Q1.マウスピースで歯ぎしりは治りますか?
A1.いいえ。
マウスピースで歯ぎしりを完全に止めることはできません。
歯ぎしりの主な原因はストレスや睡眠の質、本能に関わるものであり、マウスピースは歯ぎしりによる弊害を防ぐための保護具だからです。
対症療法でしかありません。
しかし、マウスピースを装着することで歯の摩耗や破折を防ぎ、顎関節や筋肉にかかる異常な負担を大幅に軽減できるという意義があります。
根本的な改善を目指すには、マウスピースの使用と並行して、睡眠環境の改善やストレス発散、日中のリラクゼーション、噛み合わせの改善などが大切です。
Q2.噛みしめは治りますか?
A2.はい。
はい、意識と習慣を改善することでコントロールできます。
日中の噛みしめ(TCH Tooth contact habit)は無意識の癖であるため、歯を離すという意識付けが効果的です。
これを認知行動療法と言います。
目につく場所に“噛み締めない”というシールを貼り、それを見て歯を接触していたら歯を離して肩の力を抜く練習を繰り返しましょう。
夜間の噛みしめにはマウスピースで負担を減らします。
また、ストレスや集中、姿勢の悪さが誘発するため、定期的なストレッチや姿勢改善、リラックスする時間を増やすことで、噛みしめの頻度を大幅に減らせると言われています。
Q3.歯ぎしりしていると先生に言われましたが、今まで家族に言われたことはありません。本当に歯ぎしりしていますか?
A3.はい。
家族に指摘されていなくても、歯ぎしりをしている可能性は十分にあります。
歯ぎしりには音が出る摩着(グラインド)やタッピング(カチカチ鳴らす)タイプだけでなく、音がほとんど出ない咬緊(クレンチング 強い噛みしめ)があります。
歯の擦り減り具合やヒビ、首や頬の筋肉の発達、舌や頬の内側の押し付け痕など、お口の中に残る明確なサインから歯ぎしりしているかどうかを診断しています。
音が出ないタイプの歯ぎしりも歯や顎に大きな負担をかけるため、早めの予防対策をおすすめします。
Q4.全体的に滲みます。何とかなりませんか?
A4.残念ながら難しいです。
歯ぎしりや噛みしめによる強い力で、歯の表面(エナメル質)に細かいヒビが入ったり、歯の根元が削れたり(くさび状欠損)して、知覚過敏が全体に起きている可能性があります。
噛みしめによる歯のヒビが原因の場合、どこにどれだけヒビが入っているかわかりませんし、基本的にはヒビを埋めることは治せません。
対策としては、歯科医院でしみるのを防ぐコーティング薬を塗布したり、知覚過敏用の歯磨き粉を使用することが主となります。
また、これ以上歯に負担をかけないようナイトガード(マウスピース)を装着し、日中の噛みしめ癖を改善することも欠かせません。
Q5.マウスピースを作りましたが出来ません。しなくてよいですか?
A5.できればした方が良いでしょう。
放置するのは避け作製した歯科医院にご相談ください。
違和感や吐き気、痛みのために装着できない場合、マウスピースの厚みや縁の形を少し削って調整するだけで、劇的に付け心地が改善することがよくあります。
歯ぎしりや噛みしめの力は非常に強く、装着しないままだと歯の破損や噛み合わせの悪化、顎関節症リスクが高まります。
無理なら仕方ありませんが、その弊害は将来出てくる可能性があるかもしれません。
その点含みおきください。
Q6.噛み合わせの治療に矯正が必要ですか?
A6.症例によります。
必ずしも全員に矯正が必要なわけではありません。
噛み合わせの不具合が歯並びの乱れに起因している場合は矯正治療が最も根本的な解決策となります。
全部被せ物が入っていたり、大きな義歯が入っている場合は矯正治療でなく、補綴治療だけで進めることが出来ます。
症状や原因によっては、被せ物の高さを微調整する咬合調整や、マウスピース療法、あるいは日中の噛みしめ癖の改善だけで十分に症状が治まることも多いです。
まずは検査を受け、現在の問題が歯並びによるものなのか、生活習慣や筋肉の緊張によるものなのか診断してもらいましょう。
Q7.奥歯がありませんが、奥歯を入れないといけませんか?
A7.はい。
放置せずに奥歯を補う治療を行うことをおすすめします。
奥歯は噛み合わせの高さを保ち、強い噛む力を支える重要な歯です。
奥歯がないと、残った前歯や反対側の歯に過度な負担がかかり、歯が割れたり動いたりして噛み合わせ全体が崩れてしまいます。
さらに、顎関節症を引き起こしたり、しっかり咀嚼できずに消化器官へ負担をかける原因にもなります。
入れ歯、ブリッジ、インプラントなどの方法がありますので、ご自身の状態に合った治療を早めに検討しましょう。
Q8.詰め物がすぐ取れます。噛みしめのせいですか?
A8.はい。
虫歯でなければその可能性が一番高いですが、噛みしめや歯ぎしりが原因で取れている可能性は非常に高いです。
噛みしめによって歯には数十キロ単位の異常な力が加わります。
その強い力で歯自体がわずかにたわむことで、詰め物を固定している接着剤が破壊されたり、詰め物や歯の一部が破損して外れてしまうのです。
頻繁に取れる場合は噛み合わせの調整を行ったり、夜間のマウスピースを使用して強い力から歯と詰め物を守る対策が必要です。
Q9.歯が割れました。噛みしめで割れますか?
A9.はい。
噛みしめや歯ぎしりの力によって歯が割れることは十分にあります。
特に神経を抜いた歯は水分が失われて脆くなっているため、強い力が繰り返し加わることで割れてしまうケースが多発します。
健康な歯であっても、長年の強い噛みしめにより目に見えないマイクロクラック(細かいヒビのこと)が入り、ある日突然割れてしまうことがあります。
破折を防ぐためには、日中の噛みしめ予防と、夜間のマウスピース装着による力の分散が非常に重要です。
Q10.親知らずを抜かない方がよいですか?
A10.いいえ。
まっすぐ生えていて上下できちんと噛み合い、手入れが行き届いている場合は抜かずに残して大丈夫です。
そうなら将来的に他の歯を失った際の移植歯やブリッジの土台として活用できるメリットもあります。
しかし、横向きに生えて手前の歯を押し込んでいて噛み合わせを乱している場合や、手入れが難しく手前の歯まで虫歯や歯周病にするリスクがある場合は、早めの抜歯が推奨されます。
残すべきか抜くべきかは、お口全体の噛み合わせとレントゲン写真をもとに決めます。



