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口腔外科医が非常勤で勤務されました。ご相談ください。

2026年8月6日

当院に口腔外科医が勤務されています

この春から非常勤ではありますが、長く口腔外科で診療されていた先生が勤務されています。大学卒業以来30年以上口腔外科の専門医としてキャリアを積まれています。実は私の大学の同期です。簡単なprofileはスタッフ紹介のページに記載しています。口腔外科に関するご相談があればその旨伝えていただきご予約を取らせていただきます。

どんなことを診てもらえるのか

一口に口腔外科と言ってもかなり広範囲になりますが、一般診療所で行える治療には設備の問題もあるので限りがあります。非常勤のため、緊急を要する処置は、出勤している時にしかできません。出勤は当面月に1~2回程度となります。当院では主に親知らずの抜歯、歯の移植、粘膜疾患の鑑別、噛み合わせが原因ではない顎関節症を拝見させていただくことになります。(インプラントは口腔外科に含みません)

親知らず

一番多いのは親知らずだろうと思います。まずは口腔内の診査やレントゲンで状況の確認を致します。その上で親知らずの抜歯が当院で可能かどうかの説明を致します。口腔外科の先生なのに抜いてもらえないことがあるの?と思われるかもしれません。親知らずの生えている方向、深い所にあるのかそうでないのか、根の形が単純なのか複雑なのか、大きな神経や血管との距離があるのかないのか、抜歯のための力を加えても、問題ない位置にあるのかないのか、時によりCTも撮らないといけないこともあります。

親知らずの抜歯の何がリスクか

下歯槽管の近接

宇治市 歯医者 sinus なかむら歯科医院

下顎の骨の中には、唇や歯の神経の感覚を司る下歯槽神経と下顎に栄養を供給する血管が通る下歯槽管があります。親知らずがこの管に非常に近い、あるいは一部が接している場合、抜歯の時の振動や圧迫で神経が傷つき、術後に下唇やあごの先にしびれ感が残る可能性があります。もしそうなった場合の対応が一診療所では難しいので、事前診断で病院歯科での治療を提案します。

上顎洞の近接

上顎の親知らずのすぐ近くに、上顎洞という鼻につながる空洞があります。これを副鼻腔と言います。親知らずの根が上顎洞に突き出していたり、歯そのものが埋まっていて非常に近かったりすると、抜歯時に歯が空洞内に入り込む可能性があります。親知らずがかなり深部にある時に起こり得ます。また抜歯後できた穴が上顎洞とつながってしまうことがあります。その場合、周囲の歯茎を処置してその歯茎で塞ぐように閉鎖します。十分な術野の確保が難しいことがあります。

骨と歯の癒着

通常、歯と骨の間には歯根膜という組織がありますが、これが消失して歯と骨が直接くっついていることがあります。歯と骨と一体化しているため、通常の抜歯器具で力をかけてもビクともしません。無理に抜こうとすると周囲の骨が大きく欠けたり、抜歯に長時間を要したりします。抜歯のために癒着している部分を削りながら、慎重に歯を切り分けて取り出します。

根の屈曲

宇治市 歯医者 wisdom tooth1 なかむら歯科医院

根の先が釣り針のように曲がっていたり、肥大していたりすることがあります。普通は根の先に向かって先細りしています。だから抜けるのですが曲がった部分が周囲の骨に引っかかり、無理に力をかければ根の先端が折れて骨の中に残ってしまいます。歯を分割して、引っかかっている部分を順番に取り除くようにしていきます。それでも難しいこともあります。その時はあえて根の先を数ミリ残すこともあります。感染さえなければ問題ないことが多いです。

完全埋伏智歯(骨を多く削る)

宇治市 歯医者 wisdom tooth なかむら歯科医院

親知らずが骨の中に深く埋まっていると歯を露出させるために、周囲の骨を多く削る必要が出てきます。また、歯をいくつかの破片に細かく分割して少しずつ取り出すため、手術時間が長くなりやすいです。骨は削られたり刺激を受けたりすると、強い炎症反応を起こします。そのため術後2〜3日をピークに顔が大きく腫れ、口は開けにくく、強い痛みが出やすくなります。

口が開けにくい(開口障害)

顎関節症やもともと口が大きく開けられない方は、術野が狭くなり器具を入れるためのスペースの確保が非常に困難になり、手探りの操作が増え器具が滑って粘膜や唇、舌を傷つけてしまうリスクが高まります。抜歯そのものが難しくなり、手術中の強い負担のため術後は口が開きづらくなります。

病院歯科への紹介もありうる

安全な処置が優先されますので、拝見し診断した結果一般の歯科診療所で抜歯することが高リスクと判断したら、病院歯科を受診するようお勧めします。一般の歯科医院ではなく、外科処置が十分整った大学病院や総合病院の口腔外科で抜くのが安全です。一度にすべての親知らずを抜きたいと希望される方もいらっしゃいます。そのような場合全身麻酔で抜歯することになるので、同様に病院歯科に紹介となります。左右どちらかの上下の抜歯であれば、状況によりますが当院での抜歯が可能です。

同意書

当院で抜歯することになれば同意書に記名とサインしていただきます。安全に行えると診断しても医療に100%はありません。どのような治療でもリスクはありますので、不慮な後遺症の発現はどの方、どのような場合にも起こり得るとご理解ください。

歯の移植治療

宇治市 歯医者 tarnsplant なかむら歯科医院

歯の移植治療は、噛んでいない親知らずなどを虫歯などで抜くことになった場所に移す治療法です。インプラントはチタンの人工物を入れるのに対し、移植は自分の歯をそのまま使うというメリットがあります。ただし早期に抜けてしまうリスクもあります。

移植は同時に2つの場所を抜歯する必要があります。

悪くなった歯と親知らずを抜く必要が有ります。悪くなった歯を抜いた後に親知らずを抜き、先に抜いた場所に埋め込みます。根の形はぴったり一致しないため、骨を親知らずの形に合わせて削って調整し、埋め込んだ後隣の歯とワイヤーで固定します。親知らずは抜いているので、親知らずの神経や血管は断裂しています。そのため移植して約1〜2週間後から歯の神経を取り除いて根管治療を必ず行います。その処置が終了後被せ物をしていきます。

長持ちするのか?

移植した歯が上手くいくと平均して5〜10年以上、長ければ20年以上持つこともあります。ただし、予後は条件によって大きく変わります。親知らずの根の先が完成していない若い方の場合、移植後の生着率が高く、予後は比較的良好です。移植の予後を決めるのは歯根膜という組織です。歯根膜という組織が多く残っていれば長持ちする傾向にありますがこれは確認のしようがありません。

トライしてみる価値はある

自分の歯を再利用できる素晴らしい治療ですが、誰もができるわけではありません。上手く処置できても長く持つかどうかはわかりません。まずはレントゲンや必要であればCTなどの検査で、自分の親知らずが引っ越し可能かどうか調べてもらうことから始まります。診断の結果インプラントが適応のこともあります。ただ折角ある、機能していない自分の歯を利用してみる価値はあるかと思います。当院では移植治療は自費治療とさせていただきます。予後不良のこともありますので必ず同意書をいただきます。

粘膜疾患

宇治市 歯医者 leukoplakia なかむら歯科医院

まず院長が先に拝見し、病理検査が必要かどうか、病院歯科の受診が必要か、口腔外科医に対診を取ります。当院で対応可能であれば口腔外科医が診察させていただきます。

顎関節症

宇治市 歯医者 tmd なかむら歯科医院

こちらもまず院長が診察し、咬み合わせに起因する場合はマウスピース矯正、プレートなどの治療を行います。そうではない、顎関節部の炎症性のものは直接顎の関節にアプローチしなければならないこともあるので、口腔外科医が診察するか、病院歯科受診という流れになります。

まとめ

病院歯科はなかなかハードルが高いと感じていらっしゃる方にも対応できるのではないかと思っています。経験豊富な先生なので私も全幅の信頼を寄せています。外科設備の整った所での治療が望ましいと診断した場合は病院歯科を紹介することになります。すべてのご負託に応えることができないかもしれませんが、患者さんのための安全な治療、それが私と口腔外科医のポリシーです。

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