Q1.マウスピースだけで本当に歯が動くのですか?
A1.はい、動きます。
ワイヤー矯正はブラケットを歯面に設置して、その中にワイヤーを通すことで歯に力がかかります。
マウスピース矯正は、マウスピースを歯面全体に密着させることで継続的に力をかけて歯を動かします。
1枚のマウスピースで最大0.25㎜づつ歯を動かしていきます。
ただしワイヤー矯正と違って装着時間を22時間以上装着していただいたり、しっかりマウスピースを適合させて装着するなど、各種遵守事項を守っていただかないとシミュレーション通りに動きません。
Q2.以前矯正治療をしたけれど、歯並びが悪くなってしまいました。再度の治療は可能ですか?
A2.はい、可能です。
ワイヤー矯正であれ、マウスピース矯正であれ、矯正した後の後戻りの相談はよくあります。
新たに診査、診断を行い、治療計画を立案して治療となります。
ただし親知らず以外の歯の抜歯をしてから矯正治療を行っている場合、再治療は難しくなっていることが多いです。
(犬歯の一つ後ろの歯)
そのため補綴治療(被せ物やインプラント)も合わせて必要になることが多いです。
詳しく状況を確認した結果専門医での治療がよいことがあります。
Q3.マウスピースは1日中装着しますか?
A3.はい。
食事と歯磨きの時間以外は、基本的に入れていただきます。
ワイヤー矯正では24時間装着した状態です。
24時間一方向にかかります。
一方マウスピース矯正では外している時間分だけ歯は戻ります。
8時間外すと16時間装着になります。
2歩前に進んで(16時間分)1歩戻る(8時間分)ことになります。
1歩分つまり8時間分しか前に進みません。
1日22時間装着したら20時間分前に進みます。
ワイヤー矯正よりも1日の力がかかる時間が少ないです。
当院では22時間以上装着を基準にしています。
Q4.子供でも治療できますか?
A4.はい。
小児でもマウスピース矯正は可能です。
乳歯は歯が小さいので、歯を覆う面積が少なくなります。
マウスピースがしっかり歯を掴めないと歯は動きません。
そのため永久歯の上下前歯4本と6歳臼歯が完全に萌出していることが治療の条件になります。
小児であっても22時間以上装着することが必要です。
学校に行っている時間も装着しなければなりません。
昼食時には外して、食事が終われば装着しなければなりません。
親の目が届かない時間もしっかりマウスピースを装着してもらわなければ結果が出ません。
Q5.マウスピースを装着したまま食べることは可能ですか?
A5.いいえ。
食事中マウスピースは取り外してください。
マウスピースの厚みは0.75㎜です。
噛む力は最大で体重分かかると言われています。
噛む力でマウスピースは壊れてしまいます。
噛むためではなく、歯を動かすための装置です。
もし壊れてしまうと再製作しなければなりませんし(別途費用がかかります。)、出来てくるまでの間、当然治療は進みません。
外食時も気を付けてください。
紛失される方もあります。
壊れた時と同じで別途費用が発生します。
Q6.マウスピースをしたままジュースを飲んでよいですか?
A6.いいえ。
マウスピースを装着したまま砂糖を含む飲み物を飲むとマウスピースと歯の間にジュースがとどまりますから、虫歯の原因になります。
歯の面が糖にさらされた状態が長く続く、ということです。
また、5~7日でマウスピースを交換するとはいえ色のついた飲み物などをマウスピースしたまま飲むと、マウスピース自体が変色して見栄えが悪くなります。
基本的にマウスピースしたまま飲めるのは水だけです。
お茶もできれば避けてください。
Q7.マウスピースを装着していても話せますか?
A7.はい、大丈夫です。
マウスピースの厚みは0.75㎜です。
厚さもそれほどありませんし、歯の面と密着しているのでプカプカ浮くこともありません。
マウスピースを装着したその日から、ほとんどの方が日常生活に支障をきたすことなく会話することができます。
マウスピースを入れるという刺激で、装着開始からしばらくは唾液が出やすいことがあります。
飲み込んでもらえれば良いのですが慣れが必要なことがあります。
歌手の藤井風さんはインビザラインを装着したまま、紅白歌合戦に出場しました。
Q8.差し歯や、インプラントがあっても矯正は可能ですか?
A8.はい、可能です。
ただしインプラントそのものを動かすことはできません。
インプラント部分は歯を動かすための固定源として利用します。
差し歯がお口の中に入っていても、マウスピース矯正では歯全体を覆うように使用しますので、ほとんどの方が問題なく治療を進めることができます。
アタッチメントという材料を被せ物の表面に設置しなければならないことがあります。
その場合被せ物の表面を削合して設置するので、治療終了後にやり替えなければならないこともあります。
Q9.ワイヤー矯正と比較して、デメリットはありますか?
A9.はい。少しあります。
取り外し可能な装置であるため、自己管理が必要です。
1日22時間以上装着していただかないと治療が予定通り進みません。
“今日は気が乗らないからやめて、明日から頑張ろう”では結果が出ません。
時間もかかります。
最終ゴールまで何度か修正して治療することがほとんどなのですが、(追加アライナーという手順を踏みます。)次の段階で用いるマウスピースが出来てくるまで少し待ち時間が発生します。
出来てくるまでだいたい一か月くらいです。
Q10.マウスピース矯正が難しいケースはありますか?
A10.はい、あります。
前歯が空いている受け口です。
特に下顎を後ろに頑張って引っ込めても前歯の先端同士がぴったり嚙み合わない受け口は超難症例です。
外科的なアプローチが優先となります。
矯正専門医への受診をお勧めします。
前歯を後ろに下げたいという希望も難症例です。
矯正治療で後ろに下げられるのは1~2㎜が限界です。
歯は顎の骨の中でしか動きません。
前歯の部分は骨の幅が少ないのです。
マウスピース矯正では様々な遵守事項があります。
守っていただけなければ結果は出ません。
Q11.ワイヤー矯正を他院でしていますが、引継ぎはできますか?
A11.いいえ、できません。
先生ごとに治療方針は異なります。
どのように診断され、治療されてきたか分かりかねます。
もしわかったとしてもその先生と同じ治療はできません。
ですから新たに診査診断した上で治療をすることになります。
つまり一から治療が始まるのと同じで、新たに費用が発生します。
当院ではマウスピース矯正のみ行っています。
症例によってはそのままワイヤー矯正を続けた方がよいことがあります。
まずは矯正歯科専門医院の受診をお勧めします。
Q12.口元を下げることはできますか?
A12.いいえ。
矯正治療で口元を下げるとしても、マウスピース矯正ではせいぜい1~2㎜が限界です。
ワイヤー矯正でもおそらく同じかと思います。
歯は骨の中にあってその中でしか動かせません。
いくら奥歯を抜いても日本人は特に骨の幅が狭く、前歯を少し傾けるくらいしか後ろに下げられないのです。
歯ではなく、顎の骨ごと少し切って後ろに下げないと、口元を下げるという希望に添えないことがほとんどです。
矯正専門医などにご相談ください。



