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1歳から歯科医院に行く必要はあるのか?

2026年4月23日

ファーストデンタル

初めての歯科受診の目安は1歳の誕生日ごろ、あるいは最初の歯が生えてきたらと言われています。日本小児歯科学会などもこの時期を推奨しています。1歳8か月健診も行政で行われていますが、それより前ということになります。1歳ごろからの受診と聞くと、歯科医院に行って何をするの?と思いますよね。この時期の歯科医院での対応は治療ではなく、予防と育成支援になります。

1歳で歯科医院でできること

継続的に通える、かかりつけ歯科医との関係のスタートになります。治療椅子に座ってみるとか、器具を見て触ってみるなどの慣らし体験を経て、歯医者さんは怖くない場所として子どもが慣れるきっかけにしたいのですが、なかなかそう上手くいかないのが本当のところです。口の中を診ようにも大泣きされるのが関の山です。三つ子の魂百まで、と言います。定期健診も思い立った時だけではなく継続的に受診することが大切ですよね。継続は力なりです。この時期から継続的に来院を続けて、怖くないという印象を持てると将来もし治療になったときでも抵抗感が大きく減ります。仕上げ磨きをきちんとご家庭ですべきことをしていれば虫歯のリスクもかなり少ない訳ですから、予防のために通う、という習慣づけにもなるのです。

仕上げ磨きは必ず行ってください。

宇治市 歯医者 brushinng  なかむら歯科医院

嫌がって口を開けてくれない、歯を磨かしてくれない、ということもよく聞きます。はじめは手で持たせて、磨かせるというより、口に入れて遊ばせる、という感じでよいです。何でもかんでも舐めたり、口に入れる時期があると思います。遊ばせるといっても、喉をつついてしまったりして事故になってはいけませんから保護者の目の届くところで、という条件になります。歯ブラシを口に入れることが当たり前になるところから始めましょう。磨いて汚れを落とすのは保護者の役目です。歯ブラシを口に入れることが当たり前になるようにしてみましょう。

私(中村)は、無理してでも自分の子どもには仕上げ磨きをしてきました。

私は自分の子どもには抑えつけてでも仕上げ磨きを行っていました。泣いていたら、口をゆすぐも何もありませんから、歯磨剤などはつけずに歯ブラシで磨き、フロスを歯と歯の間に通してきました。歯ブラシで遊んでいたりして馴染ませてきましたが、泣く時はやっぱり泣きます。寝起き、機嫌の悪い時、泣きます。それでも最低寝る前は必ず仕上げ磨きはしていました。ずっと続けてきましたが、ある時から多分諦めて大人しく仕上げ磨きさせてくれるようになりました。傍からみると虐待ととられかねないシチュエーションですが、子供のためを思って行っていました。保護者の方にはそれぞれのお考えがあります。こうすればよい、ということではなくこんな事例もあるということで恥ずかしながらご紹介しました。自己判断していただきたいです。手前味噌ですが、今も歯ブラシ習慣はきちんと身についているように思います。

哺乳びんについて

宇治市 歯医者 baby bottle なかむら歯科医院

哺乳をしっかりすることで赤ちゃんは舌、唇、頬、の使い方を覚え、筋力をつけていきます。哺乳を通して得られた情報が間違っていると顎の成長や、顔の成長、鼻呼吸になるか口呼吸になるか、食べ物の飲み込み方、発音の仕方まで影響してきます。妊婦健診にお越しいただいた方には哺乳の重要性と具体的な○×をお伝えしています。それと共に哺乳瓶の選び方についてもご説明しています。医学的には栄養供給できれば問題ないのですが、先ほど述べた機能獲得のためにはそのトレーニング機能を備えた哺乳瓶を選ぶ必要があります。具体的に言えば力を使わないと哺乳できない哺乳びんを私は推奨します。栄養供給をメインに考えるか、機能獲得をメインにするかで選んでいただく必要があります。どちらが正しいということはありません。個人個人で決めていただく他ありません。

おしゃぶりを止める時期について

宇治市 歯医者 breastfeeding なかむら歯科医院

世界の哺乳期間の平均は4.2年です。幼稚園で言うと年少さんです。現在の日本では、母子手帳を基準にそれよりもずっと早く断乳します。戦後の慣習でやむを得ない所もありますが、出来る限り哺乳期間は機能獲得の面から長ければ長い方が良いと考えています。母子手帳の大元のアメリカでは、母子手帳に記載されている内容は大幅に改善されていて、断乳時期は日本よりも大幅に後になっています。おしゃぶりは機能獲得の訓練にもなるので、2~2.5歳までは許容範囲です。それ以降までおしゃぶりを続けると噛み合わせの問題が出てくる可能性が高くなるので、遅くても3歳までには止めるのがよいと考えています。

指しゃぶりについて

宇治市 歯医者 thumb sucking なかむら歯科医院

指しゃぶりをするのはなぜでしょうか?一つの考え方ですが、顎が機能獲得できていなくて大きくなれないと鼻が大きくなれてなくて、鼻呼吸ができない。そのために口から酸素を入れるため指を口に入れて酸素を確保している、という考え方です。つまり、指しゃぶりの原因は呼吸のしづらいから、ということです。うつ伏せになるのも気道が小さいから、下顎を重力で無理やり下げて、気道を確保しているのです。上顎が成長できなくて下顎が定位置より下がってしまうと気道は下がって気道が狭くなり、小さくなってしまいます。そのためうつ伏せになって下顎を重力で降ろし、気道を確保しているのです。上顎を大きくしてくことが答えなのです。

口呼吸、口ポカン

宇治市 歯医者 open mouth なかむら歯科医院

これらも上顎が大きくなっていなくて下顎が奥に下がってしまうので気道が狭くなるので、生きるために酸素を取り込むため口を開けるのです。口が常時開いているということは哺乳の仕方が良くなくて、上顎が大きくなれなくて酸素を取り入れるためやむを得ず口を開けている、とお考え下さい。兆候は口腔内を診ればわかることもあります。正常に成長すれば乳歯はすきっぱになります。この時期に前歯がキチキチに生えていたり、歯並びがガタガタだということは適切に顎が成長出来ていない、ということになります。空隙の部位により成長空隙、霊長空隙と言い方が変わります。名前はどうでもよくて、空隙があることが大切なのです。

霊長空隙と成長空隙

霊長空隙は上顎だと乳犬歯の前で、下顎は乳犬歯の後ろになります。霊長類に共通して見られて、咬み合わせや顎の成長に伴って自然にできる隙間のことを言います。成長空隙は、霊長空隙以外の前歯の間に見られる小さな隙間のことを言います。将来の永久歯の萌出スペースを確保するために生理的に必要な隙間と言えます。これらのスペースが欠如している乳歯列では、顎の発育や歯列の調和に問題が生じているので永久歯に生え変わった時に歯列不正を起こすリスクが高くなります。具体的に言えば、歯並びがガタガタになって八重歯になる可能性がかなり高くなる、ということです。

歯並びを良くするための対策を知ってもらう

小さい時期に兆候があればその対策を早期に行うべきです。離乳食が長期に軟らかいままであるかの確認をしてください。舌でつぶす食事が続いているようであれば、顎を大きくする力が働かないので、それらを是正していただく。1歳以降は歯ぐきで噛める硬さの離乳食にしてください。にんじんスティックやさつまいもなどを少しゆがいて柔らかくしたものを与えるなどしてください。少しづつ硬くしていってそのままで食べれるようになればベストです。自然なままの味に慣れてくれればいうことありません。食事は足を床に着けて摂るようにしてください。

離乳食にも正しい与え方がある

宇治市 歯医者 pregnant_woman_tbi なかむら歯科医院

今まで述べた他にも色々知っていただきたい内容があります。できれば妊娠時に予備知識としてしっていただく方がよいです。1歳から来院していただくことは、治療ではなくお子様の将来を見据えたご家庭での行っていただく内容をお伝えすることになります。知っていただき行っていただくことがお子様の生涯にわたる健康の礎になると、私は確信しています。

マタニティー歯科のページ

小児口腔育成もページ

抜歯矯正を決める前に、当院で診断してみてはどうでしょうか

2026年4月2日

歯並びを良くするためには抜歯するしかないのか?

宇治市 歯医者 model なかむら歯科医院

結論を先に言えば、抜歯しなければならないケースもあるが、非抜歯で対応できるケースも多くあるということです。ガタガタ具合が軽度であれば非抜歯で済ませることが多くあります。成長がまだ見込める時期に基本的に抜歯はしません。未成年の抜歯の判断は男性で18~20歳、女性で15~18歳です。つまり成長が終わった時期に抜歯を判断します。成長で歯が並ぶくらいに顎が大きくなる可能性があるからです。待たないといけない時間はありますが、鼻から諦めるのはいかがなものかと、私は思っています。それは何故かというと、歯を成長期に抜いてしまうと歯列弓が狭小化する可能性が高くなり、そのことで起こる弊害があるからです。

歯列弓が小さくなると起こると考えられる弊害

例えば、縦横高さがそれぞれ5㎝の蓋つきの箱を想像してみてください。縦の寸法だけが4㎝になると元の箱より容積が小さくなります。中に収められる容量は減りますよね。同じだけのものを入れられなくなります。成長期に抜歯をすると、歯列弓が小さくなります。上顎と下顎の中に何があるかと言えば、舌があります。舌の大きさは変わりませんから、口の中の容積が小さいと置き場に困ります。でも何とか収まらないといけません。となると、舌は奥に引っ込むか下に下がります。舌は筋肉の塊ですから形を変えることができるのです。

姿勢にも影響

宇治市 歯医者 posture なかむら歯科医院

舌は本来上顎に当たって側方に拡げる作用の一翼を担っているのですが、その働きが無いとその上にある鼻が大きくなりません。また舌が奥に引っ込むと気道が狭くなります。これらのことから、歯列弓が狭くなると呼吸しづらくなります。そうすると無意識に頭を前に出して空気の通りを確保しようとします。これがストレートネック、猫背、骨盤後傾、O脚、扁平足につながります。もちろん睡眠時無呼吸症候群や口呼吸の持続につながる可能性も出てきす。

舌は動く

宇治市 歯医者 tongue なかむら歯科医院

先程述べた通り舌は筋肉の塊です。置き場が後ろや下になっても嚥下や発音はします。その動きは狭いなりに規制されてますから正常から少しずれた嚥下や発音になる可能性が出てきます。歯列弓が普通のままの動きを舌がすると、舌突出癖という癖になり、折角治した歯並びが崩れるリスクが高まります。

口元が寂しくなる

宇治市 歯医者 lonely profile なかむら歯科医院

抜歯すると、そのスペースを閉じるために前歯を後方に移動させることになります。そうすると、唇の厚みが減り、横から見ると顔が平坦になる可能性が出てきます。アジア人は骨格的に口元が少し前にある傾向があるので立体感に欠けるように見えることもあります。また歯列が狭くなると、笑った時に奥歯があまり見えず、スマイル時の歯の見え方が不自然になることもあります。

咀嚼効率の低下

歯列が狭くなると当然上下の歯の接触面積が減りますから、食べ物を効率よく咀嚼しにくくなる可能性も出てきます。

本当に抜歯しなくても治療できるのか

宇治市 歯医者 crowding なかむら歯科医院

一般的な抜歯矯正が選択されやすいのは

・歯を並べるのに10mm以上のスペース不足が著しい歯のガタガタ

・横顔で唇が前に出ている。いわゆるE-lineから2mm以上前方にでている場合

・骨の問題で出っ歯になっていて、上顎前歯を引っ込める場合、本来は外科矯正しないといけないが、外科処置を回避する場合

・骨の問題で受け口になっていて本来は外科矯正しないといけないが、外科処置を回避する場合

これらの場合、抜歯が選択されやすいです。最後の二つは苦肉の策っていう感じです。これらの場合は治療難度がグッと上がるので専門医のところで治療されるとよいでしょう。前歯を引っ込めたいという時に、奥歯を左右一対抜いて前歯を後ろに下げることを希望される方があります。ではどれくらい後ろに前歯をさげられるしょうか?

上の前歯を後ろ方向に動かせる量はせいぜい2㎜です。

歯は顎の骨の中に埋まっています。歯を動かせるのは骨の中だけです。上の前歯が、後ろ方向に動けるのはせいぜい1~2㎜です。それで満足していただければよいですが、前歯を下げたいと考えていらっしゃる方はそれでは意味がないと思われるでしょうか。どうしても下げたいなら、犬歯の後ろの歯を抜歯すると共に、歯が埋まっていた骨も一緒に切除して、骨ごと後ろに下げないと求めることを達成できないと思います。先ほど述べた外科的矯正の適応となります。

スペース不足の矯正治療で抜歯は必須か?

抜歯矯正で抜く歯は、犬歯の後ろの第一小臼歯であることが多いです。その歯の幅はだいたい6.5~7㎜です。通常両側抜くことが多いので、抜歯をすれば13~14㎜の歯を並べるだけのスペースができます。スペース不足が10㎜だったら全然余裕です。余るくらいです。余ったらどうなるかと言えば、空隙ができます。空隙を埋めるように歯を動かします。大抵は前歯のガタガタを治すことが目的になると思います。前歯が綺麗に並んだ時にできる空隙は犬歯と奥歯の間にできます。前歯は並んでいるわけですから、動かすのは奥歯です。でも奥歯は前歯に比べると大きいです。片側2㎜大きな奥歯を前に動かすことはかなりとても難しい治療なのです。わかりにくいかもしれないのですが、カップに入ったゼリーの真ん中にスプーンをズボッと立てることをイメージしてください。スプーンの上に人差し指を置いてカップを平行にずらしてみてください。難しいと思います。傾くと思います。空いた隙間を埋めるために奥歯を平行移動させることは難しいのです。(表現が難しくてすみません。)

IPRという手立てでスペースを確保する

宇治市 歯医者 stripping なかむら歯科医院

IPRはInter proximal Reductionの略で、簡単に言えば歯の端を僅かに削合することです。歯は一番外側にエナメル質という組織があり、知覚がありません。象牙質にくらべて薄いのですが、それでもある程度の厚みがあります。(前歯の端で約0.7〜1.0㎜、臼歯で約1.0〜1.5㎜)歯の端をエナメル質内に限局して僅かに削合することで歯を動かすためのスペースを作ることができます。ただし安全に削れる量には限度があります。基本的な許容範囲は1か所最大0.25㎜です。1本だと0.5㎜になります。片側で前歯は6本、小臼歯は4本ありますから、奥の大きい歯を除くと最大9か所IPRできると4.5㎜のスペースを作ることができます。抜歯して得られるスペースよりも随分少なく感じられるでしょう。物差しで見ると意外とそれなりの量なのです。

傾斜している歯を直立させることでスペースを確保する

人の歯は身体の真ん中に向かって倒れてくる傾向にあります。年齢が上がるにつれ、前歯は若い時こんなにガタガタしていなかった、とおっしゃる方がよくあります。また歯を失ってそのまま放置していると、失った歯の後ろ側の歯は前に向かって倒れてきます。乳歯列や混合歯列では少ないのですが、永久歯に生え揃っている、歯並びと噛み合わせのよくない若年者も基本的に前方に傾いている傾向にあります。前方に傾いている歯を元に戻す方向、つまり後方へ立て直すことでスペースが出来てきます。これは人それぞれなので単位としてお示しすることはできないのですが、左右それぞれ2㎜くらいスペースが出来れば、IPRと合わせて8.5㎜のスペースをトータルで確保できることになります。

抜歯するのと、歯を少し削るのと、どちらがよいですか?

宇治市 歯医者 playing outside なかむら歯科医院

口腔内スキャン、CT・レントゲンなどから診査診断しないと正確なことはわかりませんが、歯並びを治すためのスペース不足を確保するのには抜歯一択ではないと、私は考えています。できるなら抜歯は避けたいと思っています。抜歯を避けた矯正治療を行ったけれど、結果的に抜歯しないと治療結果を得られないこともあるでしょう。特に若年者の場合、抜かないで済めばその恩恵は計り知れないと私は思っています。抜くと決める前に、何医院か診察していただくことをお勧めします。

矯正治療のページ

マウスピース矯正のページ

小児マウスピース矯正のページ

当院では泣いている子どもを抑えつけて治療しません。

2026年2月12日

せっかく予約を入れたのに泣いただけで診てくれないの?

宇治市 歯医者 crying kids なかむら歯科医院

時間を割いて子供を連れて行ったんだから、ちょっと泣いたくらいなら抑えつけてでも診て欲しい、と思われる親御さんは多いと思います。一回こっきりでもう二度と歯科医院に行くことがないのであればそれもいいかもしれません。その自信は親御さんにおありでしょうか?虫歯だけでなく、歯並びや咬み合わせに問題は起こらないと確信はおありでしょうか?また泣き叫んだり、顔を左右に振ったりしている状態で診査できるでしょうか?顔を固定して口を開けさせることはできるでしょうか?

 

それは子どもの心の安全を考えるから

宇治市 歯医者 only child なかむら歯科医院

今すぐやってしまえば早いと、思われるでしょうが、生涯にわたってお口の健康を維持するのに無理なやりようはトラウマになると私は考えています。ですから私は、泣いても押さえてでも、ということはしません。一人で診療台に座れないお子様は治療しません。強い恐怖や痛みの記憶は、歯科恐怖の固定化につながり、将来の通院回避・口腔悪化の悪循環を生みます。治療の精度や予防行動の形成も阻害してしまいます。身体抑制は、笑気ガスの使用、鎮静法、全身麻酔の使用までは行かないが、緊急性の高い場合のみ検討します。しかし私は先に述べたことから抑制は行いません。緊急性が高くて、抑制治療が必要な場合は小児歯科認定医の受診をお勧めします。

抑制治療が良くないと考える理由

抑制治療は子どもに、自分の意思や身体がコントロールできない経験を与え、恐怖や不信感を残します。自己防衛的な記憶として残りやすく、将来的に通院拒否や極度の歯科不安につながる研究的な報告が複数あります。一時的に処置したとしても子どもの協力度はむしろ悪化し、将来にわたる口腔健康管理が困難になり良好な長期結果は得にくいでしょう。窒息、外傷、筋骨格系の損傷といった直接的な危険も考えられます。安全な診療に行うには、受診前にご家庭での言い聞かせが必要です。身体の自由を制限する行為は重大な介入であり、親の同意だけで自明に行ってよいものではありません。

すぐ診療しなければならないのはどんな時か

宇治市 歯医者 trauma なかむら歯科医院

・歯の自発痛(ズキズキ感)虫歯が神経まで進行していたり、膿が溜まっているかもしれません。

・歯ぐきの腫れ、顔の腫れ、発熱、飲食や睡眠が取れない

・こけて歯をぶつけたり、そのせいでぐらついたり、欠けたり、歯が抜けたなど

これらの症状がある時は子ども本人に痛みや腫れなどの症状があるので、比較的治療を受け入れやすく、スムースに診療できます。

発達年齢と治療の目安

0〜2歳(乳歯萌出直後〜2歳頃)

宇治市 歯医者 baby なかむら歯科医院

多くの子は診療チェアに1人で座れず、口を開けて治療はほぼできません。基本方針としてはできる範囲でのフッ化物塗布と生活習慣の指導。お母さんへの指導が主となります。もしむし歯があっても 小さい・痛みがない場合は経過観察や進行止めの塗布となります。哺乳期のこの時期では虫歯の発生は少ないです。既に離乳に進んでいる場合はその与え方、歯ブラシの仕方に問題があるかもしれません。腫れや強い痛み、外傷など緊急時は、口腔外科で全身麻酔下の処置になるかと思います。

3歳前後(約2歳半〜3歳)

宇治市 歯医者 kids2 なかむら歯科医院

言葉の理解が進み、お口開けてね、など簡単な約束ができ始めます。3歳を過ぎると短時間診療台に座ってフッ化物塗布などが可能になったりします。もちろん個人差があります。咬み合わせの問題があればわかるのがこの時期です。受け口はもちろん、嚙んだ時に下の前歯が見えない過蓋咬合は上顎の劣成長と診断できます。哺乳の仕方や哺乳期間の結果が出ます。もしこのような状態であれば、離乳や食育に注力しなければなりません。

4〜5歳

協力度が大きく伸びる時期。多くの子が治療できるようになります。痛みのない、進行遅いむし歯なら削ったりせず、4歳前後まで進行止めなどで管理し、協力可能になってから治療が現実的なラインといえるでしょう仕上げ磨きも勿論必須です。反抗期になるまで仕上げ磨きをしてください。できればフロスも使用してください。受け口の治療に用いる取り外しの装置(ムーシールド、プレオルソ)も成長に応じてにはなりますがこのくらいから始めることが多いです。

受け口の治療、早いに越したことはないが時期がある

ムーシールドやプレオルソの開始の一般的な目安

宇治市 歯医者 muhsield なかむら歯科医院

使用開始年齢はだいたい3歳くらいから可能からとされています。私は早過ぎても、入れてもすぐ外すリスクが高いため、3歳では基本的にはまだ早いと考えています。受け口治療のムーシールドやプレオルソの開始時期は4歳頃〜が現実的ではないかと考えています。それは、夜間装置を入れて眠るという行動が理解でき、習慣化も期待できるからです。また起きている時も1~2時間使用していただく必要があります。小さいうちは、夜間はよいのですが、起きている時は違和感が強く、外す子が多いようです。受け口の治療は装置をきちんと使用していただくとおよそ半年です。改善しないのは使用時間が適切でないか、遺伝的傾向があるからです。

なぜ受け口になるのか

宇治市 歯医者 class3 なかむら歯科医院

哺乳、離乳を通じて舌をはじめとする口腔筋組織の機能獲得ができず上顎が劣成長であるからです。まだ哺乳されている方はなるべく長い期間哺乳をしていただきお子さんの機能獲得を目指してください。適切な哺乳の仕方があります。離乳食も与え方によって大きく機能獲得に差が出ますので、ぜひ勉強してみてください。マタニティー歯科に記載しています。舌圧を使い、口唇圧を排除するというバランス改善で上顎前歯の位置を改善し、反対咬合の改善をサポートするのがムーシールドやプレオルソです。使い分けは術者が選択します。成長期に下顎が大きく成長し、受け口が再発することもあります。成長は予測できませんのでご承知おきください。

「基本は3歳までは“慣らしと予防”、4歳から本格的に。でも痛みや腫れがあれば年齢に関係なく対応します」

という言い方がわかりやすいと思います。

虫歯への対応

穴のある乳歯むし歯でも、協力度が上がるまで進行止め薬の塗布や仮充填を行ったりします。低侵襲で短時間の方法を優先します。できるようになったら治療する。家では仕上げみがき、甘味の回数コントロール、寝る前は水のみ、などの習慣づくりを行ってもらいます。初期う蝕もほぼ同様です。虫歯にはフッ素は有効ではありませんが、虫歯になっていないところについて行います。フッ素よりもご家庭での毎日のケアがとても重要です。進行を止める、遅らせる、が合言葉です。食習慣も虫歯と大きく関わっていますのでダラダラ食いを止める、甘味を減らす、などの対策も取ってください。

小児歯科治療の王道

宇治市 歯医者 hyginist なかむら歯科医院

無理に今ここでやり切るより、

心の安全

将来を考えた通院継続

を優先したプランが小児歯科の王道です。緊急サインがあれば安全な環境で迅速に、そうでなければ経過も診ながら協力度を育て、適切な時期に介入する。この順番で考えましょう。泣き叫んでいる子供を無理に診療することは心に大きな禍根を残します。保護者の方の意向もわかりますが、受診前にご家庭で必ず言い聞かせてからご来院ください。雰囲気にならしていくのであれば、保護者の方やご兄弟の診療や定期健診に同席させたりして来院する機会を増やしましょう。そのためわざと健診時期をずらして頻度を高めてみてもよいでしょう。本格的治療は4歳頃から取り組むのが現実的と言えるでしょう。

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マウスピース矯正が若年者の矯正に向いている理由とは

2026年1月29日

マウスピースで顎が拡がる

当院ではマウスピースを用いた矯正治療を行っています。特に若年者では素材の特性を活かして、歯だけを並べるのではなく、顎のそのものを拡大することを狙っています。顎そのものを大きく出来れば、少し程度のきついガタガタでも、歯を抜かずに並べることが可能になります。とはいえ、歯並びや咬み合わせに疑問を感じたら出来るだけ早くに治療に取り組んだ方がよいです。上顎は10歳で成長をほぼ終えるからです。下顎はタイムラグがあり、もう少し後に成長を終えます。下顎は上顎よりも内側にあります。上顎が大きくならないと、下顎は後ろに引っ込むか、下に伸びるか、上顎よりも前に成長します。ですから早期に上顎を正しい大きさに戻すことが必要です。

宇治市 歯医者 scammon curve なかむら歯科医院

上顎に問題がある兆候は何か

歯並びがガタガタしていたら、顎の大きさが小さいのだとすぐにわかります。小さい頃はそうでもなかった、という方もおられるかもしれません。乳歯の頃、前歯に隙間がほとんどない、キチキチに生えている、もうすでにその頃からガタガタしていた、という場合、年齢があがっても、上顎は前歯が並ぶだけの大きさにならないことの方がほとんどです。上顎の前歯6本の幅の合計は永久歯と乳歯で平均7㎜違います。(下顎で平均5㎜)乳歯の時にそれだけ分すきっぱになっていないと永久歯になって歯はきれいに並びません。小さい時にすきっぱでなければ、歯並びがよくならないと予想出来るのです。

宇治市 歯医者 incisal occlusion なかむら歯科医院

小さい時の受け口も上顎が大きく成長できていないから。

小さい時の受け口は、下顎が前に出ているのではなく、上顎が前に成長出来ていないのです。この成長を妨げるのは舌が上手く機能していないからなのです。舌は通常上顎に付いています。(舌の先は上の前歯の付け根)この位置をキープできないのが原因です。舌を上に付ける筋力が足りていないのです。舌が上顎につくことで、側方、前方に押す力が働き、顎が大きく成長していきます。この力が弱いと唇や頬の力が勝ってしまい、内側に力がかかるので顎が小さくなるのです。舌が持ち上がらないですから、逆に下顎を内側から押しますから、下顎が拡がっていくのです。上下の成長が逆転するのです。日本人の受け口は上顎の劣成長であることがほとんどです。

宇治市 歯医者 suture2 なかむら歯科医院

舌の機能は哺乳で獲得する

嚥下、発音などの舌の機能は、哺乳で獲得します。決して離乳食や、大きくなってから獲得するものではありません。哺乳することで唇や舌の使い方を覚えます。哺乳しないと生きていけません、哺乳するのにはかなりの負荷がかかるはずなのですが、哺乳瓶の出方がよいと、労力を要さずに済みますからトレーニングにあまりなりません。哺乳瓶でも吸うのに負荷のかかるものもありますから、それを選びましょう。母乳でも正しい吸わせ方があります。哺乳期間が短いと、これも訓練になりません。ここを漠然と行ってしまうと成長に良くない影響が出ますし、口ポカンにもなってしまいます。とても大切なのです。

宇治市 歯医者 milk なかむら歯科医院

離乳食でも何とかなると言えば言えますが、忍耐が必要です。

ある意味、哺乳は赤ちゃんの努力がほとんどですが、離乳はほぼ100%親の責任になります。それは正しい離乳食の与え方が、根気が要るからです。どのようなスプーンを選ぶか、量はどの程度乗せるか、から始まり、正しい食事の姿勢をとらせ、下唇にそっとスプーンを当てて唇が閉じるのを待ちます。決して引き抜くことはせず、しっかり捕食するのを待ちます。これをずっと続けるのです。掴み食べを始めるまでずっとです。とても時間がかかると思います。哺乳の代わりに離乳で舌の機能獲得するために、親の労力は人一倍かかります。哺乳の方がある意味楽ですよね。出来る限り長く哺乳による訓練をしましょう。できなければ、根気よく離乳食を与えてください。

宇治市 歯医者 baby 6 なかむら歯科医院

マウスピース矯正装置で、上顎骨の側方拡大はある程度可能。

成長期の若年者においてマウスピース矯正で、歯の傾斜ではなく、上顎骨そのものを前方と側方に拡大できるのは、上顎骨の縫合(正中口蓋縫合と切歯縫合)がまだ開いているからです。思春期前(男子で12歳ごろ、女子で10歳ごろ)であれば、骨がまだ柔らかく、拡大に応じやすい状態なのです。歯にアタッチメントと呼ばれる歯と同じ白い材料を設置することで、歯を通して歯槽骨に力を加えるのです。骨に拡大する力を伝えることができれば、成長を利用して骨レベルでの拡大に適応させることが出来るのです。もちろん歯が並ぶスペースが出来るので、歯も移動させることができます。

宇治市 歯医者 aligner  なかむら歯科医院

治療の成否や安定性を左右する大きなポイント。

舌の機能や呼吸習慣への対応が不可欠

骨の拡大ができて、歯を綺麗に並べることが出来たとしても、舌の低位や口呼吸などの悪習癖が残っていれば、すぐに後戻りしてしまいます。筋肉は前の歯並びに合った動きをします。まだ馴染んでいないからです。筋肉の力は強いのでその力で歯は動いてきます。筋肉の動きをリセットするために必ず筋機能療法(MFT)を平行して行うことが理想です。

宇治市 歯医者 aiube2 なかむら歯科医院

成長が終わってしまうとかなり難しくなる。

成長終了後(高校生〜成人)になると、縫合部分が癒合し硬くなっていきます。そのため骨の拡大は難しくなります。それでも拡大を行っていく方針であれば、急速拡大装置(RPE)という装置を上顎に固定して骨を押し開いていくこともあります。

早期に取り組むメリット

骨の成長を利用して小さな力で拡大出来る

ワイヤーと違って緩徐な力を持続的に骨にかけることが出来るので顎を本来の正しい成長に誘導することが出来す。顎が大きくなれば、抜歯を回避した上に、自然にきれいな歯並びになりやすいです。抜歯しなくてよい可能性が非常に高くなります。

全身の発育にも良い影響

口も身体の器官の一部です。全身と繋がっていて、バランスを取ることに大きく関わっています。お口が整うと姿勢がよくなり、嚥下や呼吸などの不調和が整っていきますから、脳へ好影響を与えます。舌が正しい位置にあり、きちんと機能すれば、いびきや無呼吸症候群なども解消されます。集中力が高まったり、免疫にも良い影響があります。

宇治市 歯医者 snore なかむら歯科医院

問題が大きくなる前なら、装置や期間も最小限で済む。

マウスピースで治療できるので、審美的な負担がほぼありません。ワイヤーに比べると痛みないとは言いませんが、ほぼありません。顎を大きくするという治療でありながらシンプルな治療で達成できます。

子どもの歯並びは様子を見ているだけでは 自然に良くなりません。

成長とともに問題が固定化、悪化していくからです。軽度だったので、成長が終わってから取り組もうとした時、成長と共にどんどん重症化することが多いので、治療期間が延びたり、治療中に不快症状が出たり、抜歯を検討しなくてはならないこともあります。

舌・口唇・頬の筋肉の使い方を治せるのは若いうち

歯並びの悪さは、単なる歯の並びではなく、口呼吸・指しゃぶり・頬杖などの悪習癖が原因になっていることが多いです。成人してからこれらの習癖を治すのはとっても大変です。相当気合いを入れないと、とっても難しいです。三つ子の魂百まで、です。

宇治市 歯医者 playing outside なかむら歯科医院

下顎を拡大させることはできない

成長期の若年者であれば、マウスピースという身体に負荷の少ない材料を用いても、上顎骨を拡大させることがある程度可能です。上顎が大きくならないと下顎は上に顎にブロックされて成長できません。上顎は解剖的な成り立ちから拡大することができますが、下顎はできません。下顎を正しく成長させるためにも上顎骨を正しい成長曲線に戻してあげることが必要です。

マウスピース矯正のページ

小児マウスピース矯正のページ

咬んだ時に下の前歯が見えないのは、よくない咬み合わせです。

2026年1月22日

過蓋咬合(かがいこうごう)

宇治市 歯医者 deep bite なかむら歯科医院

このようなかみ合わせを過蓋咬合と言います。奥歯で咬み合わせた時、下の前歯は先端が少し隠れるくらいが普通です。上、下、それぞれの歯並びはガタガタしていなくても、咬み合わせたときに下の前歯が見えない、あるいは半分くらい隠れてしまう咬み合わせを過蓋咬合と言います。正常な前歯のかみ合わせは2~3mm程度の重なりが理想ですが、過蓋咬合では5mm以上、場合によっては下の前歯が見えないほど覆われています。歯並び自体悪くないと問題ないかと思いがちですが、実は身体にとって様々な問題が起こります。

過蓋咬合だと何がよくないのか

様々な問題の原因となります。

顎関節症の原因となります。

宇治市 歯医者 click なかむら歯科医院

下顎の自由な動きが制限されます。深く噛み込んでいることで、下顎が後方に押し込まれる状態になります。下顎が後ろに押し込まれると顎関節に過剰な圧力がかかり、

・顎がカクカク音を立てる(クリック音と言います)

・口が開けづらい

・口を開けると痛みが出る

・頭痛や肩こり、耳鳴りがする

上記のような症状が出ることがあります。関節の後ろに血管や神経が走行していて、関節が後ろに押されると血流の流れが悪くなったり、神経を圧迫します。その状態が続くと顎の関節は段々変形していくので音や痛みが出ます。身体は苦しいので、顎を前に戻そうとします。そのため歯ぎしりや食いしばりを起こします。

歯へのダメージ(歯の摩耗・破折)

宇治市 歯医者 attrition2 なかむら歯科医院

上の前歯が下の前歯に強く当たり続けることで、下の前歯の先端がすり減ります。これを咬耗と言います。削れ方がきついと神経に近い部分まで削れてしまうこともあり、知覚過敏を引き起こします。痛みが出れば虫歯でなくても歯の神経を取らなければならないこともあります。歯が欠けたり、破折の原因になります。顎が奥に下がっているので、奥歯にも噛む力がかなりかかるので、奥歯も欠けたり、割れたり、被せ物が取れやすくなったりします。歯周病と併発すると、力がかかって揺れやすくなって、グラグラし始めると揺れが止まることがありません。

舌のスペースが狭くなる(口腔容積の減少)

過蓋咬合では、上下の歯が深く噛み合いますから、口の中の空間が狭くなります。立方体をイメージしてください。底辺の面積は同じでも、高さが倍になると、容積も倍になります。逆に言うと過蓋咬合によって容積が半分になると、口の中に収まっている舌の収まるスペースが半分になります。舌の居場所がなくなると、舌は下に落ち込むか、さらに奥に引っ込みます。舌を動かすスペースが小さいので舌の筋力が低下します。機能も低下します。そのため滑舌が悪くなる、飲み込みづらいなどの症状を引き起こすことがあります。舌の動きが悪くなることで、歯並びが悪くなることがあります。顕著なのが子供です。舌が奥に行くことで気道が狭くなるので、鼻呼吸がしづらくなり口呼吸になりやすい傾向にあります。それは睡眠時無呼吸症候群のリスクが上昇することも意味します。

特に子供の過蓋咬合はいけません。

これまで述べたように、過蓋咬合はよくない咬み合わせです。乳歯の時に過蓋咬合であれば、生涯過蓋咬合であることがほとんどです。小さいときに歯並びがキチキチで過蓋咬合であれば、それは上顎の劣成長です。正しく成長していない、ということです。本来子供はすきっぱでなければなりません。乳歯より大きな永久歯が生えてくるからです。成長して大きくなったら空いてくるだろう、と思いがちですがそうはなりません。舌が正しく機能していないからです。舌の機能が働かないと上顎が大きくなれません。舌の機能の獲得は、哺乳の仕方、期間により獲得されます。哺乳の結果が舌の機能に影響を表しています。離乳食の与え方も影響があります。

過蓋咬合だと舌の機能が育たない

先程述べたように、過蓋咬合だと、舌が収まるスペースが物理的に狭くなります。舌を挙上する必要がない、動かす必要がない、ので当然機能が落ちます。使わない筋肉は使いません。舌は安静時(何もしてない時)に上顎に軽く触れている状態が正常です。しかし、過蓋咬合では 舌が上に持ち上がらない(持ち上げる必要がない)ため、舌が下がった位置にとどまりやすくなります。これを低位舌と言います。舌の筋活動が少なくなり、本来の機能(咀嚼・嚥下・発音・姿勢維持など)を発達させにくくなります。

舌機能の未発達が引き起こす問題

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舌が下がることで気道が狭くなり、鼻呼吸が妨げられる。口呼吸やいびき・無呼吸傾向になります。鼻が詰まっているためにやむを得ず口呼吸していることもありますが、口ポカンの大きな原因でもあります。舌は全身のバランスをとっていると言われています。そのため、舌の位置異常により、頭の重心・頸部筋の緊張バランスが崩れますから首の前傾、いわゆる猫背になりやすいです。舌が上顎に持ち上がらないと舌が正しい位置に置けず、空気が漏れてしまい、サ行・タ行などが発音できない構音障害を起こす遠因ともなります。唇・頬・舌の均衡の取れた位置に歯が並ぶのですが、舌の力がないと歯列を押し広げられなくて歯並びガタガタや不正咬合の原因となります。

過蓋咬合は歯並びだけの問題ではない

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舌・呼吸・姿勢・顔貌・全身機能に悪影響を及ぼす全身問題といえます。前歯のかぶさりを浅くして、舌のスペースを確保できれば舌が正しい位置に戻ります。正しい舌位になることで、呼吸や嚥下の機能が整いますから、上顎を大きくすることを考えましょう。上顎は10歳までにほとんど成長を終えます。下顎はその後に成長のピークを迎えます。上顎が正しく大きく成長しないと、下顎も基本的にはそれに合った成長しません。ですから、遅くても10歳までに治療に取り組むことをお勧めします。過蓋咬合は上顎の劣成長であることが多いです。話は少し変わりますが、小さい時期の受け口も、上顎の劣成長が原因です。これも舌が上顎に付かず、内側から外に向かって拡げる力がない舌の機能不足によるものだと考えています。小さい時期に舌を機能回復させるにはまず器から大きくし、その上で舌の筋肉の使い方を覚えなければなりません。ですから咬み合わせの後戻りを防ぎ、機能的に安定した咬合が得るためには舌のトレーニングを平行して行うことが必要です。

過蓋咬合の治療

子ども

成長という武器があります。上顎を大きく成長させて後から成長する下顎が前方に成長しやすい環境を整えます。そうすることで前歯の深い噛み込みが改善されます。合わせて舌・唇・頬の筋肉の使い方をトレーニングし、舌や唇の使い方を覚え、低位舌・口呼吸・飲み込み癖などを改善します。マウスピース矯正で成長を使って治療していくとよいでしょう。

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大人

下顎が後ろにいって、奥歯の咬み合わせが低くなっていることが多いです。顎関節が変形していたり、顎関節症状があるので、下顎を前に戻すことができれば戻すようにします。マウスピースを装着すると咬み合わの高さが、マウスピースの高さだけ高くなります。咬み合わせの高さが挙がると、下顎は前方に誘導されることが多いです。(顎関節の状況にもよりますので、そうならないこともあります。)下顎が前に出れば、奥歯が空きますからその部分を埋めるように、矯正治療か被せ物で噛ませるようにします。下顎が前にでれば、前から見ると下の前歯が見えるようになります。そうして口腔内の空間確保します。ただし、上下の顎の骨の大きさがアンバランスだと、顎の前後の問題が解決しても水平的な問題が解決しません。成長がないので上顎を大きくすることは難しいです。

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マウスピースで矯正って、どう治療するの?

2026年1月15日

マウスピースで歯は動くの?

マウスピース矯正、昨今よく聞きますよね。マウスピース付けておくだけで歯が動くって本当?って思いますよね。でも動くんです。でもマウスピース一つ作って、それだけを付けておくいても歯は動きません。今回はマウスピース矯正に係る素朴な疑問について述べていきたいと思います。

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型取りして歯に合った1枚のマウスピースだけでは終わりません。

マウスピース矯正は歯を動かす計画を、レントゲンやCT、口腔内写真、顔貌写真などを元に作成し、それに沿って、マウスピースを交換していく必要があります。1枚で歯が0.2~0.25mmほど動くよう設計されており、1枚ずつ交換しながら治療のゴールへ少しづつ動かしていくのです。その枚数は歯並びや噛み合わせによって異なります。短期間で終わる人、長期間かかる人それぞれです。

付けたり、付けなかったり、では動かない。

マウスピース矯正では1日22時間以上の装着が必要です。22時間装着しても2時間分元に戻ろうと動きますから、20時間分しか動きません。8時間外していると、24―8=16。16時間分動いて8時間分戻ろうとします。(針金の矯正は外せません。24時間まるまる矯正力が働きます。)装着時間が足りないと、歯が設計通りに動かないだけでなく、次のマウスピースが合わなくなります。治療期間が長くなるだけでなく良い結果が得られなくなります。寝るときだけ、とか家にいる時だけ、では効果が発揮できません。

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食事のときは外します。

マウスピース矯正では、顎の位置を変える時に用いるソリューションが付随したマウスピース以外、食事の時はマウスピースを外します。もちろん歯ブラシの時も外します。着けっぱなしではありません。飲み物も、水以外は外します。お茶もマウスピースに茶渋が付着しますから、基本的に外します。糖類が入っているものなら虫歯の原因になりますから、外して摂取してブラッシング後装着していただきます。

マウスピース矯正でも抜歯が必要なケースはあります。

マウスピース矯正だと重度のガタガタでも非抜歯で治療できる、という認識は誤りです。骨格性の問題があったり、歯の生えている方向、顎の大きさなど、マウスピース矯正単独では難しい症例があります。精密な診断してからになりますが、治療計画や装置の工夫次第で広い範囲に対応可能です。どんな症例でもマウスピースで治せる、と思っている方は多いですが、抜歯を伴う治療計画が組まれることもあります。

歯を少し削ることがあります。

成長が終わっていると、顎は大きくなりません。決まった顎の大きさの中で歯を並べていくことになります。歯を並べるのにスペースが不足している場合、そのスペースを確保する一つが抜歯です。でも抜歯で得られるスペースは多すぎる。そんな時は歯の幅を少しづつ削ることがあります。被せ物や詰め物であればそれを第一候補にします。なければ天然の歯を少し削合することがあります。歯と歯の間を最大1か所0.5㎜エナメル質内で削合します。日本人の平均の幅や左右の大きさを元に場所や削合量を決めます。歯のバランスを考えて整えます。麻酔が必要となるほど削ることはありません。安全性も確立されています。(基本的にお子さんは削りません。)

歯の表面に歯と同じ色の白い材料を付けます。

歯の表面に、虫歯を治した後に詰める白い樹脂を設置します。これをアタッチメントと言います。歯の色ですから目立ちません。マウスピースだけでは歯に矯正力が伝わりにくいのです。アタッチメントを付けることで回転や根の移動など、複雑な動きが可能になります。 診断して最適な力が加わるように形、方向、大きさは1歯づつ異なります。治療後には削って取り外します。アタッチメント設置において歯を削ることはありません。(金属部分削合します。)アタッチメントを取り除く時は特殊なライトを使って歯と材料の違いを鮮明にして材料だけを取り除きます。自分の歯を削ることはありませんのでご安心ください。

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ワイヤー矯正より痛みは少ない

マウスピース矯正では5~7日毎にマウスピースを交換していきます。1枚のマウスピースで歯が0.2~0.25mmほど動くように設計しています。歯を動かそうとしていますからやっぱり軽度の痛みや違和感があります。あまり感じない方もあります。ただしワイヤー矯正よりも痛みは少ないと感じる方が多いです。それは少しづつ動かしているからです。ワイヤーは交換ごとに力が比較的一気に力がかかる傾向にあるので、交換してしばらくの間痛みの出る傾向にあります。

最初の治療計画ですべて終わることは少ない。修正が必要なことが多い。

装着時間、歯の動きの個人差、顎の位置の改善など、治療計画と実際の歯の動きにズレが出たり、別の問題が見つかった場合は、治療目標に向けて改めて治療計画を修正します。元々の歯並びや噛み合わせに多くの問題が内在している場合、一気にすべて改善出来ないので治療目標を分割し、一つの問題が解決したら次の問題に取り掛かる、ということをしていきます。問題が少なければ早く終わりますし多ければ治療期間も長くなります。ステップ毎の治療になると思っていてください。

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治療後もしばらく装置を使う必要がある

がんばって治療を終了してマウスピースとおさらば、と思われるでしょうが、矯正治療後は、必ず保定装置(リテーナー)を装着する期間が必要です。元の位置に歯は戻ろうとするからです。リテーナーを使わないと歯が後戻りしてしまいます。せっかく頑張って整えた歯並びをキープするための最後の仕上げ、ですね。期間は歯を動かした期間と同じです。できればその期間を過ぎても、就寝時だけ使用していただくのがベストです。

唇や舌の筋トレが必要なこともある

お子さんの場合、口ポカンや口呼吸の問題も持っている方があります。マウスピース矯正で歯並びや噛み合わせが良くなってもこれらが原因で崩れていくことがあります。そのためマウスピース矯正と並行して筋機能療法に取り組んでもらわないといけないことがあります。

マウスピース矯正のメリット、デメリット

アタッチメントを設置した上で、マウスピース全体で歯に力をかけます。1枚のアライナーで動く歯は約 0.25mm。きちんと装着時間を守っていただければ5~7日間で次のアライナーに交換します。1枚で動かす量が少ないので矯正力はワイヤーより弱いので痛みは比較的少ないです。透明で目立たず、取り外して食事や歯ブラシをしていただきます。取り外せるので、きちんとコンプライアンスを守っていただけないと治療効果が得られません。

ワイヤー矯正のメリット、デメリット

歯の表面にワイヤーを通すブラケットを設置し、ワイヤーで歯に力をかけます。ワイヤーの形状、太さ、硬さを変更、交換して歯に力をかけます。ブラケットの位置、方向とワイヤーの性状で歯を動かしていきます。ワイヤーを交換すると交換初期に急激な力が強めに加わることもあるので、それが痛みとなって表れることがあります。ワイヤーが見えやすく、歯磨きが難しいこともあるので、適切なブラッシングが出来ないと虫歯ができていることがあります。自分で脱着できないため、24時間力をかけ続けることができます。

ワイヤー矯正でもマウスピース矯正でも同じ生体の仕組みを利用しています。

マウスピースでも十分に歯は動きますし、対応症例もほぼ同じくらいになってきています。マウスピース矯正はワイヤー矯正よりも計画的、段階的にコントロールしやすいというメリットがある反面、装着時間の自己管理が必要などのデメリットもあります。その特性を考えて選択されるとよいでしょう。

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永久歯の数が足らない時はどうすればよいか

2026年1月8日

永久歯の数が足らない、と聞いたらビックリしますよね。

乳歯が抜けてしばらく経つのに永久歯が生えてこないとか、学校検診で指摘されて永久歯の数が足りない先天性欠如を知ることになって受診されることも少なくありません。先天性欠損は、遺伝的要因が主な原因とされていますが、環境的な要因や全身疾患、発生過程の異常も関係していると言われています。先天性欠如の約70〜80%は遺伝的背景があるとされています。家族にも歯の欠損があるケースが多く、常染色体優性遺伝が関与するともいわれます。特に上顎、下顎の第二小臼歯や上顎側切歯の先天欠如は、遺伝性が強い傾向があります。永久歯の先天欠如の頻度は日本人で約7%前後らしいです。

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発生過程での異常(歯胚形成の失敗)

歯は胎児期に歯胚(歯の芽)から発生しますが、この歯胚が形成されない、あるいは途中で消失することで、永久歯が作られなくなります。歯胚の形成は胎生6〜10週に起こるため、この時期の異常(栄養不足、薬剤、感染など)も影響する可能性があります。まれに、母胎の病気(風疹や栄養不良)、特定の薬剤の使用などの要因で歯胚の形成や発育が阻害されることもあります。

多数の永久歯の欠損もある

複数歯の欠如(6歯以上)や全欠如(無歯症)は、遺伝症候群の一部症状として現れることがあります。外胚葉異形成症、Down症候群、クルーゾン症候群、ゴールデンハー症候群など

乳歯はあるのに永久歯だけ欠如するのはなぜ?

乳歯と永久歯の歯胚は別々に形成されるため、乳歯が正常に生えていても、永久歯胚が作られていないことがあります。特に第二小臼歯や上顎側切歯は、進化的に退化傾向にあるとされ、永久歯が欠如しやすい部位になります。

先天欠損があるとどんな影響があるのか

先天的に1~2歯の永久歯が欠損している子どもにおいては、乳歯が抜けてしまう時期、欠損の部位や数、周囲の歯の状態、咬合関係によって、顎の成長に次のような影響が出る可能性があります。

噛む力のバランスが崩れ、顎の成長が左右非対称になる可能性がある

後から生えてくる永久歯のない乳歯が抜けてしまうと、歯の並びに空隙が出来てしまいます。そちら側では噛めないので、反対側ばかりで咀嚼する癖がつき、顎の左右の筋肉の発達に差が生じやすくなります。これにより、顎の偏位(非対称)が起こることもあります。また前後の隣接歯が倒れこんだり、噛み合わせの反対の歯が少しづつ伸びてきて咬みにくくなります。結果として、上下的な顎の成長がアンバランスになります。

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永久歯の欠如により乳歯が長く残る

交換する下顎小臼歯がない乳歯は歯の根が吸収されないので、長く機能し続ける傾向にあります。永久歯の萌出する力で上下方向に顎は成長していくのですが、乳歯のままだと萌出する力がないので高さが確保されません。咬みあわせが低くなり、下顔面の垂直的成長が抑制されることもあります。顎側切歯の先天欠如 があると前歯に隙間ができ、前歯の真ん中と顔の真ん中が合わなかったりするので。顔貌の非対称が起きたりします。

多数の先天欠損がある場合

5〜6歯の永久歯の先天欠如(中等度の先天性欠如)になると、これまで述べてきたことがすべて起きうる可能性が高くなります。乳歯が残っていてくれたら良いのですが、比較的早期に抜けてしまうと成長が終わってから欠損部位を補うのではなく、成長期から顎の発育誘導、咬合育成、歯列形成、審美・補綴などの長期に渡る治療が必要になります。

早期からの対応とフォローアップが重要

先天欠損歯があっても、早期から咬合誘導や矯正治療を行うことで顎の成長を良い方向に導くことは可能です。成長の観察と適切な時期に補綴スペースの確保、空隙の閉鎖を行い、成長終了後の補綴やインプラントが行いやすい環境を整えておくことが重要です。

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部位別永久歯先天欠如の治療方針

哺乳や離乳の時に適切な負荷をかけて口の機能を獲得できているのが条件にはなりますが、顎は親知らずを除き、永久歯の数に合っただけしか大きくなれません。口ポカンは口の機能が獲得できていないので顎は適切な大きさに成長出来ませんから、歯並びはよくないです。先天欠損があれば数が少ない分だけ顎は大きくなれません。

上顎側切歯(上顎の2番目の前歯)

頻度が高い先天欠如部位です。審美的・機能的影響が大きいため、特に早期から治療に取り組む必要があります。上顎の成長は10歳がピークです。ピークを越えると顎は大きくなれません。本来永久歯萌出してくる部分に成長後、インプラントできるだけのスペースを確保しなければなりません。上顎骨の成長時期に矯正治療でスペース確保しなければなりません。成長が終わるまでインプラントはできませんので長期的な管理が必要になります。それまでは矯正の保定装置をしようしていただき、空隙が目立たないようにします。

下顎第二小臼歯(下の奥から3番目)

非常に多い欠損部位です。奥歯なので噛み合わせと骨格に大きな影響を及ぼします。基本的に第二乳臼歯を長期保存します。        永久歯ではないため、将来的な補綴が必要になることが多いです。本来生えてくる永久歯の幅に形態修正することもあります。その乳歯が抜けてしまったら、成長後にインプラントで補綴できるようにスペースを確保するようにします。成長終了までは矯正の保定装置をしようしていただき、空隙が狭くならないようにします。

上顎第二小臼歯(上の奥から3番目)

下顎の同じ歯に比べて欠如頻度は低いが、同様の処置が必要です。基本的には下顎第二小臼歯と同じ対応になります。

下顎側切歯(下の2番目の前歯)

比較的稀だが、左右非対称な咬合になりやすいです。歯の幅は比較的小さいので隣接歯を移動して空いているスペースを閉鎖することが多いです。逆に本来の永久歯の萌出するスペースを、成長が終わるまで保持して、成長後に補綴することもあります。

矯正治療と補綴治療の連携

本来成長するだけの大きさにしたいのでスペースを確保します。永久歯列が完成し成長が終わってから(女子16歳〜、男子18歳〜)インプラント治療するのがベターです。ブリッジも検討する補綴方法ですが、人生の長さを考えると歯を大きく削合することを若年のうちに行うことは悪手だと私は考えます。(下顎前歯に限っては接着性ブリッジという選択肢はアリです。削合量がかなり少ないからです。他の部位への使用は脱落の可能性が高くなるからです。)

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中等度先天性欠如(5~6歯欠如)の治療方針

今まで述べたすべてを行うことになると考えられます。欠損歯が多いと顎の発育が不十分になりますから、本来なるべき顎の大きさまで成長させなければなりません。欠損部のスペースを確保し、欠損部を成長後にインプラントで補綴するという最終目標になります。長期にわたる治療となります。上顎の成長は10歳がピークです。それまでに取り組み、インプラントなどによる欠損部の修復まで7〜10年の長期的管理が必要になることも珍しくありません。必要に応じて筋機能療法(MFT)、上顎急速拡大装置など、将来の咬合や顔貌への影響を最小限にするための取り組みもしていかなくてはなりません。

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早期から取り組むことが超重要

1歯の永久歯の先天欠損であっても、これまでお話した通り覚悟と根気が必要になります。顎の成長を促し、長い生涯を健康に過ごすための取り組みだとご理解ください。治療の開始時期は早ければ早いに越したことはありません。

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なぜ若年者の抜歯を避けて当院では矯正治療するのか?

2025年12月25日

身体の成長と調和を守るため

成長期(特に12歳前後〜中学生)は、顎の骨がまだ発育段階にあり、適切なタイミングでの機能的アプローチにより歯列や顎の成長を誘導できる可能性があります。早期に抜歯をすると、本来可能だった骨の大きさになりません。歯の数に合った大きさにしかならないのです。上顎の成長は10歳までにほぼ終わってしまうのですが、18歳までなら狭い顎を適正な大きさに拡大誘導できる可能性が残っているのです。もちろん6〜9歳ごろからの矯正治療ができていれば、歯列の乱れを未然に防げて抜歯の必要性はかなり減らすことができます。

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歯は臓器の一部

抜歯は不可逆的な処置であり、成長や将来の変化に対応できないというリスクが伴います。小臼歯の抜歯は、口元が引っ込み過ぎてしまう(フラットフェイス)原因になったり、顎の大きさが小さくなって気道容積が減少して睡眠時無呼吸症のリスクを高める可能性が指摘されています。成長が終わり、どうしても抜歯をしないとスペースが確保できなかったり、噛み合わせに不備が生じてしまう、という診断になってようやく抜歯を選択する、というスタンスを当院ではとっています。何が何でも抜歯をしない、ということではありませんが、若年者はまず抜歯をしません。治療後半になって下顎の前方への成長が見込めない、と確定した時にようやく抜歯を検討します。まず歯の保存を前提とした治療計画を立てるのが大原則です。

抜歯が必要になる場合は?

もちろん、すべての症例で非抜歯が可能とは限りません。以下のような場合は、抜歯が必要になることもあります。

1,著しい叢生(スペース不足が10mm以上)

成人でも、上顎を側方に拡げる装置を用いることによってスペース不足を解消できる可能性があります。完全に骨化している場合は抜歯になります。若年者であればマウスピース矯正を使うことで上顎を拡大できます。まだ骨が完全に固まっていないのが、その理由です。でもできれば中学生までに取り組みたいところです。

2,顎の成長が終了しており、拡大・誘導が見込めない成人症例

特に男性で30歳を越えると拡大はほぼ不可能で、抜歯を選択することになります。女性の場合は40代でも可能性はあります。少し外科処置が必要になります。

3,骨格性の上下顎前突や過蓋咬合で、口元の突出感が強い場合

骨格性の受け口は、歯だけでなく、その部分の一部の骨含めて取り除き咬み合わせを治すことがあります。外科的矯正と呼ばれ、成長の終わった頃に治療します。下の前歯が、噛み込むと見えない過蓋咬合は、下顎を前に誘導することで抜歯を避けることができることがあります。ただし横から見てほとんど顎先が首と一体化している場合では、下顎を前に誘導すると同時に上顎の歯を抜歯して上の前歯を下げる必要があります。開咬の治療も、下顎が後ろに引っ込んでいることが多くありますから、下顎を正しい位置に導くことで、歯を抜かずに済むかもしれません。難しいと言われる開咬治療が、あごが自然な位置に戻ることで、歯を抜かずに済むことがあります。

開咬と顎関節の深い関係

奥歯で噛んでいても、前歯が上下で当たらずにすき間ができている状態のことを開咬と言います。

前歯で食べ物がうまく噛み切れない、

発音が不明瞭になりやすい、

口がいつも開いていて口呼吸になっている

という状態です。上下の歯がしっかり噛み合わないため、下あごの位置が不安定になりがちです。そのため顎が後ろにずれやすくなって顎関節に圧がかかり、顎関節にズレが生じ、カクカク音、違和感が出やすいくなります。慢性的な顎のだるさ、肩こり、頭痛につながることもあります。このように見た目が悪いとか、噛み切りにくいというだけでなく、顎関節に負担がかかっていることが多いのです。

宇治市 歯医者 open bite3 なかむら歯科医院

マウスピース矯正が開咬治療にやさしい理由

マウスピース矯正なら、顎関節にもやさしくアプローチしながら矯正治療できます。その理由は

かみ合わせの高さ”を少しずつコントロールできる

マウスピースは全体的に少し厚みがあるので、かみ合わせを少しずつ持ち上げます。マウスピースを装着することで、奥歯ばかりにかかっていた咬合圧を分散でき、あごが楽になります。

あごの位置が自然に“前に戻りやすく”なる

顎関節が圧迫されていた人は、マウスピースによって少しずつ前方・下方にあごが導かれる傾向があります。これは、顎関節が本来の位置に向かって動きやすくなるからです。結果として、後ろに押し込められていた顎関節が前に出ることで楽になって、カクっという音が減ったり、顎が動かしやすくなるなどの変化が見られることもあります。

取り外せるので、筋肉・呼吸のトレーニングと併用しやすい

舌の位置や呼吸、舌の癖、良くない姿勢も開咬の原因になります。それらのトレーニングと並行してマウスピース矯正を行うので、根本的な改善につながりやすいのです。正しくなった位置にあわせて良くない習慣を取り除く、といったイメージです。

歯を動かすよりも顎の位置が変わる方が、実は大きな変化を生む

歯並びがガタガタになっているとスペースが足りないから、歯を抜いて並べましょう、と言われることがあります。でも、実は歯の並ぶスペースは、顎の位置やバランスによって変わることをご存じですか。1本1本の歯を少しずつ動かすのはとても大変ですが、下顎ごと前に動けば、一瞬で大きく動きます。歯を動かすことに変わりはありません。顎の位置やバランスをまず正しく導くことをしてから歯を動かすことを考えれば、歯をたくさん、いっぱい動かす必要が減ります。

余計な移動を少なく済ませる

抜歯を避ける

当院では歯を最小限の移動にして最大限の効果を出す治療を目指しています。最小限の移動は、治療期間の短縮にもなります。そのため十分な診査診断を行います。ただし身体に取ってベストな位置を求めるために、時間はかかってもやらなければならない歯の動きは必ずあります。時間がかかっているのはそのためだとご理解ください。

宇治市 歯医者 mandibur recession なかむら歯科医院

どうして下顎が前に出ることがいいの?

下顎が前にくると、顎関節の動きがスムーズになることで、口腔全体のバランスが整います、上顎が劣成長だと、下顎は上顎より前に出れませんから、下顎は本来あるべき位置よりも後方に押し込まれています。そうすると気道は狭くなります。酸素を多く取り入れるために姿勢を前傾にしたり、口呼吸する、ということになります。睡眠時無呼吸症候群の原因にもなります。また顎関節の後ろを走行する、脳への血管を下顎が後ろにあることで圧迫しているのですが、それが開放されます。脳にとっても良くなります。下顎を本来あるべき位置に戻すことが大切で、そのために上顎が大きくならないといけません。片方だけの治療ではなく上下一対の治療が必要なのはそういったことなのです。

抜かずに残して治療することができれば、それがいちばん自然で価値のあること。

今まで述べてきたように顎の位置を考えた治療を考えていけば抜歯しなくても済むかもしれないということです。下顎が正しい位置にくると、口全体が本来の大きさを取り戻し、歯がきれいに並ぶスペースができる可能性があります。マウスピース矯正などを活用して顎の関節・筋肉・姿勢・呼吸もふくめた全体を見ながら将来的にも健康で美しい歯並びを考えた治療を目指しています。歯が並ばないから抜く、その前に顎の位置は正しいかどうかを是非聞いてみてください。

宇治市 歯医者 child なかむら歯科医院

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多彩な機能を備えたマウスピース矯正

2025年12月11日

矯正治療にはワイヤーとマウスピースの2つの治療方法がある

矯正治療はワイヤー(針金)だけでなく、マウスピースで治療することは一般的になり、変わらない治療結果を得られるようになって久しくなりました。ワイヤーもマウスピースもそれぞれ得意・不得意があり、それをわかった上で不得意なところを極力打ち消す手立てを治療計画に組み込んで治療します。当院ではマウスピースで矯正治療を行っています。

マウスピース矯正の先駆がインビザライン

宇治市 歯医者 screenshot なかむら歯科医院

Screenshot

インビザライン(Invisalign)はアメリカのAlign Technology社が開発したマウスピース矯正の名前です。パイオニア的なブランドです。マウスピース矯正のパイオニア的なブランドです。2024年時点で、世界中で1900万人以上の治療実績があります。アライン社が独自で開発したSmartTrackという素材でマウスピースを作製しています。しなやかでな素材で、光造形で作製されています。また矯正治療の計画をClinCheckというソフトウェアを用いて精密に歯の移動シミュレーション行います。この2点がインビザラインの特徴です。歯の移動を可視化してシュミレーションし、矯正治療の計画を立案できるところが革新的です。個人的な見解ですが、ワイヤー矯正ではどのように動くかをまだ可視化できていないように思います。

インビザラインのちょっと残念なところ

世界中の多くの歯科医院で取り扱われていて、アライン社はそれらの治療のデータを蓄積しています。インビザラインはマウスピース矯正の代名詞として、高い認知度があります。長年の臨床データと研究に基づいて技術革新を進めているようですが、ここしばらくは少し停滞気味のような感じです。Smart Trackというマウスピースの素材は2013年に開発されましたが、今もその素材は変わっていません。

マウスピース矯正の特徴

宇治市 歯医者 action&reaction なかむら歯科医院

ワイヤー矯正とマウスピース矯正は、どちらも歯を動かす治療ですが、どうやって力を加えるかとどう動かすかが全然違います。ワイヤー矯正は引っ張る力、マウスピース矯正は押す力。ワイヤー矯正ではワイヤー(針金)の形と大きさ、そして弾性の組み合わせで動かします。マウスピース矯正はほんの少し今の位置と違うマウスピースをどんどん交換していくことで、徐々に歯を動かします。(1つマウスピースで動かせる歯の移動量はごくわずか。0.25㎜)マウスピース矯正では骨の中を移動する歯の根の部分をどうコントロールしていくかがとても大切です。歯を動かす力には同じだけ戻ろうとする反作用の力が出現します。不要な反作用の力をどう打ち消すかをワイヤー矯正以上に治療計画に組み込まねばなりません。ワイヤー矯正に比べ目立たない、痛みが少ないなど比較的快適な治療ですが考慮すべき点は様々あります。もちろん自己管理は必須です。

Smartee(スマーティー)というマウスピース矯正

ここのところ注目を浴びているマウスピース矯正があります。それがSmarteeです。Invisalignと同じマウスピース矯正の名前です。会社自体は2004年に設立されていますからアライン社より7年後発です。2024年のヨーロッパ矯正学会においてのトレンドは、上顎劣成長の改善と下顎の前方誘導でした。これからその治療をどうしていくか、ということですね。Smarteeは、それに対応できるマウスピース矯正において、あったらいいなという機能を数多く付随させることができるからでした。ですからその学会で一躍脚光を浴びることになりました。残念ながらアライン社は対応できておらず後塵を拝すことになりました。巻き返しを図っているようですが周回遅れの感があります。車産業みたいですね。

新しい素材を使っている

宇治市 歯医者 daynight なかむら歯科医院

マウスピースの素材は2021年に独自に開発された素材を使用しています。薄いシートを2層重ねたものになっていて、Invisalignのものよりもほんの少し硬さを感じます。しかしその分歯との密着が図られて動かしやすくなっています。動かしやすいということは、治療期間も短くなるということです。いろいろなオプションのうち、昼用と夜用で異なる硬さのマウスピースを使用するシステムもあります。日中は柔らかいマウスピース、メラトニンというホルモンが分泌される夜間は硬いマウスピースで歯を動かすように設計されています。歯の移動を効率的に行うために、ホルモンの分泌や日中の装着時の快適さなども考慮しています。​このように、Smarteeのマウスピース素材は、快適性と効果的な歯列矯正を両立するために設計されています。

顎の位置を考慮した設計ができる

宇治市 歯医者 bitewing なかむら歯科医院

Smarteeは、単に歯並びを整えるだけでなく、顎の位置まで調整できる設計が特徴です。日本人は下顎が後ろ、奥に引っ込んでいる方が多いです。いわゆる出っ歯です。奥歯で咬んだ時に、イーってしてみてください。下の前歯がほとんど隠れずに見えますか?普通なら下の前歯の先だけしか隠れません。歯並びはよくても前後的な噛み合わせに問題があるのです。そんな方は、下顎を前に出して上と下の前歯の先端同士が合う少し前に出してみてください。ざっくりいうとそのあたりの位置が本来の下顎の位置です。その位置では奥歯は噛んでいませんし噛めません。でも様々なチェックをして本来の下顎の位置がそこであればそこで噛めるようにした方が体にとっては適切なのです。その位置を決めれたら、その位置を目指した治療を行う機能の付いた装置がSmarteeにはあります。これにより、全体的な咬み合わせの改善や、姿勢の改善にもつながる矯正治療を行うことができます。Invisalignにもその機能が付け加えられるようになりましたが、レディーメイド的なもので個々にあったオーダーメイドの顎の位置付けは難しいようです。

上顎を大きくするサポートのついたマウスピース

宇治市 歯医者 nance なかむら歯科医院

子供さんの八重歯など、歯の並ぶスペースの無い顎を素材の弾性を用いて大きくするマウスピースがあります。体の出来上がっていない、柔らかい骨を主に横方向に拡大することができます。少し大きなマウスピースですが、従来の拡大装置に比べれば薄くて違和感も少ないです。

反作用を消す装置が付加できる

歯を動かす矯正力には同じだけの反作用の力が発生し、それを打ち消さないと良くないことが起こります。その反作用の力をマウスピースの一部を大きくして打ち消す機能をつけることができます。薬で言うと副作用を極力減らすということです。下顎前歯の唇側や上あごの部分です。

舌の位置を覚えさせるなど、子どもの口腔習癖を改善する設計になっている

宇治市 歯医者 tongue clip なかむら歯科医院

乳歯や混合歯列期の矯正治療を行わなくてはならない子どもたちは、舌の定位置が適切ではないところにあります。Smarteeの子どものマウスピースには、舌の先はここに付けておいてください的なランドマークが予め設置されています。マウスピース矯正の期間中に舌先を置く位置を覚える訓練もできるという正に一石二鳥の仕組みが取り入れられています。舌の位置が上に挙がることで気道が拡がり、また顎を拡げるサポートにもなるのでこの訓練はとても大切なのです。口呼吸などの口腔習癖を改善するサポートにもなります。残念ながらInvisalignのマウスピースにはついていません。

マウスピースは矯正治療の一材料にすぎない。

Smarteeの良いところを説明してきましたが、Invisalignが悪いと言っているわけではありません。先駆的なことを行ってマウスピース矯正を普及させてきた第一人者です。ただ機能面では後発メーカーに追い越されてしまった感があるのも事実です。マウスピース矯正の基本を押さえてInvisalignで治療を行えばきちんと治療結果はでます。ただアライン社はブランド戦略を行っているせいか、患者様にご負担いただく額が年々上昇しております。世界的に広く普及しているブランドを選びたい方はInvisalignをお勧めしますが、機能面、リーズナブルさを優先なさる方はSmarteeという選択がよい時代に入ったと個人的には思っています。的確迅速に歯並びを整え、全身の健康を回復するために、よりよい材料を選択することは理にかなったことではないでしょうか。

 

 

インビザラインレッドプロバイダーはマウスピース矯正に必要なステイタスではありません。

2025年12月4日

インビザラインのレッドプロバイダーとは?

レッドプロバイダーというのは、インビザライン社が提供しているプロバイダーステイタスのひとつで、一定数以上のインビザライン症例を行った実績がある歯科医師・歯科医院に与えられている称号です。具体的には過去1年間の症例数が、例えば20症例とか50症例など、インビザライン社にマウスピースを依頼した数を、インビザライン社が独自に定めたランク制度に基づいた呼称です。しかし、これはあくまでインビザライン社へマウスピースの作成を依頼した数の目安です。数が多いからといって、治療の質が保証されているわけではありません。

マウスピース矯正のマウスピースを製造する会社は何社あるでしょう?

日本国内でマウスピース矯正(アライナー)を製造・提供している会社は、少なくとも10〜20社程度存在しています。イン症例数が多くても、ひとつひとつの症例に丁寧に取り組んでいるかがカギです。ビザライン社は世界的なパイオニアで、少し前まで日本でシェア約80%でした。(製造は海外で行われています。)ただ少しづつシェアは落としているようです。アソアライナー、クリアアライナー、Oh my teeth、アクアシステム、など日本のメーカーの他、韓国や中国のメーカーも参入し1強の時代ではなくなりました。1つのメーカーの独自の称号が意味を持つ時代ではなくなってきています。

矯正治療を受ける上で、本当に大切なことは何か

患者さんが矯正治療を受けるうえで本当に重要なのは、診断です。なぜ歯並びが乱れているのか?

骨格?舌癖?呼吸?成長不足?何が原因でそうなっているのかを様々な資料から読み取り、原因を突き止めなければなりません。単なる歯の位置だけの問題ではないからです。原因を取り除かないと根本的な解決ができません。多くの数を見ることで得られる経験も大切ですが、ただ並べるのではなく顎関節や姿勢など全身を含めて診査診断できなければなりません。見た目の歯並びだけでなく、全身との調和を考えた診断できるかが最も大切なことです。ですから当院では顔の写真、全身の写真も撮影させていただきます。身体の歪みを極力取ってから身体能力の差も確認し、その時の噛み合わせの位置を組み込んで治療計画を立案します。

宇治市 歯医者 xray なかむら歯科医院

診断の次に、治療計画をどう立てるかということになります。

歯を動かす距離(量)を把握しなければなりません。たとえば上顎前突で前歯を下げたい場合、どのくらい下げる必要があるのか。そのためには抜歯が必要なのか不要なのかの判断。抜歯をしないのであれば、歯を動かすスペースをどのように獲得するのか。顎を拡大するのか、歯を少し削るのか。抜歯するのであれば無理なく動かせるのかどうか(移動量が大き過ぎないのか)骨の幅の中に収まって動かせるかどうか。最終的に歯の軸が噛み合わせの面に垂直になる動きにできるか。歯を正すのに難しい動きはあるのか、あればどのようにするのか。無駄な動きを無くすため、動かす順番をどうするのか。などなど、骨の中で歯の根がどう動くかを予測して、合理的に動かしていく必要があります。必要に応じてTAD(ミニスクリュー)やMSEなどの選択肢も考えないといけません。

宇治市 歯医者 clin check なかむら歯科医院

体全体との調和を考えた矯正治療

当院では、専門医やプロバイダーの“肩書き”よりも、骨格や歯の位置、噛み合わせや癖までしっかり診断して、身体に無理なく、長く健康を維持できる治療をご提案しています。歯だけを見ずに、全身のバランスや将来の成長まで含めた矯正治療を考えています。きれいに並んでも、体と調和していないでは意味がありません。あなたの体に合った“設計図”を一緒に作っていきましょう。舌の使い方や呼吸のクセが歯並びに影響していることもあります。そちらの訓練も必要になります。

宇治市 歯医者 face distortion なかむら歯科医院

マウスピース矯正の歯の移動に関して気をつけているポイント

マウスピース矯正は、歯の動かし方において設計・制御・患者協力度の三位一体の配慮が不可欠です。ワイヤー矯正とは全く異なります。材料特性を把握した動きを治療に組み込まなければなりません。

移動量は1ステージあたり 0.25~0.33mm以下

マウスピースは弾性変形による圧力で歯を動かすため、一度に動く量を多くしすぎると適合不良を起こします。動きが再現されやすい計画にしなければなりません。基本的に1ステージ0.25mm程度が推奨されています。歯を出す動きや歯を回転させる動きは、難易度が高いので気を配らなければなりません。

歯に力を伝えるためのアタッチメント設計

マウスピースだけでは歯の面に引っ掛かりがないので、歯に動かす力が加わりません。動かす歯に対して歯の表面に力を加えるための小さな白い材料を歯の表面に付けます。これをアタッチメントと言います。どのような位置に歯を動かしていくかを考えてアタッチメントの位置と形、大きさを設計します。動かさない歯にも、不要な反作用の力を打ち消すために、アタッチメントを設置します。反作用の力がどう発生するかも考えなければなりません。

歯根の位置のコントロールを意識

ワイヤーも同じですが、マウスピースは歯冠に接触するだけで、歯の根の向きをコントロールするのは矯正治療ではが難しい。ただしマウスピース矯正ではCTによる根尖位置の確認ができるので、歯の根の並びや方向を意識した調整ができます。最初から歯の根の傾きを想定した動き方を設計に反映させます。

骨幅の許容範囲を超えない歯列の拡大を設定する。

歯を並べるスペースを確保するために歯列を拡大することがあるのですが、歯根が骨から飛び出るリスクがあります。CTにより骨の確認ができるのでこれを確認しながら治療を進めていきます。

IPR(ディスキング)を適切に決める

歯を並べるスペースを作るために、歯の間を削る処置が必要があるかどうかをシュミレーションします。シミュレーションで正確なIPR量を計算します。一か所で0.2~0.5mmが一般的です。エナメル質内に留めます。

装着時間(1日22時間以上)の徹底

ワイヤー矯正と違い、アライナーの力は装着している間にだけかかります。装着時間が不足すると、治療計画通りに歯が動きません。計画通り治療が進まない最大の原因です。適合をピッタリさせるようにアライナーチューイーという材料を使うことを装着時に使用することを習慣化してもらいます。

肩書きではなく、中身で選ぶ時代へ

このように、肩書きは一定の経験や症例数を積んできた証です。しかし、実はそれだけでは本当に安心・安全な矯正治療ができるとは限りません。肩書きやステイタスは参考にはなるけれど、それだけでは不十分です。本当に大切なのは患者さんに合った正確な診断と歯を動かすための設計力と実現可能な計画づくりこそが成功のカギです。根本の原因と体全体のバランスを考慮したうえで、無理なく長く安定する治療計画を立てることが何よりも重要です。

矯正治療で本当に大切なのは、ただ歯を並べることではありません。

シミュレーションの見た目だけでなく生物学的な根拠に基づき、CTやレントゲンを分析に活用して診断に活かし、患者の成長、癖、生活習慣を考慮できるかが重要です。大切なのは「診断」と「治療計画」の質、ということになります。歯だけを並べることはたやすいのですが、全身の健康ということを考えた治療ができる歯科医を選ぶとよいでしょう。

マウスピース矯正のページ

小児マウスピース矯正のページ

若年者の抜歯を避けて矯正治療するのが当院の基本方針です。

2025年11月20日

身体の成長と調和を守るため抜歯を避ける

宇治市 歯医者 model なかむら歯科医院

成長期(特に12歳前後〜中学生)は、顎の骨がまだ発育段階にあり、適切なタイミングでの機能的アプローチにより歯列や顎の成長を誘導できる可能性があります。早期に抜歯をすると、本来可能だった骨の大きさになりません。歯の数に合った大きさにしかならないのです。上顎の成長は10歳までにほぼ終わってしまうのですが、18歳までなら狭い顎を適正な大きさに拡大誘導できる可能性が残っているのです。もちろん6〜9歳ごろからの矯正治療ができていれば、歯列の乱れを未然に防げて抜歯の必要性はかなり減らすことができます。

歯は臓器の一部です

抜歯は不可逆的な処置であり、成長や将来の変化に対応できないというリスクが伴います。小臼歯の抜歯は、口元が引っ込み過ぎてしまう(フラットフェイス)原因になったり、顎の大きさが小さくなって気道容積が減少して睡眠時無呼吸症のリスクを高める可能性が指摘されています。成長が終わり、どうしても抜歯をしないとスペースが確保できなかったり、噛み合わせに不備が生じてしまう、という診断になってようやく抜歯を選択する、というスタンスを当院ではとっています。何が何でも抜歯をしない、ということではありませんが、若年者はまず抜歯をしません。治療後半になって下顎の前方への成長が見込めない、と確定した時にようやく抜歯を検討します。まず歯の保存を前提とした治療計画を立てるのが大原則です。

抜歯が必要になるのは?

もちろん、すべての症例で非抜歯が可能とは限りません。以下のような場合は、抜歯が必要になることもあります。

著しい叢生(スペース不足が10mm以上)

成人でも、上顎を側方に拡げる装置を用いることによってスペース不足を解消できる可能性があります。完全に骨化している場合は抜歯になります。若年者であればマウスピース矯正を使うことで上顎を拡大できます。まだ骨が完全に固まっていないのが、その理由です。でもできれば中学生までに取り組みたいところです。

顎の成長が終了しており、拡大・誘導が見込めない成人症例

特に男性で30歳を越えると拡大はほぼ不可能で、抜歯を選択することになります。女性の場合は40代でも可能性はあります。少し外科処置が必要になります。

骨格性の上下顎前突や過蓋咬合で、口元の突出感が強い場合

骨格性の受け口は、歯だけでなく、その部分の一部の骨含めて取り除き咬み合わせを治すことがあります。外科的矯正と呼ばれ、成長の終わった頃に治療します。下の前歯が、噛み込むと見えない過蓋咬合は、下顎を前に誘導することで抜歯を避けることができることがあります。ただし横から見てほとんど顎先が首と一体化している場合では、下顎を前に誘導すると同時に上顎の歯を抜歯して上の前歯を下げる必要があります。開咬の治療も、下顎が後ろに引っ込んでいることが多くありますから、下顎を正しい位置に導くことで、歯を抜かずに済むかもしれません。難しいと言われる開咬治療が、あごが自然な位置に戻ることで、歯を抜かずに済むことがあります。

開咬と顎関節の深い関係

 

宇治市 歯医者 open bite3 なかむら歯科医院

奥歯で噛んでいても、前歯が上下で当たらずにすき間ができている状態のことを開咬と言います。

前歯で食べ物がうまく噛み切れない、

発音が不明瞭になりやすい、

口がいつも開いていて口呼吸になっている

という状態です。上下の歯がしっかり噛み合わないため、下あごの位置が不安定になりがちです。そのため顎が後ろにずれやすくなって顎関節に圧がかかり、顎関節にズレが生じ、カクカク音、違和感が出やすいくなります。慢性的な顎のだるさ、肩こり、頭痛につながることもあります。このように見た目が悪いとか、噛み切りにくいというだけでなく、顎関節に負担がかかっていることが多いのです。

マウスピース矯正が開咬治療にやさしい理由

宇治市 歯医者 click なかむら歯科医院

マウスピース矯正なら、顎関節にもやさしくアプローチしながら矯正治療できます。その理由は

かみ合わせの高さ”を少しずつコントロールできる

マウスピースは全体的に少し厚みがあるので、かみ合わせを少しずつ持ち上げます。マウスピースを装着することで、奥歯ばかりにかかっていた咬合圧を分散でき、あごが楽になります。

顎の位置が自然に“前に戻りやすく”なる

顎関節が圧迫されていた人は、マウスピースによって少しずつ前方・下方にあごが導かれる傾向があります。これは、顎関節が本来の位置に向かって動きやすくなるからです。結果として、後ろに押し込められていた顎関節が前に出ることで楽になって、カクっという音が減ったり、顎が動かしやすくなるなどの変化が見られることもあります。

取り外せるので、筋肉・呼吸のトレーニングと併用しやすい

舌の位置や呼吸、舌の癖、良くない姿勢も開咬の原因になります。それらのトレーニングと並行してマウスピース矯正を行うので、根本的な改善につながりやすいのです。正しくなった位置にあわせて良くない習慣を取り除く、といったイメージです。

歯を動かすよりも顎の位置を変える方が、実は大きく歯が動く

歯並びがガタガタになっているとスペースが足りないから、歯を抜いて並べましょう、と言われることがあります。でも、実は歯の並ぶスペースは、顎の位置やバランスによって変わることをご存じですか。1本1本の歯を少しずつ動かすのはとても大変ですが、下顎ごと前に動けば、一瞬で大きく動きます。歯を動かすことに変わりはありません。顎の位置やバランスをまず正しく導くことをしてから歯を動かすことを考えれば、歯をたくさん、いっぱい動かす必要が減ります。

余計な移動を少なく済ませる

抜歯を避ける

当院では歯を最小限の移動にして最大限の効果を出す治療を目指しています。最小限の移動は、治療期間の短縮にもなります。そのため十分な診査診断を行います。ただし身体に取ってベストな位置を求めるために、時間はかかってもやらなければならない歯の動きは必ずあります。時間がかかっているのはそのためだとご理解ください。

どうして下顎が前に出ることがいいの?

下顎が前にくると、顎関節の動きがスムーズになることで、口腔全体のバランスが整います、上顎が劣成長だと、下顎は上顎より前に出れませんから、下顎は本来あるべき位置よりも後方に押し込まれています。そうすると気道は狭くなります。酸素を多く取り入れるために姿勢を前傾にしたり、口呼吸する、ということになります。睡眠時無呼吸症候群の原因にもなります。また顎関節の後ろを走行する、脳への血管を下顎が後ろにあることで圧迫しているのですが、それが開放されます。脳にとっても良くなります。下顎を本来あるべき位置に戻すことが大切で、そのために上顎が大きくならないといけません。片方だけの治療ではなく上下一対の治療が必要なのはそういったことなのです。

抜かずに残して治療することができれば、それがいちばん自然で価値のあること。

宇治市 歯医者 mouth piece ortho なかむら歯科医院

今まで述べてきたように顎の位置を考えた治療を考えていけば抜歯しなくても済むかもしれないということです。下顎が正しい位置にくると、口全体が本来の大きさを取り戻し、歯がきれいに並ぶスペースができる可能性があります。マウスピース矯正などを活用して顎の関節・筋肉・姿勢・呼吸もふくめた全体を見ながら将来的にも健康で美しい歯並びを考えた治療を目指しています。歯が並ばないから抜く、その前に顎の位置は正しいかどうかを是非聞いてみてください。

マウスピース矯正

小児マウスピース矯正

歯並びは良いが、噛み合わせが悪いというのはどういうこと?

2025年11月13日

歯並びは良いのに、噛み合わせが悪いってどういうこと?

宇治市 歯医者 upper なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 lower なかむら歯科医院

自分で見ても歯並びは悪くないのに、歯医者で噛み合わせが良くないと言われたことはありませんか。写真をみても、上下それぞれはきれいに並んでいます。学校検診でも、“歯並び”には問題がありません。でも口は上下一対で“噛み合わせ”ます。この噛み合わせに問題のある方が多いのです。

前から見てもおかしくないけれど

宇治市 歯医者 front なかむら歯科医院

この写真をみると、何がよくないかわかりませんよね。上の前歯で下の前歯を少し隠れるくらいが噛み込み具合としては普通です。下の前歯の隠れ具合がこの状態よりもきつくなると噛み合わせとしてはよくないです。見えなくなる程度がきつくなればなっただけ良くなくて、噛みしめや歯ぎしりが症状として現れるようになります。それについては後ほど述べます。話は戻りますが、前から見てこの写真のような状態でも良い噛み合わせと良くない噛み合わせがあります。

宇治市 歯医者 normal bite front なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 open bite なかむら歯科医院

上の写真2つを見比べてください。前歯が噛んでいるか、噛んでいないかの違いがあります。上と下の前歯が噛んでいるのが正しい噛み合わせでグッと開いているのはあまりよくありません。もちろん下顎を前にずらせば上と下の前歯同士当たると思いますが、普通にしていて隙間が出来ているのは、前後的開咬という状態です。縦方向に力がかかるのには歯は上手く抵抗するように出来ています。ただ横方向に力がかかるのは特に奥歯は得意ではありません。横方向に力がかかった時、犬歯、またはその前後の歯が協調して奥歯にかかる負担を減らすようにします。奥歯で摺りつぶしをして食事をするのですが、この噛み合わせでは奥歯に負担がかかるのです。負担がかかり続けると、歯がすり減るか歯が揺れてきます。歯のすり減りが続くと神経までの距離が持続的に短くなっていくことと、歯にヒビが入っていきますから知覚過敏の原因になります。歯の付け根に応力が集中するので、磨き過ぎではなく、歯の付け根が削れてきます。これをくさび状欠損といいます。虫歯は無く、特定のところではなく全体的に滲みるという方は奥歯へ過重な負担がかかっていることが多いです。また横方向に力がかかり続けると歯を支える骨が減っていくため、歯が揺れてきますし、歯茎も下がっていきます。

前歯を機能させないと奥歯に影響する

上下の前歯が少し噛み合っているのが良い状態ですが、噛み合い過ぎているのもよくありません。強く当たっていると下顎を奥の方に押し込めてしまいますから、歯ぎしりや噛みしめを助長してしまいます。適度な前歯の噛み合い具合があります。では前歯で噛むようにすればよいですか、と聞かれます。そう出来ればよいですがずっとそうしていられるでしょうか?前歯は食材を切るという機能で、磨り潰すという機能を持っていません。前歯だけで食事を数回はできても、ずっと続けていくのには無理があると思います。美味しく食事したいですよね。成長期では、上顎の後に下顎が成長して前に出てくるので、成長が終わるまでこのような状態で様子を見ることがあります。でも成長期が終わってもこの状態ならば治療した方がよいでしょう。

下の前歯が見えない咬み合わせ(過蓋咬合)

宇治市 歯医者 deep bite なかむら歯科医院

さきほど述べた噛み合わせると下の前歯の見えない咬み合わせです。色々な程度があります。下からのぞくようにしてみると、下の前歯が上の前歯の裏の歯茎と噛んでいたり、上の前歯の歯と歯茎の付け根当たりで噛んでいたりなど。もちろん上下の歯同士で噛んでいることも。この場合も前歯が機能していませんから、奥歯に過重な負担がかかります。知覚過敏、歯の動揺、歯の破折など引き起こします。下顎が奥に押しやられているので、顎の関節にもよくありません。下顎に問題があるのではなく、上顎が正しく成長しておらず、後から成長する下顎が前に成長できなかった、ということが原因であることが多いようです。成長期に改善しておくことをお伝えするのはこういった理由です。いつでも治療は可能ですが、年齢が上がるにつれ使える手札が少なくなるのも事実です。

分かりやすい不正咬合 受け口

宇治市 歯医者 class 3 なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 1tooth class 3 なかむら歯科医院

受け口はわかりやすいですね。顔貌からも、いわゆるしゃくれという状態であることが多いからです。受け口は遺伝的な傾向があることも確かです。成長期には上顎が先に大きくなって、後から下顎が大きくなります。上顎が大きくなり切れないと、下顎が普通の成長であったとしても受け口になります。このパターンが日本人には多いようです。下の写真のように、1本、または2本だけ逆になることもあります。これも綺麗に歯が並ぶだけ顎が大きくなれなかったのです。永久歯であれば様子を見ても前歯は前に出てきません。このままだと逆になっている部分の歯が上下とも他の歯よりも噛み合わさるので、揺れやすくなります。揺れなければ、噛み合わせが歯でロックされるので、顎の位置がズレる遠因になります。

見えない不正咬合

鋏状咬合 (シザースバイト)

宇治市 歯医者 scissors bite なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 normal bite なかむら歯科医院

上の写真の一番奥の噛み合わせをみてください。上の奥歯が外側に出ています。下の写真が普通の噛み合わせです。上下の歯の噛む面が見えないのが良いのですが、上の写真の一番奥の歯では丸見えです。これを鋏状咬合と言います。鋏状咬合があると顎が右か左にズレて咬み合わせることになります。咬み合わせがズレると、顎の関節に影響が及びます。顎の開け閉めでカクっと鳴ったり、顎が開けづらくなったりすることがあります。顎の関節の後ろには血管や神経が走行しているので、噛み合わせで左右の顎の関節にズレが生じると偏頭痛などの原因にもなることもあります。正しく生えるだけのスペースがなかった、つまり適切に成長出来ていなかったことが原因です。この歯で言うと、14歳臼歯と言います。年齢的には親が知らない内にこうなっていることもあるということです。

交差咬合 (クロスバイト)

宇治市 歯医者 cross bite なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 normal bite なかむら歯科医院

上の歯が、下の歯よりも少し外側にあるのが普通ですが(下)、上の写真では上の歯が下の歯よりも内側にあります。この噛み合わせを交差咬合と言います。今までと同じく、先に成長する上顎が適切に左右方向に成長しなかったために、普通に成長した下顎との噛み合わせに問題が出たと考えられます。奥歯すべて起こる訳ではありません。一番後ろの歯だけで起こることもありますし、犬歯の後ろの歯や6歳臼歯でも起こります。一番後ろの歯だとお年頃に生えてくるので、やはり親が気づかないこともあります。よく見ないとわかりません。

様子を見ても咬み合わせは良くならない

宇治市 歯医者 yugamist なかむら歯科医院

咬み合わせは顎の関節と上下の歯と顎の骨の大きさ、舌、唇、頬に筋肉などで決まります。食事の時だけ前歯で食べるとか、成長を待つだけで噛み合わせを変えることはできません。咬み合わせが良くないと何がよくないでしょうか。咬み合わせがズレると、下顎の位置が前後左右複雑に僅かにズレます。そのズレを補正するために、筋肉に要らない力がかかります。もちろん前か後か左か右か、あるいはその組み合わせか。全部のこともあるでしょう。筋肉は全身つながっています。全身タイツをイメージすると分かりやすいかもしれません。ストッキングやタイツを穿いた時に。ぴったり穿ければ問題ないですが、どこか引っ掛かってしまうと気持ち悪いし、そのズレを治そうとするととても大変ですよね。筋肉もズレた状態のままでいると、使い過ぎる筋肉ができるのでそれが偏頭痛や肩の凝り、腰痛、偏平足、などを引き起こすということも言われています。だから根本の噛み合わせを良くすることが体のバランスを整えることになるのです。

八重歯だけが不正咬合ではありません。

分かりやすい八重歯や前歯のがたつきだけでなく、歯並びは良くても上下噛んだ時の噛み合わせが良くないことがあります。これら不正咬合を正していくことは身体に取って良いことです。いつ治療に取り掛かってもよいのですが、できれば成長期に治療しておけば最も効果的といえるでしょう。ぜひお子さんの噛み合わせをみてください。

マウスピース矯正のページ

小児マウスピース矯正のページ

歯ぐきが見えるのが気になる。

2025年10月30日

笑った時に、歯ぐきが見えるのをガミースマイルと言います。

宇治市 歯医者 gummy smile なかむら歯科医院

ガミースマイル(Gummy Smile)とは、笑ったときに上唇が上がって、歯ぐき(歯肉)がよく見えてしまう状態を指します。審美的な問題として気にされる方が、ことのほか多いです。原因も様々で、それぞれ治療法が異なります。歯科的な治療法と歯科以外の治療法を説明していきます。ただし原因にかかわらず、治療による改善は難しいことが多いです。

ガミースマイルの主な原因

宇治市 歯医者 gummy smile 2 なかむら歯科医院

・永久歯の萌出後も歯ぐきが多く残っていると、前歯の長さが短く見えることがあります。

・成長期に上顎骨の下方への成長が多すぎると、前歯の歯ぐきが露出するようになります。

・上唇を持ち上げる筋肉が強すぎると、唇が大きく動き歯茎が見えたりします。

・前歯の歯列不正や前方向への傾斜がきついと歯ぐきが見えやすくなることもあります。

治療法には

歯冠長延長術

歯ぐきを切除すると共に歯を支える歯槽骨を削って、歯茎を大きく下げるイメージです。歯を長く見せる術式になります。歯肉と骨の両方を削合するので、効果を得やすいですが比較的大きな侵襲がかかります。歯が長く、歯を支える骨が十分にある歯が適応です。ただし今まで口腔内に出ていなかった歯根が口腔内に露出することになるので、知覚過敏のリスクがあります。歯そのものの長さが短いと、歯を支える骨が少なくなり歯が揺れてしまうので、適応症ではありません。

歯肉整形

歯冠長延長術とは少し違い、メスで余分な歯ぐきだけを切除し、歯を長く見せます。ですから比較的低侵襲で行えます。歯を支える骨に問題なく、歯肉だけが多い場合が適応です。こちらも、今まで口腔内に出ていなかった歯根が露出するので知覚過敏のリスクがありますが、歯冠長延長術よりも低リスクです。切除量はさほど大きくできないので、効果は限定的です。

矯正治療

簡単に言うと、矯正力を使って前歯を骨の中にめり込ませる治療です。矯正用のインプラントと矯正用のゴムを用いて歯を押し下げます。期間は1〜2年程度が一般的です。この押し下げに用いる矯正力のコントロールが難しいです。また、ご自身でゴムを使ってもらわないといけないです。骨にめり込ませるというのは、指で歯を押し込むように力を加えていただくとわかると思いますが、骨の硬さにもよりますが難しいです。せいぜい1~2㎜くらいだと思ってもらうとよいかと思います。

ボトックス注射

唇を持ち上げる筋肉にボトックスを注射して上唇の動きを抑制します。上唇の筋肉が強すぎて唇が上がっている場合に適応されます。注射のみの治療になるので、治療に時間はかかりません。ただし永続的なものではなく効果は時間と共に無くなっていきます。3〜6か月で繰り返し治療が必要となります。

上顎の外科的骨切り術

宇治市 歯医者 ope なかむら歯科医院

上顎の前方への過成長が原因の場合、顎そのものを一部切除して後ろに下げます。顎を後ろに下げますから根本的な改善が可能です。矯正治療で、抜歯をして治療することがあります。犬歯の1本後ろの歯を抜歯することが多いのですが、その歯と骨を切除するというイメージです。自費治療で全身麻酔下での手術となります。また噛み合わせに問題がなければ、上が後ろに下がった分、下顎も下げないといけません。上だけがいわゆる出っ歯であれば上だけで済むこともあります。

強くコンプレックスを持っていらっしゃる方は外科的矯正をお勧めします。

顎そのものが前方に出ている方は、外科的骨切り術でないと根本的には解決しないと思います。気にはなるけどそんな大げさじゃない範囲で出来たらいいな、という感じなら、その方に合った治療法で取り組んでみてもよいかと思います。

子どものガミースマイル

ガミースマイルは、成長中の骨格や筋機能の発達と深く関係しており、早期の観察と予防的なアプローチが非常に重要です。気づいたら早めに対処すると良いでしょう。

上顎骨の過成長(垂直的過成長)

上顎は前と下に成長していきます。縦方向により成長してしまうと顔が長く見え、笑うと歯ぐきが露出するようになります。遺伝的傾向があることも多いとされています。

口呼吸・低位舌

宇治市 歯医者 mouth open なかむら歯科医院

口呼吸があったり舌の位置が低い位置にあると、上顎の下方への過成長を誘発するようになります。舌が下から押し上げる力が上顎にかからないからです。根本を突き詰めると哺乳の仕方、哺乳期間、離乳食の与え方、ハイハイの期間、などきちんと順序を踏んで適正にできていないと、アデノイド顔貌、いわゆる口ポカンになってしまい上顎の下方への過成長を促してしまうのです。。

不正咬合

出っ歯(上顎前突)や開咬などの不正咬合も②と同じ理由で起こり、結果としてガミースマイルを引き起こす原因になります。噛み合わせによって唇が閉じにくくなり、笑うと歯ぐきが目立ちやすくなったりします。

子どものガミースマイルに対する対処法

早期発見・早期対処が原則です。成長期における対応は成長を利用した予防的介入がポイントです。

口呼吸の原因除去(耳鼻科との連携)

口ポカンだったらまず耳鼻科を受診しましょう。アデノイド肥大、アレルギー性鼻炎などがあると鼻呼吸ができず口呼吸になってしまうからです。歯科受診の前にまずは耳鼻科で、鼻に問題がないかを確認してください。

小児矯正

宇治市 歯医者 mouth piece ortho なかむら歯科医院

上顎が劣成長で出っ歯、開咬、などの不正咬合になっていることが多く、早い時期に上顎の成長方向を正しくコントロールしていくことが望まれます。マウスピース型矯正は素材のしなやかさを使って痛みなく顎を拡げていくことが出来ます。また最近では色々なソリューションをマウスピースでも併用できるようになりました。(前方牽引装置など)女の子は15歳、男の子は18歳でほぼ成長が終わります。時間はあれよあれよという間に過ぎていきます。時期を逃さず取り組み、骨格的ガミースマイルの進行を未然に抑えるとよいでしょう。

筋機能療法(MFT Myofunctional Therapy)

宇治市 歯医者 aiube なかむら歯科医院

舌の位置、口唇の閉鎖力、正しい嚥下や発音をトレーニングします。簡単なトレーニングで比較的予防効果が高いとされています。例えばポッピングです。舌を上顎につけて吸い上げて“ポン”っと鳴らす。意外と最近の子どもたちは鳴らすことができません。舌を上手く使えないのです。あとは、あいうべ体操などあります。多くの訓練がありますが毎日続けられないと意味がありません。いつまで?と聞かれた時の答えは、永久歯が生え揃うまでです。大体14歳くらいと思ってください。大きくなると子供任せになります。なかなか難しいところです。口呼吸や低位舌を改善し、骨格の成長バランスを整える意味があります。

生活習慣の見直し

姿勢、食事の仕方、呼吸の癖などが骨格成長に大きく影響しています。親が言って、言い聞かせられる時期ですし、食育できる期間です。顎の発達促進、咀嚼筋の刺激で顔面成長を正しく導いてあげましょう。

正しい食事姿勢の習慣化

よく噛んで食べる    。しっかり噛まないといけない食事の提供

猫背などの姿勢の改善        上顎の成長方向に悪影響を及ぼしています。

大人になってからだとそれなりに治療は大変

これまで述べてきたように成人のガミースマイルを改善するのは、どのような手立てでもそれなりに大変です。大きな外科処置による治療を除けば、効果もある程度限定されます。しかしながら子供のうちにその兆候が見られるならぜひ早め早めに対応されると良いでしょう。様子を見ることもありますが、基本的に出来ること取り組みましょう。矯正治療以外の対処法はさほどお金のかかることではありません。しかし家族全体の根気は要ります。腹を据えて取り組んで下さい。治療だけではよくなりません。

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歯を並べるために顎を大きく拡げることはできる

2025年9月11日

答えはイエス!です。

適切な哺乳、適切な離乳、適切な食事ができていれば顎は適切に大きくなり、きちんと歯はならんでいきます。どこかが上手くいっていないと乳歯のうちにもキチキチな歯並びになったり、すきっぱにならなかったり、噛み合わせると下の前歯がみえないような出っ歯になります。口がきちんと成長出来ていないと、お口ポカンになってしまいます。歯がきちんと並んでいるということは、舌、唇、頬などの筋肉が適切に働いているということです。鼻呼吸ができるということは、空気の流れで頭を冷やし、脳を活性化させますし、鼻というフィルターを通すことで体内への細菌・ウィルスに侵入を防ぎ免疫力を上げるという効果もあります。きちんと歯が並ぶくらいの大きさに顎を大きくするのには様々なメリットがあるのです。

受け口にも3種類ある。

アントニオ猪木さんを思い出すと、下顎が前に出ていますよね。その状態を受け口と言います。話し方も、受け口の方は少し特徴があります。原因には遺伝的なものもありますし、そうでないこともあります。末端肥大症というホルモンの関係で下顎が成長している可能性もあります。3種類あると書きましたが、上が正常・下が出ている、上が引っ込んで・下が正常、上が引っ込んで・下が出ている、の3パターンがあります。骨格の問題で言えば、受け口の治療で難しいのは最後の上が引っ込み下が出ているという上下両方に問題のある場合です。骨格的には上下普通で、歯だけが上下逆になっているパターンも存在します。部分的に上下の歯並びが逆転している場合は比較的治療はスムースに進みます。下が普通で上が引っ込んでいることが多いパターンのようです。この場合下が普通ですから、歯に傾きを加えて直すというよりは、上顎を拡げてあげれば受け口を解消することに寄与します。その場合、前にも拡げないといけないのですが、大きな装置を用いなければならないのが難しい所ではあります。

上顎が狭いなら、上を拡げるのが理にかなっている。

噛んで前歯を見てもらうと、普通は上の歯が下の歯より外側にあります。奥歯もやはり上の歯が下よりも外側にあります。歯は骨から真っすぐ生えていますから顎の大きさも、下顎よりも上顎の方が大きいのが普通です。上顎の右と左の6歳臼歯の幅でいうと42㎜が普通です。下顎はそれより15㎜くらい小さいのが普通です。それくらいの差があって上下の歯の並びは普通の噛み合わせになります。大きさには個人差がありますから必ずこれと言う訳ではありません。バランス的にはこれくらいがちょうどよいのです。ただ小さくなると歯がきちんと並ばなくなる可能性が高まりますし、鼻の通り道も狭くなり、口呼吸の原因にもなります。上に合わせてしか普通下顎は大きくなれないことが多いですから、下顎も歯が並ばない、ということになります。ですから歯並びを治すには上顎の大きさがどうなっているかをまず見なければなりません。

上顎骨と下顎骨の違い

宇治市 歯医者 incisor suture なかむら歯科医院

上顎は左右一対の骨で、くっついて1つの形を作っています。くっついた部分のなごりが前後にあって正中口蓋縫合と言われます。また前歯あたりの部分に切歯縫合という左右の骨の継ぎ目があります。だんだん目立たなくなっていきますが、成長期にはこの縫合が開いていることが多いのです。成人になると癒合が進み開かなくなります。下顎は発生初期(胎児期)では左右一対に分かれている状態で発生するのですが、真ん中で癒合し成人では1つの骨になります。通常、2歳前後までに骨癒合が完了し、目立たなくなります。成人になると、縫合線としては見られなくなることがほとんどです。この縫合にアプローチをかけて顎を広げることができるのですが下顎は縫合がほぼ無くなってしまいますからアプローチできません。下顎を拡げることはほぼできません。

上顎は基本的に大きくできますが、できないこともある。

縫合が閉まって、癒合しきっていない時期、成長期であればそこに力をかけて側方に広げることができるのです。前方向へは切歯縫合、横方向へは正中口蓋縫合に力を加え、顎を大きくしていくことができます。ただし切歯縫合は10歳くらい、正中口蓋縫合はティーンの時期がラストチャンスです。前方向への拡大できる期間はとても短いのです。あれこれ考えている暇がありません。ですから10歳になっても八重歯をそのままにしておくと上顎は、歯を綺麗に並べるだけの大きさになりませんから抜歯して矯正治療しなくてはならなくなります。早期に顎を大きくする取り組みをしましょう。

マウスピース(アライナー)を使用して上顎の幅を広げる治療(成長期)

宇治市 歯医者 PE なかむら歯科医院

上顎の歯列や骨の幅を広げる治療を口蓋拡大(Palatal Expansion)と言います。通常のマウスピース矯正と同じで、食事・歯磨き時以外は1日20~22時間装着します。顎をどれだけ大きくするかは診断によりますが、数十枚のマウスピースを作成し毎日交換します。1枚ごとにわずかに外側へ広がったマウスピースで少しずつ拡大させながら歯列の幅を広げていきます。骨の成長のある年齢なので、上顎の骨自体も広がるのです。さきほど述べた正中口蓋縫合に軽い力を継続的に加えることで少しずつ広げるというイメージですね。ですから痛みも少ないです。最大48枚なのでひと月半といった期間です。拡大後は元に戻らないようにリテーナーという装置で安定させます。通常のマウスピースに比べて少し大きくなるという欠点はありますが、期間的には短いですからここは頑張ってもらいます。もちろん取り外し出来ますから食事や歯磨きもしやすく、発音にも影響しにくいです。マウスピースによる骨の拡大は成長期の子どものみとなります。

大人はMSEという手立て

宇治市 歯医者 jacci なかむら歯科医院宇治市 歯医者 MSE なかむら歯科医院

MSE(Maxillary Skeletal Expansionの略)は、上顎(口の上側)を骨ごと横に広げる治療法です。これはマウスピースで拡げるものではありません。通常、上顎の成長は10代前半までにほぼ終わるため、大人になると歯列矯正だけでは上顎の幅を広げるのが非常に難しくなります。軟らかい成長期の骨はマウスピースで縫合を拡げることが出来ますが、縫合が閉じた大人は言わば機械的な力を加えて強引に縫合を広げる、といったイメージでしょうか。特殊な装置を使って骨をゆっくり拡大し、上顎全体を広げます。車を持ち上げるジャッキという道具があります。タイヤがパンクした時に車を一部持ち上げてタイヤ交換するときなどに用います。地面と車の間に入れて少しづつ高くしていくと車の一部が持ち上がります。上顎の真ん中にジャッキみたいな材料をほんの小さなインプラントでねじ止めして固定します。局所麻酔下で行います。その材料を1日1~2回ほどスクリューを使って自分で回してもらいます。数週間から数ヶ月かけて横方向に上顎を拡大していきます。目的の大きさまでなれば、拡大は終了です。その後拡大した上顎を安定させるため、材料は上顎に留めておきます。

MSEの治療のリスク

治療できるかどうかを、歯科用CTスキャン、口腔内スキャン、X線を撮影し、上顎の状態を確認。MSEが適用できるか診断します。上顎の骨が薄いとMSEを取り付けても効果が出ないことがあります。また30歳を越えた男性の方は縫合を開くことが出来ないことがほとんどです。その場合は対象外です。治療中に違和感や圧迫感があったりしますが、数日で慣れることが多いようです。ただ発音や食事で違和感が多少あったりします。まれに思うように縫合が開かないこともあります。

上顎の骨を拡大するメリット

宇治市 歯医者 mse なかむら歯科医院

上顎が狭く、歯が並ぶスペースが足りなかったり(叢生・ガタガタの歯並び)上顎が狭く、下顎の歯が上顎の内側に入っていたり(交叉咬合・クロスバイト)している場合、治療していくにおいて上下の歯並びのみならず顎骨の関係を正していくことが治療の永続性と健康につながります、自然な歯並びを取り戻すため顎にアプローチすることも必要になっているのです。

反作用の力を考えた歯列矯正の治療計画

2025年9月4日

矯正治療における、反作用の力への対策

宇治市 歯医者 action&reaction なかむら歯科医院

矯正治療では、歯を動かすために矯正力を加えます。その力だけ働かすことができればよいのですが、そうは問屋が卸しません。薬でも副作用があるように反作用という副作用が生じます。この反作用の力をコントロールしないと、その歯だけでなく他の歯が意図しない方向へ動いたり、噛み合わせが悪くなったりする可能性が出てくるのです。例えば4人と1人で綱引きをしたとしましょう。どちらが勝つかは明らかですが、1人の方も力を入れますから80% 対20%になります。4人の方は全部の力をだした80%の力しか残りません。20%力を失っているのです。抵抗された20%の力で捻挫したり腰を痛めたりする可能性がありますよね。その20%が反作用です。矯正治療でも同じです。ですから矯正治療では反作用の力を打ち消す工夫が必要なのです。

矯正治療における反作用とは?

宇治市 歯医者 tag of war なかむら歯科医院

矯正力を加えると、動かしたい歯だけでなく、他の歯にも逆方向の力(反作用)が加わることがあります。例えば、奥歯を後ろに動かすと、前歯が前に出てしまうとか、前歯を引っ込めると、奥歯が前に動いてしまうとか意図しない歯の動きの出る可能性を防ぐために、さまざまな対策を取らないといけません。

反作用の力を打ち消す方法には

宇治市 歯医者 ortho rubber なかむら歯科医院

ゴムを使う

よく用いられるのは矯正用のゴムです。小さなものです。奥歯を後ろに動かしたい時に、反作用で前歯が、前に出ないように奥歯と反対の顎の前歯に前後的にゴムを使います。要は後ろにだけ力がかかるようにするために用います。私は主にこのような目的でゴムを使用します。

その他のゴムの使い方

上下の歯をしっかり噛み合わせるようにするためにゴムを使うこともあります。マウスピース矯正でも可能なのですが、ゴムを使った方が早く、治療期間の短縮のために用いることがよくあります。また、一番奥の歯の噛み合わせが逆転している時に上の奥歯の頬側と下の奥歯の舌側に小さな引っ掛けを作って正しい咬み合わせにする時にも用います。これも治療期間の短縮のために用います。

ゴムの装着方法と注意点

基本的に食事や歯磨きのとき以外はつけっぱなし(1日20時間以上が理想)で、マウスピースを外したらその都度交換してもらいます。(伸びて効果が弱まるため)反作用を防ぐために用いていますから、きちんと装着しないと、治療効果が遅れたり、出ないばかりか副作用が現れてしまいます。もちろんゴムの装着位置を間違えないことも大切です。

歯同士で反作用を打ち消すのが難しいこともある。そんな時にアンカースクリューという手立て

宇治市 歯医者 TADs なかむら歯科医院

アンカースクリューって何?

アンカースクリューはTemporary Anchorage Devices(略してTADs)の日本語です。歯を動かす際の固定源、すなわちアンカー(日本語で錨)として使用する小さなネジです。小さなネジ様のインプラントとお考え下さい。Temporaryとあるように、矯正期間中だけ口腔内に設置します。歯に小さなボタンを付けて、アンカースクリューとゴムでつないで使います。先ほど述べたように、歯同士だと反作用の力が少なからず出ます。アンカースクリューは直接骨に接合していますからしっかりした固定源となります。鉄棒に綱を巻き付けて綱引きすると、100%の力で引いても鉄棒はびくともしません。そんなイメージです。

確実に目的とする力をかけることができる。

宇治市 歯医者 anker なかむら歯科医院

矯正治療では反作用の力で、動かしたくない歯も一緒に動いてしまうことがあります。反作用を打ち消しながら歯が動かしていくと時間がかかることがあります。アンカースクリューを使うことで、余計な歯の移動を防ぎ、直接的に力を加えられるため、治療期間が短くすることができます。

どのように埋め込むのか?

特別な手術が必要になる訳でもありません。歯を失った時のインプラント治療のミニ版くらいと思っていただけるとイメージしやすいかもしれません。通常の局所麻酔を使用してアンカースクリューの埋入を行います。予め場所決めしますので1本約15分程度で完了し、すぐに日常生活が可能です。一般的には骨の厚みがあるところに埋入します。上顎の奥歯の頬側や下顎の奥歯の頬側に設置されることが多いです。アンカースクリューは直径1.2~2mm、長さ6~10mmほどの小さなチタン製のものです。矯正治療後にアンカースクリューを取り外します。麻酔をしないこともあります。つまり痛みはほとんどないということです。数分で完了します。

アンカースクリューのケア方法

小さな材料ですが、やはり装着時には違和感が出ることもあります。数日で慣れることが多いようです。埋入する骨の質や噛み合わせ、などにより、稀にスクリューが外れることもありますが、再埋入することで対応は可能です。スクリュー周囲の歯肉が炎症を起こす可能性もありますが、適切なケアで予防できます。長持ちさせるためには、やわらかめの歯ブラシを使ってスクリュー周囲の歯磨きをしっかり行うと共に 歯間ブラシやうがい薬(クロルヘキシジンなど)を活用するとよいでしょう。またアンカースクリューに過度な力が加わると、ネジが緩むことがあるので固いものを噛まないよう心掛けましょう。

矯正治療は、反作用の力をコントロールすることが成功のカギ!

矯正治療では、歯を動かすときに発生する反作用の力に対して適切に対策しなくてはなりません。そうすることで、計画通りに歯を動かし理想的な歯並びを作っていくのですが、そのためにゴムやアンカースクリューを用いなければならないことがよくあります。矯正治療を始める時にはそのことも十分ご理解いただきたいと思います。

反作用の力を利用する矯正治療もある

宇治市 歯医者 suture なかむら歯科医院

歯の並びは噛む面から見ると、Uの字になっているのですが、成長が上手くいかずにVの字になっている方があります。また小さいのに歯並びがガタガタな方がいらっしゃいます。そんな方は顎が小さいのです。小さいうちは成長というジェットエンジンがあります。その力を最大に発揮させて顎を大きくすることができます。顎を拡大させるのです。成長の方向は前と横です。後ろはありません。もともと上顎は幾つかの骨が集合して、成長と共に一つの大きな骨に融合していきます。10歳くらいでほぼ一つになってしまうのですがその時期にマウスピースの力を使ってまだ完全に融合しきっていない骨を拡げることができます。骨を拡げることで歯が並ぶスペースも出来ますし、その上の鼻の容積も広がり、鼻呼吸できる手助けになります。

反作用の力が作用の力になる。

海の中で同じ体形の二人が向き合って手で押し合うとしてみてください。押しただけ相手が向こうに行きますが、こちらも後ろに力がかかり、お互い離れていきますよね。相手に作用の力をかけていますが、相手からの反作用も受けています。上顎を左右に拡げる作用を働かせるのには反作用がない、ということです。何か一休さんの頓智みたいですね。子供のうちに上顎を大きくするのには、反作用の力がかからないので矯正治療するのに適している、ということです。ただしこれは上顎においてです。下顎は元から一つの骨なので左右に拡げることはできません。ですが、上顎が大きくなれば下顎はそれに合わせて成長します。上顎の成長の後に下顎は成長のピークを迎えるからなのです。

小児マウスピース矯正

上顎を拡げる手立ては大人にも実はある。

これはまたの機会にご紹介します。成長期を終えても上顎を左右に拡げることは可能です。ただ年齢や性差により確実とは言えません。しかし大きな福音であることは確かです。早くお知りになりたい方は、MSE、で検索してみてください。

マウスピース矯正

 

小学生の軽度の前歯のがたつきはマウスピースで治療します。

2025年8月20日

一読していただく前の豆知識

実際の治療経過を見ていただきながら、歯並びがマウスピース矯正でどのように治っていったかを見ていただこうと思います。今回は、歯並びが気になるとのことで来院された症例です。お写真の説明に当たって、事前に知っておいてもらいたいことがあります。子供さんの歯を見る時の豆知識にもなりますので是非覚えておいてください。乳歯は白く見えます。英語でmilk tooth    と言います。直訳するとミルクの歯です。文字通りミルクのような白さなのが乳歯です。それに比べて永久歯は少し黄ばんで見えます。一般の方が、虫歯になっているのが、乳歯なのか永久歯なのかを見分ける一つの方法です。

初診時

宇治市 歯医者 6854_hm_Oral front_20240413 なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 6854_hm_Oral upper_20240413 なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 6854_hm_Oral lower_20240413 なかむら歯科医院

来院時は9歳の女の子です。ぱっと見ると下顎の前歯の歯並びが少しガタガタしているのが目につきます。よく見ると下の一番奥歯、6歳臼歯が内側に傾いて生えています。舌は上に挙げてもらっていますが、下の歯並びの内側に収まるには少し小さいように見えます。つまり下顎が少し小さいように見えます。上顎は何の問題も無いように見えますが、真ん中の隣の歯が真下よりも少し外側に向かって生えているようにみえます。上も下も真ん中から3番目の歯、乳犬歯の前後に隙間は無いように見えます。通常、永久歯の前歯は乳歯の前歯よりも幅が大きいです。ですから、乳犬歯が抜けて、永久歯の犬歯が生えてきたら、歯並びの中に収まらないように生えます。八重歯になる可能性が高いのです。子供の歯並びは全体的にすきっ歯であった方が、永久歯の歯並びになった時に綺麗に並びます。

自然な成長だけで顎は大きくならない

大きくなるにつれ成長で顎も大きくなるから、多少ガタガタな歯並びでも良くなるだろう、と思いたいですが、残念ながらそのようになることは極めて少数です。乳歯の時に隙間のないキチキチした歯並び、あるいは乳歯の時点でガタついているようなら、永久歯になってもガタついたままになることがほとんどです。自分のところだけは例外だろうと思いたいのは心情としてよくわかります。でも、顎を大きくする可能性のあるトレーニングはあります。筋機能療法といわれる訓練、そして食育です。前歯を使って噛み切る食事を一品毎食取り入れ、あいうべ体操やカミカミトレーニング、ブクブクうがい、これらを毎日子供に飽きさせず、永久歯の生え揃うまで数年間毎日続ければ成長と共に顎を大きくすることが出来るだろうと思います。歯並びや口ポカンのないお子様にも顎を大きくするのに有効です。ぜひ頑張って続けてもらいたいと思います。

上顎の治療経過

宇治市 歯医者 6854_hm_Oral upper_20240807 なかむら歯科医院

治療開始3か月後

宇治市 歯医者 6854_hm_Oral upper_20241026 なかむら歯科医院

治療開始5か月後

宇治市 歯医者 6854_hm_Oral upper_20241221 なかむら歯科医院

治療開始7か月後

歯の表面に付いている出っ張りはアタッチメントと言われる歯を動かすための材料です。最後の写真には付いていないと思いますが、この時期における矯正治療の目的を達成したのでアタッチメントは外しています。最初の頃、前歯はどちらかと言えば並び方が直線に近いのですが、終了時には丸みを帯びた並び方に変わっています。自然な歯並びは、このような軟らかい丸みを帯びたアーチなのです。真ん中から3番目の歯、乳犬歯の前後に空隙が出来ています。先に述べた通り、後から生えてくる永久歯の犬歯は乳歯よりも幅が大きいので、この歯並びのアーチに入れるには隙間がなければ外に並んでしまいます。この隙間を作るのもこの時期の矯正治療の大きな目的の一つです。

下顎の治療経過

宇治市 歯医者 6854_hm_Oral lower_20240807 なかむら歯科医院

治療開始3か月後

宇治市 歯医者 6854_hm_Oral lower_20241026 なかむら歯科医院

治療開始5か月後

宇治市 歯医者 6854_hm_Oral lower_20241221 なかむら歯科医院

治療開始7か月後

下顎の前歯のガタガタも、治療開始3か月で良くなりました。乳犬歯前後の隙間も治療と共に少しづつ出来ています。上と下の前歯の幅は、下の方が小さいのが普通です。隙間のでき方も上よりやや小さめになっています。歯並びのアーチも丸みを帯びた形に、そして少しづつゆったりしてきています。舌がアーチの中に収まるのにちょうど良いくらいになっています。

乳臼歯は永久歯の臼歯の幅より大きい

今まで前歯のことばかり話してきました。奥歯はどうなん?て疑問が湧きますよね。乳犬歯の後ろ2本が乳臼歯です。一番後ろの歯が6歳臼歯です。(その後ろが14歳臼歯、その後ろが親知らずになります。まだそれは生えていません。)乳臼歯の幅は、その下から生えてくる永久歯の幅よりも大きいのです。虫歯などで乳歯が抜けていない限り永久歯が綺麗に並ぶだけのスペースは確保されています。生えてきた時にできる乳歯と永久歯の差で出来る隙間は、6歳臼歯や14歳臼歯に押されるので自然と塞がってきます。

治療前後の正面の写真とレントゲン写真

宇治市 歯医者 6854_hm_Oral front_20240413 なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 6854_hm_Oral front_20241221 なかむら歯科医院

下の前歯の歯並びが良くなっているのがわかります。下の奥歯が、治療前は内側に向かって生えていますが、治療後は真っすぐ方向に変化しているのが分かると思います。それだけでも舌の置き場が大きくなります。舌の置き場が狭いと、舌は後ろに下がってしまいます。後ろに下がると気道が狭くなります。気道が狭くなる、と呼吸しづらくなるので口呼吸するか、空気を取り入れやすくするために前傾姿勢になります。花の匂いを嗅ぐときに顎先を挙げますよね。そういう姿勢です。彼女の治療前後のレントゲン写真を見ると頸椎が起き上がって姿勢が良くなっていることがわかります。矯正治療をしたことで顎を大きくなり、舌が前方で保持できるので呼吸しやすくなり、姿勢も良くなった、と言えます。

歯並びを治すだけが矯正治療の目的ではありません。

宇治市 歯医者 6854_hm_Cephalo_20240413 なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 6854_hm_Cephalo LA_20241221 なかむら歯科医院

歯並びを治すことで、虫歯や歯周病の元になる歯垢を除去しやすくなり、審美的な改善を図ることができます。それはもちろんなのですが、それだけが矯正治療の目的ではありません。歯が並ぶだけの大きさに顎が大きくなると、呼吸しやすくなり頸椎のバランスが良くなります。頭の重さはおよそ5kgあります。結構ありますよね。ボーリング玉くらいです。それが首の上についている時、ちょうど真上ならバランスが取れますよね。少し前にズレたら、落とさないように首を前に出します。無理なバランスを取り続けると、首の前後の筋肉が変な力がかかり続けます。当然首は凝るし、そのバランスをとるので肩こり、腰痛まで引き起こしてしまいます。呼吸しやすい環境を整えることも矯正治療の目的なのです。

短期間で目的達成できたのは、ご本人の努力の賜物。

もちろんご本人だけでなく、ご家族の協力も必要です。でも本当に頑張ってくれるのは本人です。本人のモチベーションがなければマウスピース矯正は上手くいきません。22時間以上装着してもらわないといけませんし、脱着には気を配らないといけません。ついつい面倒な時もあるでしょう。それでもルールを守って治療に協力してもらえたことに感謝です。いくら診断やゴールの設定、治療計画の立案が上手くいっても、子供さんのマウスピース矯正は、本人のやる気がないと成立しません。子供さんの矯正治療をお考えの保護者の方は載せ上手、褒め上手でいてください。その子の健康を手に入れるために。

保定装置は、乳歯が全て生え変わるまで使用していただきます。

宇治市 歯医者 6854_hm_Retainer front_20250125 なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 6854_hm_Retainer upper_20250125 なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 6854_hm_Retainer Lower_20250125 なかむら歯科医院

歯並びの後戻りの無いように、すべての乳歯が永久歯に生え変わるまで保定装置を使っていただきます。装着時間は少しづつ減らしていき、1~1.5年後には夜間使用にします。

治療期間

目的

歯列不正を正し、永久歯の萌出スペースと舌房の確保する

回数

8回

費用

総計511,500円(税込)

(診査、診断、検査、材料費、経過観察費用、リテーナー費用 含む)

リスク 副作用

乳歯の永久歯への交換があり、その際マウスピースの適合が合わなくなって治療期間が少し延びることがあります。一日22時間以上の装着時間を守っていただけないと、良い結果が得られません。

小児マウスピース矯正

小学生の前歯が曲がって生えている歯並びの治療

2025年7月31日

今回は永久歯の前歯が曲がって生えている歯の治療についてどのように改善していったかを説明していきたいと思います。前歯の4本と6歳臼歯以外は乳歯で、永久歯と乳歯が混在している状態です。同じようなお口の方の治療を考えていらっしゃる方の参考になればと、患者さんとそのご家族から同意の上、お写真を使用させていただいています。感謝致します!

初診時

宇治市 歯医者 6843_mn_Oral front_20240321 なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 6843_mn_Oral upper_20240321 なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 6843_mn_Oral lower_20240321 なかむら歯科医院

お見えになった時は8歳4か月の女のお子さん。下の前歯が上の前歯の裏側の歯茎に当たって痛みがあるということでご来院されました。正面から見ると下の前歯が半分くらい隠れています。上の前歯が少し回転して生えています。前歯が全部きちんと並ぶだけのスペースが無かったので回転して4本萌出しています。真ん中から2番目の歯が内側にあります。下顎は上顎の内側に入って噛むのですが、上の2番目の歯が内側に入っているので、下あごは更にその内側に入らないと噛むことができません。それで下の前歯が上の前歯の裏側の歯肉に当たっていると診断しました。

この時期の歯列不正は上顎の劣成長が原因です。

小学生くらいのお子さんの歯列不正の原因は上顎の劣成長と言えます。上の歯が綺麗に並ぶだけの大きさに上顎が成長していないのです。(下顎は上顎より少し遅れて成長します。)上顎が成長しないと、対になっている下顎が上顎に規制されて大きくなれません。下の前歯がガタつくのは、歯が並ぶだけのスペースに顎が成長していないと言えます。前歯の幅は、大人の歯の方が子供の歯よりも大きいです。だから乳歯の時にすきっ歯でないと永久歯になった時、きれいに並びません。年齢が上がれば、成長するから隙間ができるでしょう、と思うかもしれませんが、乳歯の歯並びの時でキチキチな生え方だと、すべて永久歯になってもその部分のスペースに変化がなくキチキチになることがほとんどです。

宇治市 歯医者 scammon curve なかむら歯科医院

成長空隙と霊長空隙

どれくらいすきっ歯であった方がよいかは上顎と下顎で異なります。上の前歯の場合、糸切り歯(犬歯)から反対の糸切り歯までで隙間の総計が7㎜、下の前歯だと犬歯間で5㎜以上ないと永久歯はきれいに並びません。3歳のときにキチキチだと6歳になってもキチキチなままです。では就学前に何かできることはあるのか気になりますよね。あります。それは食育と筋機能訓練です。それで必ず隙間ができる、ということは言えません。年齢的に自我も芽生え、装置を口の中に入れるということも難しいと思います。前歯に負荷をかけ、刺激を与えることで、顎を大きく前方へ成長させるきっかけを与える。それができること、になります。毎日続けていくことがカギになります。

小児マウスピース矯正で治療開始

前歯4本、6歳臼歯が萌出しているので小児マウスピース矯正という装置を用いて治療しました。今回の治療のゴールは永久歯が適切に並ぶように顎を成長させること。そうすることで上顎と下顎の関係が良くなり、歯茎の痛みは改善されるであろうこと、歯並びも治療に伴い改善されることを保護者の方にお伝えし、同意を得たので治療を開始することになりました。前歯の歯並びも少し気にされていました。

治療の前提の守っていただくルール

食事と歯ブラシ以外の時間はずっと装着していただくことが前提の治療法になります。ですから学校に行っている間もマウスピースを装着してもらわないといけません。小学生にとってはちょっとハードルが高いかもしれません。給食の時には外してもらわないといけませんし、それだけに本人のモチベーションが大切で、保護者だけが乗り気でも治療はできません。

治療開始4か月後

宇治市 歯医者 6843_mn_Oral front_20240909 なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 6843_mn_Oral upper_20240909 なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 6843_mn_Oral lower_20240909 なかむら歯科医院

揺れている乳歯が何本か抜けていますが、随分歯並びがよくなりました。並ぶということはそれだけ顎も大きくなっているということです。顎が大きくなったからといって出っ歯にはなりません。もともと歯が並ばないくらい上顎が小さかったのですから、本来の大きさになったということです。歯に出っ張りが付いていますが、これをアタッチメントといいます。マウスピースだけでは歯に矯正力を伝えられないのでアタッチメントを歯の面に設置します。どの歯に付けるかは症例によって異なります。必ず必要になります。歯に力を伝えて、その力が顎を大きくする働きになるように設計しています。治療終了と共に撤去します。ワイヤー矯正のブラケットに相当するもの、とお考えください。さほど目立ってないと思います。目立たずに治療できるのもマウスピース矯正の強みです。

治療開始8か月

宇治市 歯医者 6843_mn_Oral front_20250106 なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 6843_mn_Oral upper_20250106 なかむら歯科医院

宇治市 歯医者 6843_mn_Oral lower_20250106 なかむら歯科医院

乳歯の奥歯は永久歯よりも幅が大きいので、乳歯が早期に抜けない限り、永久歯の萌出するスペースが足らないことはありません。以前より更に乳歯の永久歯への交換が進んでいます。前歯が永久歯に交換して、それが綺麗に並んでいれば、顎が適切な大きさまで成長したということになります。ご本人、ご家族の取り組む姿勢、努力に感謝です!治療の目的はほぼ達成できたといえます。萌出途中の永久歯が完全に萌出してきたら保定装置と呼ばれる装置に切り替える予定です。すべての乳歯が永久歯に生え変わるまで経過観察していきます。

治療中に起こったトラブル

アタッチメントの脱落

子どもさんによくあるのですが、着脱の取り扱いが雑になって、アタッチメントが脱落することがあります。アタッチメントがないと歯に力を伝えられないので脱落した時には来院していただかなければなりません。医院で本人に着脱の方法はお伝えしますが、ご家族の方からも気を付けるようご指導ください。舌を動かして遊び感覚で外そう、なんてことも聞いたことがあります。原因が何かはわかりませんが、今回アタッチメントの脱落が1回ありました。

マウスピースの破損

今回の場合、治療初期の頃にマウスピースの破損がありました。元々上の2番目の前歯が内側に入っていることで下顎が前に動かしにくかったと思われます。マウスピースを装着することで噛み合わせの規制が無くなり、顎が自由に動かせることで特定の部位に力がかかった、ということだと考えました。前歯の歯並びの改善と共にそのようなことは無くなりました。矯正治療用のマウスピースは軟らかい素材で、噛みしめ用のマウスピースほど強度はありません。

マウスピースが破損した場合どうすればよいのか

マウスピースは5~7日毎に交換していきます。マウスピースが破損した、あるいは紛失した場合の対処です法についてお話します。マウスピースを交換して数日経っているようなら、次のマウスピースに交換します。特にお子さんの場合成長もありますから、適合が悪くなく、遵守事項を守っていただいていれば先に進みます。前に使っていたのに戻る必要ありません。交換してすぐだと困りますが、基本的に交換してすぐだと材料の劣化はないと思います。マウスピースの交換直後の取り外しの時の取り扱いにはくれぐれも気をつけてください。

治療の概要

治療内容

混合歯列期の永久歯が回転している歯(叢生状態)をマウスピースによる矯正治療で改善しました。治療を行ったことで永久歯に全て生え変わった時に、永久歯がきちんと並ぶだけの大きさに上下の顎を拡大することができました。

治療期間

約6か月間、15回(アライナー破損対応、アタッチメント脱落対応、乳歯の抜歯 の回数含む)

費用(自由診療になります。)

522,500円(税込)

診査・診断料、検査費、材料費、経過観察費用(今回は5回分)、保定装置費用、等含む

(原材料費の変更があったため現在の治療費用では 総額 税込577,500円になります。)

リスク・副作用

マウスピース矯正における注意事項(治療開始に先立ち同意書を記載していただきます。詳細を記述していますのでご確認ください。)を守っていただけない場合、歯列不正は改善しません。治療方法の特性上、ご本人とご家族の協力がないと十分な治療効果は得られません。また治療中、アタッチメントの脱落、マウスピースの咬合力による破損の可能性があります。その場合新たな装置ができるまで治療が進まないので、治療期間が延びます。

小児マウスピース矯正のページ

浮指と偏平足と歯並び

2025年6月26日

浮指とは

浮指(うきゆび)は、足の指が地面にしっかり接地せず、宙に浮いた状態になる現象です。歩行時や立位時に指先をうまく使えない状況を指します。浮指があると、足のアーチ機能や体の安定性が損なわれます。この浮指は、不正咬合(噛み合わせの悪さ)と密接に関係している場合があります。

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偏平足とは

偏平足(へんぺいそく)は、いわゆる足の土踏まず(アーチ部分)が縮小しているか、消失している状態のことを言います。通常、足には内側縦アーチと呼ばれる弓状の構造があり、歩行時の衝撃吸収や身体のバランスを保つ役割を果たします。このアーチが平らになり、足底全体が地面に接触することで、いろんな問題が生じます。

浮指や偏平足があるとどんな問題があるのでしょうか。

人間の身体は、足から頭まで一つの連動したシステムとして機能しています。足の指が地面に接触しないと、体を安定させる力が弱くなります。身体の重心が前後や左右に偏ることになるので姿勢が崩れます。そのバランスを取るために足首や膝、骨盤の歪みを生じます。足の指が機能しないと、歩行時にかかとや足の付け根(母趾球や小趾球)に負担がかかりやすくなります。骨盤のズレや歩行パターンの変化により、膝や股関節の負担が増加します。外反母趾やX脚、O脚もどこかに何かの原因があるのです。

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逆の影響で噛み合わせが偏平足や浮指を引き起こします。

噛み合わせが悪いと首や肩、骨盤に負担がかかり、足元にも影響を与える可能性があります。咬み合わせや歯並びが良くないと、顎の位置のズレを引き起こします。そのズレにより頭の位置が変わり、姿勢が崩れ、背骨、骨盤が歪みます。当然体重のかかり方もバランスを欠くので足への負担が偏ります。結果として、足裏のアーチが崩れたり(偏平足)、浮指が起こります。体の重心を安定させバランスを取ろうとするので慢性的な腰痛、首の凝りや肩の凝りなども起こるのです。靴底の片減り(特に内側が減りやすい)や長時間歩いたり立ったりすると、土踏まずやかかとの内側に疲れや痛みを感じます。

足の問題の改善方法には何があるのか

口に問題があると足に何か症状が出ます。足に症状があると体幹に問題が出ています。ですから口のことだけ治療するのではなく、足や背骨のバランスの崩れも治していかなければなりません。具体的なアプローチ方法についてお話していきます。

噛み合わせの改善

歯科で不正咬合を治療することで、顎の位置が正しくなり、全身の姿勢やバランスが改善します。特に、マウスピース矯正装置を使用した咬合治療が効果的です。顎の位置が正しい位置で安定し、全身のバランスが自然と整うからです。噛み合わせを矯正し、姿勢や筋肉のバランスを整えることで、足や体全体の負担を軽減できる可能性が高まります。

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筋力トレーニングとストレッチ

首、肩、腰、股関節、ふくらはぎ、足裏の筋肉を柔軟にすることで、各部位の筋肉の緊張が緩和されます。また骨盤底筋や体幹(コア)を鍛えることで、骨盤と全身の安定性が向上します。正しい立ち方・歩き方を身に付けることで、足の指が地面にしっかりつくようになります。デスクワークの多い方は、椅子に深く腰掛け、足を床にしっかりつけた正しい姿勢を保ちましょう。具体的なエクササイズやストレッチなどは多種多様あります。自分に合うものを見つけ無理をせず、痛みが出ない範囲で行いましょう。過度の体重増加を防ぐために、適度な運動と食事管理を心がけることも密かに大切です。

足のトレーニング

足にはなかなか意識が向きませんが、大人のみならずお子さんの身体のバランスを整えるのに有効です。その簡単にできる改善方法をいくつかご紹介します。足の指を動かし、筋力と柔軟性を向上させるために行うトレーニングになります。

  1. タオルギャザー

足の指でタオルを掴む練習をすることで、指の筋力を強化します。床にタオルを敷き、その上に裸足で乗りましょう。そして足の指を使ってタオルを手前に引き寄せます。10回繰り返したら、逆の足でも行う。両側同時に行ってもよいです。慣れてきたらタオルの端に軽い重りを置いて負荷をかけていきましょう。

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  1. 足指グーパー運動

いわゆる足指じゃんけんです。足を床につけて座るか、床に座って足を伸ばす。足の指を大きく開き(グー)、次に指を曲げて閉じる(パー)。これを20回繰り返す。慣れてきたら、足指でペンやビー玉を拾う練習も追加すると効果的です。

  1. つま先立ちエクササイズ

両足を腰幅に開いて立ちましょう。それからゆっくりとかかとを上げて、つま先立ちになる。2~3秒キープした後、ゆっくりとかかとを下ろす。10~15回を1セットとして、1日2セット行ってください。安定しない場合は壁や椅子に手を添えてもらって大丈夫です。

  1. ヒールウォークとトーウォーク

ヒールウォーク(かかと歩き)

つま先を浮かせた状態で、かかとだけで歩く。それを10~15歩を2セット行う。

トーウォーク(つま先歩き)

つま先立ちの状態で歩く。10~15歩を2セット行う。

ただそれだけではなかなか続かないので、昔ながらの雑巾がけで掃除を行うことが趣味と実益を兼ねることになるでしょう。

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適切な靴を選びましょう。

靴の選び方も重要です。足にフィットする靴を選ぶこと。足指が自由に動く、幅広の靴を選びましょう。特に長期間履く靴は、快適さと健康を優先して選ぶようにしてください。また足裏のアーチをサポートするインソールの活用が足への負担を軽減に寄与しますから、立ち仕事や運動時には適切なインソールを活用することもご検討ください。

小さな子供の靴選び

小さな子供の靴選びは、足の成長をサポートし、正しい歩き方を促すためにとても重要です。子供の足はまだ柔らかく発達途中なので、不適切な靴を履かせるとそれだけで偏平足や浮き指、外反母趾などの原因になることがあります。子供の靴選びの基本ポイントを記載します。

1.正しいサイズ

靴のサイズは足の長さより1cm程度余裕を持つこと。これは、つま先の成長スペースと歩く際の足の動きを考慮しています。子供の足は早く成長するため、特に成長著しい小さな時期は2~3ヶ月ごとにサイズを測定して靴を見直すとよいでしょう。サイズ確認のポイントは

足を靴に入れた状態でつま先部分に1~1.5cmの余裕がある。

靴の中でかかとが動きすぎない。

足幅(ワイズ)も合っていること。

この3点になります。

2.軽量で柔軟性がある

子供の足は筋肉が未発達のため、軽くて柔らかい素材の靴が理想的です。靴底は適度な柔軟性があり、足の動きにしっかりと追従するものを選びましょう。

3.かかと部分がしっかりしていること

かかとをしっかりホールドする部分が硬めで、安定性のあるデザインを選びましょう。かかとが固定されると、足首が正しい位置に保たれ、歩行のバランスが改善されます。

4. 足指が動かせる大きさ

足指の動きはバランス感覚や足の筋力を発達させるために重要なので、つま先部分が広く、足指が自由に動かせるデザインを選ぶとよいでしょう。

5.滑りにくい靴底

靴底に適度なグリップ力があり、滑りにくい素材を使用していることが大切です。特に小さな子供は転びやすいため、安全性を高める靴底を選びましょう。

年齢別の靴選び

1.よちよち歩きの時期(1歳前後)

足の骨が未発達で柔らかい時期ですから、この時期の靴は「保護」と「柔軟性」を重視します。

靴底は薄く柔らかいもの。

靴全体が軽量で足にフィットするもの。

足首を支えるデザイン(ハイカット)

が適しています。

2.歩き始め~活発に動き回る時期(2~3歳頃)

歩行が安定してくるため、安定性と耐久性を重視する時期です。

かかと部分がしっかりしているもの。

クッション性のある靴底で、衝撃を吸収するもの。

足指が動かしやすく、つま先が自由に広がるもの。

がよいでしょう。

3.幼児期以降(4歳~小学生)

活動量が増え、走る・飛ぶなどの動きが増えるので、衝撃吸収と足の保護が優先事項になります。

つま先部分が補強されているもの(つま先をぶつける機会が多い)。

通学や運動に適した靴(運動靴など)

を選びましょう。インソールが交換可能な靴も便利です。

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靴選びの注意点

成長に合わせて定期的に靴を交換しましょう

子供の足は成長が早く、半年から1年でサイズが変わることがあります。小さい靴を履き続けると足の変形や成長障害の原因になるため、定期的に確認した方がよいです。

古い靴の使用は避ける

靴底がすり減った靴や、兄弟のお下がりは形が変わっているため、体のバランスが崩れてしまう可能性があります。

靴の履きやすさ

子供が自分で脱ぎ履きしやすいマジックテープ(ベルクロ)やゴムバンドタイプが簡単に着脱でき便利です。きちんと履いているかのチェックは小さいうちは必要です。

新しい靴に交換する時は靴を履いた状態で歩かせ、足が靴の中で滑らず、安定して歩けているかを確認しましょう。

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小児口腔育成のページ

足に問題があると,口にも問題があります。

2025年6月19日

不正咬合と足には意外な関係がありますと書くと、そんなわけないでしょう、と思われると思います。それはそうです。場所が全然違いますからね。でも噛み合わせや歯並びが悪いと、体全体のバランスや姿勢に影響を及ぼし、それが足や歩行にまで影響を与えることがあるのです。

姿勢への影響

噛み合わせが悪いと顎の位置がズレます。そうすると頭の位置もズレます。体は頭の位置を正そうとして首や背骨を使ってバランスを保とうとします。左右対称、前後のバランスを保つのに不均等な筋肉の使い方、背骨のズレを招いてしまいます。これが全身の姿勢に影響を与え、腰や膝、足にまで負担をかけること理由になるのです。

噛み合わせが悪いと頭が傾く

体を水平方向に輪切りにしたとしましょう。この時の歯の噛み合わせている点を繋げると面になります。これを我々は咬合平面と言います。噛み合わせが悪かったり、片方の歯ばかりで噛む癖がついていると、左右の噛み合わせの高さに差が出ます。そうすると咬合平面、つまり頭が噛み合わせの低い方に傾いて地面に平行でなくなります。(噛み合わせの高さが低い方に頭が傾きます。)当然両目を繋いだ面も傾きます。人間は目線が傾いたままではいられません。歩行も困難になってきます。身体のバランス感覚が、無意識のうちに目線を戻そうとして姿勢が悪くなってしまうのです。(目線を平行にするために首や肩の筋肉、頸椎を使って真っすぐにしようとします。)こうして筋肉の使われ方に左右差が出て、頸椎にズレが出ます。

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筋肉のバランスの崩れが肩こり、腰痛の原因になる

このように咬み合わせがズレることで、口やその周囲の筋肉(咀嚼筋、首の筋肉、肩の筋肉)が首や肩の筋肉がバランスを取ろうとして左右前後不均衡になります。常にどちらか一方が緊張した状態が続きます。この筋肉のバランスの乱れが、頭の傾きや姿勢の悪化を引き起こします。今更ですが体は全部つながっています。骨も関節を通して頭蓋から指まで。頸椎の傾きを正すために胸椎が傾きます。胸椎の傾きを修正するために腰椎が傾き、それを修正するために骨盤が傾きます。骨盤が傾くと足の長さで左右差が出ます。その左右差を正さないと直立できません。骨は単独で動くことはできません。筋肉を使いますがその筋肉の使い方がバランスを欠き慢性的に続くので腰痛の原因になります。肩こりも同じメカニズムといえます。

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咬合平面の傾きは顎関節の変形を招く

歯並びの悪さや不正咬合でも起こるのですが、咬合平面が傾きは左右どちらかの噛み癖でも起こります。そうすると顎関節に負担がかかります。本来顎関節は親指のように丸みを帯びた形をしていますが、細くなったり鋭利な形に変形していきます。下顎が後方へ押し込まれることで呼吸しづらくなります。舌の位置も後ろにいくので気道が狭くなります。呼吸のため、気道確保のため下顎を前方にもっていこうとするので、ストレートネックになります。頸椎は横から見ると本来、少し傾斜のある傾きをしています。臭いを嗅ぐときに顎を突き出しますよね。そんな姿勢です。頚椎の歪みは背骨全体に影響を与え猫背などの原因になります

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顎関節症のページ

筋肉はつながっている

全身の筋肉はつながっています。その概念を簡単にお話します。口周囲の筋肉の使い方の歪が全身に及ぶという概念です。難しければ飛ばしてくださいね。

ディープフロントライン(Deep Front Line, 通称DFL)

アナトミー・トレイン(Anatomy Trains)という筋・筋膜のつながりの概念の一つで、体の中心の深部を縦に走る筋膜のつながりのことです。正しい姿勢の維持や安定性に重要な役割を果たします。関係する筋肉・組織は下から、後脛骨筋(こうけいこつきん)、長趾屈筋(ちょうしくっきん)、腸腰筋(ちょうようきん)内転筋群、骨盤底筋、横隔膜(おうかくまく)、腹横筋(ふくおうきん)、頚長筋(けいちょうきん)、斜角筋(しゃかくきん)、舌骨筋(ぜっこつきん)になります。

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ディープフロントラインと姿勢・不調の関係

かみ合わせによるズレを正そうとして頸部の筋肉が緊張していると、肩こりを引き起こしたり、腸腰筋や骨盤底筋の働きが低下すると、骨盤の安定が失われ腰痛を引き起こしたりします。ディープフロントラインが弱まると、頭が前に出る姿勢になりやすく、猫背やストレートネックを招きます。

バックフロントライン(Back Functional Line, BFL)

こちらもアナトミー・トレイン(Anatomy Trains)の概念の一つで、背面を斜めに交差する筋膜のラインを指します。体の背面を斜めに走る筋膜のつながりで、主に上半身と下半身を連動させる役割を持っています。実は日常の動作にも重要な影響を与えます。広背筋(こうはいきん)、大臀筋(だいでんきん)、腰背筋膜(ようはいきんまく)、ハムストリングス(特に大腿二頭筋)左上半身と右下半身、右上半身と左下半身を交差する形でつないでいます。バックフロントラインも筋肉のバランスが悪くなると体幹が安定せず、猫背や反り腰になりやすく、また腰痛の原因にもなります。骨盤の左右差や歩行のバランスが崩れる原因になります。

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足への影響

ちょっと難しかったかもしれませんが、全身の筋肉はつながっているので、首や肩が緊張すると、その負担が脊椎に波及し、猫背や反り腰のような姿勢異常を引き起こします。また骨盤が前後や左右に傾くことで、下半身の筋肉や関節に影響が及びのです。骨盤のズレがあると、片方の脚が短く感じたり、歩行の際に足への体重のかかり方が左右非対称になります。結果として、足裏のアーチ(縦アーチや横アーチ)が崩れ、扁平足や足底筋膜炎、外反母趾などの問題を引き起こします。この筋肉の緊張が足や脚の筋肉にも影響を与え、歩き方や足の痛み、さらには扁平足や外反母趾などの足の問題に繋がることがあります。当然歩行パターンが変化することがあります。不自然な歩き方が続くと、足裏や膝、股関節に負担がかかることになりますし、足の使い方や体重のかかり方が偏り、足の疲れや痛みを引き起こすことがあります。

不正咬合の改善と共に、間違った使い方になっている筋肉を改善していくことが必要

改善方法としてまず咬合平面の修正を含めた噛み合わせを矯正治療により正し、頭部のバランスを整えます。根本の治療をすることで筋肉バランスが改善されますから、姿勢や足、全身への負担を軽減できます。間違った筋肉の使い方をリセットするために体全体の整体や理学療法を併用するのも効果的です。整体だけでは良くないです。一時良くなっても、根本の改善がなされていないのですぐ元に戻ってしまいます。全身の筋肉を強化し、柔軟性を高める(ストレッチ)ことで、不正咬合の影響による体の負担を軽減します。足の状態を確認し、適切な靴やインソールを使用することで、足の負担を軽減していくフットケアも大切です。

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足の症状が出ている時は口に問題があるかもしれません。

今まで述べてきたように自覚症状はなくても口の問題が足に出ていることがあります。

足裏の痛み(足底筋膜炎)

不正咬合による体重のかかり方の偏りが足裏に過剰な負担をかけ、炎症を引き起こします。

扁平足

姿勢の歪みが足裏のアーチを崩し、長期的には扁平足になることがあります。

浮指

浮指(うきゆび)は、足の指先が地面にしっかり接地せず、宙に浮いた状態です。

外反母趾

体重のかかり方が一部に集中することで、親指に圧力がかかり、変形が進む可能性があります。

O脚 X脚

骨盤の歪みかもしれません。

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扁平足や浮指、体幹エクササイズ、靴選びについてはまたの機会に。

子どもにとって良い食事

2025年5月29日

子どもにとって良い食事を考えます!

食生活は大切なことほど簡単、手間もかからず経済的にも誰でもできることです。小さな問題ほど、手間もかかり難しくなります。順番を間違うと難しくなってしまいます。特にこれから述べる1~4番までが大切になります。それ以降に述べる5~8番は1~4番ができるようになってから見直してみてください。

1,子どもの飲み物は 水・麦茶・ほうじ茶

成長期の子どもは水分の入れ替えが大きく、代謝が激しいので水分欲求が大きいのが特徴です。従って飲み物の選択はもっとも大切になります。飲み物は水分を補給するものであってカロリーを摂るものではありません。飲み物でカロリーを摂ってしまうときちんと食事をしなくなってしまいます。飲み物はカロリーの無い水、麦茶、ほうじ茶などにしましょう。

2,朝ごはんをしっかり食べさせる

朝食は必ずご飯とみそ汁を食べさせてください。忙しい場合は前夜のご飯とみそ汁を温め直せば充分です。復職は焼きのり、納豆、佃煮、梅干し、ふりかけなど常備食を利用しましょう。食事を作る時間、食べる時間がないときはパンも仕方ありません。食べさせないよりはいいでしょう。ただしパンはお菓子を食べさせているようなものです。常食は好ましくありません。

3,子どものおやつは食事

子どものおやつは4回目の食事です。4回も食事を作るのは大変ですから簡単な食事と考えましょう。おにぎりやのり巻きがベスト。あるいはうどん、そば、さつまいも、トウモロコシ、せんべいなどの穀類、イモ類を中心にしましょう。砂糖の入ったお菓子や油脂類の多いお菓子は極力控えたいものです。スナック菓子と清涼飲料水(スポーツ飲料も含む)は絶対に買わないようにしたいものです。

4,カタカナ主食は日曜日限定

ラーメン、パン、シリアル、パスタ、ピザ、ハンバーガー(焼きそば、お好み焼き)など油型の主食は週1~2回までにしてください。カタカナ主食は副食としてもよくありません。

5,副食の基本は野菜、海藻類

副食は季節の野菜、海藻類、イモ類などを中心にします。野菜料理は煮物、和え物、お浸しなど、油の少ないものを中心にしましょう。

6,動物性食品は魚介類を中心にする

動物性食品は魚介類を中心にしましょう。肉や食肉加工品、乳製品などは控えめにしましょう

7,未精製の米を常食にする

可能であれば米は未精製のご飯を常食にしたいものです。一番のお勧めは5分づき米です。栄養素は十分に残っているにも関わらず、比較的白く一般の電気炊飯器で炊くことが出来ます。あるいは7分づき米や胚芽米などもよいでしょう。いずれにしても家族全員が食べられるものにしたいものです。

8,食品の安全性にも配慮する

無理のない範囲で食品添加物、農薬、ポストハーベスト農薬などに配慮したいものです。

子どものおやつについて

簡単に分類してみました。

おすすめ

おにぎり、水、麦茶、ほうじ茶

もち、うどん、そば、さつまいも、じゃがいも、トウモロコシ、せんべい(塩味、しょうゆ味)

ややおすすめ

栗、甘栗、くるみ、入り豆、ぎんなん、松の実

たまには

季節のくだもの、ドライフルーツ、緑茶

まれにしておきましょう

和菓子(まんじゅう)、あめ、ガム

特別な日のお楽しみ

洋菓子(ケーキ、クッキー、アイスクリームなど)揚げせんべい

買わないようにしましょう!

スナック菓子、清涼飲料水、炭酸飲料水、乳酸菌飲料、スポーツ飲料

砂糖は麻薬と同じ快感

最近の研究で砂糖は麻薬と同じメカニズムで脳に快楽を与えて、体に刷り込みさせていることが明らかになってきています。具体的には、いつも加糖飲料を飲んでいる13~18歳の子供に3日間加糖飲料摂取の制限をしただけで頭痛や切望(飲みたい)その他禁断症状が出始めたそうです。砂糖は脳の快楽報酬系のホルモンであるドーパミンを放出します。甘味、覚せい剤、ギャンブルで萌出されるようです。脳の前頭前野、側坐核を刺激して高揚感を促してしまいます。

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無精製糖を使う

とはいえ食事をつくるのに砂糖を使わないということは現実的ではありません。白砂糖にカロリーはありますが、栄養素はありません。無精製糖にはカリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、βカロテンなど様々な栄養素が含まれています。使用するのであれば、こちらを使ってみてはいかがでしょうか。ちなみに砂糖の摂りすぎは胃の働きが数分から1時間くらい止まります。これを糖反射と言います。当然腸の動きもストップしますから便秘の原因になり得ます。

米について

白米や砂糖の消化には大量のビタミンB群が必要です。5分つき米や7分つき米の話をしましたが、白米にしてしまうと、ビタミンBが無くなってしまうのです。そうなると手足のしびれ、むくみ、などが起こり、寝込む人も増え、脚気やウェルニッケ脳症などの原因の一つになります。

おすすめ食品

まごわやさしい、という言葉があります。食品類の頭文字を取ったものです。

ま まめ (豆類) 大豆 高野豆腐 味噌 豆腐 など

ご ごま(種実類)ごま ナッツ など

わ わかめ(海藻類)わかめ ひじき 海苔 など

や やさい(野菜類)緑黄色野菜 淡色野菜 根菜 など

さ さかな(魚介類)青魚 白身魚 たこ 貝 など

し しいたけ(キノコ類)舞茸 しいたけ えのき など

い いも(イモ類)ジャガイモ 里芋 カボチャ など

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和食中心の食生活に少しづつ変えていきましょう。

地球上で最も理想的な食事は元禄時代以前の日本人の食事であると、1975年アメリカで発表されたマクガバンレポートで発表されています。大統領に提言するレポートですから信憑性は十分あります。元禄時代以前の食事、というのは現実的ではありません。和食、ということにスポットを当てればよいでしょう。

和食の何が良いのか

突き詰めると発酵食品、生鮮食品、になるでしょう。地産地消を昔から行っていたので自然そういうことになったのでしょう。牛肉や豚肉を食べる機会は限られていたでしょうし、内陸地では新鮮な魚介類の代わりに納豆などから良質なたんぱく質を取っていたと思われます。味噌やお漬物など発酵食品には慣れ親しんでいたでしょう。戦後大きく食生活が変わったことで大腸がんの割合が増えたりしています。元々の日本人の体質にあった食事に立ち返ることがよいのだと思われます。和食には食べ物の消化吸収を助ける働き、解毒作用、腸内環境を整え免疫力をアップさせる効果があります。

電子レンジと野菜

野菜の色素やにおい成分をファイトケミカルと言います。ポリフェノール、βカロテン、リコピンなどです。ファイトケミカルには抗酸化作用、解毒作用、免疫力アップという力があります。ただ電子レンジで調理するとファイトケミカルの97%が破壊されます。できれば生野菜を食する方がよいでしょう。

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アレルギー

食物アレルギーやアトピー、ぜんそく、花粉症などいろいろなアレルギーがあります。様々な考え方がありますが活性酸素が原因となってヒスタミンを発生させ、アレルギーが発症するとの考えがあります。活性酸素は何で起こるかと言えば、食品添加物、農薬、化学物質、花粉、食物などです。余分な活性酸素を無くすことがアレルギー対策の第一歩ではないかと考えます。

基本的な対策

行き過ぎた衛生管理をやめる

化学物質を避ける(砂糖、食品添加物、加工品、農薬など)

腸内環境を整える(食物繊維、発酵食品)

よく噛む(唾液で活性酸素を除去する)

食材すべてを無添加、無農薬のものにするということも現実的ではないかもしれません。できるところから取り組んでいきましょう。

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