Q1.何をしますか?
A1.まず診断をします。
歯科に関係することが原因であるか、ないかの診断をします。
口臭の約90%は口腔内に原因があると言われています。
具体的には、虫歯や歯周病、古い被せ物の隙間、舌苔などが考えられます。
単独ではなく複数の場合もあります。
洗口液やケア用品を試しても、これらが原因だと改善しません。
歯周病検査の結果、歯周病が原因であれば正しい歯磨き指導を受けることが最優先事項です。
歯周病に関することが原因であることが多いです。
その上で歯石除去をしてもらいましょう。
原因に応じた適切なアプローチを行うことが、口臭改善への一番の近道となります。
Q2.有効な洗口液はありますか?
A2.成分を確認しましょう。
口臭の原因物質、揮発性硫黄化合物(VSC)の発生を抑える成分を含む洗口液が有効とされています。
グルコン酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム(CPC)、塩化亜鉛などが配合されたものを選びましょう。
アルコール刺激が強いものは口腔内を乾燥させることで口臭を悪化させるリスクがあります。
ですからノンアルコールタイプを選ぶとよいでしょう。
ただし、洗口液はあくまで補助的なものです。根本の原因である歯垢や舌苔の清掃が主です。
Q3.家で何をすれば良いですか?
A3.ブラッシングを頑張りましょう。
自宅では歯垢を取り切る丁寧な歯磨きに加え、デンタルフロスや歯間ブラシを使って歯と歯の間の清掃も徹底しましょう。
歯ブラシだけでは約6割しか落とせません。
補助的清掃具を使うのが必須です。
さらに、舌の表面に付着する舌苔をケアすることも重要です。
数日に1回、専用の舌ブラシを使い、力を入れず優しく奥から手前へ優しく撫でるように清掃してください。
こまめな水分補給で口腔内の乾燥を防ぐことも、効果的な口臭対策の一つです。
Q4.セラミックにすればマシになりますか?
A4.良くなると考えています。
口臭予防や改善に非常に効果的です。
保険適用の銀歯やプラスチック製の被せ物は表面に目に見えないですが、微細な傷がつきやすいのです。
そのため歯垢や細菌が付着しやすいのです。
一方、セラミックは表面が非常に滑らかで傷がつきにくいため、汚れが付きにくい特長があります。
また、歯と被せ物の密着性が高いので二次虫歯が広がるリスクも低く、口臭の原因となる細菌の繁殖を大幅に抑えることができます。
セラミックは予防の観点からとても優れた材料です。
Q5.口呼吸も影響すると聞きましたが本当ですか?
A5.本当です。
口呼吸は口臭の大きな原因となります。
通常、鼻呼吸をしていると唾液によってお口の中がうるおい、自浄作用が働きます。
しかし口呼吸だと口腔内が乾燥し唾液の分泌量も減るので、唾液による自浄作用が低下してしまいます。
その結果、細菌にとっては繁殖しやすい環境となるので、嫌な臭いが発生しやすくなります。
アレルギー性鼻炎や鼻づまりがある場合、まず耳鼻咽喉科を受診しましょう。
鼻呼吸を意識することも口臭改善につながります。
Q6.食事に気を付けないといけませんか?
A6.はい。
食事内容や摂り方は口臭に大きく関わります。
ニンニクやニラなどのニオイの強い食物は、消化後に血液を介して吐息として臭うため控えめにするのが安心です。
よく噛んで食べることも大切です。
よく噛むことで唾液の分泌が促され、お口の自浄作用が高まるからです。
さらに、極端な糖質制限や空腹時にはケトン体という物質が産生されるので、特有の体臭、口臭(ケトン臭と呼ばれます)の原因になります。
栄養バランスの良い食事を規則正しく摂りましょう。
Q7.ドライマウスも関係しますか?
A7.深く関係しています。
ドライマウスになると、口臭の予防に欠かせない唾液の分泌量が大きく減少します。
唾液には口腔内の細菌を洗い流す洗浄作用や細菌の増殖を抑える抗菌作用があります。
口腔内が乾燥するとこれらの機能が著しく低下します。
その結果、細菌が繁殖して口臭物質が口内に溜まります。
服用している薬によっても唾液産生が抑制されるという副作用が出るものもあります。
加齢やストレスなどが原因となることもあります。
こまめな水分補給や唾液腺マッサージを取り入れるのもよいでしょう。
Q8.睡眠時無呼吸症候群と関係がありますか?
A8.深い関係があります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者さんは、睡眠中に気道が塞がることで無意識に強い口呼吸を行っているケースが非常に多く見られます。
一晩中口を開けて呼吸を続けることで、起床時の口腔内は激しく乾燥し、細菌が異常繁殖して非常に強い起床時口臭を引き起こします。
また、睡眠の質が低下することで自律神経が乱れ、日中の唾液分泌量が減る原因にもなります。
CPAPを行うことで改善が期待できます。
また医師の指示によってSAS用のマウスピースを装着を指示されることもあるようです。
Q9.どうしても臭いが気になります。必ず治りますか?
A9.必ず、とは言えません。
原因を突き止めて適切に対処すれば、改善する可能性は極めて高いです。
口臭の多くは歯周病や歯垢、舌苔などの口腔環境に由来するため、正しい歯科治療と毎日のセルフケアで大幅に軽減できます。
ただし、実際には周囲が気にならないレベルであるにもかかわらず深く悩んでしまうケースもあります。
生理的な口臭があります。
起床時、口腔内が乾燥している時、緊張している時、空腹のときなどです。
数値で可視化できる口臭測定器を備えた口臭外来などで専門的な検査を受けると、精神的な安心感にも繋がります。
Q10.内科でも診てもらった方がよいですか?
A10.検討されるとよいでしょう。
歯科で異常がない場合やケアを続けても改善しない場合は、内科の受診をおすすめします。
口臭の約10%は全身疾患に起因すると言われています。
・甘酸っぱい臭いは糖尿病
・アンモニア臭は肝機能障害、腎機能障害
・甘酸っぱい腐敗臭は胃炎や胃潰瘍
などが原因かもしれません。
お口の中を清潔に保っていて、歯科医院でも特に問題が無いと言われたのに臭いが消えない場合は、体からのサインである可能性があるため、早めに内科を受診しましょう。



