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ことば脳を育てる

2024年2月22日

支援学校 支援学級在籍人数

最近10年間で義務教育段階の児童生徒数が1割減少する一方で特別支援教育を受ける児童数は倍増しています。

平成24年の全児童数1040万人  令和4年 952万人

特別支援教育を受ける児童数 30.2万人⇒59,9万人

特別支援学校 6,6万人⇒8,2万人

特別支援学級 16,4万人⇒35,3万人

この中には視覚障害、聴覚障害、肢体不自由、自閉症、情緒障害、発達障害などとともに言語障害も含まれています。発達障害は生まれつきの脳の機能障害と考えられていますが、明確な発症メカニズムは解明されていません。しかし発達障害が遺伝の問題なら児童数は減っているのに特別支援を必要とする児童が増えているのはおかしいですよね。遺伝なら割合は変わらないはずです。ということは遺伝ではない可能性があるということになります。

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子供が正しく話す条件は

1 ことば脳の発達

2 口腔(構音器官)の成長

です。噛む刺激が前頭葉、側頭葉、運動野を刺激します。噛むことが脳を活性化しているということが論文で証明されています。ことば脳は、噛む哺乳、という刺激が必要なのです。1歳くらいでピークを迎えます。

ことば脳を刺激する3つの方法(0~1歳)哺乳だけではありません。

1 哺乳(ラッチオンして 噛むように)噛むことで脳を刺激しています。

2 赤ちゃんと触れ合う(身体接触)

3 笑顔で話しかける(乳児は相手の口元に注目している)

これらのことが必要です。

アタッチメント

赤ちゃんに親がしっかりくっつくことをアタッチメントといいます。ほっぺた、くちびる、舌、口回りの刺激を愛着もって指で刺激を与えてください。末梢刺激を刺激することで中枢を刺激しています。口腔には脳神経の末梢が多く存在しています。三叉神経、顔面神経、舌咽神経、迷走神経、舌下神経です。舌や唇に触れることで脳が発達します。1秒間に数センチ指で軽く歯ぐきをマッサージしてあげてください。母の愛情が脳を発達させます。父ももちろん、です。

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話す訓練だけで良くなるか

こどもの言葉の問題は遺伝的な問題で、なかなか治りづらいとも言われます。発音がおかしいと感じることは、家族に限らずありませんか?吉本新喜劇の諸見里さんは、そうですね、を、しょうでしゅね、とか言いますよね。そんな感じです。それとばかりではありません。一例です。そういったことばの訓練は言語聴覚士さんにより、話す練習を繰り返すことが一般的です。よくなるまで繰り返します。なかなか大変です。別の手立てがないか考えてみましょう。

子供たちが人見知りをしない、言葉の習得が遅い、気がしませんか。

人見知りは成長と賢さの表れ。赤ちゃんは相手の顔から色々なことを学び特定の人、例えば母親などを理解していきます。人見知りとは赤ちゃんが特定の人とそれ以外を区別できるようになった証左なのです。子供は音だけではなく豊かに動く口元や表情を“まね”て言葉を習得していきます。真似が子供の脳やこころを発達させていきます。赤ちゃんが最も見続けているのは“人の顔”です。マスクは人の感情を学習する最初の、根本的な機会を失わせます。何度も話していますが、感受性期の大切な時期です。

マスクは厳禁

実際に誰かの顔を見ないコミュニケーションは健常児の言語知能や脳の発達に悪影響を及ぼします。赤ちゃんや小さな子供たちは周囲の大人たちの口を見て、話すことを学んでいます。アメリカでは言語の遅れを持つ乳幼児の割合が364%増加しているそうです。またパンデミック中に生まれた子供はIQが低いとの報告があるそうです。(平均100⇒78)このことから言葉の習得にはマスクは厳禁なのです。

構音障害

音はどこで作られるのか。耳から聞こえた音を側頭葉のウェルニッケ野というところで理解します。ウェルニッケ野で得た音の情報からブローカー野、そして運動野に伝えられそこから構音器官(筋肉)に指令がいって発語します。どこか。それが口唇、下顎、舌、咽頭、声帯です。その組み合わせとして

上下口唇

舌先と歯

舌先と歯茎

前舌と硬口蓋

中舌と硬口蓋

奥舌と軟口蓋

声門

絶妙な協力関係で音を区別して出します。

絶妙に動かすこと、協調できないと上手く発音できません。

例えば、さかな⇒たかな ラッパ⇒ダッパ、アッパ という風に。

さ行、ら行、だ行を発語させるのに動かす筋肉が上手く動かせない、それより動かしやすい筋肉で発語させているのです。あ行は声門だけ使うので発語しやすいです。鼻に空気を通したり(ば行、ま行)、上下の唇をあわせてから弾く音(ぱ行は行)歯と舌を使って出す音(た行)舌先と歯茎を使う音(ラ行)などは唇や舌の筋肉、硬いところを上手く組み合わせてつかわないと発音できません。近い音で発音しようとします。

舌、唇、のどなど使うべき筋肉、が使えていないと舌足らずなしゃべりかたになったり、唇の端から音が漏れているように聞こえます。哺乳時期に筋肉が鍛えられていないからおこるのが構音障害です。

ことば脳をダメにする3つのこと

1 マスク (顔の表情が分からない)

2 スマホ タブレット

3 噛まない食事(噛まない哺乳)

スマホを子供に持たせる理由

保護者との連絡 友達と連絡 42%の子供が1日に3時間以上使用しているそうです。その4割が3時間以上スマホを使ってゲームしているそうです。使い始める時期40%が6歳以下の時、12%が1~2歳の時だそうです。子供にスマホで遊ばせるのは、保護者が静かな時間を過ごすためという理由です。子供は自分で環境を選択できません。脳をダメにする環境はすべて保護者が揃えているのです。耳の痛い話です。

感受性期に獲得できなかった機能は後から獲得できません。子供の成長においては、顔をみての声掛け、スキンシップがとても重要です。何でも匙加減というのは大事です。思春期になるまでは親がコントロールしてないといけません。その時期越えたら言うこと聞きませんが成長も一段落していると思います。

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口腔の成長が良い子供は構音障害になりにくい。

上顎を含めた顔の成長は出生から2歳までが最も顕著です。歯が生え始める生後6~10か月くらいです。歯が生え始めた時に空隙あると口腔の成長は良好で構音障害になりにくく、空隙がないと口腔の成長に問題があって構音障害になる可能性が高くなります。歯が生えるまでの数カ月間が言葉に必要な口腔の成長を決めています。何度もコラムで記載していますが、哺乳が大事なのです。飲み込みだけでなく咀嚼機能、送り込み機能、舌、口唇機能など様々な機能を哺乳で獲得しているのです。訓練しているのです。ただ単純に栄養を摂っているだけではありません。構音器官を構成する口唇、舌、のど、上顎骨、鼻腔、下顎骨の成長を助け、正しい使用方法を覚えているのです。子供はある一定の年齢になったら急にしゃべりだすのではありません。哺乳によって機能を覚え、目で口元の動きを順番に覚えているのです。

口ポカン

なんかしゃべり方が違うとか、いつも口がポカンと開いてる、と思い当たったとしても哺乳期に戻ってやり直すことはできません。脳や顔の骨の80%は乳幼児期までに完成しますが、第二次成長期まで構音障害改善する可能性があります。ではどうするのか。成長期ならまだ噛む食育、筋機能訓練(MFT)で取り戻す可能性は高いです。哺乳の期間よりも長くなり、親の根気が必要とされますがその子の一生に係ることです。それを一生懸命成長期が終わるまで愛情もってやっていってください。

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