Q1.歯茎が下がっています。元に戻りますか?
A1.いいえ。
元に戻すことは極めて困難です。
加齢でも歯茎は下がっていきます。
歯周病では歯垢の沈着で歯茎に炎症が起きて腫れます。
歯垢を継続的に除去し続けることが出来て、歯石除去すれば炎症が収まり歯茎は引き締まります。
引き締まると歯肉は骨のラインに合わせて下がります。
むしろ炎症が収まって良い状態になっているのです。
どうしても歯と歯の間が空くので物は詰まりやすいのですが、歯間ブラシで対処してください。
戻らなくても歯茎に炎症がなければ問題はありません。噛みしめで下がった歯茎も戻りません。
Q2.歯茎が下がる気がするので歯間ブラシは使わなくてよいですか?
A2.いいえ。
適切な大きさの歯間ブラシを使っていれば歯茎が下がります。
歯茎の炎症が改善しているからなのです。
むしろ良い状態だと思ってください。
歯垢が残り炎症があると歯茎が腫れるので歯茎は下がりませんが、歯を支える骨が吸収します。
吸収すると歯が揺れてきます。
一度揺れ出すと止まりません。
見た目よりも機能が残ることを重視した方がよいと思います。
大き過ぎる歯間ブラシを使うと歯茎に傷が出来て下がりますので、その点に気をつけてください。
Q3.歯石を取ったら滲みるようになりました。これからは歯石を取らなくてよいですか?
A3.いいえ。
歯石を除去した後に感じる染みる症状は、隠れていた歯の表面が口腔内に露出することが主な原因で、通常は1〜2週間ほどで落ち着きます。
歯石を放置すると歯周病が進行し、歯茎が下がってさらに症状が悪化したり、最悪の場合は歯を失う原因になります。
歯垢や歯石には細菌が住み着いています。
歯垢の取り残しで歯茎に炎症が起きている時によく出現します。
適切なブラッシングで改善されますが、痛みが続く場合は知覚過敏用の歯磨き粉を使ってみてください。
Q4.歯周病でグラついている歯はしっかりしますか?
A4.はい、ただし困難です。
歯を支える歯槽骨が少なくなっても、歯茎に炎症のない状態がずっと維持し続けていれば、歯の揺れは収まってきます。
炎症が収まるからです。
炎症が収まれば骨の吸収が収まっていくからです。
でも歯の周囲の骨が少なくなっていればなかなか揺れは止まりません。
根気強く歯垢の除去に努めましょう。
噛み締めや歯ぎしり、硬いものを好んで食べるなど、かみ合わせに問題があれば揺れは止まりません。
原因が歯周病単体ではないからです。
Q5.歯周病は抗生物質で治りますか?
A5.いいえ。
歯周病が原因で歯茎が腫れる時があります。
その場合、腫れを引かせる目的で抗生物質を投薬されることがあります。
それは腫れを収めるためです。
歯周病そのものの治療のためではありません。
歯周病は細菌感染で起こります。
歯周病菌は1種類ではなく数~数十種類くらいあります。
ある歯周病菌に有効な抗生剤は確かに存在しますが、すべての菌に効きません。
仮に効いたとしても薬が体内にある時だけです。
一生飲み続けることはできません。
菌耐性の問題があります。
Q6.電動歯ブラシを使ってもよいですか?
A6.はい。
ただし電動ブラシを使えば歯垢がしっかり落とせる、と言う訳ではありません。
使い方をしっかりマスターしなければなりません。
電動ブラシを正しく使って歯垢を落とせなければ意味がありません。
長くブラッシングできますから、使い方を間違えなければ効果はあります。
ただしすぐに磨けた感じになりますから、手磨きよりも入念に磨いて下さい。
そうでないと手磨きよりも効果がかなり少なくなります。
必ず歯間ブラシやフロスなどを併用するよう心掛けてください。
Q7.洗口液しておけば、歯は磨かなくてよいですか?
A7.いいえ。
歯垢は機械的、物理的に除去しなければ、取り除くことはできません。
不可能です。
つまり歯ブラシを用いなければ除去できません。
化学的にブラッシングを補完するという意味で用いるつもりで使用してください。
歯垢の除去は、物理的清掃95化学的清掃5くらいをイメージしていただくとよいでしょう。
洗口液には酸性が強いものが多いので、やりすぎると虫歯のリスクが高くなります。
脱灰を促進しかねません。
くれぐれもご注意ください。
Q8.タバコがやめられませんが、歯周病は治りますか?
A8.いいえ。かなり困難です。
歯周病は歯垢が取り除かれず歯茎に炎症が起きて歯を支える骨が減っていく病気です。
歯垢と歯石を取り除くことができれば歯周病は改善されます。
ただしタバコを呑まれていると、歯茎の中の毛細血管がとても狭くなっています。
血管から栄養を供給されて組織は活性化するのですが、血管が狭いと血液から栄養供給されにくいので新陳代謝がなかなか進みません。
そのため組織再生が著しく悪く、治癒の見込みがかなり低いのです。
禁煙してもその効果は10年先です。
Q9.歯周病でぐらついている歯が抜けてからインプラントできますか?
A9.いいえ。かなり困難です。
歯周病は歯を支える歯槽骨が失われていく病気です。
グラついているということは歯を支える骨がかなり失われています。
インプラントは骨の中に埋め込みます。
骨がない所にインプラントはできません。
骨を増やす手術が必要になります。
インプラント専門医で相談されることをお勧めします。
インプラントもブラッシングで歯垢の除去をすることが必要です。
むしろよりしっかり歯垢除去が出来なければ、インプラントそのものが抜けてしまいます。
Q10.歯周病治療はいつ終わりますか?
A10.厳密に言えば、終わりはないです。
歯茎に炎症を起こさないよう適切なブラッシングが毎日できて、歯周ポケットがいつでもどの歯も3㎜以下を維持できれば、一旦の終わりになります。
そしてその状態を維持していかなければなりません。
歯垢除去が疎かになり、炎症が起これば簡単に歯周病は再発します。
歯茎に炎症のない状態をブラッシングと補助的清掃具を使って維持し、自分で管理できていれば歯周病は再発しません。
逆に言えば簡単に再発します。
お手入れにも終わりがありません。



