Q1.歯磨きはいつから行うべきですか?
A1.乳歯が生え始めたら歯磨きを始めましょう。
最初から歯ブラシを使わなくてよいです。
指にガーゼをつけて磨いてあげると良いです。
生え初めは前歯しかありませんから届きやすいと思います。
表側はやりやすいですが、裏側が磨きづらいです。
下の前歯の裏は唾液が最初に当たる場所なので自浄性があるので大まかになっても構いません。
上の前歯の裏も、舌先の定位置になりますから大まかになっても構いません。
思うように磨かせてくれないと思いますが、口に入れることが当たり前になる習慣になればよいです。
Q2.子供が歯医者に行きたがらないのですがどうしたらよいでしょうか?
A2.歯磨きチェックに行くことからはじめましょう。
まずは歯医者さんに来ることに慣れてもらうことからスタートしてみてはどうでしょうか。
治療が必要な虫歯があっても、そのように連絡いただければ歯磨きのみにします。
あまり期間を開けると慣れないので根気よく1~2か月単位で通院しましょう。
また雰囲気に慣れるため保護者や兄弟の治療や健診に一緒にくるのもよいでしょう。
ただし早急に治療が必要な場合は専門医での治療をお勧めします。
その際はよくお子様に言い聞かせた上でご一緒にご来院ください。
Q3.フッ素塗布は何歳から可能ですか?
A3.歯が生えてきたら。
乳歯・永久歯共に生えて間もない時期はフッ素塗布の効果が一番発揮されやすいです。
ですから歯の生え初めにフッ素塗布するとよいでしょう。
ただしフッ素を塗れば虫歯にならないというわけではありません。
歯ブラシの方が断然大切で基本です。
歯磨きの習慣化や食生活のチェック、定期健診を行うことの方がはるかに大切です。
歯磨きも、ただすればよいのではなくて、歯と歯の間にまで歯間ブラシを使ってしっかり仕上げ磨きしてあげることが重要です。
Q4.小児歯科には何歳から通ったらいいですか?
A4.歯が生えてきたら何歳からでも大丈夫です。
小児歯科には年齢の条件などはありません。
定期的に歯医者に行くのが当たり前になるとベストです。
そのため、可能であれば赤ちゃんの時期から口腔内の状況のチェックだけでも定期的に来院されると良いでしょう。
顎が適切に成長するには哺乳、離乳が大切です。
歯並び、嚙み合わせを拝見し、適切に成長していなければご家庭で出来ることをお伝えします。
できれば妊娠期に子供の成長にとって何をするべきかを知るために妊婦健診の受診をお勧めします。
Q5.乳歯が抜けてないのに永久歯が生えてきました。どうしたらよいですか?
A5.早く乳歯を抜歯した方が良いでしょう。
食事がしづらいばかりでなく、歯並びが崩れてしまう可能性があります。
歯は舌と頬と唇にはさまれたところに並びます。
永久歯に押し出されると乳歯は大抵下側に傾き、永久歯は外側に生えてきます。
永久歯が生えきってから抜くと方向が違っていますから後が大変です。
乳歯を予め抜いて正しい方向に向かいながら永久歯が生えるようにする方がベターです。
抜歯には麻酔が必要です。
本人は抜きたくないですから、よく言い聞かせてから来院ください。
Q6.子供の歯ぎしりが気になります。対処法はありますか?
A6.あります。
大人の場合対症療法として夜間マウスピースを使用することがあります。
子供の場合は顎が成長しますから、マウスピースをすると顎が大きくなることの阻害になります。
ですからマウスピースを装着することはありません。
子どもは必要があって歯ぎしりしています。
就学前は特に対策は必要ないことが多いのですが、原因が上顎の成長不足による口腔内の狭さからくる気道の閉塞であるなら矯正治療によって口腔内を広くする必要があります。
舌のトレーニングも必要です。
Q7.乳歯なのにガタガタした歯並びです。大丈夫でしょうか?
A7.よくないです。
乳歯のうちからキチキチに生えていると、永久歯になったときの歯並びは悪くなります。
本来子供はすきっ歯が普通です。
乳歯の時期にキチキチ、ガタガタは顎の成長が適切に成長していないことを示しています。
下がガタガタでも原因は上です。
上が小さいから下が大きくなれないのです。
器具を使用した歯列矯正は6歳を過ぎたら検討が必要です。
器具による矯正治療を不要にするなら口腔の育成が大切です。
前歯にすき間がなければ永久歯がきれいに出てくることができませんので、すき間がない場合、口腔育成のために歯科に行くことをお勧めします。
Q8.指しゃぶりをやめさせたいのですがどうすればよいですか?
A8. まずは食事を改善し、次にスマホやテレビの時間を減らしましょう。
低年齢の場合、精神安定上必要とされていますので無理にやめさせることはありません。
顎の発育が悪くて気道が狭くなっているため、呼吸を確保するために指しゃぶりをしていることもあります。
やめたくてもやめれない状況かもしれないので確認が必要です。
上あごへの負荷が足りていない、
鼻腔が成長していない、
前頭前野の成長が遅れている、
緊張している、
ストレスが溜まっている、
スマホやテレビの時間が長いなどの子どもは指しゃぶりがなくなりません。
上下の永久歯が生えてくる5歳くらいまでには指しゃぶりをやめなくてはなりません。
開咬や出っ歯の原因になります。
Q9.癒合歯があると指摘されました。大丈夫ですか?
A9.あまりよくないです。
癒合歯は2つの歯が1つになっているので歯の幅が2本分ありません。
その分顎も小さくなるので、かみ合わせに問題の出る可能性が高くなります。
(上下のバランスが悪くなる)
乳歯の場合、後継の永久歯の数が1本足らないこともあるので、確認してみましょう。
ただしそれがわかっても出来ることは歯が足らない分(本来永久歯がすべてきちんと並ぶだけ)顎を大きくする対処が必要です。
成人したらインプラントなどの処置で欠損部を補いましょう。
Q10.永久歯が足らないことがわかりました。どうすればよいですか?
A10.虫歯にならないよう特に気をつけましょう。
後継永久歯がない乳歯は、年齢を重ねても抜けないこともあります。(先天性欠損)
該当する乳歯を使えるだけ使えれば、というのが当院の方針です。
残念ながら若年のうちに抜けてしまい、何もしないままだと隣り合う永久歯が傾いてしまって歯並びが悪くなってしまいます。
その時は義歯などによって空隙を保持し、成人になってからインプラントを選択されるとよいでしょう。
成長が止まるまで抜けずに頑張ったらとてもラッキーです。
そのまま使っていけるかもしれません。
Q11.シーラントした方がよいですか?
A11.必要があれば。
当院では虫歯になるリスクの高さ、仕上げ磨きしているかどうか、親子関係、年齢、など総合的に検討して総合的に検討して個別にシーラントが必要かどうかの判断をします。
シーラントは基本的に外れることを前提としています。
それは萌出すぐの虫歯リスクの高い時だけ効果があればよいからです。
口腔内に萌出した後歯は成熟し歯の結晶のひずみが無くなります。
そうなると虫歯リスクが減るのです。
リスクの低い方にわざわざ処置する必要はないと考えています。
Q12.フッ素さえしておけば、虫歯にならないですか?
A12.いいえ。
フッ素は特効薬ではありません。
歯ブラシを怠り、歯垢がずっと付着した状態だとフッ素塗布していても虫歯になります。
歯垢の付着が虫歯の原因です。
フッ素は歯垢を溶かすものではありません。
歯垢は物理的に除去するしかありません。
せめて10歳になるまでは歯間ブラシも使いながらの仕上げ磨きをしていただくことをお勧めします。
歯磨剤にはフッ素の配合された物を用いましょう。
キシリトール入りのガムを噛ませるのも有効ですが、食べ過ぎでおなかが緩くなることがあります。
Q13.夜の歯磨きをさせてくれないときの対応法は?
A13.子どもは眠たくなると歯磨きさせてくれません。
夜以外は磨かせてくれるのであれば、眠たいことが原因である可能性が高いです。
眠たくなる前に歯磨きしましょう。
朝も昼も磨かせてくれない場合は、歯磨きそのものになれていないため、いきなり歯ブラシではなく、指にガーゼを巻いたもの(市販品もあります)やきれいな指で口に異物を入れる練習をしてください。
口に歯ブラシをあてると嫌がる場合はまず頬をさすり、唇をさすり、指などで口腔内に触れ、慣れてから歯ブラシをいれるようにしてください。
Q14.歯磨きを行う際に比較的下の歯は磨かせてくれるのですが、上の歯を磨く時にはすごく嫌がります。どのように促していけば良いでしょうか?
A14.まずは指を入れてみましょう。
急に口に歯ブラシをあてると嫌がる場合は、まず頬をさすり、唇をさすり、指などで口腔内に触れ、口の周辺に触れることが感覚的におかしくないことを認識させるのです。
感覚が慣れてから歯ブラシを入れるようにしてください。
磨く姿勢として、保護者の両ももにすき間をつくり、ひざまくらの状態で仕上げ磨きをすると子どもの頭が安定し動きにくいです。
上唇と歯の間の筋(上唇小帯)にブラシが当たると軟らかいので痛みを感じやすいので注意しましょう。
Q15.仕上げ磨きの際なかなか奥の方がしにくく内側磨きや舌を磨く際オエっとなってしっかり出来ません。どうすればよいですか?
A15.できる範囲で大丈夫です。
もしぶくぶくうがいできるなら、2分間ブクブクしてもらうとプラーク除去効果に加えて、お口ぽかんのもとになる口の周りの筋肉や舌の機能訓練にもなりますし、唾液がたくさん出るので虫歯予防効果も高いです。
起きている間は、よく噛む食材で唾液がたくさん出ている状態ですので、歯磨きしなくてもほとんどむし歯の心配はないですが、眠っている間は、虫歯予防効果の高い唾液の循環が止まってしまいます。
寝ている間はむし歯が進行しやすいので、できるだけ努力してみて下さい。
Q16.歯磨き粉はどんなものを選べばよいでしょうか?
A16.発泡剤の入っていないものが良いです。
歯磨き剤の効能で歯垢を取り除いているわけではありません。
物理的に歯垢を取り切ればよいので、極端に言えば歯磨剤は無くても構いません。
予防の効果を得るには、フッ素あるいはキシリトールが配合されているものを選ぶとよいでしょう。
発泡剤が入っていると泡まみれになって磨いた気になり、あまり磨けていないことが多いです。
また早く口をゆすぎたくなるので十分な時間歯磨きができないと思います。
発泡剤が含まれていないものがよいでしょう。
Q17.歯磨きを自分でさせるのですが、どのくらいの時間させた方がいいのでしょうか?
A17.時間は何分でも良いです。
歯磨きは時間や強さより、磨く場所の順番を決めて磨き残しをなくすことが大切です。
磨く順番を決めて磨き残しをなくしてください。
磨き残しがなくなれば仕上げ磨きは不要です。
磨き残しがあるかどうかは、染め出し液(薬局や歯科医院で購入可能)で確認することができます。
是非確認してください。
できれば少なくとも小学校の3~4年までは必ず仕上げ磨きをしてください。
歯と歯の間が空いてくるので、歯間ブラシを用いると効果的です。
Q18.まだグラグラしてなく、抜けそうもないのに後ろから歯が生えてくるのは何が原因でしょうか?
A18.顎が適正に成長出来ていないからです。
本来歯列に十分なすき間があれば、乳歯のほぼ真下の永久歯が乳歯の歯根を溶かしながら萌出し乳歯がぐらぐらになって自然に抜けるのですが、永久歯が萌出するスペースがなければ、永久歯が乳歯の真下ではなく、内側に位置してしまい、乳歯の歯根の吸収が遅れ、ぐらつかず、自然には抜けないことがあります。
そうなってしまうと矯正治療、食育、口腔機能トレーニングを早急に行って顎を大きくしていくことに取り組まなければなりません。
Q19.毎日歯磨きをしているのに、口が臭い時があるのはどうしてですか?
A19.いろいろな原因が考えられます。
お口ぽかんなどで、お口の中が乾燥し、唾液が足りていないときは菌の繁殖を抑えられず口臭がでます。
歯磨きしてもお口ぽかんなら口臭は続きます。
起床時の口臭もあります。
これを起床時口臭と言い、生理的な口臭です。
起きている間は、よく噛む食材で唾液がたくさん出ていれば、歯磨きしなくてもほとんどむし歯の心配はないくらいです。
眠っている間は、唾液の循環が止まっているので口が乾燥した状態になります。
また成長期にも生理的な口臭があります。(思春期性口臭)
Q20.ジュースやお菓子はどこまで与えていいのでしょうか?
A20.できるだけ与えないようにしてください。
3歳未満であるなら、砂糖菓子は心を鬼にしてできるだけ与えないようにしてください。
甘いものは麻薬であるコカインよりも中毒性があるため、一度甘いものを与えてしまうと、ずっと甘いものを欲しがるようになります。
おやつは元々、小さい胃袋では3回の食事で十分な栄養が摂れないため4回、5回に分けて食事を摂ってもらう習慣です。
おやつには甘いものではなく、しっかり栄養があるもの(お昼ご飯の残りなどでも良い)をあげるようにしてください。
特に味覚が完成する3歳までは砂糖菓子を与えないようにしましょう。
ちなみに砂糖にはカロリーはありますが栄養は全くと言ってよいほどありません。
ノンシュガーのままと言う訳にはいきませんが、成長期には控えた方がよいものです。
出来るだけ自然の甘味に慣れさせる方が子供の生涯にはよいことです。
Q21.こどもが野菜を食べてくれません。どうすればよいですか?
A21.一工夫してみましょう。
ピーマンやゴーヤなど緑色で苦い野菜は子どもや動物は食べません。
人間や動物の味覚は、食べて良いものと食べたらダメなものを認識するために必要です。
甘味はエネルギー、塩味はミネラル、うま味はタンパク質、酸味は腐っているかの確認、苦味は毒。大人は経験上その食べ物が安全で体に有効だと知っていますので、苦味さえもおいしく感じますが、子どもは苦いものは本能的に毒だと感じ避けるのです。
子どもが小さいうちは苦味の少ない野菜(ブロッコリーやキュウリなど)やイモ類で必要なビタミンや栄養を摂るようにし、大人が緑の野菜をたべる様子を見せてやることで少しずつ子どもたちに安全でおいしい食べ物であることを伝えていきましょう。
Q22.2~3歳児は、肉・魚は塊で(細かく切らずに)出した方かよいのか?それとも、切ったほうが良いのか?
A22.細かくしない方がよいです。
細かく切ってしまうと噛まずにのどに送り込むため危険です。
誤嚥の危険が一番高いのが一口大です。
一口大にしてしまうと、前歯でかじり取る習慣のない子供は、そのまま口に放り込んでしまい、誤嚥や窒息の危険が高まります。
自分の本来の一口量を獲得するために、一口では口に放り込めない大きさの手づかみできる食べ物がよいです。
自分の一口量は一番危険が少なく、スプーンなどで放り込む食材と比べ、必ず手前から奥へと食べ物を自分の舌や歯を使って送り込みますのでよく噛み、口の成長にもつながります。
肉や魚は乳歯が生えそろっていれば食べることは可能です。
生え揃ってなければまだ早いです。
Q23.食形態はどうすればよいですか?
A23.細かくしすぎないようにしてください。
食形態に関して、子どもは一度誤嚥したり、窒息しかけたりしたものは食べようとしません。
大人が良かれと高齢者に出すような「刻み食」を与えると、唇や舌や口の中にあるセンサーが脳に「咬まなくても良いもの」という指令を出し、そのまま飲み込もうとします。
ばらばらの食材は誤嚥しやすいです。
よく噛まないと飲み込めない形態で食事を提供することで、唾液があふれ出て、食塊形成が容易になり、誤嚥や窒息は減ります。結果的に偏食がなくなります。
Q24.肉になると、いつまでも噛んで飲み込めない場合、飲み込めるようにするにはどうしたらよいでしょうか?
A24.一口量を覚えさせましょう。
スプーンなどで肉を食べた場合、自分の咀嚼できる能力を超える量が口に入ると、のどに送り込める適切な大きさの食塊をつくることができず、いつまでも飲み込めません。
一番良いのは自分の前歯でかじらせた肉を奥歯で噛んで食塊をつくるのが良いのですが、どうしてもスプーン食べをしなくてはならない場合は一口量をかなり少なく調整する必要があります。
具体的にはスプーンを今のものより小さくします。
前歯がぶりもやっていきましょう。
Q25.滑舌が悪かったり、構音障害への対応はどうすればよいですか?
A25.一気に解決しませんが家での対処法を述べます。
•絵本の読み聞かせ (側頭葉のウェルニッケ野に豊かな言語刺激が入る)
•奥歯でよく噛む経験(咀嚼刺激がウェルニッケ野を活性化)
•保育者が顔を見せて話しかける・笑いかける
•前歯で噛む・嚥下時の前歯刺激(前歯の刺激が「ことば脳」の発達を後押し)
•よく噛むこと( 舌・口唇・顎の動きが豊かになり、構音が安定)
•しっかり飲み込むこと ( 舌根や咽頭の動きが鍛えられ、発音の土台が整う)
•食事は言葉の発達に直結するため、柔らかすぎる食事は避ける



