Q1. 口を開けると耳の前あたりでカクカク音がして痛いです。顎関節症でしょうか?
A1.その可能性が高いです。
口を開けるときに音がする、痛みがある、口が開きにくいといった症状は、顎関節症の3大症状です。
顎関節症の原因はおおよそ5つに分かれています。
原因が何であるかを診査診断していきます。
関節円板という組織が関節からズレるとカクっと顎が鳴ります。
かみ合わせや生活習慣、ストレス、姿勢の悪さなどが原因で緊張が加わると起こります。
関節円板が戻らなくなるケースもあります。
その場合は、戻らない位置で外科的なアプローチをします。
Q2.矯正治療すると効果がありますか?
A2.はい。
噛み合わせだけが顎関節症の直接の原因であるケースは少ないです。
ですから矯正治療を行えば必ず治るわけではありません。
しかし、噛み合わせの不具合が顎関節に負担をかけている場合や、歯並びの悪さから左右どちらかばかりで噛む癖がある場合は、矯正によって顎関節の負担が軽減し改善することがあります。
まずは噛みしめや生活習慣の改善、マウスピース治療などの負担が少ない保存療法を行い、それでも改善しない場合や噛み合わせ自体に明確な問題がある場合は検討してみてはいかがでしょうか。
Q3.普段気を付けることはありますか?
A3.はい。
日常の何気ない癖を改善することが重要です。
日中の噛みしめ(TCH Tooth contact habit)を防ぐため、唇は閉じても、歯だけは離す意識を持ちましょう。
例えば、猫背やスマホを見下ろす姿勢など、姿勢の悪さは顎関節に負担をかける可能性があります。
また頬杖、うつ伏せ寝、片側噛み、カバンの片側掛けなども顎関節の歪みの原因になります。
会話中や食事以外では顎の力を抜き、肩の力を落としてリラックスした状態を保つよう心がけるとよいでしょう。
Q4.硬いものが好きですが、止めた方がよいですか?
A4.はい。
痛みや違和感がある時期は、硬いものを食べることを控えましょう。
硬いせんべい、フランスパン、硬い肉など硬いものを好んで食べると、顎関節や咀嚼筋に大きな負担をかけ、痛みを悪化させる原因になります。
症状が落ち着くまでは開口量を減らし、一口大に切った食べ物を中心にし、なるべく顎に負担をかけないようにしましょう。
日常的に硬いものを噛むようなことはせず、顎に過度な負担をかけないよう意識して食事をするようにしましょう。
Q5.左右均等に咬んだ方が良いですか?
A5.はい。
左右均等に噛むことが理想的です。
片側の歯ばかりで噛む癖があると、よく使う側の咀嚼筋や顎関節に過度の負担がかかり、顎関節の歪みや関節周りの筋肉に痛みを引き起こす原因になります。
食事の際は左右の奥歯へ交互に運んで均等に噛むよう意識してみてください。
もし片側の歯に痛むむし歯や治療中の箇所、抜け落ちた部分があって片側でしか噛めない場合は、早めに治療を受けて左右どちらでも噛めるように噛み合わせを整えることが大切です。
Q6.マウスピースが有効なのですか?
A6.はい。
非常に有効な治療法の一つです。
夜間作成するナイトガードは、睡眠中の無意識な歯ぎしりや強い噛みしめによる大きな力を分散、軽減し、顎関節や咀嚼筋にかかる負担を和らげます。
また、上下の歯が直接強くぶつかり合うのを防ぎますから、歯の摩耗や破折の保護にもつながります。
ただしマウスピースを装着することで噛み締めが無くなる訳ではありません。
自分の歯型に合った歯科医院で作製したものを正しく使用することが前提になります。
Q7.マウスピースで顎関節症は治りますか?
A7.はい。
マウスピースは「顎関節症そのものを根本治療する魔法の道具」ではなく、関節や筋肉への負担を減らして症状を緩和・改善するための補助的な治療器具(対症療法)です。
マウスピースで顎への負担を抑えている間に、痛みの消退や自己治癒力を高め、生活習慣(噛みしめ癖、姿勢など)の改善を並行して行うことで根本的な治癒を目指します。
原因がストレスや日中の癖にある場合は、マウスピースだけに頼らず、行動の改善やリラクゼーションを組み合わせることが完治への近道となります。
Q8.頬杖は良くないと聞きましたが何故ですか?
A8.顎関節に負荷がかかるからです。
頬杖をつくと、頭の重み(約4〜5kg)が手を通じて下顎の一点に直接かかります。
その強い力が持続的に加わることで、下顎が正常な位置から横や後ろへ押し込まれます。
その結果、顎関節や周囲の関節円板が歪んでズレてしまいます。痛みも出てきます。
そうなると、顔周りの筋肉のバランスが崩れ、噛み合わせが変化したり、首や肩の凝り、顔の左右非対称を引き起こす原因になります。
日常的に頬杖をつく癖がある場合は、意識して改善しましょう。
Q9.顎のマッサージは有効ですか?
A9.はい。有効です。
慢性的な筋肉の緊張やコリが原因の痛み・違和感に対しては、顎のマッサージは非常に有効です。
特に頬の噛む筋肉やこめかみあたりの筋肉を、指の腹で円を描くように優しくもみほぐすと血流が良くなり、緊張が緩和されます。
ただし、顎を動かしたときに激痛がある急性期や、関節自体が赤く腫れて熱を持っている場合は、炎症を悪化させるおそれがあるためマッサージは禁物です。
力任せに強く押さず、気持ちいいと感じる程度の力加減で行いましょう。
Q10.顎がとても痛いのですがどうすればよいですか?
A10.応急的には鎮痛剤の服用となります。
急激で強い痛みがある場合は、まず顎を動かさず安静に保ちましょう。
大きく口を開けたり、硬いものの咀嚼は避けてください。
痛む部位が熱を持っている場合は湿布などで冷やし、急激な痛みがおさまったらぬるま湯などで温めて血行を良くします。
市販の解熱鎮痛剤で一時的に痛みを和らげるのも選択肢ですが、自己判断で放置せず、できるだけ早く歯科を受診してください。
それでも解消しない場合は、口腔外科を受診していただくことになります。



