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顎は大きくなっても、歯並びは変わらない

2026年7月9日

子供の過蓋咬合やガミースマイル(笑うと歯茎が見える)が多い

宇治市 歯医者 gummysmile なかむら歯科医院

過蓋咬合は噛んだ時に前から見ると、下の前歯が上の前歯に半分以上隠れてしまう噛み合わせです。普通は下の前歯の2/3以上見えるのが普通です。被さっているのが3㎜以上になっていると、咀嚼や顎の発達、口腔機能全体に悪影響を及ぼすことがあります。前方方向への顎の成長が不足している、上顎の劣成長が原因です。上顎が前方に成長しないと下方向を中心に成長しますから、笑った時に上顎の歯茎が見える、いわゆるガミースマイルになってしまうこともあります。下顎は上顎よりも後から成長するので、上顎が通常に成長しないと下顎の前方成長が妨げられてしまいます。過蓋咬合だと、前後的顎成長が抑制されやすく、出っ歯(上顎前突)になる傾向も高くなります。顎の成長が足らないと歯並びもガタガタしやすくなります。ただし遺伝的な下顎劣成長や上顎狭窄の傾向がある場合もあります。

子供のうちはすきっぱがベスト

宇治市 歯医者 gap tooth なかむら歯科医院

何が普通かと言えば、子供のうちはすきっぱであれば顎が正しく成長していると言えます。(特にすきっぱで上下前歯の先端同士で噛んでいる状態。)すきっぱの方が何故良いのかと言えば、前歯に関して言うと後から萌出する永久歯のほうが、乳歯より 大きいからです。永久歯が萌出する際には乳歯よりもスペースが必要です。この追加になるスペースを生理的に確保しているのが、霊長空隙、成長空隙です。元々は備わっているものです。今隙間がないということは、今の顎サイズでは永久歯が収まらないことを意味します。成長すればそのうちで隙間が出来ると考えると思いますが、そうとは限りません。ある歯科医院が1歳から6歳までの子どもの経過を追った所、2~3歳で前歯がキチキチで生えているかガタガタの場合、6歳でもその状態は変わらなかったそうです。

空隙がないと困ること

本来、乳歯列期には 前歯部に成長空隙ができるのが自然です。哺乳期、離乳期、を正しく過ごしていれば空隙は生まれます。空隙がないということは、上顎の成長が劣成長の可能性が高いということになります。成長が足りないと空隙は生じにくいということです。乳幼児期の過蓋咬合は、単なる歯のかみ合わせの問題ではなく、成長機能全体に影響します。下顎の前方成長が抑制され、将来出っ歯やガタガタな歯並びになりやすくなったり、顎関節症や舌の動きが制限され、発音(特にサ行、タ行)が不明瞭になりやすくなることも考えられます。

小さな子供にどう対処していくべきなのか

色々と気を付けなければならないことがあります。多忙な現代生活ではなかなか難しいこともあります。昔が良かったということはありませんが、正しく手を掛けて育ててあげてください。

正しく哺乳する

宇治市 歯医者 breastfeeding2 なかむら歯科医院

正しく哺乳することが正しい成長と良い噛み合わせに繋がるということを、コラムを通してずっと書いてきています。今更ですが、正しく咥えさせて(唇を翻転させて)深のみさせること、添い寝乳しないこと、首が座ったら縦抱き授乳する、ことを心がけてください。哺乳を通して赤ちゃんは嚥下を覚え、舌の使い方を覚え、舌を上顎に付ける筋力をつけ、顎を大きくさせていくのです。この過程が正しくないと、本来の成長から少しづつズレていくのです。

哺乳瓶を選ぶ

ミルクの出の良い哺乳瓶の乳首を使うと、口の周りの筋肉を使わずに栄養を取れてしまいます。正しい筋肉の使い方を覚えてくれなくなります。先ほど述べた通り一生続く筋肉の動し方を決めてしまいますから、適切な哺乳瓶を選ぶようにしてください。

発達順序を守る

宇治市 歯医者 highhigh なかむら歯科医院

首が座り、頭を持ち上げ、ハイハイし、お座りできるようになり、手を自由に使えるようになります。多少順序が前後したりしますがどの子供も発達順序は概ね同じです。母子手帳に目安は載っていますが、成長が記載月齢より遅れても焦らないでください。個体差はあります。追いつかせようとするあまり、過度な補助や器具を使うことはしない方が良いと思います。子供自身が体のバランスを覚えているのです。重力に抗する姿勢を覚えるのです。歩行器も使わない方が良いと思いますし、お座りを補助するような小さな椅子も使わない方が良いと思っています。

抱っこ姿勢

宇治市 歯医者 baby なかむら歯科医院

縦抱きしてもらっても良いのですが、首が反って口が開くのはよくありません。内側に向かって丸く抱っこするようにしてください。口呼吸や良くない姿勢を覚えてしまいます。

離乳食への移行時期

離乳食に移るということは、自分の手を自由に動かせるようになっているということです。何でも口に入れます。意欲の湧いている時期なので手の持って汚すことも多いでしょうけれど、安全に気を付けて見守ってあげてください。

食事姿勢

宇治市 歯医者 how to eat なかむら歯科医院

もちろん一人でお座り出来ていると思います。足がブラブラしている状態での食事は止めましょう。きちんと足が着いた状態で食事を摂りましょう。幼稚園、保育園くらい大きくなった時は正座でもよいです。足底接地と言います。シリコンエプロンも、前傾姿勢になる可能性があるのでよくありません。汚さないようにしたいと思いますが、姿勢保持のためにできるなら軽い布製などのエプロンをお勧めします。

正しい離乳食の与え方

宇治市 歯医者 fooding なかむら歯科医院

すすり飲みは良い口唇の訓練になります。スプーンを横にしてすすらせるとよいです。一口量も大切で、大人の人差し指の爪くらいまでの量にしましょう。一口量を正しく覚えないと、将来丸飲みを覚えてしまうことになります。保護者がどんどん口の中にスプーンを突っ込んで入れていくのはやめましょう。下唇にスプーンを当て、本人が口を閉じて摂食するまで待ちましょう。結構根気が必要ですが、口周りの筋肉の使い方を覚えていくのに必要です。

運動させる

宇治市 歯医者 playing outside なかむら歯科医院

もし歯並びや咬み合わせが良くないことに気づいたとしても、2~3歳の頃に矯正装置など用いることはしません。食事の仕方、食育になる訳ですが、それだけでなく、身体のバランスが崩れていることがあるので体幹が不安定になっていることが考えられます。身体全体のバランスを整えることを考えます。具体的には外遊びです。平坦ではなく起伏にとんだ公園などはバランス感覚を養うのにもってこいです。足をしっかり使うことがよいのです。よく子供が壁に手を当てて走ったり、歩道のブロックに乗ったりするのはバランス感覚を確認しているのです。

食育

哺乳、離乳の時期を過ぎてしまうと、食育で対応する時期になります。もちろん矯正装置を使うこともありますが、それだけでなく噛むという刺激を与えて前方への成長を促します。 上顎の劣成長に対して前方への成長を促すため、前歯に食材で刺激を与えましょう。具体的には前歯で噛み切るくらいの大きさの具材、歯ごたえのある食材が毎食一品あればよいでしょう。飽きないように工夫も必要なので、保護者の負担にならないようあまり深刻に考えないでくださいね。前歯に刺激を与えることで、脳の前頭葉に刺激が伝わります。やる気、コミュニケーション、集中力に関与するようですので、成長だけでなく脳への刺激になります。あと食事している時は、話すことは止めましょう。飲み込んでしまっていることを確認してからにしてくださいね。

鼻閉への対処

宇治市 歯医者 breath なかむら歯科医院

鼻が詰まっていて口呼吸になると、舌が上顎に付かなくなり上顎の成長を妨げる大きな要因になります。その状態でもし矯正治療をしたとしても、根本の原因が解決していませんから後戻りもしてしまいます。口ポカンや唇が慢性的に乾いているなど兆候があれば耳鼻科の受診もしてみましょう。

確かな知識を持って、子育てをしてください。

これまで述べてきたことでご存じなかったことがあったかもしれません。取り組めることがあれば是非取り組んで下さい。三つ子の魂百まで。最初が肝心です。

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