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歯ぎしりは治りません

2023年12月7日

朝起きると顎が疲れている、だるい。噛む筋肉がこわばっている。家族に歯ぎしりしていると言われた。歯がすり減っていてしみる。などなど夜間に歯ぎしりしている自覚的、他覚的症状でそんなに低い割合でなく診療所にお見えになります。

歯ぎしりの種類

歯ぎしりでもいろんなパターンがあります。ギリギリ音が鳴ってる場合は、前後や左右あるいは混ぜこぜに顎をスライドさせています。音が鳴らない場合もあります。グッと噛みしめている場合も歯ぎしりの一つのパターンです。これは音が鳴りません。

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何故歯ぎしりをするのか

虫歯のように細菌感染によるもの、などと明らかな原因がわかっていて、その原因を除去すればよくなる、という明らかな原因はわかっていません。広く言われているのはストレスが原因であろうというものです。大脳辺縁系と呼ばれる部分は理性を司っています。社会生活を行う上で決められたルールを守りヒトは生きています。脳幹と言われる部分はヒトの本能を司っています。寝ている時に呼吸できているのは脳幹が働いて、生きていくための活動をささえています。寝ている時、理性はおやすみしていて、本能の部分だけが働いています。

ストレスブレーカー

家には必ずブレーカーがあります。電圧が集中したときにはブレーカーが落ちて発火などしないよう防いでくれます。歯ぎしりは人体のストレスブレーカーと言われています。社会生活で受けているストレスはそれ相応皆さんあります。上手く発散してらっしゃると思いますがそれでも無意識にはため込んでいるものかと思います。意識のあるうちは理性が働いているのですが、理性が休んでいる就寝中に本能が浴びたストレスを発散するために歯ぎしりしているのです。ある種の自傷行為とも言えます。

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歯の硬さは上下同じ

噛みしめ、歯ぎしりは同じ硬さの上下の歯をこすり合わせるのですから、頻度が高くなると等量に減ってきます。金属と金属も同じです。金属と歯、セラミックと歯、など硬さの違うものは当然硬度の低いものの削れ方がきつくなります。いずれにせよ減っていきます。

ナイトガード

それを防ぐのに歯ぎしり用のマウスピースがあります。マウスピースは保険が適用されます。お口の型取りをしてオーダーメイドのマウスピースを作ります。歯のすり減りを防ぐものですから上か下か一方に装着します。上下一対ではありません。上下一対だと厚みも増してしまいます。口腔内の違和感も勘案して厚みは約1~2mmのものを私は採用しています。硬さもハード、ソフト2種類ありますが噛み合わせのしやすさ、すり減り具合のチェックなどからハードタイプのものを採用しています。保険で今のところざっと4,000円程度です。

既製品は

既製品のマウスピースがあります。硬い材質を熱いお湯で軟らかくして口に入れて、冷えてくるにつれ硬くなる、というものかと思います。適合が大雑把で噛み合わせの観点からも推奨はしません。

スポーツガードと違う

スポーツ用のスポーツガードは硬さで言うとソフトタイプです。競技によってその厚さが変わります。目的は接触競技で歯を外傷から守ることですから、歯はもちろん歯茎も覆います。学校などでこけたときなどの外傷の多くは上の前歯です。あとは唇。下の前歯は比較的少ないです。スポーツガードは上あごに装着します。上下一対のことはほぼありません。保険で作製した歯ぎしり用のマウスピースをスポーツに用いても全く効果はありません。

無呼吸症候群用のマウスピース

睡眠時無呼吸症候群用にマウスピースが用いられることがあります。これも保険適応されるのですが、無呼吸症候群治療されている医院からの作製依頼の紹介状がないと歯科医院ではお渡しすることは現行下ではできません。この装置は上下一対で下顎が寝ている時に後ろに下がらないようにすることを目的にしています。上下一対ですから歯がすり減ったり、歯ぎしりすることはありません。

ストレスない生活はある?

寝ている時の歯ぎしりを止めることはできません。人と交わらない生活ができたとしてもまた人恋しくなるのがヒトなんだろうと思います。何でもストレスになります。生活している時に歯を食いしばったりしていませんか。仕事や作業している時に無意識にかみ合わせているなんてことはないですか。通常唇は閉じていても歯は噛み合わさっていません。

安静位

上下2~3㎜開いているのが普通です。これを安静位空隙といいます。総入れ歯を作製する時などに用いたりする指標の一つです。日常生活で思い当たるようでしたらぜひ意識してやめてください。歯同士がくっついていたら離す!くっついていたら離す!このことを繰り返すことを意識下に埋め込めると、寝ている時の噛みしめが軽減される、という論文があります。自分でできる少しでも歯ぎしりのなくなる方法です。

歯ぎしりしている動かぬ証拠

歯ぎしりなんてしてない。家族に一度も言われたことない。とおっしゃいますが口腔内見ると一目瞭然でわかります。それでも否定なさいますけれど。

歯のすり減り

年齢不相応に歯がすり減っています。一番わかりやすいのは犬歯です。通常犬歯はその名の通り一番先が尖っています。それが平らになっています。少ししか減っていなくても顎を右か左かずらしてもらうと、反対側の犬歯の先とぴったり一致します。下の前歯もよく減っていて、舌で触ってもらうと尖っていたり、前にずらしてもらうと上の前歯とぴったり合います。

骨のでっぱり

上顎のど真ん中が出ていたり、下の内側の歯茎が出っ張っていたり、歯と歯茎の境目の直下の骨が出ているなど。噛みしめの力の強い方は骨が反応して増生してきます。悪いものではありませんが無くなることはありません。

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歯の付け根の凹み

歯と歯茎の境目の歯が虫歯でなく削れて凹んできます。噛みしめの力が集中して勝手に削れてきます。神経に近づきますから虫歯でないのに、滲みる原因になります。また歯茎が年齢不相応に下がります。奥歯が多いです。

虫歯でないのに知覚過敏

大抵は前の項と同じ理由です。

奥歯の詰め物の脱落に頻度が高い

同じところが頻回取れてきます。取れた詰め物は薄いです。当然接着面積が少ないので取れやすいです。顎の関節に近いので歯ぎしりすると力がギリギリかかるので取れやすいのです。

歯が割れる

神経を取った歯は強度が経年的に落ちてきます。枯れ枝が時間が経つとポキポキ折りやすくなるように神経を取った歯は、血管からの栄養供給が絶たれるので神経を取ってからの期間が長ければ長いほど弱くなります。歯が割れて抜歯した歯が多い方は噛みしめが強いと言えます。

定期健診していても虫歯や神経処置することが多い

思い当たる方はいらっしゃいますか。歯は骨とがっちり引っ付いているわけではありません。インプラントは骨とがっちり引っ付いてないといけません。噛むと歯はほんの少し動きます。そうすると歯と歯の間が微妙に開きます。噛みしめが強いとその動きが強くなり歯と歯の間の開き方が大きく細かいものが入りやすくなります。お手入れをしっかりしていただければ問題はないのですが、虫歯になるリスクが高くなります。

こういった兆候がある方は歯ぎしり用のマウスピースをされて就寝されるとよいでしょう。でも、歯ぎしり用のマウスピースをしたからといって歯ぎしりそのものが無くせる訳ではありません。あくまでも対症療法です。もう一つ、歯ぎしりの原因と考えられることがあります。それはまたの機会に述べたいと思います。

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