか嗜好をやめることもできません。口ポカン(口呼吸)をやめる努力をしてみてはいかがでしょうか。

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口臭の原因の一位はプラークの磨き残し

口臭の原因には虫歯、歯垢(プラーク)、唾液不足、などがあります。虫歯の原因にもなる歯垢(プラーク)は歯の表面にくっついて臭いを発しますので歯をしっかり磨きましょう。また口呼吸などでお口の中が乾燥した場合も口臭が発生します。お口がポカンと開いていないか注意してみてください。
生理的な口臭、空腹時、思春期、などでも口臭は発生します。虫歯や歯周病が該当しないこともあります。

鎮痛剤で腫れは治りません

2023年11月2日

先生、腫れました!

口の中の歯茎や鼻の下、頬骨の下、顎の下などが腫れたりして診療所にくるきっかけになる方が多くいらっしゃいます。腫れるのは身体の防御反応ですから悪いものではありません。とはいえ防御機構が働くのですからそれを発動させる異物、起炎物質(炎症を起こさせる物質)がその場所に存在しているのです。

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ズキズキするのは

身体にとって良くないものですから、身体を守ろうと身体中から免疫細胞を血管に乗せて送り込んでくるのでズキズキします。免疫細胞が敵役と戦い勝利すれば腫れ、すなわち炎症が収まってきます。免疫細胞をいっぱい送り込むために血管は大きくなりますから、脈を打つことは免疫細胞をたくさん送り込んでいることなのです。やっつけた残骸がいわゆる膿と呼ばれます。膿がたまっていくと腫れは大きくなります。膿を出す出口があれば腫れは小さいです。出口が無いと中で溜まりますから腫れがきつくなりますしズキズキ感が増します。

風船

表皮や粘膜のすぐ下に膿があるとわかれば少し切れ込みを入れると膿が出てきます。一時的に痛みはありますが内側から膨張しようとする力が無くなりますからグッと痛みは引きます。膨らみ切らない風船に水を入れて針で穴を開けようとしても風船の厚みで割りずらいですが、大きく膨らませて水を入れた風船は厚みが薄くなっていますから僅かな切れ込みや刺激で割れます。そうすると風船は萎みますよね。傷口自体もそう大きくせずに済みます。とはいえ、それだけ膿が溜まっているのですから溜まり切るまでの時間、痛みや腫れはあるわけです。炎症がまだそれほどきつくない時期に対処できると腫れたりするリスクはぐっと減ります。治療中の歯でも、それまで痛みのない歯でも、治療がすんでいる歯でもそれは起こりえます。

抗生剤と鎮痛剤

腫れている時に有効なのは抗生剤です。抗生剤は炎症を抑制するために用います。ターゲットとする細菌をやっつけることはもちろん、免疫細胞の働きを助け溜まっている膿を老廃物として血管に戻しその場から立ち退かせようとします。第一選択として合成ペニシリンが歯科では選択されます。ペニシリンアレルギーがある方もおられるので、それに近似した抗生剤もありますが薬剤そのものの効果はペニシリンの方が有用とされています。

第一選択

薬剤耐性という言葉をお聞きになったことはあるかと思います。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)とかバンコマイシン耐性腸球菌(VSE)とか。ウィルスもそうですが微生物の方も生き残ろうと必死ですからその構造を変えていきます。既成の抗生物質に耐性を獲得して薬の効果が出なくなくなります。歯科治療で耐性を持った細菌が原因で治療が難治化することはあまりありません。一般的な第一選択であるペニシリン系のもので対応することが多いです。そのペニシリンで効果が出にくいこともあります。抗生剤にもいろいろな種類があります。もとはペニシリンですがそれを元に化学構造を変化させています。それぞれ得意とするターゲットが、つまり細菌ですが微妙に違います。ペニシリンの効果が出にくい場合には抗生剤の種類を変えます。

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第二選択

各医師によりどれを第二選択にするかはまちまちですが、私はキノロン系とよばれる抗菌剤を第二選択にしています。身体に合う、合わないがありますから、念のため第三選択まで当院は用意しています。原因となる細菌も複数のこともありますから症状の改善に時間がかかることもよくあります。ちなみにですが抗生剤はウィルスには効果がありません。インフルエンザ、コロナウィルス、ヘルペスウィルスなどです。こういったものには抗ウィルス薬が必要で歯科では処方できません。

鎮痛剤で炎症はよくならない

腫れる前には痛みが大抵あります。痛みが先行して発生し、1日~2日くらい遅れてその場所が腫れてくることが多いようです。虫歯だと腫れないことが多いのですが虫歯が大きくて神経のダメージがかなりある場合には腫れてくることがあります。歯医者はなかなかいきたい場所ではありませんから多くの方は家にある鎮痛剤を探して服用されるのだと思います。市販のイブ、ロキソニン、バファリンなどがおそらくそれに相当するのでしょう。

どうしてもの時に

鎮痛剤は一般的に痛み止めになります。痛覚を司る神経に作用して痛みを和らげます。神経に作用しますが腫れている部分に効くのではありません。炎症を抑える効果は多少ありますが、本来の役割ではありません。原因に対して作用しているのではありませんから腫れは引きません。腫れているときは素直に嫌でも受診されることをお勧めします。

トップ3

親知らず 智歯周囲炎

腫れと言えば一番思いつくのではないでしょうか。本来人間には親知らずがきちんと生えてくるだけ顎が大きかったのですが、文明の発達と共に摂取する食事の軟食化が進んで顎が小さくなっていき、親知らずが真っすぐ生えてこれなくなりました。それよりちょっと前に生えている大きな歯のように完全に生えきれないので、親知らずの周りの歯茎との間に炎症を起こし歯茎が腫れるのです。ちょっとした磨き傷、体調不良、ストレスなどで腫れます。抗生剤を使って炎症に対応します。

抜歯も考えましょう

生えきれない親知らずが原因ですから一時的に炎症が収まったとしてもまた腫れる可能性があります。根本的な治療は抜歯になります。抜かずに済ませたいところですが、あとあとのことを考えると痛んでいない時期に抜歯されることをお勧めします。きちんとまっすぐ生えていて、かみ合わせる反対側の歯があってちゃんと噛んでいるなら一考してもよいと思います。

歯周病

歯周病が進行していくと歯を支える骨が無くなっていきます。健常だとその骨の上に歯茎が薄く乗っているのですが、炎症があると歯茎が腫れます。厚みがでます。歯茎の厚みが薄いとは歯周ポケットがほぼ無い状態、厚いとは歯周ポケットが深い状態です。服のポケットが小さくて浅いと物が入りませんよね。逆にポケットが深いと物がたくさん入ります。歯周ポケットでいうと、浅いと歯ブラシでその中の汚れが取りやすい、深いと汚れが残りやすいということです。残った汚れが溜まっていくと腫れる、ということです。腫れるきっかけは体調不良、ストレス、磨き傷など、どれということはありません。ちょっとしたことがきっかけになって腫れます。

抜歯にならないためには

これも抗生剤で炎症を抑えるのですが、歯が浮いたようになるので噛んで痛い場合にはかみ合わせの調整をします。炎症が治まっても歯周病を治さないと繰り返す可能性が高いです。歯を支える骨がほぼ無いときには炎症が治まったら抜歯、重度の歯周病の場合もその可能性が高いです。中等度であれば局所麻酔下で外科的な歯周病治療を行います。普段から定期的な口腔内メンテナンスと家でのセルフコントロール、すなわち効果的な歯ブラシが必須です。歯ブラシはしていても効果的な歯ブラシでないとしていないのとなんら変わりません。虫歯と違ってなかなか完治することは難しい病気です。自覚症状が出てきた時にはかなり進んでいると思っていただいて構いません。

根尖病巣 根尖性歯周炎

虫歯が進行してしまい歯の神経まで達してしまった場合、神経治療はしていてもその歯が再度虫歯になってしまったなどの場合に歯の付け根あたりが腫れます。神経を取る治療をしていると虫歯が進行していても滲みるという症状がありません、神経を取っていてもきちんとケアしていないと虫歯になります。口の中の細菌が虫歯のところから奥の方、奥の方と進行していきます。根の先までいくと細菌は血液から栄養をもらえます。外敵がいませんからとても住みやすいのです。細菌自体、あるいはその産生物質が炎症を引き起こし腫れます。放置しておくと更に奥の方まで進行し、骨髄炎や蜂窩織炎になることもあります。

点滴することも

あまりにきつく腫れる場合には抗生剤だけで対処できないこともあり、切開はもちろん口腔外科などで点滴をしてもらうこともあります。基本的には根の中の治療をするのですが、痛みのきついときには取り掛かれないことが多いです。残っている歯の量にもよりますが抜歯になることもあります。

割れているかも

細菌ではなくて歯にヒビが入ることで同じような症状を起こすことがあります。何度も根の治療をして残っている歯が薄くなっていて割れたり、噛みしめがきつくて歯が割れたりします。噛みしめのきつい方ほど自分はそんなことはないとおっしゃいます。他の部位にその兆候が散見されることが多いのです。

根本的な治療を

腫れる原因のトップ3に関して記してみました。鎮痛剤は市販されていますが抗生剤は市販されていません。診断の上処方されるものです。歯科で抗生剤を処方するのは炎症を抑えるもので、それで治るわけではありません。原因を取り除かないと再発します。あくまでも一時的に用いるものなのです。

光を使った歯科診療が増えています。

2023年10月26日

当院では3か月から半年くらいの周期での歯科検診をおすすめしています。歯科検診にお越しいただくことでお口の健康状態を維持していただきたいと考えているからです。私の考えるお口の健康は

虫歯がない状態

歯周病がない、あるいはあっても適切なブラッシングができていてプラークコントロールができている状態

歯ぐきに炎症のない状態

歯ぎしりや噛みしめがない、あるいはあってもマウスピースなどで歯に負担がかからないようにされている状態

歯ぐき、舌、上あご、頬の内側などの粘膜に問題のない状態

顎がカクカク鳴らない、口の開け閉めに痛みのない状態

がそれぞれキープされているとお口は健康だと言えます。

検診期間

検診に来ていただく間隔は人により異なります。遺伝的な傾向、例えば虫歯や歯周病になりやすい家系があります。虫歯や歯周病は細菌感染により引き起こされます。口腔内には多種多様な細菌が存在しています。口腔内にいる菌を絶えずいる菌を口腔常在菌と言います。すべてがすべて悪い菌ではなくて有益な細菌もあります。すべての常在菌を例えばいわゆる抗生物質を用いて死滅させても、口から食事などする以上、色々な物質が入ってきて、そこに付着している菌が住み着いてしまいます。(長期の入院で長く抗生剤を服用していると、その影響でまれに無菌化されてしまうこともあります。)ですから完全に口腔内を無菌化することは不可能です。

プラークコントロール

身体にとって良い菌、悪い菌ありますが、できるだけ悪い菌の活動を抑えるようにしていかないといけません。細菌の活動はそれ単独では成り立ちません。栄養源が必要です。その栄養源になるのが歯垢です。ちょっと語呂はよくないですが、歯糞です。一般的には食べかすです。細菌の栄養源となる食べかすを、歯ブラシを上手に使い極力除去することが虫歯や歯周病の予防になります。みんながみんな同じ細菌ではなく、人によって異なります。虫歯になりやすいが歯周病にはなりにくいとか、その逆もありますし、またその両方もあります。もちろんその両方なりにくい方もいらっしゃいます。母体の中では細菌感染はしていませんが、産道を通って産まれてくるときに常在菌が感染すると言われています。母から子へ移るのです。それだけでなく親や祖父母がつかっているお箸などで子供に食事を与える光景があります。そういったことでも感染すると言われています。

無菌化

先ほども述べたように口腔内の細菌を無菌化することはほぼ不可能です。ですからその栄養源である歯垢のコントロール除去することがとても大切なのです。歯垢が固まり歯石になります。歯石は表面が粗造で歯垢が付着しやすいので、これも除去する必要があります。歯石は硬くて歯ブラシでは落とせませんので歯科医院で除去します。家ではプラークコントロール、診療所では歯石除去することで歯周病をコントロールしていきます。

歯周病

歯周病はお越しいただいた時に、歯の揺れ、歯周ポケット、歯茎の炎症などを拝見します。

噛んだ時の痛みや歯の揺れから必要ならレントゲンやCTを撮影することもあります。歯周病の治療は難しいです。歯周病単独が原因であれば基本的に歯垢、歯石の除去がその治療になります。歯周ポケットの奥深いところにある歯石の除去が難しければ、麻酔をして奥深いところにある歯石を除去するために歯茎を切開し見えやすい状況にします。いわゆる歯周外科手術をします。歯石の除去とプラークコントロールで歯周病はよくなります。

タバコと歯ぎしり

ただしたばこを呑んでいる方はその影響で歯茎の毛細血管が狭小化していて、治りが悪いです。また歯周病と歯ぎしり、噛みしめの両方が原因だと歯周病治療だけではよくなりません。噛みしめのコントロール、具体的には夜間のマウスピースの使用とともに継続してプラークコントロール、定期的な歯石除去、日中の噛みしめしない自己暗示が必要です。

虫歯のチェック

虫歯のチェック方法は色々できるようになっています。一つはお察しの通りレントゲンです。怪しいかなと思われるところ、明らかな虫歯でも深さを知るためにレントゲン撮影します。レントゲンでは硬いところは白く、柔らかいところは黒く映ります。虫歯や歯の神経は黒く映ります。金属は白く、セラミックはその種類により白かったり黒かったりします。

宇宙

局部的なレントゲン写真は、外を歩いている時に宇宙から降ってくる宇宙放射線よりも低量ですのでご安心ください。ちなみに全体的なレントゲン、CTでも飛行機に搭乗しているときに被ばくしている量とさほど変わりません。かといってお見えになるたびにレントゲンを撮影するわけにもいきません。

五感

視診、触診、など五感を総動員して虫歯は無いか私はチェックしています。その上で必要と思えば必要なところだけレントゲン撮影するようにしています。ただレントゲン撮影も弱点があり、先ほど述べた金属など白く映るところの中などは虫歯かどうかわかりません。当院での治療履歴があるところなら以前にどのような状態だったかを把握できているので判断材料が増えます。ここは経験にものをいわせて診察しています。

新しい器材

従来はレントゲンと術者の経験で虫歯のチェックをしていたのですが、当院では2つの光学機器を必要に応じて使用するようにしています。

ダイアグノデントペン

光学式う蝕検出装置です。レーザー光で虫歯の状態を数値で示すものです。655nmの低出力のレーザー光を歯の溝や歯と歯の間に照射します。もし虫歯があればそこに含まれる代謝産物、ポルフィリンというのですがそれがレーザーに蛍光反射するのでそれを読み取り数値化するものです。痛みもありませんし、子供や妊婦さんにも用います。当然麻酔もしません。音が鳴るくらいです。測定された数値で虫歯の進行状態を判断します。角度を変えたり数回測定して平均値を取ります。その結果から必要ないか、経過観察すべきか、治療を行うかなど判断します。私はそれに加えその方のプラークコントロールの良し悪し、今までの虫歯の治療履歴などを加味して治療か経過観察かを判断しています。虫歯になりやすい方は検診期間を短くしたりして、様子をみることもあります。

宇治市 歯医者 ダイアグノデントペン なかむら歯科医院

口腔内スキャナー

マウスピース矯正の診断、治療、インプラント治療、補綴治療に用いる口腔内スキャナー、連続して口腔内を小さなカメラで撮影し立体画像を組み立てるのですが、その装置にう蝕検知機能がついています。簡単に言えばフラッシュを焚いて口腔内を撮影するのですが、撮影した陰影を読み取ります。虫歯のところは明らかに周囲と違って白く映ります。レントゲンと違い被ばくしませんから患者さんにとって朗報です。ただし保険診療で虫歯を見つけるためにレントゲンの代わりに使用することは認められていません。またどの種類の口腔内スキャナーに備わった機能ではありません。幸い当院に導入している口腔内スキャナーにはその機能が備わっています。インプラント治療、矯正治療を行う際、前処置として虫歯がないかどうか、再度チェックのために用いています。どちらの治療も事前に通常のレントゲンによる診断をしていますので再チェックするという使い方です。

宇治市 歯医者 itero5D なかむら歯科医院

妊婦さん

スキャン撮影はレントゲンではありませんから妊婦さんの検診で虫歯のチェックに本当は使いたいのですけれど。保険診療外になりますが、ご興味があればお声掛けください。その場で3Dの自分自身の口腔内が画面上に出てきます!

ゴールと途中経過がわかる矯正治療

2023年10月19日

模型

型取りすることがすべて無くなることはありません。PC上での3Dと手元で確認できる実物はやはり違います。かなり技術が進化してきていますが実物にかなうにはさらなる技術革新が求められるのではないかと、個人的には思います。とはいえ、型取りすると口の中に異物が入って、それが口の中に押し付けられたまま数分間保持されます。

型取りすると苦しい

特に口でいつも呼吸している方はその時ばかりは鼻で呼吸しなければなりませんから苦しいと思います。唾液もよく出てきます。歯ぎしり対策用のマウスピースや小児矯正で用いるマウスピースを初めて口にいれると唾液がよく出ます。それらのものを口の中に装着するとかみ合わせの高さが少し高くなりますから、口を閉じると上下の歯並びが入れてないときよりも当たりやすくなります。

唾液がついつい

噛むという刺激で唾液が出てくるのです。よく噛んで食べましょうと言われます。噛むことによって唾液が出て、食材をすりつぶしてそれを飲み込みやすいような形、食塊というのですが、そのかたちにするのにパサパサでは一つの形にまとまりませんし、のどを通っていくときにつっかりやすくなります。唾液の効能は他にも抗菌作用、免疫作用、などもありますが以前にコラムに書かせていただいていますからご参照ください。

マウスピースは噛まないで

本来、義歯以外のマウスピースはすすんで噛むものではありません。特に小児矯正で用いるマウスピースはシリコンでできていますから、毎日約8時間体重分の力をかけていると破れてしまいます。破れると交換しなくてはなりませんから費用もかかってしまいます。お子さんにはよく言い聞かせてください。

歯ぎしり用でも

歯ぎしり対策用のマウスピースはそれより硬いですが、強度を持たせようとすると厚みが出て違和感が大きくなります。なるべく薄くしているので歯ぎしりの強い方やかみ合わせの深い方(かみ合わせると下の前歯が見えなくなる方)はマウスピースの穴が開いたり、破れてきます。穴が開く人、開かない人、すぐ開く人、全然大丈夫な人、いろいろいらっしゃいます。歯同士を直接当てない、特定の歯に力がかからないようにすることを目的にしていますから、穴が開くくらいはさほど気にされなくてよいです。早くに歯ぎしり用のマウスピースに穴が開くような方は普段作業に没頭されている時に噛みしめている癖があることが多いので気をつけてください。そういうことをしないよう常に気をつけてください。

口腔内スキャナーは楽です。

口腔内スキャナーで型取りすると、口は大きく開けていただかないといけませんが口の中の異物感はかなり軽減されます。柔らかいものが固まるのを待ちません。その材料がのどの方に落ちて、飲み込むということもありません。細かい連続した写真を小さなカメラで撮影しているのですから。それをとてもたくさん撮影して、合成して立体画像にしていきますから少し時間はかかります。上あごと下あごの撮影とかみ合わせの撮影で約5分くらいとみてください。

不得意な場所はあります

ただし撮影しづらい場所(特に奥歯)や、口の開きずらい方、唾液が多く出る方(唾液で光が跳ね返される)などありますから一概にそうとは言えず、撮影時間が延びることがあります。撮影をしなおすことになっても部分的に取り直せますし、すべて取り直しても従来の型取りよりも苦しさはほとんどないです。口を大きく開けていただかないといけませんけれど。

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資料はいっぱい要ります

矯正治療ではレントゲン撮影、CT撮影、口腔内スキャン(型取り)顔貌撮影、口腔内撮影(従来のカメラでの撮影)など資料を沢山採取させていただきます。その上で診断、治療計画を立案します。これはワイヤーでの矯正も、マウスピースでの矯正も同じです。ただ従来のワイヤー矯正と違ってマウスピース矯正(インビザライン矯正)は、そのゴールがどうなるかを目視化してその手順を決めていくことができます。

ゴールが見える

ニッケルチタン製の形状記憶のワイヤーを用いる矯正は、歯が正しく並んでいる位置を元に(正常歯列)歯の種類毎にワイヤーの通り道を歯に設定し、ブラケットを歯に接着します。ゴールは通常の型取りをした模型を分割してそれらを再構成してゴールの歯並びをつくって一つの模型に戻します。それをセットアップ模型といいます。歯並びのよくない歯に、正しい歯並びにあったワイヤーを付けて、ワイヤーの元に戻ろうとする力を利用して歯を移動させていきます。

ワイヤー矯正

顎の大きさは決まっていますからその中にすべての歯が収まらなければ抜歯ということになります。収まったとしても歯を動かす移動量が大きければ時間はかかります。ワイヤーの戻る力が強いと歯は大きく引っ張られますから痛みを感じます。ワイヤーも太さや形状がいろいろあります。細いワイヤーは軟らかいですし、太いと硬くなります。軟らかいとかかる力は小さいですし、太いと大きくなります。かかる力の大小で移動量は変わりますし痛みも違います。ですからワイヤーによる矯正はワイヤーと歯に付けるブラケットの位置がとても重要です。ある程度ワイヤーの形がゴールと言えます。

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マウスピースの治療計画

マウスピース矯正は3Dに収まっている模型でゴールを決めます。シュミレーションをPCの中で行います。ゴールを幾種類か考えてその比較検討をして最善と思われるものを選択します。ゴールが決まったらそのゴールを達成するのにどのように歯を動かすのか、を検討します。歯には色々な種類があります。前歯、奥歯、それぞれ大きさ、形が違います。上と下でも違います。それぞれの歯の周りの骨の厚さも違います。動かせる力、動く量も違います。それらを検討し更に動かす順番なども決めていきます。

抜歯すると難しいです

抜歯が組み込まれた計画になると、それはワイヤーであっても同じなのですが難易度は上がります。抜歯したところは骨が一時的になくなっていますからそこへ向かって歯は移動しやすくなります。でもそれは倒れていくのです。歯の軸を変えずに、平行に歯を移動させるのはとても難しいのです。それは抜歯していなくても同じなのですが、特に抜歯して矯正治療を行うときには難しいです。それらをいかに計画通りに動かすか、動かすためにどのような力をどのような方向からかけるか、なるべく矯正治療の期間を短くするためにできることは何か、効率的に行うにはどうするかを考えます。

親知らず

親知らずはできる限り、年齢にもよるかとは思いますが矯正治療を行う際には抜いておく方がよいです。親知らずは生えようとする力、真っすぐ生えていても顎が小さいところに生えているのですからきゅうくつになって、歯を押してしまい歯並びを崩してしまう原因になっていくことがほとんどだからです。若年であれば少し先になってもよいのですが、早めに越したことはないです。

自分で管理

ワイヤー矯正と違って24時間装着ではありません。食事や歯ブラシなどの時に外してもらうので口腔内を清潔に保ちやすいという利点がありますが半面、歯を動かす時間がワイヤー矯正に劣ります。22時間装着していただいても2時間外しているので20時間しか歯に力がかかりません。ワイヤーは外せませんから24時間しっかり力がかかります。自分で外せますから自ら律していただかなくてはなりません。また所定の位置までしっかり装着していただかないとこちらの意図する方向に歯が動かないということも起こりえます。チューイーというものを装着時にはしっかり噛んでもらいしっかり装着することが大切です。

作用反作用

みなさん、過去に作用反作用を習ったことがあると思います。例えば小舟から水の中に落ちて舟に反動を使って乗り込もうとすると自分は上へ起き上がりますが、舟は下の沈む方向に行こうとします。同じだけの力がかかります。歯も同じで前に出る力をかけると隣や他の歯に後ろへ押す力が同じだけかかります。それをできるだけ分散させて影響のないように考えた治療計画を立てるのですがマウスピースだけでは難しいこともあって、上と下のマウスピースに小さな輪ゴムみたいなのをマウスピース装着時に使ってもらうことがあります。

共同作業

歯を目的地まで動かすために患者さん自身に行ってもらうことがあり、それらをしっかりしていただくことを前提にして治療計画を立てることが多いです。歯科医と患者さんのまさに共同作業で矯正治療は行われるのです。口腔内スキャナーを用いることで患者さんは苦しい型取りがほぼ無くなり、治療計画を立てるのにより精密に設計できるようになりました。技術の進歩はすごいですね。

苦しくない型取りができるようになりました

2023年10月12日

粘土のような

型取りをされた経験がみなさんあるでしょうか。不幸にして虫歯になってしまいその部分を金属で詰めたり、神経処置をして金属やセラミックのかぶせ物を装着したり、歯を失ったところを補うためにその両隣の歯を土台にして固定式のかぶせ物(ブリッジといわれるもの)を作ったり、部分入れ歯、総入れ歯を作ったり、顎関節症や歯ぎしり用のマウスピース、スポーツによる歯の外傷(歯が折れたりするのを防ぐ)防止用のマウスピース、を作ったりするために型取りをします。直接口の中ですべてを作ることができれば一番良いのですが時間もかかりますし、何よりずっと拘束させていただかないといけません。そんなことはできません。製作物を作るのに顎を置いていってもらえばよいのですがそうわけにもいきません。顎というか口の中の状態を再現するものを作製し、それを元に製作物を作っていきます。型取りをして出来るのが石膏の模型です。

石膏

昔だと骨折したときに腕や足を正常な位置に戻してぐらぐら動かないようにするのに使われてもいました。文字通り石のように硬いのですがその硬さも種類によって様々です。通常は粉末で保存されていて、水と混ぜることで固まります。水の量が多いと硬さは軟らかく、水の量が少なければ少ないほど固まったあと硬くなります。元の粉にも種類があり柔らかめの石膏の粉末に少量の水を入れて固めても形を作れる塊になりません。それぞれにあった適切な水の量というのがあります。型取りしたところに適切な硬さの石膏を注入して、それを固めて作業するための模型を作ります。

印象材料

型取りする材料にも数種類あって海藻系の材料とシリコン系のものがあります。口の中は唾液があります。海藻系のものは水と親和性があります。シリコン系のものは水を弾くので親和性はありません。海藻系の材料は経時的に変形していきますが、シリコン系の材料は経時的な変形はあまりありません。海藻系の材料は固まるのに2分くらい、シリコン系の材料は5分くらいかかります。それぞれ特徴があります。製作物の種類、治療履歴などから型取りの耐性、他にも色々なことを考えた上でどちらにするかを決めています。

誤差0なんて

石膏も、型取りの材料も誤差0ということはありません。口腔内と全く同じかといえばズレはあります。石膏も適切な粉と水の量を選んで混和しても膨張します。型取りの材料も2種類の材料を適切な量で混ぜるのですが、収縮します。それぞれあわせて誤差0になればよいのですがそうはならないのです。出来る限り0に近づけようと企業も術者も努力していますが難しいのです。そのようにしてできた模型を元に詰め物、かぶせ物、入れ歯を作製していきます。

新たな型取りがある

歯科の中の大きなパラダイムシフトというのはなかなかないのですが、それでもCTの普及、デジタルレントゲン、マイクロスコープ、CADデザイン など進んできています。その中の一つが口腔内スキャナーです。口腔内スキャナーとは歯科で使用される光学センサーが内臓されたハンドピース、いわば小型カメラを用いて口の中をスキャン、精密なデジタル画像を撮影しそれを三次元画像にしていきます。

口腔内スキャナーのメリットは

患者さんの負担の軽減(不快感や嘔吐感の軽減)

精度の高い歯科技工物の作製が可能になる

より正確な診査、診断、治療計画の立案ができる

模型作成の必要がなくなり環境負荷がなくなる

データはクラウド上で保存できる。

などがあげられます。

口腔内スキャナー

口腔内スキャナーは、まだ普及が進んでいないものの、そのメリットから今後ますます広く使われるようになると考えられています。既にマウスピース矯正において治療計画の立案や装置の製造、インプラント手術のプラニング、インプラント埋入に用いる材料や上部構造の作製、少数歯の詰め物やかぶせ物の作製に用いられています。残念ながら入れ歯作成にはまだ至っていませんがアメリカでは治験がされており遠くない将来に入れ歯の作製までできることになるでしょう。フォームの始まりただし現在ではまだ保険適応にはなっておらず自費診療に限られているのが実情です。

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既にインプラントに使っている

インプラントをするのにそれが可能かどうか。出来るとしたなら、どの部位にどの方向にどの深さにインプラントができるのか。それが反対側の歯とかみ合わせるのに適切な位置かどうかを調べてなければなりません。レントゲン撮影で、ある程度は骨の量や大きな下あごの中を通る神経までの距離、鼻腔までの距離はわかるのですが、ざっくりとしたことしかわかりません。そこでCT撮影を行います。また口腔内スキャナーで口の中を撮影しCTのデータとスキャンしたデータを融合させて立体画像を組み立てます。そうすることで骨の量、大きな神経までの距離、鼻腔までの距離が確認でき、安全にインプラントを埋め込める位置を確認します。

インプラントは最終的にかぶせ物をしてかみ合わせていくのですが、安全にインプラントを埋め込んで、なおかつかみ合わせに適切な位置を決めていきます。埋め込んでいく位置が決まれば、その場所に正確にインプラントを埋め込まなければなりません。骨の中はどの骨でも基本的に神経は通っていないので痛みを感じません。ただし下あごの中には例外的に大きな神経が通っています。逆に言えばその部分を除くと痛みは感じません。痛さを感じるのは術後に歯茎に炎症がおこるからです。切開をすると身体により侵襲がかかるのでその傾向が高まります。当院ではよほど問題がなければ切開をせずにインプラント埋入手術するようにしています。

ガイド

口腔内スキャナーを用いて取得したデータを元にインプラントを正確に埋入するため、インプラント手術に用いる材料を3Dプリンターを用いて作製します。こうしてインプラントを埋入する方向、深さをコントロールして安全にインプラント治療を行っています。

宇治市 歯医者 guide なかむら歯科医院

unkwon

これらの機器を駆使しても唯一わからないのは骨の硬さです。こればかりは今のところ何ともしようがありません。実際に触ってみないとわかりません。骨の硬さがインプラントと骨が結合する時間に大きく関わってきます。しっかりと骨とインプラントが引っ付いていないとかぶせ物を作っていけません。噛む力というのは、体重分くらいかかると言われています。骨とインプラントの結合がゆるいといくらよいかぶせ物を入れてもインプラントごと抜けてしまう可能性が高くなります。

かぶせ物

インプラント手術が上手くいき、しっかり骨とインプラントが結合したことを確認できたならかぶせ物を作製していきます。インプラント本体にスキャニングを行うために規格化された材料を装着して、口腔内スキャナーでスキャンします。型取りをするのです。粘土みたいな材料は使いません。歯茎と規格化された材料、Hスキャンボディーというのですが、正確にその位置関係を読み込んで、インプラント本体に装着する土台を上物を作っていきます。かみ合わせの反対側の歯もスキャニングし、またかみ合わせた状態でもスキャニングして、上あごと下あごの関係もデータ化してデジタルを元に作っていきます。

精度アップ

粘土みたいな型取りと模型という間接的な材料を2種類使いませんからより精密に作製できます。インプラントのプラニングするのと同時に、埋め込んだインプラントに取り付ける土台と上物を先回りして作ることもできます。前歯など歯抜けの状態のないようにするために、歯を抜くのと同時にインプラントを埋め込みと土台と仮歯の装着まで一気に行うことも可能です。歯茎の治りは個人差あるので最終のものにはならないのですが。このようにインプラントでは普通に口腔内スキャナーは用いられるようになってきています。

次回は口腔内スキャナーと矯正治療についてお話したいと思います。