哺乳が将来を決めると言っても過言ではない
授乳は、栄養と免疫を与えるためだけではありません。一生使う機能を獲得するためです。哺乳による機能獲得できないと後に様々な弊害を招きます。顕著に分かりやすいのは、口ポカンです。
十分にハイハイする期間がないと姿勢に影響します。
(口ポカンについては、小児口腔育成のページをご覧ください。)
正しく哺乳できたかできないかで、機能が獲得できるか決まる



哺乳する時、乳首を上顎と唇と舌で挟んで、絞りこんで母乳を得ようと赤ちゃんは頑張ります。
そして得られた母乳を飲み込みます。
この動きを繰り返すことで舌や唇の動きを覚えていきます。(特に舌の動き)

ホムンクルスの図でわかる通り、それなりに舌を司る脳の領域は大きいです。
舌は重要だということです。
舌先は通常上あごのスポットと呼ばれる位置にあって、持ち上がっています。
舌を持ち上げたままにすることが、成長期において上顎を前方、側方に拡げます。
上顎の上には鼻がある
上顎が正しく拡がるとその上にある鼻腔も拡がります。鼻腔が正しく成長すれば鼻呼吸しやすくなります。脳は活動しているので熱を産生します。熱がこもったままだと脳も働きが鈍くなりますよね。鼻呼吸することで、その上にある脳を空気で冷やすことができます。口呼吸だとそれはかないません。脳を最大に活性させるために正しく舌を機能させなくてはならないのです。

顔貌に影響する顎の成長方向

顔の造りにも影響します。舌が機能すると上顎は前方向に成長します。機能しないと前に成長しにくくなり、主に下方向へ成長します。縦方向に顔が成長すると顔が大きく見えます。何頭身とか言いますが、数字は小さくなりますよね。バランスの良い小顔を目指すなら、正しい舌の機能を獲得しなければなりません。
ラッチオンとは
乳首をしっかり含ませて吸わせることをラッチオン(深飲み)と言います。赤ちゃんの口が、アヒル口になるようにしっかりみて調整してあげましょう。伝えつらいのでイラストを参考にしてください。浅飲みだと舌先だけで咥えているので、舌全体を動かすことにならないのです。舌全体を使うことが最も重要なのです。

深のみ
アヒル口になっています。乳輪全体を咥えています。

浅飲み
乳首だけ咥えています。
ラッチオン 図解します。



アヒル口になるように調整してあげましょう。
機能獲得できないと何が起きるか
赤ちゃんの時期に舌の機能を正しく獲得できないと、
- 口ポカン(口呼吸)
- うつぶせ寝
- 指しゃぶり
- 歯列不正
- 猫背(姿勢不良)
- アレルギー
- 構音障害(舌小帯異常含む)
などの弊害をきたします。
後から取り戻すことはとても難しいです。
離乳食で訓練、筋機能療法で訓練、歯列矯正、発音訓練、などなどしていかなくてはなりません。
絶対音感ってご存じですか?
瞬時に音の高さを正確に識別できる能力です。
後天的な訓練で身に付けることも可能だそうですが、幼少期を過ぎると非常に困難とされています。舌も同じです。
感受性期といわれる時期に正しい舌の機能を獲得させるためにラッチオンに取り組んで下さい。
口ポカン

ガミースマイル

指しゃぶり

ハート舌

うつぶせ寝

ヒトの成長曲線
頭の部位は一気に成長し、早く終わりに近づきます。機能獲得し損なうと取り返すのが大変なのです。小さいうちに取り戻すことが重要です。

大切な授乳姿勢

生後3か月から縦抱き授乳していただければと思います。大人でも横向きで飲食するのは苦しいと思います。頭を手で支えてあげてください。添い寝乳はやめてください。スマホ見ながらとかも。ラッチオンできているかの確認も必要です。アヒル口になっていなければ咥え直させましょう。どのように飲んでいるか、戻していないかなど観察することは沢山あります。是非お願いします。

これはダメです。
抱き方にも注意
赤ちゃんは丸く抱くようにしてください。おんぶ紐で縦抱きにして頭が後傾している赤ちゃんをショッピングセンターでよく見かけます。手足がだらーんとした抱き方は口ポカンの原因になります。お腹の中では赤ちゃんは丸まっています。丸まっている姿勢が赤ちゃんには安心なのです。

同じ縦抱きでも赤ちゃんの口が閉まっているかどうか。この違いが口ポカンにつながります。

身体が反り返っています。そのため口が開きます。

このように抱きましょう。
成長の順序性を守る(飛び級の成長はない)








ヒトは頭から成長し、末端に向かって成長します。
舌の機能もそうですが、視力もはじめはぼんやりしていますが、半年くらいしてようやくはっきりしてきます。
身体も寝返りを打てるようになったりうつ伏せできるようになったり、ハイハイ、つかまり立ち、そして立って、歩行できるようになります。
行きつ戻りつしながら直立歩行できるようになります。
早く立たせたい(歩行器使用も含む)、とか絶対思わないでください。
成長には個人差があります。
比較すること、母子手帳と同じであることに意味はありません。
順序を踏んで赤ちゃんは成長しているのです。
特にハイハイや摺り這いは時間がかかっていても問題ありません。
多裂筋・横隔膜・腹横筋・骨盤底筋群などの体幹筋を発達させるのに有効だからです。
姿勢保持に役立つのです。
すなわち自助座りです。
急がば回れ、焦らず赤ちゃんを見守ってあげましょう!
歩行器は使わない!

ハイハイをしっかりして足腰を自然に鍛えれば姿勢よく立てるようになります。成長の順序を無理に飛び越えさせるようなことは赤ちゃんのためになりません。早く立つことに意味はありません、
前歯が生えてきた時に確認すること。

前歯が数本生えてきたら、隙間があるかどうか見て下さい。隙間が出来ていれば順調に顎が成長しています。キチキチに生えているのなら、顎が小さい可能性が高いです。ラッチオンができているか、母乳が沢山出ているのか、適切な哺乳瓶を使っているのか、授乳姿勢は正しいか、抱っこの仕方に問題はないのか、など問題がないか確認しましょう。何かあると思います。戻れるなら哺乳まで戻りましょう。離乳食が進んでいたら、初期まで戻りましょう。
哺乳瓶の選び方
マタニティー歯科に記載しています。
哺乳瓶の使い方

哺乳瓶を加えさせて、量が少なくなった時に赤ちゃんの顎先が上がらないように気を付けてください。ミルクが耳管に入る可能性があります。中耳炎の原因になりかねません。
顎先があがらないようにしてください。

曲がった哺乳瓶だと容器を傾ければ赤ちゃんの顎先を上げないまま授乳できます。

大人でも寝ながら飲みにくいですよね。ポタポタ落ちる乳首を選ぶと重力でミルクが落ちるので舌を使わなくても飲めます。それよりも寝ながら飲むのは苦しいと思いませんか?

斜めから飲ませるのも苦しいです。
離乳にいつ進むのか

開始時期は成長度合いによります。
母子手帳などに記載されている時期は、あくまでも目安です。厚労省の「授乳・離乳の支援ガイド」にも1歳になるまでは子どもが欲しがる間母乳を飲ませるように書いてあります。WHOやユニセフは2歳までの母乳育児を推奨しています。社会情勢などもあって難しいこともあり、比較的早く断乳せざるを得ないこともあります。ドイツなどでは比較的長く授乳しています。食べる機能は、哺乳機能が完成して初めて自然に身についていくものです。月齢ではなく、赤ちゃんの発達状態で決めるものです。
自座りが安定してから離乳を開始します。

“噛む哺乳”により上あごや脳が刺激され口腔や脳が成長し、口腔関連筋につながる嚥下関連筋や体幹を司る筋肉が成長し自座りできるようになります。
自座りできて初めて食べる機能の準備が整います。つまり離乳食開始の準備が整います。最低でも「自座りができること」が必要です。
逆に早すぎる離乳食開始は口や脳の発達だけでなく、体や関節の発達も阻害します。(鼻腔の成長を妨げ、口呼吸を誘発し、唾液分泌を減少させます。)単に月齢のみで離乳食を開始するのは危険です。
自座りは、ずり這いを通して多裂筋・横隔膜・腹横筋・骨盤底筋群などの体幹筋が発達して初めて可能になります。 しっかりハイハイさせましょう、早く立つことがよいことではありません。
目安

・自座りができている
・上下4本の乳前歯が萌出
・手づかみ食べへの意欲がある(親などが食べているものを欲しがる)
・ハイハイがしっかりできている
0歳児が離乳食を食べているときに見るポイント(舌・喉の動き)
①上くちびるで捕食できているか、
②舌で押し返さないか、
③自座りで来ているかをみます
これが出来ていないなら、まだ離乳開始の時期ではないということです。哺乳でしっかり鍛えましょう。
離乳食を食べないのは、まだ早いということ

スプーンを舌で押し出す状態が見られる時は、まだ食べる準備ができていないかもしれません。
哺乳機能が完成していないと考えます。食事で無理に“食べる練習”をしても、哺乳機能が未完成であればうまくいきません。授乳が済んでいたらペースト食へ後戻りします。戻すことについてのご不安は、あるでしょうけれど、必要な時期に必要な段階へ戻すことは、決して後退ではなく“発達を助けるための調整”です。
哺乳機能を完成させることが最優先です。お子さんの状態を見ながら進めていきましょう。
離乳食の一口量

スプーンの選び方
一口量はお母さんの人差し指の爪の大きさです。深いスプーンはよくないです。モリモリではいけません。

離乳食の正しい食べさせ方(スプーンの抜き方)

右から食介するときは右手で、左からの時は左手で行い、上から落とすようにやるのではなく、地面に平行に、まっすぐ下唇までスプーンを持っていき、上唇で捕食させます。待つことはとてももどかしいのですが、スプーンを下唇にふれさせて上唇が閉じるのを待ちましょう。待つことはとてももどかしいのですが、自ら唇を閉じて舌を使い食べる、飲み込むことが正しい口腔機能獲得に大切なのです。この時期の機能獲得が一生を決めるのです。
下唇にスプーンを当て、上唇で挟み込むまで待ちましょう。

飲み込んだら地面と平行にスプーンを引きます。
自ら唇を閉じて舌を使い食べる、飲み込むことが正しい口腔機能獲得に大切なのです。一生を決めます。
飲み込んだら地面と平行にスプーンを引いてください。
上を向かせるのはNG!それでは舌を鍛えることができません。
食べる・飲み込む時の姿勢は重要
食べる・飲み込む時の姿勢は重要です。足底接地で、(足を付けた状態)食事を摂ってください。

・肘が机に付き前傾姿勢がとれる
・タオル等で腰を支え、身体がグラグラしないようにする
・牛乳パックを繋げたものでもよいので、足を着け姿勢を安定させる


放り込むのはよくありません。

顔を上に向けて飲み込ませたりしていませんか?上を向かせるのはNG! 地面と平行に。
個人差があるので目安より遅れても気にする必要はない
離乳食をはじめる目安は、生後6ヶ月頃と言われています。しかし、6ヶ月になったからといって必ず離乳食をはじめる必要はありません。成長には個人差があるからです。お子さんの成長に合わせてはじめることが大切です。子育ては競争ではなく、慌てる必要はありません。
2歳半頃に乳歯が生えそろうため、哺乳類としての「ヒト」は本来この時期から“食べる機能”が本格的に発達するのが自然です。成長には順序性があり、哺乳機能で獲得される以下の3つが揃って初めて「食べる準備」が整います。
①口唇で食べ物を捉える
②前歯で噛む
③舌の蠕動様運動で食塊をのどへ送る

その後、乳臼歯が萌出し始めて、ようやく“噛んで飲み込む”という食事動作が成立します。
乳歯が萌出していれば、うまく食べられない原因は「噛めない」のではなく、①②③のいずれか、あるいは複数が未獲得であることが本質です。スプーン飲み、前段階(授乳、哺乳瓶)へ回帰しましょう。
哺乳(瓶)まで戻れない場合
機能の発達状況にもよりますが、ペースト食に戻す場合でも 長期間は行いません。
目的は
前歯で“ぶりっ”と剪断する経験
切端咬合方向への誘導
嚥下時の舌運動の強化
ですので、必要な期間だけ短期的に戻すイメージです。離乳食に取り組む期間は最大でも 1か月以内を目安にしています。できるようになればどんどん次の段階へ進んで構いません。
哺乳(瓶)まで戻れる場合
離乳食と哺乳が併存している場合、哺乳に戻りましょう。それが難しければおしゃぶりを使うことも考えましょう。(期間を決めて。)欧米では比較的大きな子供でも授乳していたり、おしゃぶりを使っていることがあります。もし使うならNUKのおしゃぶりが良いかもしれません。
2歳以降で普通食を食べている場合

無理に哺乳段階へ戻しません。2歳児でもタオル噛みは十分に可能です。タオル噛みはタオルを前歯で噛んで子供自身が引っ張ります。親御さんと一緒に遊びながらタオル噛みに取り組んでみましょう。
外国に離乳食はない

ちなみにですが外国に日本のような離乳食はありません。お粥をドロドロにすり潰してスプーンで大人が食べさせる従来の離乳食とは違い、授乳と並行しながら赤ちゃんが自分で手づかみして、自分のペースで食べるというイギリス発祥の離乳食スタイルです。
BLW(赤ちゃん主導の離乳食 Baby-Led Weaning)の3大メリット
自分で食べる力が育つ
自分の手でつかんで、口に運び、前歯で噛みちぎる、という一連の動作を自分で行うため、手先の器用さ(知育)や顎の発達にとても良い影響を与えます。手先の器用さや、噛む(咀嚼)力のインプット、自立心を育むメリットがあるとされています。
ご飯の時間が楽しくなる
食べさせられるのではなく、自分の意思で好きなものを食べるため、赤ちゃんが食事を好きになりやすいです。手づかみ食べは汚れますが、許してあげてください。この時期だけです。成長していることを示す自発的な行為なのです。
大人のごはん作りがラクになる
わざわざ裏ごししたり、ペースト状に小分けして冷凍したり、購入する手間がありません。大人のごはん(味付け前)から、柔らかく茹でた野菜などをそのまま取り分けるだけでOKです。

生後6ヶ月頃から、大人の食事から取り分けた柔らかい固形物(スティック状の野菜など)を前に並べ、赤ちゃん自身の「食べたい」「触りたい」という意思を尊重します。
どうやって進めるの?
先程述べたように自助座り出来てからになります。赤ちゃんの手はまだグーで握ることしかできないため、握りこぶしから少しはみ出るくらいのサイズ(スティック状)にするのがポイントです。舌でつぶせる硬さの食材に限定することも大きなポイントです。
おすすめの食材例
親指くらいの太さに切って、指で潰せるくらい柔らかく茹でた(または蒸した)ニンジン、大根、ブロッコリー、カボチャ、皮をむいて縦長に切ったバナナやアボカド
食べさせ方

お皿やテーブルの上にポンと置いておき、赤ちゃんが自分で手を伸ばして掴むのをじっと見守ります。大人が口に入れてあげる必要はありません。
絶対ルール
当院はBWLを推奨しているわけではありません。取り入れるかどうかは各家庭での判断になります。BLWを安全に行うために以下のことは必ず守る必要があります。
- 必ず大人が真横で見守ること。絶対に目を離さない。
- 必ず赤ちゃんを完全に座った姿勢(背筋を伸ばした状態)にすること。リクライニングで寝かせた状態だと、喉に詰まりやすくなり危険です。(窒息の原因になります。)
- 丸くて硬いもの(ミニトマト、ブドウ、ナッツ類など)は絶対にそのまま与えない。 窒息の原因になります。
手づかみ食べをする時期にはどの方法でも守るべきルールです。
手づかみ食べ

BLWに限らず、離乳が進むと手づかみ食べするようになります。最初は、食べるというより握りつぶして遊ぶ、床に落とすだけ、になることがほとんどです。でもそれで大正解です!五感を使って食べ物を学んでいる証拠なので、焦らずに赤ちゃんのペースに付き合ってあげてくださいね。五感を使うことが脳を刺激して上手く発達していくのです。条件が整えば、柔らかく茹でた1つの野菜を赤ちゃんの目の前に置いてみるところから始めてみてはいかがでしょうか?ただしご家庭でのお考えでお決めください。できれば奥歯が生えている状態で始められるとよいでしょう。“切る”だけでなく“すりつぶす”ことも出来るからです。
歯ブラシできるよりも、シュガーコントロールが大切

歯ブラシよりも重要なことがあります。それはシュガーコントロール。むし歯予防の本質は砂糖を与えないことです。3歳までのシュガーコントロールの徹底が歯磨きより重要です。甘いものを覚えると、それ以上のものを欲します。泣けば与えてくれる訳ですから。砂糖は身体を酸化させます。つまり老化です。砂糖のデビューは少しでも遅らせましょう。
歯ブラシを嫌がったら

とは言え、歯ブラシ習慣をつけることは必要です。歯ブラシは赤ちゃんにとって“異物”ですのでいきなり磨くのではなく、まず保護者の素手(指)で頬・唇に優しくタッチ。次に口の周囲から口の中へと段階的に進める。指を受け入れられるようになって初めて歯ブラシにしてみましょう。最初は磨けなくても構いません。指にガーゼをつけて磨くと良いです。慣れてもらうことが大切です。
スマートフォンは赤ちゃんの脳によくない

ちなみにですが、スマホデビューも遅らせましょう。泣き止ませるために動画を見せるのも、脳の発達にとってよくありません。泣くことも全身の筋力を鍛える、赤ちゃんの大事な仕事の一つです。姿勢にも影響します。せめて大きくなるまでは。
姿勢いいですか?
指しゃぶり

指しゃぶりは
上あごへの負荷が足りていない、
鼻腔が成長していない、
前頭前野の成長が遅れている、
緊張している、
ストレスが溜まっている、
ことが原因として考えられます。ただし無理にやめさせると他の習癖が発言します。3歳までの指しゃぶりは歯列などへの影響もほとんどなく、生理的なものですので問題ありません。それ以降になると開咬や出っ歯の原因になります。噛み合わせを正すこと。そして何よりも、指しゃぶりをしていない時は大げさに褒める、指しゃぶりをしていたらとても悲しむ、など情動に訴えましょう。お子さんは親に褒められたいのです。感情的な対処にならないよう気をつけましょう。
おしゃぶりについて
おしゃぶりは舌のトレーニングや鼻呼吸獲得のために必要なこともあります。おしゃぶりをやめないのは、子どもにとって必要があって行っている行動です。無理に取り上げるのではなく、まずはなぜおしゃぶりをしているのか、その理由を理解することが大切です。
おしゃぶりをする主な理由は2つ
①前頭前野の働きが弱まり、吸啜反射が出ている場合
前頭前野の発達が未熟だったり、働きが弱いと、脳幹のコントロールが不十分になります。その結果、原始反射の一つである吸啜反射(吸いたい反射)が出やすくなり、おしゃぶりに頼ることがあります。
対策
人と顔を見て会話するよく笑う。前歯でしっかりかぶりつく食事で切端咬合に導くような噛み方の練習をする。これらが前頭前野の働きを助け、吸啜反射の出現を減らします。
②鼻腔が狭く、鼻呼吸がしにくい場合鼻が狭くて呼吸がしづらい子は、上顎骨に軽い負荷をかけて鼻腔を広げようとするため、おしゃぶりを使うことがあります。特に夜寝る前だけおしゃぶりを使う子は、このタイプが多いです。
対策
よく噛む習慣をつける(特に前歯を使う)前歯で噛むことで上顎骨が広がり、鼻腔が広がりやすくなります。
おしゃぶりを長く続けるデメリット

3歳以降も続けると、開咬(前歯が閉じない)、叢生(歯並びの乱れ)といった歯並びや噛み合わせなどのリスクが高まります。そのため、やめさせるよりも、原因に対して根本的にアプローチすることが重要です。
切端咬合をつくる 鼻腔を育てる が、赤ちゃんの時期の目標
この2つが整うことで、嚥下・呼吸・姿勢・口腔機能の多くが自然と良い方向に発達します。授乳は大変かもしれませんが、将来の子どもの可能性を拡げる子育てなのです。
●哺乳期
ラッチオンによって上顎骨・口蓋へ適切な負荷がかかり、結果として鼻腔が広がり、舌の可動域も育ちます。授乳姿勢や抱っこの仕方も、鼻呼吸を促すための大切なポイントになります。
●乳前歯が萌出してきている時期
乳前歯にしっかり負荷がかかるような食材を選び、食べ方をマスター。タオル噛みを実践し切端咬合と適正な咬合高径を獲得できるようにします。
■切端咬合が得られると起こる良い変化

切端咬合で適正な咬合高径(噛み合わせの高さ)が確保されると、嚥下のたびに舌小帯・上唇小帯が自然に伸展します。舌や唇が規制を受けず動かせるようになります。また、発育空隙も確保され、永久歯になっても綺麗な歯並びになります。
理想の状態 空隙があって下の前歯も見えています。
切端咬合ですきっぱは、口腔内容積が広く、顎が適切に大きく、舌が正しく機能し、成長している証です。


過蓋咬合やキチキチな歯並びはそうではないということです。機能獲得できていない、将来の歯列不正、姿勢不良が予見されます。
歯並びはガタついていません。一見問題ないように見えますが、隙間がありません。下あごを前に出していますが、奥歯で噛むと下の前歯が見えなくなります。顎が適切に成長していません。
タオル噛み(ひきちぎり)が刺激を与える

子どもにタオルを渡して、保護者や先生が目の前でやって見せてまねさせます。歯牙に動揺がなければ噛んでも大丈夫です。意識は唇に集中します。左右交互に行い、「1・2・3・4・ぱっ」の操体法で10回ずつ行います。使用するのは薄手のタオルです。上下のAAが生えていたらやってよいです。 0歳児や1歳児はチューブ噛みができないことが多く引きちぎりをしてもらいます。その後、できる子はチューブに変更します。



