子供の歯列矯正は患者である子供自身のやる気と親の協力は必須です。
歯列矯正を実際に始める年齢で最も多いのは7~8歳です。この年代は上下の前歯が生え替わり、将来の歯並びがある程度予測できることと、患者さんである子供自身に治療に対する自覚が生まれることが理由として挙げられます。
しかし成長には個人差があるため、一概に開始は何歳からと断定することはできません。逆に言うといつからでも始められますが、顎の骨格に問題のある出っ歯、受け口、開咬、過蓋咬合、交叉咬合といった不正咬合は早めに治療した場合もありますので、気になり始めたときにご相談ください。骨格に問題のあるケースは専門医による診察を受けられた方がよいことが多いです。
特に受け口は早期に治療を始めた方がよいです。家族に受け口のおられる方には特にそうです。口腔内に入れられるのであれば、4~5歳から始めてもよいです。
乳歯の歯並びでは、ワイヤーによる矯正はあまり行いません。夜間と起きているとき1~2時間取り外しできる装置を使うことになることが多いです。ただしその子供のキャラクターを見極めなければなりません。自分で取り外しができてしまうからです。所定の時間必ず口腔内に入れていないといけないのに、外してしまっていると全く効果がでません。
その点、金具付きの矯正装置であれば自分で取り外すことはできません。取り外しの装置が使えないのであればもう少し年齢が経ってからワイヤーによる矯正がよいでしょう。早いに越したことはありませんが、キャラクターを変えることはできませんからね。
マスク着用時は息苦しいため口呼吸をしがちです。
以前と違いマスクを家庭外ではほぼ装着している状況ではやむを得ないことかとは思います。
私たちは通常、鼻で呼吸しますが口を開けたまま口で呼吸する人が増えています。
その場合、口が乾燥し唾液量が減るため歯に汚れが残りやすく、虫歯、歯周病、口臭の原因となります。
また子供の頃から口が、ポカン、と開いているとお口回りの口輪筋が緩み、歯並びや咬合に悪影響を及ぼすだけでなく年齢を重ねていくと周囲の評常勤や皮膚も緩み、老化の進行につながります。
さらに口の中に異物やウィルスが直接入ることで風邪や感染症にかかりやすくなるといわれています。家族みんなで鼻呼吸を意識し、健康的な口元を目指しましょう。
子供のうちから鼻呼吸になるように、口を閉じる、閉じさせる意識を持たせるよう心掛けてください。子供も大人も絶えず口を閉じようとする意識が大切です。親の生活習慣や管理次第が子供の口の健康を決めるのです。子供の歯ももちろん大事ですが、親御さんご自身の生活習慣も見直してみてはいかがでしょうか。
子供のお口の責任は親の責任ですよ